利尻島でうに漁師体験!自分で獲ったうにを生や軍艦巻きで食べよう

2018.07.31 更新

利尻島(りしりとう)で漁師気分を体験しませんか?地元の漁師と同じ手順で、海中にいる「うに」を自分で獲って殻を割り、その場で食べられるのです。海中といっても海に入るわけではありません。着替え不要、装備も不要、手ぶらでオッケー!とても手軽なこの体験、利尻島の「神居(かむい)海岸パーク」で楽しめます。とれたてのうにの味は格別!ここ限定の、うにと利尻昆布を使った“珍スイーツ”も必食です。

神居海岸パークへ行ってみよう!

神居海岸パークは、「うに獲り体験」(1人1個、1,000円)などの体験と、特産のうにや利尻昆布などを使った軽食を楽しめる施設です。
▲利尻島の西海岸、沓形(くつがた)地区にあります
▲手前がうにの殻割りや味見を楽しめるスペース。海に係留されている小さな船でうに獲りを体験します

神居海岸パークまでは、稚内(わっかない)と礼文島(れぶんとう)からの船が日に数本発着する鴛泊(おしどまり)港から車にて約30分で行くことができます。
夏季限定運航で礼文島からの船が発着する沓形(くつがた)港からなら車にて約10分、札幌丘珠(おかだま)空港と新千歳空港から日に1往復ずつ飛行機が発着する利尻空港からは車にて約20分です(新千歳空港発着便は夏季のみ運航)。
▲利尻島を訪れる人の多くが利用する、稚内~鴛泊間のフェリー。春から秋は概ね1日3~4往復運航しています

なお、利尻島内では路線バスも運行されていますが本数が少ないので、レンタカーの利用がベスト。鴛泊港か利尻空港で借りられます。夏季は混み合い空車がない場合もあるので早めに予約したほうが無難ですよ。

漁師気分!うに獲りにチャレンジ!

では、実際にうに獲り体験をしてみます!
▲まずは建物内にて受付。名前などを記入して体験料金を支払います。この隣に軽食などを楽しめる「北利ん道(きたりんどう)神居海岸パーク店」があります

うに獲り体験ができるのは6~9月。当日飛び込みでも空きがあれば体験可能ですが、人気がある体験なので予約がかなり入ります。特に真夏の観光シーズンは事前に予約したほうがよいですよ。
▲手続きを済ませたら、スタッフとともに海へ

うにの漁師さんが使っている漁船と同じタイプの船に乗って体験します。
船は桟橋に固定されているので、風や波がある日でも大きく揺れたり流されたりすることはないのでご安心を。酔い止めも不要です。
▲この日はちょっと風が強かったです…。気持ち船が左右に揺れましたが、浅瀬なので波をかぶるほどの揺れはありません

船に乗り込み、スタッフから体験に使う道具の説明と、獲り方の案内を受けます。
▲使う道具はこの2つ。箱メガネ(右)と、長い柄の先に網がついたタモ(左)

使う道具は、漁師さんが使っているものと一緒。獲り方も漁師さんの手法と一緒。これぞまさに漁師体験そのもの!
では、やってみます。
▲スタッフがついていてくれるので安心して体験できます

うには夜行性のため岩陰や海藻に隠れて過ごしていることが多く、海をのぞき込んでも波があるので、うにの姿を見つけにくいです。
そこで、底面に透明ガラスがはめこまれた箱メガネを海面につけて覗いてみると、波の影響を受けず海底がくっきり!
▲箱メガネはこうやって覗きます。髪の毛がわさっと前に流れ、うにの殻のような頭に(笑)。女性など髪の長い人はヘアバンドがあったほうがいいかもしれません
▲箱メガネから眺めた海底。うに、いました!

箱メガネでのぞきながらタモを海中に入れ、狙ったうにをそーっとすくいあげます。金魚すくいをしているような感覚ですが、うには金魚のように素早く動き回らないので、かなり簡単にすくいあげることができます。
▲うに、ゲット!

ここにいるうにはもちろん天然!こんな間近で天然のうにに触れられるのも利尻ならでは。
体験参加者が多数いて海底のうにが少なそうな場合は、漁師が獲ってきたうにをスタッフが海に撒いてくれるので、獲れないということはないのでご安心を。
▲獲ったぞ~!
▲獲ったうには船上でザルに移し、ザルを片手に下船します

ここで獲ることができるうには、ムラサキウニ。稀にバフンウニも海中にいるようですが、ここの体験で獲ることができるのはムラサキウニのみ。バフンウニは仮にいたとしても獲ることができないので、あしからず。

獲ったうに、殻を割って食べちゃおう!

下船したら流し台へ行き、獲ったうにの殻を割ります。
使う道具はこちら。これも漁師さんが使っているものと同じものです。
▲ペンチのような形をしているものが、うにの殻割り専用の器材。手前が、割ったうにの殻から身を取り出すヘラ。ボウルにはうにの身を洗う塩水が入っています

まずは、さっき獲ってきたうにの殻を割ってみます。割る時、うにの向きに注意!

うには一見するとどこから見てもトゲが出ていて同じ姿に見えますが、実は1か所だけ違うところがあるのです。
それは、うにの口。
▲トゲトゲ、イガイガの中に、ちょっと白く丸くなっている部分(中央)があるの、わかりますか?これが口です

うにの殻を割る時、うにの口を真下にした状態で上から真っ二つに割るのです。
もし見た目でよくわからなかったとしても、スタッフが教えてくれるのでご心配なく。
▲うにの口を下にして、真上からうにを割る器材をトントンと押し当て、軽く刺します。あまり力を入れすぎると身を傷めてしまうので注意
▲軽く刺した状態でレバーを握ると刃先が開き、うにの殻がパカッと!

とっても簡単、一瞬で割れちゃいました。
▲割った直後のうに。これから中身を取り出します
▲ヘラを使い、身を傷つけないよう、丁寧に中身を取り出します
▲取り出した身はザルに移します
▲取り出し完了。殻と口(右上の白い部分)は不要なので捨てます

うにの身を取り出す時、どうしても殻のかけらや内臓などの汚れが一緒に混ざってしまいます。
そこで、この後はうにの身を洗う作業。
▲塩水が入ったボウルにザルを入れてゆすると、汚れがみるみる落ちていきます!
▲落ち切らない汚れは指でつまんでポイ!
▲綺麗になりました!
▲器に移して完了!少しちぎれてしまった身もありますが、1個のうにから4切とれました

うにの殻を割って取り出し、洗う作業。
市場などで販売されているうにも、漁師さんが一つひとつ海中からすくいあげ、手作業で取り出した身なんだと思うと、うにが高価である理由に納得です。

軍艦巻きにして味わおう!

取り出したうにの身は、その場でそのままぺろっと食べてしまってもOK。
取り出したばかりのうにを口に入れると、舌の上でとろりととろけます!ほんのり軽い塩気があって、まるで「うにクリームチーズ」のようです。

北利ん道神居海岸パーク店では軍艦巻きの土台(1個100円)を販売しているので、これにうにをのせれば「生うにの軍艦巻き」にすることができます。
▲身を軍艦巻きの土台にのせます。ちぎれた身を下に、綺麗な形の身を上にすると見栄えよし!
▲オリジナルの生うに軍艦巻きのできあがり!お好みで利尻こんぶしょうゆを垂らしてどうぞ
▲テラス席に座って、いただきまーす!

うにの味をじんわり味わいたいため、しょうゆを垂らさずそのまま食べてみました。
何もつけなくても美味しい!ほんのり感じる塩気と濃厚なうにの甘さが口いっぱいに広がります。うに1切でもかなり濃厚な味わいなので、軍艦巻きのごはんと一緒に食べるとくどさがなく、ちょうどよいマイルド感に。

うにを味わえるお店はいっぱいありますが、自分で海中から獲ったうにを味わえるなんて、なかなかないこと。これはとっても贅沢な体験です!

「愛す利尻山」というアイスクリームは必食!

体験の後、北利ん道神居海岸パーク店でぜひ食べてほしいアイスクリームがあるんです。その名も「愛す利尻山(アイスりしりざん)」。
▲うにと昆布を味わえる「愛す利尻山」(500円)

バニラアイスの上に、昆布塩、ベビー昆布、うに粉末、大粒の乾燥うにをのせ、根昆布のスプーンを刺したもの。
海の幸をアイスと一緒に食べるなんて、ちょっと変わっていますね。
でも、これ絶品なんです!

こちらのアイス、食べ方があります。
▲まず、上にのっている大粒の乾燥うにをひと口パクリ

乾燥うにをアイスとともに食べると、口の中で乾燥うにがほろほろと崩れアイスと相まり軟らかくなります。生うにのように溶けてしまうことがなく、軟らかい食感を感じながらうにの風味をたっぷり楽しめます。

うにの美味さを堪能しながら次のステップへ。
▲乾燥うにの味わいの余韻を楽しみつつ、根昆布のスプーンでアイスをかき混ぜます
▲しばらくかき混ぜると、まるでトルコアイスのようにとろっとろに。こうなったら食べ時です

かき混ぜると、塩とアイスが反応してより冷たくなるためベビー昆布が凍ってシャキシャキになるんです。この食感がよいアクセントになります。

うにの濃厚な甘さに昆布のうま味が加わり、何とも言えぬ美味しさ。甘さや美味しさだけではなく、うま味を感じるアイスってとっても新鮮!

この独創的なアイス、実は特許が3つもあるんです。
▲北利ん道の代表、平川智春(ちはる)さんが開発しました

特許の1つ目は、うにを乾燥させる製法。
ご当地アイスが利尻島にないので何かできないかと試行錯誤してたどり着いたのが「乾燥うに」。乾燥させれば日持ちするので、昆布のようにお土産として手軽に持ち帰ることも可能に。利尻名産のうにがアイスにも土産にも使えるので、観光客に喜ばれると思ったそうです。

2つ目は、根昆布のスプーン。
根昆布とは、昆布の根元の部分で、大きな昆布から一つしかとれません。実家が利尻島内の昆布漁師だという平川さん。貴重な根昆布を何とか融通してもらっているそうです。
▲根昆布をカットしてスプーンの形にする発想と技術に、特許のお墨付きを得ました

3つ目は、昆布塩。
昆布塩というと市販でもよく見かけますが、ここの昆布塩は異なる製法。
昆布をある方法で保存した際に表面に浮き出る白い粉(グルタミン酸)を集め、利尻の海水塩と混ぜたもの。グルタミン酸がたっぷり含まれた、うま味の強い塩なんです。
▲美味しさの裏に知恵と技術がいっぱいつまっているアイス。海を眺めながら味わいましょう!

ほかにもこんな体験やグルメもいかが?

神居海岸パークでは、「うに獲り体験」や「愛す利尻山」のほかにも、こんな体験やグルメを楽しめます。
▲「かにつり体験​」(無料)。​かにつり専用の道具を借りて海辺で小さなかに(食べられません)を釣って遊ぶことができます。この日は残念ながら釣果なし…
▲「利尻昆布お土産づくり体験」(1,500円)では、昆布を加工してオリジナルのお土産を3点作ることができます(写真提供:神居海岸パーク)
▲「花折昆布(昆布のしわを伸ばし整形し折りたたんだもの)」「昆布だしパック」「おしゃぶり昆布」の3点を作り、利尻町のマスコットキャラクター「りしりん」のオリジナルパッケージ袋に入れて持ち帰れます(写真提供:神居海岸パーク)

北利ん道神居海岸パーク店でアイス以外の人気グルメはこちら!
▲利尻産ホッケを使った「利尻かまぼこ」(1皿450円)。利尻では家ごとに味があると言われるほど馴染みがある家庭料理です
▲利尻産タコの足や頭の刺身をフライにした「タコカツ」(1皿400円)。昆布塩、昆布タレ、昆布醤油から2つ選べます
▲タコカツやボイルタコが入った「タコカツカレー」(860円)。カレールーには水ではなく、利尻の湧水で利尻昆布を煮出した出汁たっぷりの昆布水を使用しているので、うま味が強く、めちゃめちゃ味わい深いです

どれもこれも逸品!体験とともにぜひ味わってみてください。

神居海岸パークに行けば、珍しい「うに獲り体験」をはじめ、利尻ならではの変わり種スイーツやグルメを味わえます。利尻島へ訪れる際はぜひ寄ってみてくださいね!
※記事内の料金・価格はすべて税込です
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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