青森の新絶景!日本一の木造橋「鶴の舞橋」を鶴尽くしの旅で堪能

2018.05.29 更新

青森県の新しい観光地として人気が高まる「鶴の舞橋」。女優・吉永小百合さんが出演するJR東日本「大人の休日倶楽部」の広告で、知名度が全国規模になりました。この絶景を写真に収めようと、全国から観光客はもちろん写真好きの人たちも集まっているそう。今回はそんな新スポット「鶴の舞橋」を満喫する旅へご案内します。

▲津軽富士・岩木山(いわきさん)を背後に望む「鶴の舞橋」

鶴だらけの町にある「鶴の舞橋」

「鶴の舞橋」があるのは青森県の西側・津軽平野のほぼ真ん中に位置する人口約13,000人の小さな町・鶴田町。新青森駅からJR五能線を使い、約1時間でアクセスすることができます(陸奥鶴田駅で下車)。
▲鶴をモチーフにした屋根が印象的な陸奥鶴田駅

弘前や五所川原といった主要都市に挟まれた鶴田町では、1980年代から町名にちなんで、鶴を推すまちづくりが行われています。下車した陸奥鶴田駅からすでに鶴の推し具合が半端なく、電車の到着メロディに鶴の鳴き声を採用していたり、駅舎内に鶴の置物や飾りが置かれていたりしています。
▲駅舎天井に飾られた鶴型の凧

陸奥鶴田駅から「鶴の舞橋」への距離は約6km。タクシーでの移動がおすすめです。片道約2,000円ですが、1,000円で行ける割引サービスも期間限定で実施される予定です(詳細は事前に鶴田町のホームページで公開予定)。

最近では、町中の観光や運動を兼ねて橋まで歩いていく人や、自転車で移動する人もいるようです。
▲地元サイクリストもシーズンになればよく訪れる(写真提供:青森県サイクルツーリズム推進協議会)

鶴田町内では、鶴のオブジェや田園風景、美しいレトロな建物など、雰囲気のある光景をあちこちで見ることができます。旅に来たのだから、そんな景色を探しながらのんびりと「鶴の舞橋」へ向かうのもおすすめですよ。
▲とある建物の屋根にある鶴のオブジェ
▲街灯にも鶴のオブジェが
▲ご当地マンホールにも鶴のマーク!
▲川原にも鶴のオブジェが設置されています

季節や自然条件によって、見える景色は千差万別

「鶴の舞橋」は、かんがい用のため池として江戸時代から使われていた「津軽富士見湖」に造られました。完成したのは1994(平成6)年。かつて鶴が数多く飛来していたという地名から、一般公募で決まった橋の名前が「鶴の舞橋」でした。
▲「鶴の舞橋」を紹介する案内板

「鶴の舞橋」の全長は約300m。総青森ヒバ造りで、「日本一長い木造の三連太鼓橋」となります(2018年5月現在)。建設に当たっては山口県にある「錦帯橋」などのアーチを参考にし、長さ各約100mの3つのアーチと、その間の2つのステージを3年掛けて造りました。アーチの頂上は高さ約8mもあり、ビル3階分の高さに相当します。
▲使われている木材は青森ヒバ。樹齢150年のヒバを使った支柱もあるという

「鶴の舞橋」は近年、青森県内で開催される写真コンテストで常連のテーマスポットになっています。まずは時間帯によってさまざまな表情をみせる「鶴の舞橋」の絶景をご覧ください。
▲朝日をバックに撮影した「鶴の舞橋」。橋のデザインは飛翔する鶴をイメージしている
▲朝日と「鶴の舞橋」。遠くの山々は八甲田

季節や自然条件によって、別世界のような景色に変化することも「鶴の舞橋」の最大の魅力。大自然と人工物(木造建築物)の対比によって、幻想的な世界が生み出されます。
▲秋には紅葉と一緒に見ることができる
▲冬の「鶴の舞橋」。背景に写るのは津軽富士・岩木山

「鶴の舞橋」をガイドする竹浪正顕(まさあき)さんによると、JRのポスターに使われた写真は、湖面に岩木山がきれいに映る風のない瞬間を狙ったため、満足いく写真を撮影するまで1週間程度待ち続けたそうです。
▲湖面が鏡のようになって岩木山が映るほど風のないタイミング!

絶景に出合えるかどうかは運だけでなく、その一瞬の奇跡を切り取れるまで待ち続ける根気も必要です。時間の許す限り、心に残る写真を狙ってみてはいかがでしょうか。

絶景写真を撮影できる3つの撮影スポット

「鶴の舞橋」周辺は建造時に、「富士見湖パーク」として改修されました。約12.4haもの広々とした敷地内には、遊具がある公園や宿泊施設、売店(夏季のみ営業)、そして丹頂鶴を間近で見られる公園もあります。もちろん、絶景写真が撮れる撮影スポットもパーク内に点在しています。
▲売店駐車場近くにある案内板。撮影スポットや周辺情報も書かれてある

おすすめの撮影スポットは3カ所。1つ目は、「鶴の舞橋」から一番近くにある「アイリスの小径」周辺からのポイントです。峰の形が美しく富士山に似ていることから“津軽富士”と呼ばれる岩木山を背景にした角度で、奥へと延びる「鶴の舞橋」を押さえることができます。JRのポスターが撮影されたのも、この付近から。望遠レンズなどがないスマートフォンでの撮影にもおすすめです。
▲アイリスの小径周辺から、岩木山をバックに撮影した「鶴の舞橋」

2つ目は、橋から300mほど北東にある最寄りの堤防から「鶴の舞橋」を真横に捉えたポイント。「鶴の舞橋」の全体像を見ることができるため、鶴が飛翔した様子をモチーフにしたという橋のデザインがよく分かります。天気が良ければ八甲田の山々をバックに見ることもできます。
▲建設時の担当者によると、実は湖に昔からあった龍伝説の龍の背中をモチーフにした形でもあるそう

3つ目は、パーク内の北西にある売店駐車場から見る「鶴の舞橋」です。五所川原市と青森市の間にある梵珠山(ぼんじゅさん)を背景に「鶴の舞橋」を見ることができます。「鶴の舞橋」は津軽平野の真ん中に位置するため、場所を変えるだけで異なる山々を背景にすることができるのです。
▲売店駐車場から見る「鶴の舞橋」。背景に見えるのが梵珠山

さまざまな角度から「鶴の舞橋」を見ることができることも富士見湖パークの魅力。定番スポットだけでなく、自分が一番と思う場所を探してみるのもいいですね。

本物の丹頂鶴と新スポット「マザーツリー」

「鶴の舞橋」周辺では、本物の丹頂鶴にも出会えます。場所は、富士見湖パーク内の市街地寄りで「鶴の舞橋」に隣接する「丹頂鶴自然公園」。こちらではつがいの丹頂鶴全16羽を6つのブースに分けて飼育しており、無料で見ることができます。
▲柵沿いを並行して歩いてくれる人懐っこい丹頂鶴

鶴田町の町中にあった鶴のオブジェと比較しながら、あらためて丹頂鶴の特徴をチェックするのもおもしろいかもしれません。
▲求愛のポーズをし合うつがいの丹頂鶴
そして最後に、新スポットになりそうな「鶴田のマザーツリー」をご紹介。富士見湖パークの整備にあたり、周囲の木を伐採していたところ、地元の子どもたちの要望で切ることをやめたという1本の木があります。それが富士見湖の水底から生えているこの木です。
▲湖の底から生えた「鶴田のマザーツリー」は、神秘的な風景を生み出している

富士見湖はかんがい用の貯水湖であるため、水位は季節や天候によって異なります。そのため満水時には、「鶴の舞橋」のステージのギリギリまで増水することもあります。そしてこの木のように湖に生える一本の木といった神秘的な世界を見ることもできます。
▲冬には凍った湖面に木の影が映る

鶴尽くしの鶴田町をさらに散策!

「鶴の舞橋」の絶景を堪能した後は、帰りにこの町ならではのお土産を購入してはいかがでしょうか。まずご紹介するのが、県内で3店舗を構える地元で有名なスイーツ店「アンジェリック鶴田店」の「つるのわすれもの」。
▲包装もおしゃれな「つるのわすれもの」(1個150円・税込)

鶴の羽をイメージした形のパイ菓子で、サクサクのパイ生地が絶妙な甘さでクセになる洋菓子です。「つるのわすれもの」は鶴田店のみの販売なので、ぜひ購入してみてください。これ以外のスイーツもおすすめです。
▲店内には「つるのわすれもの」以外にもさまざまなスイーツが並ぶ
続いて紹介するのは、寒冷地で栽培されるぶどうとして知られるスチューベンを使ったスイーツです。鶴田町はスチューベン生産量日本一を誇る町(平成21年農林水産省「特産果樹生産動態等調査」より)。スチューベンが生まれたニューヨークと緯度が同じで気候が似ていることから、1960年代後半から水田の転作物として栽培され始めました。

2017年10月には、鶴田町で初のワイナリー「WANO ワイナリー」がオープン。スチューベンを使ったワインやスイーツを製造しています。このワイナリーでは醸造スペースを見学しながら、イートインもできます。
▲醸造スペースを見ながらイートインができる「WANO ワイナリー」店内

中でもオススメはこちら!鶴田町産のスチューベンをふんだんに使ったゼリーです。スチューベンの実が入ったゼリーの上に生クリームを乗せ、さらにスチューベンで作った赤ワインのクラッシュゼリーを表面にあしらった贅沢な3層構造。濃厚なスチューベンの味わいがあり、至福の時間を感じさせます。
▲鶴田産スチューベンとワインのゼリー(350円・税別)
また、2018年4月にリニューアルオープンした「道の駅つるた 鶴の里あるじゃ」では、鶴田町を中心とした青森のお土産を幅広くそろえています。一人ではとても食べきれない大きさで人気の「びっくりパン」やここにしかないオリジナルのローカルフードなども多数。新設された観光案内所や産地直売所にも立ち寄ってみるとおもしろい発見があるかもしれません。
▲外観にもやっぱり鶴のマークがある「道の駅あるじゃ」
絶景スポット「鶴の舞橋」と鶴田町を巡る旅はいかがでしたか?「鶴の舞橋」は一年通じてさまざまな表情の絶景を見せます。ぜひその移りゆく景色の美しさを観に、一度とは言わず何度でも足を運んでみてください。
くどうたける

くどうたける

東京でウェブライターを経験し、2012年に青森へ移住。地域新聞や地域の情報を発信するお仕事をいただきながら、田舎でせっせと暮らしてます。(編集/株式会社くらしさ)

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