日清製粉創業の地!館林「製粉ミュージアム」の魅力を探る~ミニチュアフード作りも~

2018.10.30 更新

日清製粉創業の地、群馬県館林市にある「製粉ミュージアム」。小麦や小麦粉に関する様々なことを、先進のテクノロジーを駆使した体験型展示や、ミニチュアフード作りなどの体験教室を通して学べるミュージアムです。敷地内には、明治期に日清製粉が事務所として使っていたレトロな近代建築も残っていて、窓から望む美しい日本庭園も一見の価値あり。そんな「製粉ミュージアム」の魅力を詳しくご紹介します。

▲小麦粉粘土教室に参加すると、こんな素敵なミニチュアフードが作れちゃいます

先進テクノロジーを駆使した製粉の貴重なミュージアム

東武伊勢崎線・館林駅西口の目の前にある「製粉ミュージアム」。こちらは日清製粉創業の地に2012年に開設された、製粉をテーマにしたミュージアムです。日清製粉グループは、創業者の正田貞一郎が1900(明治33)年に「館林製粉株式会社」を設立したのが始まり。その後、1908(明治41)年に社名を「日清製粉株式会社」に改め、創業から120年近く経った現在でも国内食品業界において確固たる地位を築いています。
▲2013年にグッドデザイン賞を受賞した「製粉ミュージアム」の新館。大きなひさしが特徴的で、周囲の緑と美しく調和しています

製粉ミュージアムには、最新のテクノロジーを駆使した展示が見られる新館、創業期に事務所棟として使われていた建物を遺した本館、そして四季折々の景色が楽しめる日本庭園があります。
▲木のぬくもりが感じられるエントランス。壁一面の窓いっぱいに美しい日本庭園が広がり、美術館を訪れたような気分に浸れます

新館にあるエントランスで入館料(大人200円、子ども100円 ※ともに税込)を払って館内に入ると、大きな機械が目に入ってきます。
▲奥には製粉工場の内部映像を流した巨大モニターが。映像から流れる製粉機の稼働音が、室内に響きわたって臨場感たっぷり!

展示されているのは、小麦粉を作る過程で欠かせない2種類の製粉機。それぞれ現在使用されている新型と旧型が並んでいるので、その違いを間近で観察できるのも面白いポイントです。
▲「ロール機」は、小麦を細かく粉砕するもの。左が新型、右が1926(大正15・昭和元)年に導入されたもの
▲その隣には「シフター」という小麦をふるい分ける機械が。新型(右側)では大きな箱の中にふるいを重ねて砕いた小麦を選別しています。旧型とのサイズの違いが一目瞭然ですね

新館には至るところにタッチパネルが設置されており、小麦粉に関する様々なクイズにチャレンジできます。「小麦粉の種類って何があるの?」とか、「小麦粉の輸入量が多い順にタッチパネルを操作してみて!」など、全問クリアすれば、かなりの小麦粉マスターになれるはず!
▲「小麦粉研究所」というコーナーでは、タッチパネルに映し出された “小麦粉の達人”たちが小麦粉料理の秘密をクイズ形式で教えてくれます
▲可愛いイラストの達人が小麦のことを分かりやすく解説してくれます

もう1つの見どころが、「小麦粉研究所」の内部にある「製粉工場パノラマシアター」。最先端の製粉工程を学べるとっても面白いコーナーです!
▲ハイテクな機器が設置されている「製粉工場パノラマシアター」

シアター内にはモニターと半円状の台が設置されていて、台の上には製粉工程で使う機械のミニチュア模型が並んでいます。さっそく気になる模型を台のセンター部分に動かしてみると……。
▲「シフター」のミニチュア模型を置いてみました
▲中央のモニターから「シフター」が稼働している工場内の映像が流れてきました!

他にも小麦の貨物船や各種製粉機、小麦粉を出荷する配送車まで全9種類のミニチュア模型があり、それらを動かすと流れる映像を見ることで、一連の製粉工程を理解できるようになっています。台の上に並んだ模型を見ているだけでも楽しめますよ。
▲新館の一角には収蔵展示室もあります。ここには大正時代にドイツから導入された「ロール機」(左)など貴重な製粉機がガラス張りで展示されています

普段、製粉された小麦粉しか見ることがないですが、その製粉工程を非常にユニークな展示で学ぶことができました。タッチパネルや大型モニターなど様々な工夫があるので、子供でも楽しめますよ!

明治期の美しい建築を見ながら日清製粉の軌跡を知る

続いて向かったのは、中庭の横にある本館です。こちらは館林市代官町にあった旧工場本社をこの地に移転させる際、解体した部材を用いて1910(明治43)年に建築されたもの。当時は本社事務所として使われていました。
▲2階建ての本館は、西洋風の意匠が施され趣たっぷりの佇まい。近代産業遺産としても貴重な建物です

現在は、日清製粉の創業からこれまでの歴史を、貴重な資料や映像によって学べる展示室になっています。
▲赤い絨毯やドアの窓枠など、至るところに明治時代の建築の意匠がうかがえます

1階は日清製粉の企業歴史ギャラリーと、創業者の正田貞一郎に関する資料などを展示する正田貞一郎ギャラリーに分かれています。
▲企業歴史ギャラリーでは5つのコーナーに分けて、日清製粉の1世紀以上にわたる歩みを細かく解説しています
▲中央には創業期に使用されていた「ロール機」が置かれています

正田貞一郎ギャラリーでは、貞一郎が日清製粉を拡大させていった軌跡をタッチパネル式のモニターで知ることができます。
▲壁面の上部には本人直筆の『信を万事の本と為す』という書も飾られています。現在の社是の一つになっているそうです

2階は貞一郎の三男・正田英三郎(元日清製粉名誉会長)のギャラリーになっています。
▲英三郎が実際にオフィスで使っていた机と椅子などもあります
▲2階の階段を上がった先には、創業時の小麦粉の商品名だった“鶴”と“亀”の美しいレリーフが施されています
▲細部まで丁寧な彫刻が施され、ずっと見ていても飽きません

私たちの生活に欠かせない小麦粉を製粉する日清製粉が、いかに苦労してここまで大きくなったのか。その背景にある創業者の想いには、ただただ感銘を受けるばかり。建物自体も非常に価値があるものなので、壁や窓、照明といった細かな装飾をゆっくり見て回るのもおすすめです!

四季折々に姿を変える、美しい庭園も魅力

創業時の旧庭園を拡張した広大な日本庭園も一見の価値ありです。桜や紅葉など季節ごとに表情を変える美しい植栽の数々が魅力的。別名「三光の庭」と呼ばれていて、その象徴となる大きな池が中央に配置されています。
▲手入れの行き届いた芝生の絨毯は見ているだけでも心が和みます
▲池の中には太陽と月と星(三光)を表現した石臼が設置されています
▲日本庭園の一角には休憩室があるので、美しい庭園を眺めながら一休みできますよ

子供も大人も楽しめる!小麦粉のワークショップはおすすめ

製粉ミュージアムの魅力はこれだけではありません。館内では子供も大人も楽しく参加できる各種ワークショップを定期的に開催しています。特に人気なのが「製粉ラボ教室」(第1・3日曜/午後1時~、午後3時~/参加無料)と「小麦粉粘土教室」(第2・4日曜/午後1時~2時半/大人200円、子供100円税込)。そのほか色々なワークショップを定期的に開催しているので、詳しくはホームページを確認してみましょう。
▲ワークショップは新館のプレゼンテーションルームで行われます

所要時間30分ほどの製粉ラボ教室では、ミニチュア製粉機「ロール君」を使って小麦の粒を砕いたり、「シフターさん」を使って砕かれた小麦の粒から小麦粉を採り出したりすることができます。実際の製粉体験を通して、製粉工程を楽しく学べます。
▲製粉ラボ教室の一コマ。製粉ミュージアムに訪れた際にぜひ体験してみてはいかがでしょうか

小麦粉粘土教室では、カラフルな小麦粉粘土を使ってパンやケーキ、スパゲティといったミニチュアフードを作れます。作り方は「製粉ミュージアム」のスタッフがやさしく教えてくれるので、初心者でも楽しめますよ。
▲作ったミニチュアフードはお持ち帰りできます。さっきの小麦粉粘土からここまで作るのには、かなりのセンスが必要かも

ジブリが制作したキャラクターのノートをお土産に!

日清製粉グループには、創業110周年を記念して2010年に制作されたキャラクターがいます。小麦の「粉(こな)」にちなんで「コニャラ」と名付けられた猫のキャラクターで、なんとスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが描いたイラストがもとになったのだそう。こちらも要チェックですね。
▲来館の記念にコニャラノートまたは「お好み焼粉」をお土産としてもらえます

私たちにとって身近な存在なのに、小麦や製粉技術のことは意外と詳しく知らないですよね。その先端を走ってきた日清製粉グループのノウハウや歴史を学べる「製粉ミュージアム」。“小麦に特化した日本唯一のミュージアム”を、ぜひ週末のお出かけスポットの一つに加えてみてはいかがでしょうか。
takeko

takeko

普段はIT系ディレクター、時々ライター。趣味は美味しいお店開拓(でも方向音痴で、いつも目的地に着くまで一苦労)。学生時代は一人海外旅行が大好きで、現地ですぐ友達を作っちゃうタイプでした。社会人になり、全国各地へ出張に行く度に、その土地の美味しいグルメと人に会う楽しみを覚え、現在も休みがあればどこかしらに旅に出ます。最近のブームは日本酒。いつかマイボトル酒が作りたい!と思う30代女子です。

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