博多「鈴懸」唯一のカフェで、コロンと可愛い「すずのパフェ」を愉しむ

2018.10.22 更新

博多で生まれた老舗和菓子店「鈴懸(すずかけ)」。福岡では知らぬ人はいない程愛されており、福岡で5店舗、東京、名古屋の店舗も含め、合計8店舗で和菓子を購入できます。その中で唯一、和菓子を使用したパフェやあんみつなどのスイーツ、さらにはランチまで提供しているのが博多の「鈴懸本店」。老舗和菓子のパフェ?ランチ?一体どんな味わいなのか、早速行ってきました。

「博多座」の目の前!地下鉄の駅から徒歩約1分と、アクセス便利

「鈴懸」の創業は1923(大正12)年。創業者である初代・中岡三郎氏は、「現代の名工」※(厚生労働省により創設された卓越した技能を持つ技術者に贈られる称号)にも選出された博多における和菓子の第一人者。福岡県博多で和菓子を作り続け、現在は三代目になられています。
鈴懸のコンセプトは「日本の四季を感じる和菓子」。春夏秋冬それぞれの草花や果物、景色など、和菓子で季節の情緒と味わいを楽しめるものばかり!
▲和栗をたっぷり使用した「栗蒸し」(410円)
▲定番和菓子では「鈴乃最中」(108円)や「鈴乃〇餅(えんもち)」(108円)が人気

そんな和菓子店が作るスイーツやランチってどんなものなんでしょう。

茶舗(イートインできるカフェ)を併設した「鈴懸本店」は、「博多座」を擁した「博多リバレイン」の道向かいにあります。最寄り駅で地下鉄博多駅から2駅の中洲川端駅からは、徒歩約1分。ビルが立ち並ぶ博多の商業オフィス街に、ほっと落ち着く五色暖簾が目印。
この暖簾の5色は、水、緑、太陽、火、土を表しています。「日本の四季を感じる和菓子」をコンセプトに持ち、自然の移ろいを大事にする「鈴懸」ならでは。

足を踏み入れて中に入ると、生け花が出迎えてくれます。
▲暖簾をくぐればこの空間。スタイリッシュですね

もう、入り口だけで感じる上質さ。広々とした空間にさりげなく飾られた生け花や花器が、居心地の良さを感じさせてくれます。
▲取材時はサンキライが飾られていました
▲焼き物でできた紅白の椿!素敵~

入り口から向かって右手が和菓子を販売する菓舗(和菓子の店舗)、左手が茶舗になっているので、まずは左手の茶舗へ。
▲茶舗

茶舗も同様に、シックで落ち着いた造り。上質なテーブル、椅子、ライトだけという潔いシンプルさが素敵です。シート椅子に座ると重心が低目なのでまるでソファのような感じ。目に入るポスターやポップなどがないので、考えるのは今から食べるパフェやランチのことだけ…。ワクワクだけが大きくなりますね。
▲椅子はなんとオーダーメイド。一番くつろげる形を考慮して造られたのだとか

実は、これらはすべて「シンプルが一番くつろげる」という考えを元に設計されているそう。席についてみれば納得の空間づくりですね。

あ、甘くない!?素材そのものの味わいに感動!

さぁ、落ち着く店内で、早速こちらの人気メニューお楽しみの「すずのパフェ」を注文。
▲「すずのパフェ」はほうじ茶付きで970円

鈴懸の定番和菓子「鈴乃最中」がコロンと乗ったビジュアルで、めちゃくちゃ可愛いです!パフェに使用されているアイスはすべて手作り。バニラ、抹茶、キャラメル、黒ゴマの中からお好みで3つを選ぶことができたので、バニラ、抹茶、黒ゴマをチョイスしました。
もうこのパフェの美味しさといったら!
この自家製のアイス、甘くないんです!そういうと語弊があるかもしれません。厳密に言えば、素材そのものの甘さ。だから本当に上品な味わいなんです。濃厚で甘いアイスが重宝される昨今、正直目からウロコ!
▲餡は詰まっていないので、鈴乃最中にアイスを入れて食べるのもいいですね

アイスの下からは煮詰めた豆と水ようかん(!)、そしてフルーツがぎっしり詰まっています。このフルーツも缶詰や甘く煮詰めたものではなく、直前にカットしたフレッシュなもの。旬の果物を使用するので、取材時はメロンやパパイヤなどが入っていましたよ。

そのほか、「あんみつ」(950円)や「クリームぜんざい」(800円)、「プリン・ア・ラ・モード」(900円)、「杏仁豆腐」(750円)、「蕨(わらび)餅」(790円)など和スイーツメニューが充実しています(全てにほうじ茶付)

さらに、注目したい逸品がもう一つ。
「かすてぃらバター焼き」(860円・ほうじ茶付)です!!
どうですか、名前から美味しさが伝わりますよね~。自家製のふわふわカステラをバターで焼いたお菓子。
外側がバターで香ばしく焼かれているのでサックサク、中はふ~んわり食感。あったかいので、添えてあるキャラメルアイスと一緒に食べれば、また格別ですよ。
▲こちらは「時季の生菓子セット」(680円)。季節によって変わる旬の和菓子と煎茶のセット。写真は鈴乃〇餅

和菓子店のランチ…その味はいかに

そして、こちらのカフェ。なんとランチもいただけます。和菓子店が作る食事メニュー、てっきり和食かと思いきや、意外や意外ハンバーグやカレーなどがあります。

一番人気の「日替わりランチ」(1,350円)は、メインにスープ、サラダ、デザートが付いています。
▲この日の「日替わりランチ」のメインはハンバーグ。彩り豊かな野菜が添えられ、大根おろしの和風ソースがたっぷり!

ハンバーグはパンまたはライス付きで、定番メニュー(1,300円)としても提供されていますよ。
そのほか、鹿児島県産豚ロース肉に自家製デミグラスソースがかかった「カツサンド」(1,000円)や厚切りベーコン、チーズを挟んだ「ホットサンド」(950円)、3日間かけて仕上げる「カリーライス」(1,000円)、鉄板でアツアツが出される「ナポリタン」(1,000円)など、種類も豊富!これらの食事メニューやスイーツは、すべて店舗にいる調理スタッフが、シロップやソースからすべて手作りしています。

和菓子も含め、すべてに通じて言えることは「素材の味を大事にしている」ということ。どれも奇をてらった料理や盛り付けはありません。あるべき味をちゃんと丁寧に調理し、表現している…といえば良いでしょうか。強い調味料などを使わず、優しく素朴な味に仕上げている料理の数々、ぜひランチも一緒に食べてみてくださいね。

絶対喜ばれるお土産の定番。帰りは鈴懸の和菓子を買って

ランチとスイーツでお腹いっぱいになったら、入り口右手にある菓舗へ。
ショーケースの中には和菓子がたっくさん!テンションが上がります!
鈴懸では、和菓子の工場で作ったものを早朝のうちに店舗に運びます。その日に作った和菓子はその日だけしか味わえません。東京や名古屋にも厨房があるそうですよ。
▲店舗前にあるおしゃれな椅子。包装の待ち時間などに使われています

看板商品である「鈴乃最中」と「鈴乃〇餅」はショーケースの一番手前に。
▲鈴の形が可愛い!手前が鈴乃最中、奥が鈴乃〇餅

いずれも1個108円で、単品でも販売していますが、10個入りや20個入りなど、竹籠に入ったセットはお土産にも最適です。余談ですが、筆者的に鈴懸の和菓子、特に竹籠セットを手土産にいただけるとすごく幸せな気分になります。食べ終わった後、この竹籠をお弁当箱や小物入れとして使用している福岡県民も多いはず。
▲鈴乃最中10個入りの「すず籠」1,566円、鈴乃〇餅8個入りの「〇籠」1,350円

両方とも、上品な甘さの餡が本当に絶品です!個人的にはもっちもちの皮の〇餅が一番好きな和菓子です。初めて食べる方は、この“もっちもち”がどれだけ適した言葉であるか驚くはず!
▲鈴乃最中と鈴乃〇餅がセットになった「〇すず籠」(2,646円)もお土産にぴったり

そのほか、定番のおはぎや塩豆大福も大皿に!ちなみにこちらの大皿、佐賀県白石町の陶芸家さんの作品だとか。重厚でシンプルなお皿は、和菓子の楚々とした佇まいに合います。
▲左から「塩豆大福」(172円~)、「おはぎ」(216円~)、「黒豆黄粉のおはぎ」(216円~)
鈴懸の餡は北海道産の十勝大豆、黒豆黄粉は丹波産のもの、黒胡麻は茨城産…と、国内で厳選したものだけを使用。

取材時は9月だったので、栗や芋などを使用した和菓子もたくさんありました。和菓子をいただいて、季節の味わいを知れるなんて贅沢ですよね。
▲左から「栗きんとん」(356円)、「甘芋」(172円)、「栗蒸し」

筆者は、冬の苺大福と夏のゼリーを毎年こちらで購入しています。「もうこんな季節になったんだなぁ」とお菓子で感じるのがまた一興。ここ茶舗でいただけるパフェもまた然り。その時しか楽しめない季節の味わいが、ちょっとした幸せをもたらしてくれますよ。

「鈴懸本店」は、繁華街である天神やキャナルシティ博多でのショッピング、博多座での観劇、中洲の屋台街での食事…などなど、博多観光途中に立ち寄るにはぴったりの場所にあります。博多に旅行に来たら、福岡県民が愛する博多の和菓子をぜひ召し上がってくださいね。
※記事内の料金はすべて税込です。
桑野智恵

桑野智恵

フリーの雑誌ディレクター/ライター。福岡生まれ、福岡育ちの博多女。3つの出版社を渡り歩き、雑誌編集歴20年弱。食育アドバイザー、フルーツ&ベジタブルアドバイザー。

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