“奇跡のふわふわ”福岡「治七のクリームパン」の焼きたては、幸福の味!

2018.11.17 更新

便利とは言い難い場所にありながら、人気が絶えないクリームパン専門店が、福岡県福岡市今宿の住宅街にあります。地元の人はもちろん、福岡では有名なパン屋さん、それが「博多・今宿 治七(じひち)のクリームパン」(以下、治七のクリームパン)です。ここのクリームパンの特長は、 “ふわふわ”“もっちり”食感と種類豊富なクリーム。食べればほっこり笑顔になれる幸福のクリーンパンのヒミツをお教えします!

住宅街にひっそりと立つ古民家が店舗

「治七のクリームパン」は、福岡都市高速道路と連結した福岡前原道路の今宿ICより車で3分ほど。博多駅からだと25分ほどの場所にあります。「今宿谷」信号を曲がった道の突き当りの住宅街の中にあるので、看板を見逃さずに進んでください。
▲この看板を目印に、細い住宅街の道をまっすぐ!
▲古民家風の店舗がお出迎え

こちらの店舗は、約20年前の創業時にオーナー野坂さんの祖父・治七さんの住居を店舗として改装。古民家風の外観で良い味がでまくっています。取材は平日、オープンの10時に伺いましたが車が既にちらほら。
早速、店舗に入ると「……な、ない!」。パンが全然ない~!……と焦ることはありません。午前中はまだまだパンの仕込み中。焼き上がっているパンは、テーブル上に値段クリップがあるので、店頭で注文すれば焼きたてを持ってきてもらえます。
ここで、取材ということで特別に工場内へ入れていただきました。まさに作業真っ最中。パン生地にクリームを包んでいるところでした。

たっぷりのクリームを包める柔らかなパン生地

作業されていたのは4名。平日は通常3名だそうですが、取材日は土曜・祝日と同様たまたま4名で作業されていました。福岡ではもちろん、九州内外でも人気の「治七のクリームパン」。百貨店の催事で販売されることも多いため、店舗に並べる分も合わせて土日だと500個以上作ることも!
▲焼きたてがいっぱい!いい香り~

「焼きたてをひとつどうぞ」とほかほかのクリームパンをいただきました。
もう、パンがふっかふかなんです。例えるなら、お日様に干した後の羽毛布団、赤ちゃんのほっぺ……とにかく、なんかほっこりしちゃう柔らかさ。歯を使わずに噛める感じ!中にはこれまた甘さ控えめのクリームがたっぷり。何ですか、この幸福感!
▲ふかふかの感じ、伝わるでしょうか……

少人数ですが、パン作りはすべて手作業!毎朝5時より土鍋いっぱいのカスタードを作り、10種類以上の味わいのクリームに分け、パン生地を作って発酵させ、パン生地でクリームを包んで焼き上げる……。大まかな工程はこんな感じですが、実際にはもっともっと細分化された工程を、すべて4人の手で行っているんですよ。
▲皆さん8年以上の大ベテランなので手際が良い!
▲タッパーいっぱいのカスタード。スプーンでパクッと食べたくなる衝動に駆られるのは筆者だけではないはず

見てください。このクリームの量!!え?この量、パン生地で包めます?ってくらいにたっぷり。このクリームの量が可能なのもふわっふわのパンの生地だからこそ。
▲パン生地からはみ出そうなくらいにクリームたっぷり!

この奇跡のような柔らかさの秘密は、発酵時間によるもの。発酵時間は通常のお店より倍の時間かけて発酵させているそう。イースト菌の量も少なくし、ゆっくりゆっくり発酵させることによってふかふかのパンに!
そんな柔らかい生地だからこそ、この量のクリームを包めるのだそう。ただし、その柔らかさゆえに包むのは難しく、ベテランの皆さんだから上手に成型できるのです。
▲焼き上がり前のクリームパン。ころんとして可愛い

たくさんのクリームが常時10種類!季節のクリームも

▲クリームの種類によって上にのせる目印が変わります

もう一つ、こちらのパンの魅力は、色んな味わいが楽しめる種類の多さ。基本となるカスタードをはじめ、紅茶、抹茶、黒ごま、ココア、きなこ、かぼちゃ、おさつ、ラムレーズン、焦がしキャラメルクリーム(180円)の11種類が常時揃います。※焦がしキャラメルクリーム以外はすべて1個147円
▲こちらはかぼちゃのクリーム
▲コクのある、かぼちゃの優しい甘さが特徴

さらに、季節限定の味も発見。取材時は10月だったので、季節限定の栗クリーム(180円)と不定期提供のピスタチオクリーム(230円)がありました。栗は渋皮煮の栗がごろっと入っていて、ちょっと贅沢な味わい!春は苺クリーム(180円)、夏はブルーベリークリーム(180円)など、旬の素材を使用した限定クリームパンもお楽しみに。色んな味わいのクリームパンを食べ比べてみるのも楽しいですね。
パン生地も含め、治七のクリームパンでは防腐剤・添加物・保存料を一切使用していません。だから日持ちはしないけれど、子どもが安心して食べられる、体に優しいパンなのです。
▲店内には焼き物や小物を展示・販売するギャラリーも

そして、クリームパン以外のパンにも注目を。あんぱん(147円)、食パン(162円)、カレーパン(180円)などもあります。
▲店頭限定のカレーパン

カレーパンは赤ワインで煮込んだカレーが入っていて風味豊か!生地はクリームパン同様、ふかふか食感。カレーパンは店頭販売のみなので、ぜひとも味わってほしい逸品です。お店には無料のコーヒー自動販売機があり、さらには休憩スペースも屋内・屋外どちらにもあります。焼きたてをその場でパクリッとするのもいいですよ。
▲カレーパンと無料のコーヒーで、立派な朝食に
▲土日限定のプリン(160円)も店頭販売のみ
▲屋外の休憩スペース。天気が良い日は気持ちいいですね

焼きたてが食べたいなら10時30分頃がベスト!

「治七のクリームパン」では1日に2回(10時30分前後・13時前後)焼き上がりタイムがあります。前述した通り、午前は店頭のクリップを見て注文するスタイルですが、午後は包装をしたパンも並びます。
▲包装したクリームパンは籠に

午後も焼きたてを味わえますが、少しの待ち時間を覚悟するなら10時30分の焼き上がりを目指していくと、持ち帰り用パンも焼きたてでおすすめですよ。
▲緑色の抹茶クリーム、チョコ色のココアクリーム……どれもたまらない~

「本当に美味しいクリームパンを作りたかった」 オーナーの思いもたっぷり詰まっています

「治七のクリームパン」は1999(平成11)年の開業から約20年。サラリーマンだったオーナー・野坂さんが好きだったクリームパンの専門店を作ろうとしたのが始まり。市販のクリームパンはクリームのくちどけが悪く、パンも固い…。本当に美味しいと思えるクリームパンを作りたい!と試行錯誤の末、現在の味にたどり着きました。
▲オーナーの野坂さん夫婦(右)とスタッフの皆さん

卵や牛乳など、地元の良い材料を使用したクリームパンは瞬く間に人気者に。開店時、両親に手を引かれて買いに来ていた小さなお子さんが、今では自分の子どもを連れてこられるそう。値段も手間暇も当時とほぼ同じ、変わらぬ味を提供し続けています。
取材をしていて気づいたことがもう一つ。とにかく皆さん仲が良い!ということ。写真でもわかるように和気あいあい。取材時も「こちらの方、元パティシエですごいんですよ!」「オーナーが毎日頑張ってるのよ~」など、皆さんの仲の良さが伝わってきました。毎日毎日顔を合わせている4人ですが、いつもこんな感じだそう。クリームパンのほっこり幸せになる味わいのヒミツは、本当はココかもしれませんね。

休日はドライブがてら、焼きたてクリームパンを求めて福岡の今宿まで買いに来ませんか。一口焼きたてを食べれば、ほっこり、心もあったかくなれますよ。
※記事内の料金はすべて税込です。
桑野智恵

桑野智恵

フリーの雑誌ディレクター/ライター。福岡生まれ、福岡育ちの博多女。3つの出版社を渡り歩き、雑誌編集歴20年弱。食育アドバイザー、フルーツ&ベジタブルアドバイザー。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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