西表島で星を浴びる!?女性に大人気の星空ナイトツアーで極上の癒し体験!
近年、日本各地で地域の美しい星空を観光資源として役立てようという「星空ツーリズム」の動きが話題となり、星空鑑賞が密かなブームに。そんななか2018年4月、国内初の星空保護区認定を受けたのが沖縄県の「西表(いりおもて)石垣国立公園」。今回は、世界トップクラスの夜空を眺められる西表島の星空鑑賞ツアーをご紹介します。

自然豊かな西表島を訪れよう!

八重山諸島のなかで一番大きな島なのですが、島の約9割が自然林で覆われているほか、河口や内湾では多くの場所でマングローブ林が発達するなど、今でも豊かな自然が残されており、独自の生態系を現在まで保ち続けている貴重な島です。


そして、西表島で忘れてはいけないのが、美しい星空!
2018年4月、西表石垣国立公園が、国際ダークスカイ協会(IDA)によって日本初の星空保護区に認定されました。

北緯24度という緯度のおかげで、空にある全88星座のうち実に84もの星座が観測可能だという西表島。国内で唯一、南十字星を見ることができるエリアとしても有名です。加えて人工照明が少ない点や、星空観測に影響を及ぼす偏西風・貿易風の影響が少ないなど、さまざまな条件が揃った西表島は、世界トップクラスの星空鑑賞スポットなんです!
そんな西表の星空を専門ガイドがナビゲートしてくれるのが、「Coral-foundation西表島inc.」(以下、コーラルファンデーション)が運営する「アンビエント星空ナイトツアー」。
フェリーに揺られ、西表島へ

コーラルファンデーションのツアーは、西表島全域の宿泊先まで無料送迎可能なので、上原港行きか大原港行きかは宿泊先によって選べばOK。ただし、それぞれ担当のガイドさんやツアーで訪れるコースが変わるため、ツアー予約時にしっかり確認するようにしましょう。

ちなみに、上原港付近は比較的観光客向け施設が充実していますが、上原港行きのフェリーは北風の影響を受けやすく、欠航する確率が高め。さらに星空鑑賞には静かで落ち着いた雰囲気の大原港近くのほうがオススメとのことで、今回は大原港近くに滞在することに。宿泊先でツアー開始を待ちます。
満天の星を見に、いざ出発!
時刻は、あたりもすっかり暗くなった20時ごろ。宿泊先に待ちに待ったお迎えが。

コーラルファンデーションの代表・宮沢さんが紹介してくれたのは、本日ガイドを務めてくれる望月さん。
「望月です。気軽にもっちって呼んでください」
というわけで、もっちさんの運転する車に乗り込んでツアースタートです!

「アンビエント星空ナイトツアー」は、先程もご紹介したとおり、西表島全域送迎対応のほか、ツアー中ガイドの方がしっかりと付き添ってくれます。参加者は女性が8割だそうで、夜のツアーは不安という方も、このツアーなら安心です。
「徐々に目を暗闇に慣らしながら行きますからね」――もっちさんの運転で、車を走らせること約10分。集落を離れ、わずかにあった町あかりも見えなくなったところで、もっちさんが車を停めました。

車から降りるまでは、真っ暗闇だと思っていましたが、車のドアを開けてビックリ!満天に輝く星があたりを明るく照らしていました。
「星や月の明かりだけでも結構明るいでしょ?」と笑うもっちさん。
ここでツアーの持ち物について解説しておきましょう。暗い夜道を歩くことになる「アンビエント星空ナイトツアー」。足元を照らす懐中電灯などは貸し出してくれるため、動きやすい服装であれば特別な用意は必要ありませんが、虫刺され対策などのため、なるべく肌の露出を控え、足元は運動靴がいいでしょう。
「あの建物は給水塔なんですけど、上に登れるので行ってみましょう」

「いや~、とにかくきれい!」
青白く光る月と一面に輝く星たち。
「だいぶ見えてきましたね。それでも今日はまだ雲で淀んでいるので、なんとか見えているって感じですね」
「え?充分めちゃめちゃキレイですけど…」
もっちさんによると、快晴の日の星空はまだまだこんなものじゃないそう。
たとえば、コチラ!

見てください。あふれんばかりに空を埋め尽くす星々!天の川も見事にクッキリと見えます!
「夏の大三角と呼ばれる、ベガ、デネブ、アルタイルがココとココに…」
レーザーポインタで星を指し示しながら、星の解説をしてくれるもっちさん。

「難しい星や星座の説明をするよりも、まずはこの星空を感じてほしい」との思いから、星空を楽しむための簡単な説明だけをして、後はお客さんの様子を見ながら解説をするとのこと。言葉が出ず、涙があふれてきてしまう人もいるそうです。
滋賀県出身のもっちさんは、スローライフにあこがれて結婚を期に西表島へ移住。
滋賀にいたころからよく星空を眺めており、自然と基本的な星の知識を覚えていったんだとか。
「星空って昔から当たり前にそこにあるものなので、西表島に来るまで、そのありがたみや素晴らしさをあまり意識していなかったんです。でも、ここでこの星空を見て、大げさかもしれないですけど人生観が変わりましたね」
この美しい星空を目の前にすると、もっちさんの言葉に納得。「とにかく、ただただ空を見つめていたい」という気持ちになってきます。

季節、時間、天気、そして場所。これら全てがまったく同じ条件になることはないと考えると、この美しい星空は、今このとき、この場所でしか見ることのできない唯一無二の景色。
そう思うと感慨もひとしおです。

雲の淀みや遠くからわずかに漏れてくる生活の灯りが、まるでオーロラのように夜空に幻想的な模様を描き出しています。
「島の鑑賞スポットって何箇所くらいあるんですか?」
「う~ん。言ってみれば、島じゅうがスポットですからね」
もっちさんたちは、その時の天候に加え、その時期、その時間帯に見える星空を考え、さらにお客さんの様子を見ながら臨機応変に案内するスポットを選んでいるとのこと。
真っ暗な道を進む車に揺られている私たちは、どの道をどちらに向かっているのかもよくわからないまま、次々とスポットを移動していきます。道中は、島に住んでいる人でも5年に一度見れるかどうかというイリオモテヤマネコの話や沖縄の星の神話など、もっちさんの楽しいお話を聞きながら、あっという間に時間が過ぎていきました。

もっちさんが電話で連絡を取りながら、宮沢さんと合流して最後に連れてきてくれたのがこちらのスポット。暗くて全貌はよくわかりませんが、どうやら広大に拓けた野原の中、まっすぐに伸びる農道の真ん中あたりに降ろされたようです。
「どうでしたか?」
「もう。どのポイントもすごくキレイな星空でホントに感動しました!」
「それは良かった。ここもすごいんですよ。ほらっ!」

「星降る夜」などという表現がありますが、まさに自分の頭上に星が降り注いでくるかのような美しい星空が!
星を「見る」というよりも、もはや星を「浴びる」感覚です!

この辺りは一帯が開けているので、見渡す限り360度全天を一望できるスポット。四方から降り注ぐ星のエネルギーを体全身で受け止めているかのような気分に!
「居心地も最高ですね!」
遠くの方でかすかに波の音が聴こえ、さわやかな島風があたりを通り抜けています。


虫たちの声。フクロウのささやき。すぐ近くにある海の香りを感じながら見る美しい星空。
人は誰しも無意識に、星空に惹かれるという話。
なかでも、特に女性は星空に本能的にハマるという話。
美しい星空の本当の良さは、子どもや学生でなく、社会に出て大人になってはじめてわかるという話などなど…。
ツアー終了後も、宮沢さんは私たちにさまざまなお話をしてくれました。

「私のツアーのキーワードは『リトリート(Retreat)』。この西表の豊かな自然のなかで、お客さまに五感を潤し、心と体を癒やしてほしいという思いで、ツアーを案内しています」と宮沢さん。
リトリートとは直訳すると、避難、退却、隠居などの意ですが、近年「仕事や家庭などの日常生活から一旦切り離し、自分と向き合う時間に浸り、自分自身を見つめ直すこと」という意味で使われます。ストレス社会を生きる人々にとって、この「リトリート」の大切さが話題になっています。
自然豊かな西表島は、見るものの五感を潤し、心と体をリフレッシュさせ、自分自身を見つめ直すのに最高の環境。大人の女性たちにこのツアーが大人気だというのもうなづけます。
▲ツアー中やツアー後に宿泊先の屋上で撮影した西表の星空
このツアーを運営する傍ら、地域の人たちと協力し、西表の星空資源の保護活動にも積極的に取り組んでいるという宮沢さん。上空に漏れる生活照明の削減について行政と連携しながら検討したり、西表の星空をPRする講演をしたりと、情熱あふれるお話には感心するばかり。
宮沢さんを魅了し、突き動かし続ける西表の星空。そしてそんな宮沢さんのツアーによって、この星空に心動かされる人は今も増え続けています。
サガリバナやヤエヤマホタルなど、星以外も見どころいっぱい!
コーラルファンデーションの「アンビエント星空ナイトツアー」は、一年間通して季節ごとにさまざまな星空が楽しめることはもちろん、季節によって星空以外の楽しみも。

たとえば、こちらの「サガリバナ」。
サガリバナとはたった一夜だけ咲き、夜明けとともに散ってしまう幻の花。沖縄地方でしか見ることができない貴重な花です。

6月下旬~7月中旬ごろまで「アンビエント星空ナイトツアー」は、「サガリバナ&星空ツアー」となり、ツアー前半にサガリバナが咲くスポットへと森林浴をしながら森を散策、そしてその後星空鑑賞を楽しむという、二度おいしいツアーに!

はたまた、3月~4月上旬までは、「ヤエヤマホタル&星空ツアー」に。

八重山諸島にしか生息していないという貴重なヤエヤマホタル。日没から30分程度のわずかな時間だけ光を放つそうで、西表島では、期間中たくさんのヤエヤマホタルが一斉に点滅する、幻想的な風景を見られることも。
ホタルの光がまるで光の絨毯のようにあたりを埋め尽くす光景は、まさに絶景!
こちらもぜひ見てみたい風景です。
ぜひコーラルファンデーションのツアーで、西表の美しい自然、そして星空に癒やされてみてください!
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イギリス人と日本人とのクォーター。大学では工学部、情報システムを専攻したかと思えば、ミュージシャンとしてギタリスト、MC、DJとして活動。TVやラジオなどでも活躍。その後(株)アドビジョンにて、デザインやコピーライティングなどマルチに活躍。バックグラウンドを活かした独自の視点が人気のライター。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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