名古屋から日帰りで行ける「篠島」を楽しみ尽くすワンデートリップ。釣りにグルメに絶景スポットまで!

2018.07.08 更新

愛知県に3つある離島のひとつ「篠島(しのじま)」は、カップル・ファミリー・グループ問わず、1日で釣り・グルメ・絶景を満喫できるお楽しみ満載のスポットです。県下有数の美しさを誇るビーチを始め、今回は島在住者だけが知っている隠れ家グルメも紹介します!

▲島を代表するグルメ「しらす丼」

たった10分の船旅で行ける離島!

篠島は日間賀島(ひまかじま)・佐久島とともに「愛知三島」とも呼ばれ、知多半島と渥美半島に挟まれた三河湾にあります。知多半島の中ほどにある河和(こうわ)港からは高速船で約25分。渥美半島にある伊良湖フェリーターミナルからは高速船で約20分。そして知多半島先端にある師崎港(もろざきこう)からは高速船でわずか10分!ということで、今回筆者は7:30に名古屋を車で出発、9:15師崎港発の高速船に乗り、名古屋から島まではおよそ1時間半でした。
▲師崎港に到着!この日は1日中あいにくの曇り空でした……
▲大人往復1,340円のきっぷを購入!
▲さっそく高速船に乗り込みます!
▲平日の朝一だったからか、乗船したのは島民や釣り人が数人。土日や夏休みはカップルやファミリーで混雑するそうです。高速船の船内はエアコンが効いていて快適!
▲到着までわずか10分!本当にあっという間の船旅でした!
まずは、船着き場の目の前にある「島の駅 SHINOJIMA」(営業時間9:00~16:30、無休)に入ります!
「島の駅 SHINOJIMA」は、高速船やフェリーの切符売場兼待合室、海産物や軽食などを販売するショップ、観光案内所などを併設。2014年にできた便利な複合施設です。
▲篠島を満喫できるスポットを観光案内のスタッフに聞いてみると……

「篠島は景色もいいし、歴史も感じられるし、海の幸も美味しいですよ。島内は歩いても周れますが、日帰りならレンタサイクルがあると便利です。島の至るところに祀られている『弘法さま』や、海水浴もできる『サンサンビーチ』、絶景を眺められる『キラキラ展望台』などにぜひ行ってみてください。旬のしらすを食べられるお店もありますよ」と教えてくれました。
地図やパンフレットにその場で書き込み準備万端です!
▲レンタサイクルの駐輪場は「島の駅 SHINOJIMA」の裏にあります。※料金は2時間500円、1日1,000円、1泊2日1,500円

ということで、観光案内所でレンタサイクルを借りて出発!
▲船着き場を出発してすぐに目に入ったのが……
▲「弘法さま」です。しかも2体!

「弘法さま」は島内になんと88体+数体あり、「島四国88カ所」とも呼ばれています。元々は海難事故の犠牲者の霊を慰め、海上の安全と大漁を願い海を見渡せる道沿いに弘法さまを作ったのが始まりとのこと。すべての弘法さまが島を囲むように海に向かって安置されているそうです。
▲この日の安全を祈念しました。この後、多彩な表情と御召し物の弘法さまにお会いすることができたのでまた紹介します

県内唯一の海上釣り堀「釣り天国」

まず最初に向かったのが「釣り天国」という名前の海の釣り堀です。船着き場から自転車なら2~3分、歩いても約6分です。
▲遠くから見ると「つり天玉」と読める看板がシブい!

ここは定員60名の予約制ですが、空きがあれば予約なしでも受付可能、釣竿も借りられるので手ぶらでもOK!筆者のような初心者でも気軽に参加することができます。

受付を済ませたら、まず釣竿を借ります。竿の先から釣り糸が伸びている「のべ竿」(レンタル代1,000円)と釣り糸を巻き取るリールの付いた「リール竿」(レンタル代1,500円)から選べるので、筆者は簡単そうなのべ竿を借りました(釣竿は1人1本まで持込OK)。
その後にエサを購入(エサは持込禁止)。こうなご(300円)、オキアミ(350円)、エビ(500円)の3種類あり、筆者はスタッフおすすめのエビをセレクト!
▲エサのエビは、揚げたら美味しい唐揚げになりそう!正直なところ、気持ち悪い系のエサじゃなくてホッとしました

「釣り天国」は、防波堤の横の生簀で行う海上釣り堀で、釣れる魚は、マダイ、ハマチ、イサキ、アジ、メバル、アイナメなど。タイやハマチ、イサキは釣れたら5匹まで持ち帰りOK(他の魚は釣り放題)なので、趣味と実益を兼ねて訪れる人も多いそうです。
▲超初心者の筆者は、スタッフに基本から教えてもらうことに
▲まずはエサの準備。尻尾を取り、そこから釣り針を刺して準備完了!かなり簡単です
▲「昨日ハマチをたくさん放流したから釣れると思います」というスタッフの話に、ハマチ好きの筆者は釣りまくる気満々でしたが……
▲最初のポイントで待つこと数分。ピクリともせず……

場所を変えて釣り糸を垂らすも、なかなか釣れず、焦らずのんびり待つべきかと思案していると……。
▲お隣にいた女性がタイを釣りあげました!女性に話を聞くと三重県の四日市から来ていた常連さんでした
▲ここで筆者、ムードを変えるために釣竿をリール竿に替えて再チャレンジ!待つこと数十分……
▲獲物が食いつきました!ヒキが強い!焦る筆者を見るに見かねてスタッフが飛んできます!
▲魚と格闘すること数分。なんとか確保ー!
▲やりました、ハマチです!

この後もしばらくチャレンジしましたが、結局この日の釣果は1匹でした。
▲釣った魚は血抜きをしてもらい、発泡スチロール箱に氷と一緒に入れてくれて、至れり尽くせりです

「釣り天国」は2時間制ですが、釣れなかった場合でも1時間以上延長すれば魚をプレゼントしてもらえるそうです。

季節や放流状況により釣れる魚も変わり、休みや営業時間は季節などによって変動するので事前に連絡してから行くことをおすすめします。

美しい海と砂浜「サンサンビーチ」

釣ったお土産のハマチは「島の駅 SHINOJIMA」のコインロッカーに預け、次は島の東側に広がる「サンサンビーチ」に向かうことにしました。
▲「サンサンビーチ」までの道のりはのんびりとした雰囲気。潮風も気持ちいい!
着きました!あいにくの曇り空でしたが、砂浜が美しい弧を描いて約800mも続く「サンサンビーチ」です。想像以上に水もキレイでした。
▲こちらは天気がよい日の「サンサンビーチ」。空と海の青さが全然違います!遠浅で波も穏やかなので、夏には多くの人でにぎわう海水浴場になります。島の人たちは前浜(ないば)とも呼ぶそうです(写真提供:篠島観光協会)
▲旅の記念としてインスタ用に撮ってみましたが、はしゃぐイタいオッサン風になってしまいました……
▲気を取り直して散策していると、ビーチのなかほどにオブジェを発見!

「恋人の聖地」と書いたプレートがありました。「恋人の聖地」はNPO法人地域活性化支援センターが、全国にあるプロポーズにふさわしいロマンチックな場所を選定したもの。調べてみると、篠島の太一岬にある「キラキラ展望台」が2017年に「恋人の聖地」として認定され、そのサテライトスポットとして「サンサンビーチ」にモニュメントが建てられたそうです。
▲こんな晴れた日に恋人と来れたら最高でしょうね(写真提供:島写)
▲モニュメントには恋人たちの名前が書かれたハート型の錠前が付いてました。神社の絵馬のような感じですね
▲「愛むすび/愛鍵」は錠前1個と鍵2個のセット(1,080円)

「愛むすび/愛鍵」は、假屋崎省吾氏のプロデュースだそうで、「島の駅 SHINOJIMA」など島内の各所で売っていました。恋人たちは錠前を聖地にロックして、鍵をお互いに身に着けるようです。

サテライトに来たからには、「恋人の聖地」自体にも行ってみたいと思い、次は「キラキラ展望台」へ向かいます。

恋人の聖地・太一岬の「キラキラ展望台」へGO!

▲「キラキラ展望台」からも見える松島の夕景(写真提供:篠島観光協会)

「キラキラ展望台」への道は2種類あり、ひとつは島の南西部にある篠島小学校&中学校の横を通って向かうルート。もうひとつは「サンサンビーチ」の南から始まる遊歩道で向かうルートです。筆者は後者で展望台へ向かいました。
▲ビーチ南端に遊歩道の案内看板があったので、近くに自転車を停めて歩きます

舗装されていない山道を歩きはじめるとすぐに…。
▲弘法さまを発見!この弘法さまは凛々しいイケメンでした
▲しばらくすると完全な山道!というかもはや軽いトレッキングルートです。山登り好きの筆者は結構楽しみましたが、同行のフォトグラファーは息が上がっていました
▲この遊歩道ではたくさんの弘法さまに会えます。これは3つの顔を持つ弘法さま
▲これは「朋輩(ほうばい)弘法さま」と名前が書いてありました。筆者はきんさんぎんさんを思い出しました
歩き始めて約15分で「キラキラ展望台」に到着しました。ここになぜ鳥居があるかというと、元々は伊勢神宮の遥拝所として鳥居があったそうです。それが昭和30年代に倒壊。2013年の伊勢神宮の御遷宮で下賜された古材を使い、2015年に復活を遂げたのがこの鳥居です。
▲目の前に見える島が「日本の夕陽100選」に選ばれた松島。頑張って辿り着いた甲斐がある絶景でした
▲天気がよい日の夕景は本当に幻想的。晴れた日にまた来たい!(写真提供:島写)

「キラキラ展望台」を過ぎると「歌碑公園展望台」や「万葉集の歌碑」などもあります。ぐるりと一回りしてみて、山歩きが苦手な人は絶対に篠島小学校&中学校横から向かうルートで往復した方がいいと思いました。歩きやすい靴も必須です!

伊勢神宮とゆかりの深い「神明神社」

「キラキラ展望台」が伊勢神宮の遥拝所だったように、篠島の「神明神社」も伊勢神宮と深いつながりがあります。伊勢神宮好きの筆者としては寄り道せずにはいられません!
▲「キラキラ展望台」から下り、ビーチを横目に迷路のような住宅街に入ってしばらくいくと……
▲住宅街の中に「神明神社」が現れます。宝亀2(771)年の創建以来、1200年以上の歴史のある神社です

神明神社は、伊勢神宮の20年ごとの御遷宮で出る古材で社殿が建て替えられます。そして神明神社の古材は神明神社近くの八王子社に移築され、さらに八王子社の御社も20年経つと島内に点在する小さな社に姿を変えるそうです。

また神明神社が女宮、八王子社が男宮とされ、縁結びの神として多くの参拝者が訪れているそう。カップルなら恋人の聖地とセットで訪れ、募集中の人は八王子社と合わせて参拝するのがオススメです。
▲凛とした空気が漂い、身が引き締まります!

ちなみに篠島は、古くは伊勢の国に属し、篠島で獲れる鯛を調製したものが「御幣鯛(おんべだい)」と言われ、神様へのお供え物である御神饌(ごしんせん)として伊勢神宮に奉納されてきました。毎年10月12日には「おんべ鯛祭り」というお祭りが行われています。
▲御幣鯛の伝統は1000年以上続いています!(写真提供:島写)

旬の「しらす」をいただきます!

レンタサイクルとトレッキングのおかげでかなりお腹もペコペコです。ということで、篠島の名産品「しらす」を堪能することにしました。
▲篠島のしらすの水揚高は漁港単位では日本でもトップクラス!生しらす丼を食べられる店もたくさんあります!
1軒目は「島の駅 SHINOJIMA」から近い住宅街の中にある「仁」。見た目は昔ながらの喫茶店。生しらすののぼりに釣られて入店しました!
▲店内も昭和レトロな雰囲気

メニューには刺身盛合せや赤だしの付いた「しらす丼セット」(2,000円)や「生しらす」(600円)もありましたが、まずはお店イチオシの「釜上しらす丼」(900円)を注文しました。
▲調理場を拝見すると、茹でる前の生しらすを見せてくれました。「釜上しらす丼」のしらすは、毎回注文されてから茹でるそうです
▲見た目は超シンプル!
早速いただきます!ほんのりとした塩味と、しらすとご飯の間に隠れたシソが効いていて、まさに絶妙な塩梅。しかも茹でたてなのでしらすが温かくてふわっと柔らかい!醤油やワサビも付いてますが、筆者的には何もつけなくても美味しかったです。
▲お店を切り盛りする小久保さん母娘

「仁」は、小久保さんの祖父の代から40年以上続く水産加工場直営の飲食店。だから茹でる技術にも魚の目利きにも自信があるそうです。

ちなみに、生しらすのメニューがあるのに生しらす丼がない理由を聞くと「あつあつのご飯の上に生しらすをのせると、ご飯の熱で生しらすの臭みがでたり味が変わっちゃうから、うちでは別々で食べてもらうようにしています」と小久保さん。シンプルに美味しさを追求できるのは、素材が新鮮な証拠です。
次に、2軒目としてやってきたのは「仁」から3分もかからない距離にある「あつ美やマリンパークホテル ちりめん亭」です。
▲「ちりめん亭」は、ホテルの1階にあるお食事処です
▲注文したのは店主オススメの「生しらす丼」(1,100円)。丼に小鉢、漬物、味噌汁、ノレソレ付。真ん中に乗った、たまごの黄身がそそります!
▲撮影が終わるのを待ちきれず黄身をかきまぜて……
▲「いただきますー!」

とはいえ「仁」で聞いた「ご飯の熱が生しらすの臭みの原因になるのでは?」ということが気になった筆者。丼に口をつけてかきこみたい欲求を抑え、念のため中身を確認。

するとそこにはちりめん亭の大将のアイデアが生きてました。なんとご飯と生しらすは直接触れておらず、ネギやシソ、ミョウガ、かいわれなどの薬味とフノリが敷きつめられた上に生しらすが乗っていたのです!サラッとダシ醤油をかけていただく生しらす丼は、釜揚げとは違う、つるっとした食感とねっとりした甘みが絶品でした。
▲あなごの稚魚と言われている「ノレソレ」はポン酢で頂きます。鮮度が命!
3軒目は、今回の記事の中で「島写」の名前で写真を提供してくれた島在住カメラマン・辻さんに紹介してもらった「ごはん家 BIHOUMARU」です。神明神社から西へ歩いても5分もかからない海沿いにあります。
▲シンプル&スタイリッシュな内装。まさに隠れ家のようなお店!

実は「ごはん家 BIHOUMARU」は、固定メニューのない予約制のお店。今回は事前に「しらすを食べたい!」と伝えていたので、用意してもらえました。
▲「しらすと白身のミックス丼」。あら汁付で1,800円です
▲この日3杯目の丼でしたが、あまりの美味しさに即完食!特にこの日の白身・鯛の刺身の食感と旨みの濃さに感動しました
▲釣り船業も営み、料理用の魚は自ら釣ってくるという店主の吉戸(よしと)さん

「元々うちは釣り船業で、自分も釣りが好きで釣るんだけど、釣った魚は市場に卸すとひっぱりだこ。しかもその魚を名古屋とかの飲食店で食べようとすると高すぎて(笑)。だからお客さんに島まで来てもらえれば、釣った魚をお値打ちに食べてもらえると思って」と吉戸さん。

筆者的には釣った魚が高くなる理由が分からず尋ねると「そりゃ網と釣りじゃ、魚のストレスの差が大きいから味が全然違う!うちは基本、自分で釣ってお客さんに提供する直前まで生きてる魚にこだわってるよ」と即答!
▲特別にごちそうしてくれたメバルの煮付け。皿の端に乗っているのは胃と肝。ふっくらとして味も濃く、美味しかったです!

予約制なので、料理は基本的に予算に合わせたコース料理です。吉戸さんの言葉の端々から釣魚への熱い想いを感じ、次に篠島に訪れる時も必ずここに来ようと心に誓った筆者でした。来訪する際は、予約をお忘れなく!

歴史ある祭りから音楽フェスまで!

最後に、篠島では観光客でも気軽に参加できるお祭りが季節ごとに行われているので紹介します。まず7月の第2土曜・日曜の「祇園祭・野島祭」は、海上花火や船団パレードなど迫力あるイベントが見どころです。10月には先述した「御幣鯛」を伊勢に奉納する「おんべ鯛奉納祭」があります。さらに毎年1月3・4日の「正月祭礼・大名行列」は篠島の正月の風物詩です。
▲祇園祭の餅投げ。浜で行われ老若男女大盛り上がり!(写真提供:篠島観光協会)

そして2014年からは夏フェスも始まりました!
▲その名も「篠島フェス」。2017年も盛り上がりました!(写真提供:篠島フェス実行委員会)

「篠島フェス」は、2018年も開催が決定しており、島内の各所で行われるライブ以外にも、ビーチや自然、文化、島の人たちとのふれあいなど、篠島の魅力を堪能できる内容です。
▲「島の駅 SHINOJIMA」の前にいた「おんべ鯛」のオブジェ

今回紹介しきれなかったスポットもあり、個人的にも再訪したいと思った篠島は、魚が美味しくて、人が優しくて、歴史と文化の深みもある、知れば知るほど好きになる離島でした。しかも意外に名古屋からも近くて訪れやすいので、まずは日帰りでその魅力に触れてみてください!
※記事内の価格・料金は全て税込です
澤井敏夫

澤井敏夫

愛知県・清須市在住のライター。情報誌の編集制作、音楽事務所でのマネジメント業務を経て独立。読書と落語鑑賞とヨガが趣味。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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