日本で1、2の早さで紅葉が訪れる層雲峡温泉。絶景を楽しむマストスポットは?

2018.09.12 更新

北海道の層雲峡温泉一帯は、日本で1、2の早さで紅葉が訪れる地。なんと8月末には色づきはじめ、その後約1カ月半もこのエリア内で紅葉風景を楽しめます。「黒岳ロープウェイ」に乗って眺める絶景をはじめ、「銀河の滝」や「流星の滝」など見どころいっぱい!紅葉の名所、層雲峡温泉でひと足早い秋の紅葉観光をしませんか?

▲ロープウェイに乗って上空から眺める紅葉風景はマスト!(写真提供:りんゆう観光)

(北海道胆振地方を震源とする地震で被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。2018年9月12日現在、層雲峡温泉に向かう国道39号、同273号は問題なく通行できますが、お出掛けの際は十分ご注意いただきますようお願い申し上げます。ぐるたび編集部)

紅葉の名所として知られる層雲峡温泉

層雲峡温泉は、旭川空港から車で約1時間30分にて行くことができる温泉地。北海道の屋根と呼ばれる大雪山系の北東側にあり、標高1,984mの大雪山系の黒岳山麓、標高約670mに位置します。
層雲峡温泉周辺をはじめ大雪山系一帯は、紅葉の名所として知られています。温泉街の南側にそびえる大雪山系の黒岳山頂付近から紅葉がはじまり、徐々に紅葉前線が山を下って10月上旬くらいになると温泉街が彩りに包まれます。

黒岳山頂:色づき8月下旬、見頃9月上旬
黒岳7合目:色づき9月上旬、見頃9月中旬
黒岳5合目:色づき9月中旬、見頃9月下旬
黒岳山麓(層雲峡温泉街):色づき9月下旬、見頃10月上旬
▲東京や大阪が残暑厳しいと言われている時期に、層雲峡では早くも秋まっ盛り!(写真提供:層雲峡観光協会)

早い時期に紅葉が訪れるのとともに、8月下旬から10月上旬まで約1カ月半もの長い間、紅葉風景を見ることができるのも特徴です。

黒岳ロープウェイに乗って黒岳5合目へ!

層雲峡温泉の紅葉観光でのおすすめは、「大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ」(大人1,950円、小学生1,000円・ともに往復料金)。
▲層雲峡温泉での紅葉観光でロープウェイの乗車は必須!(写真提供:りんゆう観光)
▲層雲峡温泉街から見上げてみても絶景!(写真提供:りんゆう観光)

紅葉時期が美しいのはもちろんですが、それ以外の時期に訪れても爽快な絶景と可憐な高山植物の花々が咲いている様子を楽しめます。
では、早速行ってみましょう!

乗り場は、温泉街の端にある山麓駅。ここから黒岳の5合目まで片道約7分の空中散歩です。
▲101人乗りのロープウェイ。20分間隔(繁忙期は10分間隔)で運行しています

山麓駅を出発すると、上空へ舞うように一気に上へと進みます。
▲山麓駅を出発すると一気に上空へ
▲山麓駅がどんどん小さくなっていきます
▲一気に空の上まで来た気分!

標高が上がるにつれて温泉街がどんどん小さくなり、見上げていた遠くの山々が同じくらいの目線になってきました!子どものように窓にかぶりついて眺めたくなること間違いなし!

標高約1,300mの黒岳駅(5合目)に到着。標高が高くなったためか、下車すると空気がひんやり感じます。5合目では絶景鑑賞と遊歩道での花鑑賞とともに、名物グルメを味わいます。

まるで山頂に立った気分!黒岳5合目からの絶景に感動!

はじめに向かったのは、黒岳駅の駅舎屋上にある展望台。ここでまず、絶景を鑑賞しましょう。
▲5合目の黒岳駅。屋上に展望台があります
▲階段を上り展望台に到着。ここからの眺めが最高なんです!
▲展望台北側の眺め。眼下に見える逆三角形のような場所が層雲峡温泉街、その背後の高い山が朝陽(ちょうよう)山、さらに奥の高い山がニセイカウシュッぺ山
▲南側には目の前に黒岳の山頂が見え、その右側に大雪山系の山並が続いています

日本離れした雄大なこの風景!まるで海外の山に登頂したような気分です。
▲こちらは2017年9月22日の黒岳の様子。山頂付近は紅葉が終わりかけていますが、5合目周辺はこれから見頃(写真提供:りんゆう観光)
▲展望台には望遠鏡があるので、遠くの山並や温泉街も手に取るように見えます。無料なのが嬉しい!

ここのロープウェイは早朝から運行しているので、朝一番に訪れると雲海が見えることも!特に初夏から秋の早朝に発生する可能性が高いそうですよ。
雲海は自然現象なので、見られるかどうかは運次第。でも、これは行ってみる価値あり!層雲峡温泉街に宿泊するなら、ぜひ早起きして行ってみて下さいね。
▲5合目の展望台から眺めた雲海。これは見事!(写真提供:りんゆう観光)

5合目散策路と7合目で花鑑賞もおすすめ!

眺望を楽しんだ後は、5合目遊歩道を散歩してみましょう。
▲5合目遊歩道は、7合目まで行くことができるリフトの乗り場と黒岳駅の間にある散策路

黒岳駅を起点にのんびり見ながら歩いて約30分で周遊して戻って来れます。ちなみに、黒岳駅からリフト乗り場までまっすぐ向かうと歩いて7~8分です。

5合目や7合目にはさまざまな高山植物が自生しており、春から秋まで季節ごとに可憐な花々が咲きます。紅葉の季節よりも早い時期に訪れて、花めぐりをするのもおすすめですよ。
▲植物ごとに何の種類か書いてある札があります。詳しくない人にとっては嬉しい案内ですね
▲5合目に咲くチシマノキンバイソウ。例年6月下旬~7月に見ることができます(写真提供:りんゆう観光)
▲ウコンウヅキの花。5合目では6月下旬以降、7合目では7月上旬以降に見頃となります(写真提供:りんゆう観光)
▲チングルマの花。5合目とリフトの線路下で見ることができ、6月が見頃。7月は花ではなく綿毛になった様子を見られます(写真提供:りんゆう観光)

さらに上の眺望を眺めてみたい人は、標高約1,520mの7合目にも行ってみましょう!ペアリフトに乗って片道約15分(大人600円、小学生400円・ともに往復料金)で到着です。
▲7合目からの眺望は5合目以上に爽快!「山の上にやってきた~!」という気分いっぱいになります(写真提供:りんゆう観光)

7合目まで来たら、黒岳山頂はあとわずか。7合目から約1時間30分で登頂することができますが、この先は本格的な登山道になるので登山靴をはじめ登山に適した服装と装備が必要です。
そのかわり、7合目には「黒岳カムイの森のみち」という散策路があり、「あまりょうの滝展望台」まで片道約15分のトレッキングを楽しめます。少し足元の悪い場所があるものの、こちらはスニーカーなど歩きやすい靴で行けるので、観光者にもおすすめですよ。
▲「あまりょうの滝展望台」からは、目の前のダイナミックな山の姿や遠くの山々の姿、初夏は雪渓、秋は紅葉を眺めることができます(写真提供:りんゆう観光)

5合目ではこれを食べるべし!

5合目や7合目での散策の後は、5合目の黒岳駅で山ランチを味わいましょう!

駅舎2階にある「レストハウス黒岳」では、黒岳の清流で作ったラーメンやそば、カレーや丼ものなどを食べられます。単なる観光地の食堂と侮ることなかれ!これがまた、なかなか絶品なんです。
▲食券を買って料理を受け取るセルフ形式のお店です

なかでも一押しなのがこちら、「黒岳ラーメン」(850円)。
▲麺が見えないくらい、ネギとともに近隣の愛別町産マイタケがどっさり!

動物系スープに低加水の中細ちぢれ麺の醤油ラーメンで、この地域の名産であるマイタケをこれでもか、というほどたっぷり使っています。
▲スープをひと口すすると、マイタケの風味がふわりと鼻に感じるほど、いい出汁が出ています!

濃厚さを感じつつもマイルドな味わいのスープが麺にもよく絡み、これは絶品!5合目まで行かないと味わえない、特別な逸品です。

丼もののおすすめは「黒岳丼」(820円)。味噌汁と漬物もついてきます。
▲こちらも愛別町産のマイタケをたっぷり使用

甘辛いタレで炒めたマイタケと鶏肉などを盛った丼。ピリっとくる辛さがあり、マイルドな黒岳ラーメンとは対極の、程よくパンチがある味わいです。

車を運転しない人には地ビールもおすすめ!
▲深い味わいの黒ビール「黒岳」とフルーティーな味わいの「ケラ・ピルカ」(各700円)があります

レストハウス黒岳は散策後にひと息入れるのにピッタリ。地元のマイタケ尽くしのラーメンや丼ものをぜひ味わってみて!
紅葉時期はもちろん、それ以外の時期でも黒岳の5合目や7合目からは絶景を拝めます。登山をしなくても山の上のビュースポットへ楽々とひとっとび!黒岳ロープウェイは層雲峡温泉の観光で絶対楽しみたいアクティビティです。

層雲峡温泉一帯の観光名所の数々

層雲峡温泉周辺には、黒岳以外にも名所がいくつもあります。
多くの観光客が訪れる有名なスポットは「銀河の滝」と「流星の滝」。層雲峡温泉街から車にて5分程度で行くことができます。
▲白糸のように細くサラサラと流れ落ちる銀河の滝
▲ザーッと力強く流れ落ちる流星の滝

2つの滝は隣接していて、駐車場の奥側で銀河の滝、手前側で流星の滝を眺めることができます。
▲双方の滝の間の川沿いを散策できます。マイナスイオンたっぷり!歩いて3~4分の距離ですが、思いきり深呼吸したくなる遊歩道です

滝を背に20分ほど斜面にある階段を登ると、「双瀑台」という展望台へ行くことも可能。2つの滝を一緒に見ることができる唯一の場所です。健脚な人はぜひチャレンジを!
▲双瀑台から眺めた銀河の滝(左)と流星の滝(右)。紅葉の見頃は概ね9月下旬~10月上旬です(写真提供:層雲峡観光協会)

銀河の滝と流星の滝から温泉街とは逆方向へ車で5~6分進んだ先に、「大函(おおばこ)」という景勝地があります。

層雲峡温泉周辺は、柱状節理と呼ばれる地面と垂直に伸びる縞模様の断崖絶壁の峡谷美が素晴らしい場所としても知られています。なかでも大函は巨大な岩壁が屏風のように並び、この界隈で一番美しい峡谷美を眺められるスポットです。
▲ここは絶好の記念撮影スポット!紅葉の見頃は滝と同じく、例年9月下旬~10月上旬
▲河原近くまで展望スペースがあるので、このように下から岩壁を見上げる迫力ある風景を楽しめますよ

層雲峡温泉の渓谷は、約3万年前に起きた大雪山系の噴火による堆積物が、石狩川によって浸食されてできました。大函のほかにも、いたるところで柱状節理の岩壁を目にします。
▲国道沿いからも迫力ある岩壁を各所で眺めることができます

リゾート感ある街並が綺麗な層雲峡温泉街

山や滝などを巡った後は、温泉にゆったり浸かって疲れを癒しましょう!
層雲峡温泉街には、温泉ホテルやペンションなどがいくつも並びます。大型ホテルは温泉街を取り囲むように周囲に林立し、温泉街の中心部は比較的中小規模の宿泊施設や飲食店などがあります。
▲温泉街といっても純和風な温泉地とは全く異なる雰囲気で、欧米の観光地へ訪れたかのような気分です

中心部は「キャニオンモール」と呼ばれ、カナダの山岳リゾートをイメージした街並に整備されています。電線などが地中に埋められて、三角屋根とベージュやブラウンに統一された建物が並び、とてもすっきりとした印象です。
▲コンビニも街並に同化しています

源泉かけ流し!層雲峡温泉でおすすめの日帰り入浴施設

日帰り入浴でおすすめの施設は、「朝陽(ちょうよう)リゾートホテル」。もちろん宿泊してゆっくり過ごすこともできますが、日中は日帰り入浴(大人800円、小学生400円)で源泉かけ流しの温泉を楽しめます。
▲木をテーマにした大浴場。白濁した湯で肌がすべすべになるといわれている泉質です(写真提供:朝陽リゾートホテル)
▲露天風呂には四角形と丸形の2つの木の浴槽があります(写真提供:朝陽リゾートホテル)
▲岩をテーマにした大浴場では、白濁した湯と鉄分を含んだ赤湯、2種類の泉質を楽しめます。写真は赤湯(写真提供:朝陽リゾートホテル)

四季折々の風景を眺めながら、湯船でゆったりリラックス。疲れも嫌なことも全て忘れてしまうほど、気持ちよいひと時を過ごせます。
層雲峡温泉では、黒岳の山麓や中腹をはじめ、滝や渓谷、露天風呂からも紅葉を楽しめます。しかも、約1カ月半もの長い間、秋色に染まる風景が広がります。国内の紅葉観光のトップバッター・層雲峡温泉で、今年最初の紅葉狩りはいかがですか?

※記事内の料金はすべて税込です
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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