長崎ご当地グルメ「トルコライス」の謎に迫る!魅力にハマる!

2018.09.28 更新

長崎名物「トルコライス」をご存知でしょうか?ピラフとスパゲッティ、トンカツがひと皿に盛られた料理で、長崎市内の洋食店や喫茶店でおなじみのご当地グルメです。長崎っ子なら知らぬものはないメジャーグルメでありながら、その歴史はベールに包まれています。そこで今回は、長崎っ子たちを魅了する謎多き「トルコライス」の世界をご案内します♪

「トルコライス」といえど、トルコ料理にあらず

そもそもトルコライスという名前ですが、トルコ料理でもなければ、トルコらしさがあるようにも見えません。では、なぜトルコライス?その理由を、長崎市でトルコライスといえばその名が挙がる洋食店「ニッキー・アースティン」の店主・濱口託也さんに聞いてみました。
▲1973(昭和48)年創業の洋食店「ニッキー・アースティン」の2代目・濱口託也さん

「諸説あるんですが」と教えてくれたところによると、中華のピラフ、和食のトンカツ、洋食のスパゲッティ、この食文化のミックス感が、東西の文化が交わるトルコに通じるということで、トルコライスという名前がついたといいます。なるほど!異文化が混じり合う長崎らしいエピソードです。
ちなみに、3つの色を意味する「トリコロール」が訛って「トルコ」になったという説もあるとか。

なお、トルコライスがいつ誕生したのか定かではないらしいのですが、昭和40年代には長崎市の数店ですでに提供されていたといいます。

186種ものトルコライスメニューを揃える「ニッキー・アースティン」

「ニッキー・アースティン」がトルコライスの代名詞的存在と化している理由のひとつが、メニューの豊富さにあります。その数なんと、驚異の186種(2018年9月現在)!
▲入口のショーケースに並ぶ色とりどりのトルコライスメニュー。まだまだこれは序の口!

“ピラフ、ナポリタンスパゲッティ、デミグラスソースがけのトンカツ”がトルコライスの基本形ですが、こちらではカレーライスやハヤシライス、カレー味のスパゲッティ、チキンカツやコロッケなど変化球トッピングがイロイロ!
そう、ご飯もの・スパゲッティ・揚げものという3点セットはそのままに、自由度の高いトルコライスが楽しめるのです。
▲歴史を感じさせるメニュー表はまるで一冊の本!トルコライスメニューのほか、カレーなども

それにしてもどれを注文していいのか、メニューを見るほど迷宮入りしてしまいます…。魚のフライをのせた、ベジタリアン向けのトルコライスもあります。
「メニューはご飯ものの種類ごとにページが分かれています。カレーライスかピラフか、ハヤシライスか、夏限定のトマトライスか。まずご飯ものを決めてから、スパゲッティ、揚げ物の種類を決めるといいですよ」と、濱口さん。

あれこれ悩んだ挙げ句、やっぱり基本は押さえとかなきゃ!ということでベーシックな“ピラフ、ナポリタンスパゲッティ、デミグラスソースがけのトンカツ”をチョイス。「704番をお願いします」と、メニュー表に書かれている番号でオーダーするシステムです。

素材は国産。ドレッシングもソースもとことん手作り!

ここで、特別に厨房を覗かせていただきました。
▲注文を受けてからひとつひとつ手作り

素材は九州産を中心とした国産。さらに、マヨネーズ、ドレッシング、ソースにいたるまで、すべて手作りです。
大変失礼な話、このメニュー数に733円~(税込)という低価格、外国産の素材や既製品も使っているのだろうなと思っておりました。「外国産にすれば仕入れは3分の1くらいに抑えられるけど、やっぱり国産の方が美味しいもん」と、濱口さん。いやはや、恐れいりました!
▲できました!これが王道の「ポークカツがメインのトルコライス」こと、704番。999円(税込)

そんなこだわりは食べれば納得!トンカツはサクッとした食感のあとに、じんわり豚の甘み。デミグラスソースも深い味わい。とろ~り玉子と一緒に食べればまろやかに。スパイシーなドライカレーピラフも食欲をかき立てます。添え付けのサラダにいたるまでぬかり一切なし!参りましたの美味しさです。
▲細かなパン粉に包まれたトンカツの火の通し具合も絶妙!

あまりの美味しさに別バージョンもオーダーしてみたくなりました。変わり種の鉄板シリーズメニューから、96番の「ケチャップライス ホワイトソースがけドリア チキンカツと2種類のコロッケ」。
▲冬限定だったものの好評につき定番メニューに昇格した鉄板シリーズ。96番は1,031円(税込)

チキンカツとコロッケのダブル揚げ物に、チーズたっぷりドリア。もちろん、カレー風味のスパゲッティが潜む濃厚な3点セットですが、意外にも軽い!チキンカツは、前のトンカツとは異なる粗めのパン粉を使うことで食感ザクサク、軽快に楽しめます。
▲小麦粉から作るホワイトソース。ケチャップライスとチーズとの相性を考えた軽めのテイスト

ファンが多いというコロッケも絶品です。クリームコロッケでとろ~りなめらか。ひとつには小さくカットされた野菜がゴロゴロ入っています。

「ニッキー・アースティン」のトルコライスは、301番から始まった!

実はサラダショップ専門店として創業したニッキー・アースティン。
次第に「チキンカツが食べたい」「ハンバーグが!」「カレーもハヤシライスも」と、お客さんにリクエストされ、ついに「ご飯もスパゲッティも、カツもあるんだから、トルコライスにして」という声が。「じゃあ、普通のトルコライスとは違うけど、ニッキー流ね」ということで提供したのが、この301番といいます。
▲「白いご飯にカレー、ドライカレースパゲッティにチキンカツがメインのトルコライス」301番。733円(税込)

301番は「ニッキー・アースティン」のトルコライスの原点メニューなのです。スパイシーなカレーライス、デミグラスソースがたっぷりかかったチキンカツ、お腹がいっぱいでも不思議と箸が進みます。
▲店内は全30席ほど。子ども連れからご年配の方まで幅広い年代で賑わう

「お客様の要望に応えていたら気付けば186種になったんです。実は今も増え続けていて。全制覇にチャレンジ中のお客様がいらっしゃるのですが、コンプリートするのは難しいかもですね」と笑う濱口さん。
▲電停「浜町アーケード」から徒歩2分。週末のランチタイムは行列ができることも

おもてなし精神あふれるにこにこ笑顔のスタッフがつくりだす居心地のよさも魅力の「ニッキー・アースティン」。奥深いトルコライスの世界にハマってみてはいかがでしょう。
宮崎由希子

宮崎由希子

福岡在住のフリーライター。九州7県をメインに取材にかけずり回り、年間取材件数はのべ1000件以上。得意分野はグルメと温泉と旅。温泉好きが高じて、おんせん県おおいたが主催する「温泉マイスター」を取得。著書に『おいしい博多出張』(エイチエス出版)。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る

関連エリア

PAGE TOP