名古屋発「台湾ラーメン」で暑い夏を乗り切る!元祖味仙から冷やしまで徹底レポート!
今や「名古屋めし」のひとつとして全国的に知られる「台湾ラーメン」。その元祖である「味仙(みせん)」にアメリカンやイタリアンなどの裏メニューが存在するのは知っていますか?今回は地元民でも意外に知らない、そんな「台湾ラーメン」のあれこれを食べ比べました。さらに変り種「冷やし台湾ラーメン」を食べられるお店も紹介します。

「台湾ラーメン」の元祖!「味仙 今池本店」
「台湾ラーメン」の誕生は昭和40(1960)年代。元々は創業者である台湾出身の郭明優(かくめいゆう)さんが、台湾の担仔麺(たんつーめん)をベースに辛くアレンジし従業員のまかない用として作ったものが始まり。“台湾人が作ったから台湾ラーメン”という軽い気持ちで名付けられたそうです。
当初は常連客の間でのみ知られるラーメンだったものの、昭和60(1980)年代の激辛ブームで一気に話題となり、今では県内のラーメン店の多くがメニューに加えるほど愛知県人から愛されるローカルフードになりました。


茹でた麺を丼に入れ、辛い挽肉とニラを乗せ、鶏ガラスープを注いだら完成!シェフのテキパキとした動きを見て、あらためて「味仙」の魅力のひとつである“オーダーしてからテーブルに届くまでがとにかく早いこと”を実感しました。

「スープは辛くなく、上に乗った挽肉が辛いんです。挽肉は唐辛子やニンニクなどと一緒に炒めて煮込み、2時間ほどかけて仕込みます。ただ辛いだけでなく、辛さの中に旨みがあるから皆さんに愛されていると思います」と店長。

ちなみにコ●イチのカレーは2辛でも厳しい筆者ですが、「味仙」の「台湾ラーメン」は2辛のカレー以上に辛く感じるものの美味しく食べられるから不思議です(辛さの種類が違うのと、感じ方は主観的なものなので参考になるかは分かりませんが……)。

「辛いのが苦手な人のために、辛さを控えめにした台湾ラーメンをお客さんがアメリカンと呼んでいるので、特にメニューには書いてありません。辛い挽肉の量を通常の6割位にして辛さを薄めています」と店長。
お客さんの要望から生まれたアメリカンは、想像通りアメリカンコーヒーから名付けられたようです。
ということでアメリカンを食べてみると、店長の言葉通り、ノーマルよりも辛さ控えめで食べやすく、スープの味を楽しめます。ただ、口の中にはさっき食べたばかりの辛みの刺激が残っていて、食べる順番を間違えたと思った筆者でした……。

両方食べてみた結果、ノーマルの方が明らかに旨みが強いのでオススメです!ただ、辛さが苦手ならまずアメリカンで舌慣らしするのもありでしょう。もしくは「台湾ラーメン」だけでなく、ごはんや他の人気メニューと共に食べれば、辛さも気にならないかもしれません。
なんてったって「味仙」は「お客様の9割がリピーターです」(店長)というほど愛されている台湾料理店。「台湾ラーメン」だけしか食べないというのは、もったいないです!
中国台湾料理 味仙 今池本店
愛知県名古屋市千種区今池1-12-10
[営業時間]17:30~翌2:00(L.O.翌1:30)
[定休日]12月31日、1月1日
052-733-7670
辛さ爆発!イタリアン&アフリカン!
ということで次にやってきたのは、地下鉄名城線の矢場町駅と上前津(かみまえづ)駅から歩いて5分ほどのところにある「味仙 矢場店」です。ここは「味仙」の中でも一番座席数の多い店舗です。





「麺だけは全ての店舗で同じですが、肉や野菜などの食材は全て仕入れ先が違いますし、レシピはありますが調理人によっても、日によっても味に違いが出ると思います」と早矢仕さん。
ちなみに「矢場店」にはノーマルに加え、辛さ控えめのアメリカンもメニューに書いてあります。
「通常の台湾ラーメンより辛い挽肉を少し減らしスープも増やしたのがうちのアメリカンです。メニューには書いてありませんが、辛いものが好きな人のためにイタリアンとアフリカンもできますよ」とも。
ということでイタリアンとアフリカンを注文しました。




早矢仕さんにイタリアンとアフリカンの違いを尋ねると「通常のものに赤唐辛子をスプーン一杯ほど増やしたのがイタリアン。赤唐辛子を足したスープを煮込んで辛味をスープに溶かし込んだものがアフリカンです」と。
イタリアンの赤唐辛子はラーメンが出来上がってからホールスタッフが加えるようで、そのスタッフの裁量次第なところもあるそう。だから同じイタリアンでも辛さが違うことも。この辺りのアバウトな感じも「味仙 矢場店」が愛される理由のようです。


辛いのがそれほど得意ではない筆者ですが、食べ比べてみると意外にイタリアンを一番美味しく感じられました。辛さと旨みのバランスはノーマルが一番ですが、辛さと旨みに加え、鼻から抜ける唐辛子の香ばしさのあるイタリアンが個人的には好みです。
また、痺れるようなアフリカン以上の辛さを希望する人には、さらに辛い台湾ラーメンにもできるそうなので、スタッフにお願いしてみてください。決してオススメはしませんが……。
味仙 矢場店
愛知県名古屋市中区大須3-6-3
[営業時間]11:30~14:00(土曜・日曜は~15:00)、17:00~翌1:00
[定休日]12月31日、1月1日、臨時休業あり
052-238-7357
名古屋でも珍しい冷たい「台湾ラーメン」!






冷たいからフーフーする必要がないので、思いっきりすすって食べられます!味は、魚介醤油ベースのスープに、ピリッと辛すぎない台湾ミンチがイイ感じでアクセントに。台湾ミンチに使用しているという淡路島産のタマネギが辛さをマイルドにしてくれているのかなと思いました。
冷たいとミンチの脂が固まるのでは?と思いましたが、意外に気にならず美味しく頂きました。

「冷やし台湾そばは、2016年の夏から夏季限定で始めましたが、毎年好評で続けています。基本は温かい台湾そばと同じで、麺とスープを冷やしているだけです。今年も9月末ぐらいまでは提供しようと思っています」と市川さん。
「作一」のラーメンのスープはすべて化学調味料不使用で、味わって飲み干せるように塩分濃度が抑えられているのも特徴。筆者もすべて飲み干しました!
ちなみに「冷やし台湾そば」は、温かいラーメンよりも手間がかかるのでランチタイムには注文できず、平日の13時以降と夜、そして土曜だけしか食べられない数量限定のメニューです。
無化調 鶏白湯ラーメン 麺舗 作一
愛知県名古屋市中区千代田3-32-2千代田マンション1階
[営業時間]月~金曜 11:30~14:00(L.O.13:30)、18:00~22:30(L.O.22:00)、土曜 11:30~15:00(L.O.14:30)、18:00~22:30(L.O.22:00)
※スープがなくなり次第終了
[定休日]日曜
090-9195-0391

「味仙」のアメリカンやイタリアンは、今回紹介した店舗以外ではメニュー表記のあるところもあれば、ないところもあるようです。ただ基本的にはスタッフに言えばどこでも食べられるので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。
唐辛子とニンニクが効きスタミナ満点、夏バテ防止にも最適の「台湾ラーメン」で、暑い夏を乗り切りましょう!

澤井敏夫
愛知県・清須市在住のライター。情報誌の編集制作、音楽事務所でのマネジメント業務を経て独立。読書と落語鑑賞とヨガが趣味。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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