名古屋発「台湾ラーメン」で暑い夏を乗り切る!元祖味仙から冷やしまで徹底レポート!

2018.08.03 更新

今や「名古屋めし」のひとつとして全国的に知られる「台湾ラーメン」。その元祖である「味仙(みせん)」にアメリカンやイタリアンなどの裏メニューが存在するのは知っていますか?今回は地元民でも意外に知らない、そんな「台湾ラーメン」のあれこれを食べ比べました。さらに変り種「冷やし台湾ラーメン」を食べられるお店も紹介します。

▲元祖「台湾ラーメン」

「台湾ラーメン」の元祖!「味仙 今池本店」

名前に「台湾」と付くものの台湾には存在しない「台湾ラーメン」は、名古屋市千種(ちくさ)区にある「味仙 今池本店」が発祥です。

「台湾ラーメン」の誕生は昭和40(1960)年代。元々は創業者である台湾出身の郭明優(かくめいゆう)さんが、台湾の担仔麺(たんつーめん)をベースに辛くアレンジし従業員のまかない用として作ったものが始まり。“台湾人が作ったから台湾ラーメン”という軽い気持ちで名付けられたそうです。

当初は常連客の間でのみ知られるラーメンだったものの、昭和60(1980)年代の激辛ブームで一気に話題となり、今では県内のラーメン店の多くがメニューに加えるほど愛知県人から愛されるローカルフードになりました。
▲地下鉄東山線・桜通線の今池駅9番出口から徒歩すぐのところにある「味仙 今池本店」
店に入るや、早速「台湾ラーメン」を注文!個人的に何度も訪れたことのある「味仙」ですが、調理シーンをマジマジと見るのは初めてでした!

茹でた麺を丼に入れ、辛い挽肉とニラを乗せ、鶏ガラスープを注いだら完成!シェフのテキパキとした動きを見て、あらためて「味仙」の魅力のひとつである“オーダーしてからテーブルに届くまでがとにかく早いこと”を実感しました。
まずは基本の「台湾ラーメン」(630円)です。
「スープは辛くなく、上に乗った挽肉が辛いんです。挽肉は唐辛子やニンニクなどと一緒に炒めて煮込み、2時間ほどかけて仕込みます。ただ辛いだけでなく、辛さの中に旨みがあるから皆さんに愛されていると思います」と現在の店主・川野さん。
猫舌の筆者は相当フーフーして挑みました!ひと口目で「辛っ!」となり、勢いよく麺をすするとゴホゴホっとむせましたが、食べ進めると川野さんの言葉通り口の中に旨みが広がり、箸が止まりません。それとともに額からは汗が吹き出し、続けて鼻水と涙も湧き出てきました。ハンカチやタオル、ティッシュは必須です!

ちなみにコ●イチのカレーは2辛でも厳しい筆者ですが、「味仙」の「台湾ラーメン」は2辛のカレー以上に辛く感じるものの美味しく食べられるから不思議です(辛さの種類が違うのと、感じ方は主観的なものなので参考になるかは分かりませんが……)。
続いて「台湾ラーメン」のアメリカン(630円)です。ノーマルより器が大きいですが、透明感のあるスープも麺も変化なし。挽肉が少ない気が……。

「辛いのが苦手な人のために、辛さを控えめにした台湾ラーメンをお客さんがアメリカンと呼んでいるので、特にメニューには書いてありません。辛い挽肉の量を通常の6割位にして辛さを薄めています」と川野さん。
お客さんの要望から生まれたアメリカンは、想像通りアメリカンコーヒーから名付けられたようです。

ということでアメリカンを食べてみると、川野さんの言葉通り、ノーマルよりも辛さ控えめで食べやすく、スープの味を楽しめます。ただ、口の中にはさっき食べたばかりの辛みの刺激が残っていて、食べる順番を間違えたと思った筆者でした……。
▲今池本店は2階まであり、一人でもグループでも大勢の宴会でもOK。個室もあり!

両方食べてみた結果、ノーマルの方が明らかに旨みが強いのでオススメです!ただ、辛さが苦手ならまずアメリカンで舌慣らしするのもありでしょう。もしくは「台湾ラーメン」だけでなく、ごはんや他の人気メニューと共に食べれば、辛さも気にならないかもしれません。
なんてったって「味仙」は「お客様の9割がリピーターです」(川野さん)というほど愛されている台湾料理店。「台湾ラーメン」だけしか食べないというのは、もったいないです!

辛さ爆発!イタリアン&アフリカン!

そもそも「味仙」は、愛知県内に11のグループ店があり(2018年7月現在)、チェーン店ではなく創業者の兄妹によるのれん分け。だから各店で「台湾ラーメン」の味が違うそうです。
ということで次にやってきたのは、地下鉄名城線の矢場町駅と上前津(かみまえづ)駅から歩いて5分ほどのところにある「味仙 矢場店」です。ここは「味仙」の中でも一番座席数の多い店舗です。
▲若宮大通沿いにあり、昼も夜も活気ある「矢場店」
まずはノーマルの「台湾ラーメン」(680円)から頂きます!
▲「今池本店」の透明感のあるスープと違い、少し濁りがあります
ひと口目で「辛っ!」となり、その後に旨みが口の中に広がるのは「今池本店」と同様ですが、すっきり辛い「今池本店」と比べると、「矢場店」の「台湾ラーメン」は塩味と辛味が強い印象です。同じ「台湾ラーメン」でも結構味に違いがあるんですね!
▲「味仙 矢場店」店主の早矢仕(はやし)さん

「麺だけは全ての店舗で同じですが、肉や野菜などの食材は全て仕入れ先が違いますし、レシピはありますが調理人によっても、日によっても味に違いが出ると思います」と早矢仕さん。

ちなみに「矢場店」にはノーマルに加え、辛さ控えめのアメリカン(680円)もメニューに書いてあります。
「通常の台湾ラーメンより辛い挽肉を少し減らしスープも増やしたのがうちのアメリカンです。メニューには書いてありませんが、辛いものが好きな人のためにイタリアンとアフリカンもできますよ」とも。

ということでイタリアンとアフリカン(各680円)を注文しました。
▲丼の真ん中に赤唐辛子が増やされたイタリアン
▲食べ終わった後のスープを見ると明らかに通常よりも赤唐辛子の浮いている量が違います!
▲そしてアフリカンは見るからに真っ赤で辛そう~!スープがまるでラー油のように見えます……
▲イタリアンのスープは赤唐辛子が表面に浮いているだけでしたが、アフリカンはスープの中までが赤い!しかも心なしかドロっとしています

早矢仕さんにイタリアンとアフリカンの違いを尋ねると「通常のものに赤唐辛子をスプーン一杯ほど増やしたのがイタリアン。赤唐辛子を足したスープを煮込んで辛味をスープに溶かし込んだものがアフリカンです」と。

イタリアンの赤唐辛子はラーメンが出来上がってからホールスタッフが加えるようで、そのスタッフの裁量次第なところもあるそう。だから同じイタリアンでも辛さが違うことも。この辺りのアバウトな感じも「味仙 矢場店」が愛される理由のようです。
▲イタリアンとアフリカンを完食するものの、汗が止まらない筆者。椅子に座ったままで、ホットヨガ並に汗をかくことができました……
▲食後の丼を並べてみました。左からアフリカン、イタリアン、ノーマルです

辛いのがそれほど得意ではない筆者ですが、食べ比べてみると意外にイタリアンを一番美味しく感じられました。辛さと旨みのバランスはノーマルが一番ですが、辛さと旨みに加え、鼻から抜ける唐辛子の香ばしさのあるイタリアンが個人的には好みです。

また、痺れるようなアフリカン以上の辛さを希望する人には、さらに辛い台湾ラーメンにもできるそうなので、スタッフにお願いしてみてください。決してオススメはしませんが……。

名古屋でも珍しい冷たい「台湾ラーメン」!

次は、定番の「台湾ラーメン」とは違い、冷たい「台湾ラーメン」があると聞き、JR・地下鉄鶴舞駅から徒歩約5分の「無化調 鶏白湯ラーメン 麺舗 作一(めんぽ さくいち)」にやってきました。
▲住宅街にあるビルの1階に「作一」はあります
早速メニューにあった「冷やし台湾そば」(850円)を注文。大将が麺を流水で冷やした後、冷やしてあったスープを注ぎ、なにやら盛付けをしてからでてきたのが……。
なんと器の真ん中から草が生えている「冷やし台湾そば」です!台湾ミンチとたっぷりのネギが乗っています!
▲横から見るとその生えっぷりが際立ちます!よく見ると豆苗です
▲麺を食べる前に、ドカベン世代の筆者は豆苗をくわえて「岩鬼」になりきり!
見た目に驚かされましたが、早速いただきます!

冷たいからフーフーする必要がないので、思いっきりすすって食べられます!味は、魚介醤油ベースのスープに、ピリッと辛すぎない台湾ミンチがイイ感じでアクセントに。台湾ミンチに使用しているという淡路島産のタマネギが辛さをマイルドにしてくれているのかなと思いました。
冷たいとミンチの脂が固まるのでは?と思いましたが、意外に気にならず美味しく頂きました。
▲2年前にお店をオープンさせた店主の市川さん

「冷やし台湾そばは、2016年の夏から夏季限定で始めましたが、毎年好評で続けています。基本は温かい台湾そばと同じで、麺とスープを冷やしているだけです。今年も9月末ぐらいまでは提供しようと思っています」と市川さん。

「作一」のラーメンのスープはすべて化学調味料不使用で、味わって飲み干せるように塩分濃度が抑えられているのも特徴。筆者もすべて飲み干しました!

ちなみに「冷やし台湾そば」は、温かいラーメンよりも手間がかかるのでランチタイムには注文できず、平日の13時以降と夜、そして土曜だけしか食べられない数量限定のメニューです。
▲「味仙 今池本店」の店内には、ご利益のありそうな金ピカの布袋様が!

「味仙」のアメリカンやイタリアンは、今回紹介した店舗以外ではメニュー表記のあるところもあれば、ないところもあるようです。ただ基本的にはスタッフに言えばどこでも食べられるので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。
唐辛子とニンニクが効きスタミナ満点、夏バテ防止にも最適の「台湾ラーメン」で、暑い夏を乗り切りましょう!

※記事内の価格・料金は全て税込です
澤井敏夫

澤井敏夫

愛知県・清須市在住のライター。情報誌の編集制作、音楽事務所でのマネジメント業務を経て独立。読書と落語鑑賞とヨガが趣味。

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