帝釈峡の自然を満喫!絶景&アクティビティはもちろん紅葉シーズンも見逃せないっ!

2018.09.03 更新

広島県庄原市東城町と神石郡神石高原町にまたがる「帝釈峡(たいしゃくきょう)」は、全長約18kmもある大峡谷。国の名勝に指定され「日本百景」にも選ばれる国定公園です。その中でもハズせない名所の「上帝釈(かみたいしゃく)」と「神龍湖(しんりゅうこ)」の2エリアで、1日たっぷり観て、遊んで、自然を満喫してきました。

▲長い年月が造りあげた巨大な天然橋も!(上帝釈エリア)

鬼が棲む…!? 迫力の景観が楽しめる上帝釈エリア

▲上帝釈の遊歩道入口

最初に訪れた上帝釈は、中国自動車道・東城ICから車で約20分。南北に長い帝釈峡の北端に位置し、遊歩道が整備された散策にピッタリのエリアです。
▲遊歩道入口の案内マップ。向かって右が北の方角

帝釈峡は上帝釈から神龍湖までを渓谷沿いの遊歩道で観光することができましたが、落石などで約20年前から一部が通行止めになっています。
▲ネイチャーガイドの井村光江さん

上帝釈エリアでは動植物や地形を分かりやすく説明してくれるガイドさんにアテンドをお願いしました。ガイド料は税込8,000円で、2日前までの要予約。帝釈峡観光協会(08477-2-5811)が窓口になっています。
▲平坦で歩きやすい遊歩道

今回ガイドしてもらうのは上帝釈エリアのメインスポット「雄橋(おんばし)」までの往復約3kmで、所要時間は約2時間です。
▲帝釈峡を代表する鍾乳洞の「白雲洞(はくうんどう)」

歩きはじめると、すぐに白雲洞の入口に。井村さんによると「帝釈峡は石灰岩地帯で、太古から隆起や浸食などを繰り返して形成された渓谷」とのこと。多くの鍾乳洞があるそうですが、見学できるのは白雲洞だけです。
▲入場料は税込300円。小さな木製の扉が洞窟の入口になっている

この日は気温30度を越す暑さでしたが、入口付近はひんやりした空気に包まれています。聞けば洞内は常に11度前後の温度で、夏は涼しく冬は温かな環境とのこと。
▲両側から石灰岩の壁が迫ってくる

床は板張りで歩きやすいように整備されていますが、大人1人通るのがやっとの狭いところもあり、ちょっとしたアドベンチャー気分を味わえます。
▲約3億年前に海底でできた石灰岩が浮上し、陸化した岩壁

「見学できるのは200mほどで、その先には未知の洞窟が続いているんですよ」と井村さん。いろいろな形の鍾乳石や石筍(せきじゅん)を見ることができ、ミステリアスな雰囲気も楽しめる魅力的な鍾乳洞でした。
▲「鬼の唐門(からもん)」と呼ばれる崩れた石灰洞

白雲洞を出て100mほど歩くと、鍾乳洞が崩落して入口だけが天然橋として残った鬼の唐門がありました。高さ約8mの門はくぐり抜けることができます。
「この鬼の唐門は石灰岩と緑色岩の2つの地質でできています。帝釈峡の成り立ちを知る上で、地質学的にも貴重な場所なんです」と井村さん。
▲森の中に巨大な石柱

鬼の唐門のすぐ近くにある「鬼の供養塔」と呼ばれる石柱は高さ約10m。木々の間から見えるその姿は迫力満点で、まさに鬼気迫るものがあります。
▲清流にも心を奪われる

遊歩道沿いは渓流のせせらぎや野鳥の声が響き、マイナスイオンもいっぱい。往復約3kmの渓谷ということで体力の心配をしていましたが平坦なので疲れもなく、歩くだけで癒されます。
▲路傍には珍しい植物も群生

井村さんが指差しているのは帝釈峡でしか見ることができない「タイシャクアザミ」。
「高さは1~1.5mほどになり、秋には紫の美しい花をつけます。他にも貴重な植物がたくさん自生しているんですよ」
▲上帝釈エリアのメイン観光スポット「雄橋」

入口から約1.5km。ついに巨大な天然橋の雄橋に到着です。全長は約90m、川底からの高さが約40mもあり、近くに立つとスケールの大きさに圧倒されます。
「昭和のはじめ頃までは生活道路で、この上を人や馬がたくさん往来していたようです」と井村さん。
▲鬼が力比べで造った伝説が残る

雄橋は渓水の浸食でできた世界にも類を見ない石灰岩のアーチで、地元では信仰の対象にもなっており「神橋(こうのはし)」とも呼ばれているそうです。
井村さんによると「雄橋は2匹の鬼が競って橋を架け、勝った方の橋だという伝説がある」とのこと。確かに、中央部の凹凸が鬼の顔にも見えますよね。
▲秋には紅葉に彩られる

帝釈峡は県内屈指の紅葉名所としても知られ、10月下旬~11月中旬には雄橋も秋の色に包まれます。
▲遊歩道も紅葉の見どころがいっぱい

もちろん遊歩道でも全域で紅葉が楽しめます。渓谷美と紅葉が織りなす大自然の絶景は一見の価値アリですよ。

ランチは名物のそうめん流しとニジマス

▲上帝釈エリアと神龍湖エリアのちょうど中間地点にある「帝釈峡山荘」

上帝釈でガイドの井村さんと別れ、次は車で15分ほどの神龍湖エリアへ。その途中にある「帝釈峡山荘」に立寄ってみました。
自然に囲まれた古民家ですが、ここでぜひ楽しみたいのが……。
▲そうめん流しは7月中旬〜9月下旬の期間限定

夏に人気のそうめん流し(税込600円)。竹を割ったレーンにそうめんが流れていて、何と時間無制限の食べ放題。
▲流れてくるひと口分のそうめんを箸でキャッチ

周囲を山に囲まれた清涼感いっぱいのロケーションで、冷たいそうめんはたまりません。なお、9月は土日祝だけの実施なのでご注意を。
▲ニジマス釣りも楽しめる

帝釈峡山荘には釣り堀もあり、貸し竿(エサ付き)は1本税込216円。釣ったニジマスは100g税込486円で買い取りです。
釣り糸を垂らして1分ほどすると、さっそく1匹目がヒット。ちょっと大きめのサイズだったので引きの手応えもあって、けっこう楽しめます。隣りでは小さな子どもがいるファミリーも次々と釣り上げていました。
▲2匹で300g。釣ったニジマスの焼き代はサービス

ニジマスはその場で炭火焼きにしてくれるので、そうめんと一緒に食べることに。当たり前ですが、釣りたてなので新鮮で激ウマ。塩加減もちょうど良くて、そうめんとも良く合います。焼かずに持ち帰る場合も無料で下処理をしてくれるので安心ですね。
▲迫力満点のアクティビティも!

面白い乗り物もありました。それが、この水陸両用車(税込1人1,000円/定員5人)。インストラクターの運転で特設のオフロードコースを走行し、川に入って上流の一枚岩に乗るワイルドな遊び。約15分のスリリングな体験で、今回は乗車を遠慮しましたが、アクティブ派にはピッタリですよ。

神龍湖エリアの絶景めぐりは遊覧船で!

▲神龍湖は大正13(1924)年に完成した帝釈川ダムが形成する人造湖。赤い橋は「紅葉橋」

年間約18万人が訪れる帝釈峡で、観光のメインスポットとなっているのが上帝釈エリアの南にある神龍湖。全長約8kmの細長い人造湖で、上空から見ると龍の姿に似ていることから名付けられました。
▲遊覧船は神龍湖エリアの定番観光

神龍湖は人造湖とは思えないほど自然が豊かで、見どころも多く点在しています。それを余さず楽しませてくれるのが遊覧船(税込1,200円)。乗り場は赤い「紅葉橋」のたもとなので、すぐに分かります。では、さっそく乗り込んでみましょう。
▲遊覧船は屋根付き。船内は畳敷きでゆったりと景色を楽しめる

遊覧船の定員は最大120人。30分毎に運航されているので、ほとんど待つことなく乗船できます。
▲深い緑と青空のコントラストも美しい

まずは紅葉橋から南の方をぐるっと回ります。しばらく進むと、辺りは手つかずの自然に囲まれ、幽玄な雰囲気が漂ってきました。
▲2枚の巨岩が並んで立つ「女男(めおと)岩」

両岸にそびえる断崖や奇岩などを湖面から間近に楽しめます。
▲岩壁に洞窟がある「天門峡(てんもんきょう)」
▲紅葉橋の上流(北)にある「神龍橋」

所要時間は約40分。変化に富んだ渓谷美をたっぷりと楽しむことができ、気分もリフレッシュできました。
▲爽快感たっぷりのオープンボート(定員10人)も

パワフルなエンジンを搭載したボートで遊覧船とほぼ同じコースを周遊することもできます。屋根がないので視界が広くてスピード感もたっぷり。所要時間は20~30分で、途中で止まってのんびりと景色も楽しめます(税込1,500円)。
▲秋の神龍湖。赤い橋は「神龍橋」

例年、10月下旬~11月中旬は神龍湖の周囲が赤や黄色に染まります。遊覧船で湖上から眺める秋の景色はうっとりするほどの美しさです。
▲湖畔の遊歩道は紅葉のトンネルに

紅葉橋から上流には湖畔の遊歩道があります。神龍橋も歩いて渡ることができ、紅葉シーズンには多くの人で賑わいます。
春の新緑、夏の納涼、そして秋の紅葉と、それぞれの楽しみ方ができる帝釈峡。大自然とレジャーを満喫したい人にはピッタリのスポットでした。広島市街からも2時間ほどなので、ぜひ訪れてくださいね。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

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