東京の海を満喫できる葛西臨海公園で、家族や仲間とワイワイ楽しもう!

2018.09.19 更新

「葛西臨海公園」といえば「葛西臨海水族園」が有名ですが、東京を一望できる大観覧車やガラス張りの展望レストハウス、木々に囲まれたバーベキュー広場など、実はほかにも遊び場がいっぱいあります。子ども連れでも、カップルでも、気の合う仲間同士でも楽しめる、東京を代表する海の公園へ遊びに行きましょう!

東京湾に面した潮風の香る公園

最寄り駅の葛西臨海公園駅(JR京葉線)のホームに降り立つと、巨大な写真パネルが目に飛び込んできます。葛西臨海水族園の魚たちです。改札口に下りる階段の壁にもサメや魚たちの写真。ここまでエンターテインメントしてくれるJRの駅もめずらしいのではないでしょうか。
▲ホームから改札へ下りる階段の壁に設置された葛西臨海水族園の写真パネル

駅を出ると、もうそこが葛西臨海公園の入り口です。右手にはドーンと「ダイヤと花の大観覧車」がそびえたっています。
▲葛西臨海公園の入り口

まずは海を見たくて、まっすぐに大通り(中央園路)を直進しました。炎天下ですが、正面からは強い海風が吹いてきて、けっこう涼しく感じられます。潮の香りがして海が近いことを実感します。

左手に葛西臨海水族園の入り口を見ながら、なおも直進すると、正面にガラス張りの美しい建物が見えてきます。展望レストハウス「クリスタルビュー」です。
▲海へとまっすぐ向かう道。奥に見えるのがクリスタルビュー
▲2階が展望スペース、地下は休憩スペースとなっている

かつては漁村、今は地中海のリゾート地!?

クリスタルビューには順路があり、最初に右の階段を上ります。2階にあがると東京湾を一望できます。全面ガラス張りなので開放感がすばらしい。東京ではなく、地中海のリゾート地にきた気分です。
▲規則的に並んだ格子状の窓枠が印象的。窓枠が額縁となり、風景を美しく切りとってくれます
▲森の中に見えるドーム屋根は葛西臨海水族園

帰りは左のスロープを下ります。内部には、葛西の歴史がパネルで展示してあります。これがなかなか興味深いので、内容をかいつまんで紹介します。

江戸時代から昭和初期までの葛西は、海苔が名産の漁村でした。しかし、次第に海が汚れて魚がとれなくなり、昭和中期に堤防が築かれて、海に近づく人はいなくなります。ゴミ捨て場となっていた海岸をよみがえらせるために、昭和40年代から東京都の葛西沖土地区画整理事業が始まり、埋め立てが進められて、平成元(1989)年に葛西臨海公園が開園しました。
▲葛西の歴史を解説する展示パネル

葛西沖の干潟「三枚洲」は埋め立てられずに残されて、その手前(陸地側)に「西なぎさ」と「東なぎさ」という人工干潟が作られました。鳥や魚、カニなどの貴重なすみかとなっています。
▲葛西の海辺にすむ生き物を紹介する展示パネル

クリスタルビューを出ると、芝生の「展望広場」が海に向かってなだらかに傾斜しています。広場を下ると「葛西渚橋」に出ます。渚橋から先は「葛西海浜公園」という別の公園となり、橋を渡った先が西なぎさです(東なぎさは生態系保護のため立ち入り禁止)。
▲ピクニックに最適な芝生の展望広場
▲渚橋。渡った先が葛西海浜公園。白い屋根は足洗い場を覆う固定テント

西なぎさにて、カニとたわむれる

西なぎさには弓なりに砂浜が広がっています。人工とはいえ23区内にこんな広いビーチがあったとは!水着を着た子どもたちが遊んでいます。西なぎさは例年夏の間だけ「海水浴体験」と称して、遊泳が認められています(7月中旬頃~8月下旬頃)。
▲西なぎさ

砂浜を歩くと、ところどころに親指ほどの穴が開いています。注視していると、2本の目玉が突き出ています。カニです!
▲目玉がピョコン!

つかまえてみると、クリスタルビューの展示で見た「ヤマトオサガニ」でした。生き物がいるので、海水浴の季節でなくても、子どもと来れば楽しめると思います。
▲すぐにもぐってしまうので、砂ごとつかむのがつかまえるコツ

林の中はバーベキューで大盛況!

お目当ての海を見たあとは、渚橋を戻って「バーベキュー広場」へ。
▲渚橋とバーベキュー広場の間にある「汐風の広場」

取材した日は平日でしたが、バーベキュー広場は大学生らしきグループで大にぎわいでした。自分たちの道具を持ち込むというより、ツーバーナーセットや炭火BBQグリルのほか、イスやテーブルをレンタルしているグループがほとんどです。食材もいくつかのプランの中から注文できます。電車で来て気軽に楽しめるバーベキュー場といえます(利用、レンタル、食材ともに事前予約制)。
▲バーベキュー広場。木蔭があって快適

東京湾の上を飛行機が飛んでいく

バーベキュー広場からは「芝生広場」を抜けて「ダイヤと花の大観覧車」へと向かいました。高さ117m、直径111m。大阪の「レッドホース オオサカホイール」(高さ123m)に次ぐ、日本で2番目に大きい観覧車です。
▲左が海側。反時計まわりに回転します

ゴンドラにはエアコンがついていてとても快適です。北には「東京スカイツリー」、南には「東京ディズニーランド」が見わたせて、写真をパシャパシャと撮っていたら、ゴンドラ内の放送で「まだ高さは半分……」と言われて、我にかえりました。巨大な観覧車だから17分かけてゆっくり1周します。
▲水族園のドームの先に西なぎさ

最高点に到達すると、南(海側)の視界が開けます。羽田空港に離着陸する飛行機が目の前を飛んでいきます。天気がよければ房総半島も見えるそう。この日は見えませんでしたが、空気の澄んだ冬の晴天時ならきっと見えるでしょう。
▲最高点からの眺め。弓状の浜は東なぎさ。江戸川放水路の河口をはさんで「若洲(わかす)海浜公園」が見えます
▲夜はライトアップされます。まるで花火みたい!(写真提供:泉陽興業)
観覧車から中央園路(公園サービスセンター前)に戻りました。これで公園の東半分を一周したことになります。近くの1号売店で売店レコメンドの「牛カルビ丼」を食べてみました。炎天下を歩いたあとは濃厚な味つけの肉がおいしいですね。
▲「牛カルビ丼」(520円)。公園サービスセンターの前に、おあつらえむきにベンチとテーブルがあり、そこで食べられます
▲デザートには公園限定の「リッチ果実バー」(350円)を。白桃味のアイスバーに白桃の果肉が大量トッピング。これはリッチ!

パークトレインで“サファリパーク”を進む

▲ピンクの車両が目を引く「パークトレイン」

売店近くの交差点には、「パークトレイン」の「①公園サービスセンター前」停留所があります。パークトレインとは機関車型のミニバスで、1時間に1~2本、公園内を25分かけて1周します。
見た目は子ども向けですが、ためしに乗ってみました。
▲現在地が「①公園サービスセンター前」停留所。どの停留所からも乗車と下車ができます。大人300円、子ども150円

パークトレインがいいのは、西まわりというところ。遠くてなかなか足を運びにくい「鳥類園」の端を通ってくれます。
鳥類園は池と森からなり、水鳥をはじめとする野鳥の観察スポットです。望遠レンズのカメラを持った野鳥ファンが歩いていて、自然の野山に来た感じがします。また、いまにも藪から野鳥が飛び出してきそうで、サファリパークのようでもあります。
▲鳥類園を見ながら走ります。スピードは歩きと自転車の中間くらい
▲子ども向けの外観ですが、疲れた大人の移動の足としても使えます
鳥類園を過ぎて、3番目の停留所「③水辺ライン船のりば前」でパークトレインをおりました。ここは東京都公園協会が運営する水上バス「東京水辺ライン」の「葛西臨海公園発着場」です。
筆者は文京区の自宅へ帰るために、浅草(浅草寺二天門前発着場)まで乗ったことがありますが、この日は出発まで時間があったので、駅に戻ることにしました(浅草行きは、原則として平日は14:55分発、土・日曜、祝日は16:55発。大雨や強風、潮位によっては欠航)。
▲葛西臨海公園発着場には爽快なウッドデッキがあります

さて、これで葛西臨海公園のおもなスポットを見てまわったことになります。
アトラクションと自然の両方が充実していて、ファミリーもカップルもグループも、だれもが楽しめる公園だと思います。

水族園ではクロマグロやトビハゼに会える

最後に、この日は時間がなくて立ち寄れなかった葛西臨海水族園について、ちょっとだけご紹介します。「上野動物園」「多摩動物公園」「井の頭自然文化園」と同じく、東京動物園協会が運営する水族館です。
▲葛西臨海水族園の象徴、ガラスドーム。ドームの下が展示室(写真提供:東京動物園協会)

筆者は3回見に来たことがありますが、目玉はなんといってもドーナツ型の大水槽を遊泳するクロマグロです。世界で初めて外洋性の魚の群泳展示を実現したことで知られています。
▲鉄のオブジェ!?いえいえ本物のクロマグロです(写真提供:東京動物園協会)

もうひとつ紹介したいのは、コース後半の「東京の海」です。地味だけど愛くるしいトビハゼなどの東京湾の魚たちが展示されていて、東京の海の知られざる豊かさを教えてくれます。
▲伊豆諸島や小笠原諸島にすむレンテンヤッコ。こんな鮮やかな魚も東京の魚なのですね(写真提供:東京動物園協会)
▲夕暮れ時にも乗ってみたい!(写真提供:泉陽興業)

水族園は夕方で営業終了ですが、観覧車は夜も営業しています。夕暮れの公園には独特の非日常感があります。ぜひ丸一日、葛西臨海公園を楽しんでみてはいかがでしょうか。

※記事内の料金・価格はすべて税込です
大塚真

大塚真

編集者・ライター。出版社兼編集プロダクションの株式会社デコに所属。近年編集した本は、服部文祥著『アーバンサバイバル入門』、『加藤嶺夫写真全集 昭和の東京』シリーズの「4江東区」「5中央区」(ともにデコ)ほか。ライターとしては『BE-PAL』(小学館)などで執筆。

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