沖縄・宮古島のサトウキビ畑で黒糖&バナナスイーツ作りに挑戦♪手作りの黒糖はとっておきの味!

2018.11.26 更新

黒糖といえば、沖縄みやげの大定番。そのまま食べるのはもちろん、料理に使えば甘みとともにコクをプラスしてくれる優れもの。しかもミネラルたっぷりで美容にも健康にもひと役!そんなスペシャルな甘味料、黒糖の手作り体験が宮古島でできるんです。サトウキビを収穫することから始まる黒糖作り体験、魅惑のその全貌をご紹介します。

頑固一徹!無農薬栽培にこだわる農家さん直伝の黒糖作り体験

訪れたのは宮古島でサトウキビとバナナを栽培している「オルタナティブファーム宮古」。サトウキビ畑で収穫から黒糖作り、島バナナを使ったスイーツ作りまでを約90分でできるプランを体験してきました!
当日は、「オルタナティブファーム宮古」のサトウキビ畑、「上地の畑」に向かいます。宮古島が誇る美しいビーチのひとつ、与那覇前浜ビーチ(通称:前浜ビーチ)を目指しましょう。
▲宮古空港から車で走ること約10分、ありました!「オルタナティブファーム宮古」の看板

会場となるサトウキビ畑で出迎えてくれたのは、「オルタナティブファーム宮古」の代表、松本克也さん。
2012年から宮古島でサトウキビ作りをはじめ、業界ではあり得ない!とされていた無農薬栽培を実現させた革新家です。
▲サトウキビ本来の美味しさを伝えたいと、完全自然栽培にこだわる松本さん

松本さん曰く、「農薬どころか、肥料も与えないスパルタ教育ですからね。うちの子はパワーがあるというか、糖度が高いんです」。取材時の10月中旬は旬を迎える前で、一般的なサトウキビが糖度15度くらいのところ、松本さんが育てたものはなんと18度!

しかもサトウキビは“3たて”に限るといいます。収穫したて、搾りたて、炊きたて。そう!今回の体験は、サトウキビ本来の美味しさが味わえる“3たて”を体験するスペシャルなものなのです。
▲この体験だからこそ楽しめる、搾りたてのサトウキビジュース

さっそく体験スタート!と、その前に…黒糖と上白糖、グラニュー糖の違いって?

体験を前になんだかいろいろと疑問が湧いてきました。黒糖の原料がサトウキビというのはわかるけど、上白糖やグラニュー糖となにか違うんだっけ?

そんなハテナ?を松本さんがオリジナルのリーフレットを用いてズバッと解決してくれました。
▲「オルタナティブファーム宮古」オリジナルのリーフレット。栽培方法や黒糖の作り方などサトウキビのことがまるわかり!

原料のサトウキビを圧搾機にかけて汁を搾るところまではどれも同じで、その搾り汁を焚き詰めた後、遠心分離機で蜜(液体)を振り分け、結晶だけを取り出したもの(厳密に言うと、結晶を精製)が上白糖やグラニュー糖、三温糖になります。一方の黒糖は、搾り汁をそのまま煮詰めたものなのです。

なるほど!搾り汁をまるごと使うからこそ、サトウキビがもつ栄養分がそのまま残るうえ、深みのある味わいが楽しめるというわけなんですね!

収穫したてのサトウキビをかじってビックリ!甘~い!

いよいよ体験スタート。まずはサトウキビを刈ることから始めます。大きいもので長さ5mにもなるそうです。
▲台風などで倒れても太陽に向かってまた成長を続けるという話を聞き、見習わねば!となぜか勇気づけられる筆者

鎌の使い方を教えてもらってさっそくトライ。根元に鎌を振り下ろし、 一気に刈る!
▲最初は思った場所に振り下ろせなかったものの、次第に命中率が上がっていく

お次は「二股鎌」という道具を使って、余計な葉っぱなどを落としていきます。
▲二股鎌。サトウキビ収穫専用の道具

余計なものを落として竹のような姿になったところで、「かじってみましょうか?」と松本さん。

教えていただいた通り、奥歯を使ってガジガジ…。すると、ドバ~ッと汁があふれ出します!おっ、美味しい!南国の太陽の味といえばよいのか、爽やかな甘みのジュースです。
▲ススキ科の植物とは思えない、甘いジュースを蓄えたサトウキビ

「じゃあ、次はコレ」と、新たな一本を渡してくれました。かじってみると、エグッ!「全然、違うでしょ?」と笑う松本さん。「同じように育てていても一本一本味が違うんです。だから私は手刈りにこだわっているんです。自分の目で確かめて、美味しいところだけを選んで使えるから」。

絶品!搾りたてジュース。たった2滴のシークワーサー果汁が生む“味変”にも感激!

手間ひまが生みだす美味しさを知ったところで、搾汁(さくじゅう)作業へ。専用の機械に先ほど刈ったサトウキビをセットしてハンドルを回して搾っていきます。
▲最初は調子よくハンドルを回していたものの、だんだん重くなっていく
▲ハンドルを回す度にサトウキビのジュースがゆっくりと落ちていく

長さ1.5mほどのサトウキビから採れたジュースの量はわずか300ccほど。なかなかの重労働です…。
▲10分ほどかけて、たっぷり搾れました!

搾りたては透明に近かったジュースも時間とともに飴色に。「10分もすると黒っぽく褐変(かっぺん)していきます。それだけサトウキビは酸化が激しく、鮮度が大事なんです」(松本さん)。

さて、ここで気になっていたサトウキビ100%搾りたてジュースの糖度を測ってみることに。
▲糖度計を覗いてみると…
▲すっ、すごい!18度!完熟マンゴーが15度くらいだというので、その甘さが実感できるハズ

取材時は10月。サトウキビの旬である冬を控え、だんだん糖度が上がってきているのだとか。1~3月の最盛期になると20度を超えるというから驚きです。
▲糖度18度の搾りたてジュース

搾りたてを飲んでみると、う~ん、うまいっ!まるごとかじった時より味が凝縮されている気がします。甘いだけではなく、爽やかな酸味やほんのり苦みなど複雑な味わいが楽しめます。

途中でシークワーサー果汁を2滴加えて飲みます。おぉぉ!なぜだ?オレンジジュースのよう!

筆者の驚きにニヤッと笑いながら、「はい、もう2滴」と、松本さんが筆者のカップにシークワーサー果汁を追加。おぉぉぉぉ!今度はレモンジュースになった!

劇的な“味変”にサトウキビの奥深さを感じます!
▲ちなみに、搾り終えたサトウキビは繊維質の塊。和紙やジーンズにも加工されるそう

体験プログラムも大詰め!気合いを入れて、約10分間の焚き上げ

黒糖に仕上げるには、ジュースをフライパンで焚き上げていきます。できたての黒糖はそのままでも美味しいのですが、ここではひと手間を加えてオリジナルの黒糖スイーツに。ピーナツ、グラノーラ、黒ごまから好みの1品を選んで黒糖に加えることができるのです。
▲筆者は、大人に人気だという黒ごまをチョイス

自分で搾ったジュースだけでは足りないので、「オルタナティブファーム宮古」オリジナル商品である黒糖蜜を使用します。フライパンを火にかけ、約10分間とにかく混ぜ続けるとのこと。さっそくスタートです!
▲3~4分ほどでぷくぷく泡が!残っている水分を飛ばしていく
▲泡が大きくなってきたら弱火にしてココからが本番!撹拌のスピードを上げて、蜜分と結晶分が均等に混ざるようにとにかく回す!
▲ここで黒ごまを投入してさらに混ぜる!ツヤがなくなってきたら結晶化している証拠
▲バットに移してあら熱をとる
▲完成したらさっそく、お楽しみの試食タイム♪

黒ごまの香ばしさとコクが加わって、美味しい~!上品な甘さで、のど元ですっと消えていく感じがイイ!これぞ、黒糖の醍醐味!

お楽しみ第2弾!バナナスイーツ作り

黒糖作りの後は、バナナスイーツ作りです。まずは、サトウキビ畑の横にある畑でバナナのことを簡単に学びます。
▲島バナナの畑。収穫の最盛期を終えて少し淋しい状態に

「バナナの木」というのは間違いで、正しくは「バナナは草」。専門的に言うと、「多年生草木性果樹」。内側から外側まで葉っぱが重なり合って幹を形成しています。また、バナナの生命力は驚くほど強く、台風などで幹がポキッと折れてもまた若葉が出てきます。

松本さんによるバナナ雑学に、へー!そうなんだー!と関心しきり。
▲最初は下向きに実をつけるが、次第に上向きなるというのも初耳!

そんな新発見イロイロのバナナを使ってスイーツを作ります。宮古島育ちの島バナナを使った焼バナナです。

宮古の太陽をサンサンに浴びて育った島バナナは、サクッと歯切れが良く、甘みとほのかな酸味がバツグン!小降りで皮が薄いのも特徴です。
▲先ほどの黒糖作りでフライパンに残った黒糖を有効活用

さっそく、クッキング開始!フライパンを再度火にかけ、黒糖が溶けだしたところで島バナナを投入します。ほんのり焦がしてできるそれは、黒糖仕立てのキャラメルソース!最後にシナモンを振りかけ香りづけして完成です。

通称「アイスクリームバナナ」と呼ばれる、クリーミーなハワイ種のバナナで作ったアイスクリームとともに盛りつければできあがり!
▲バナナの葉に盛りつけた焼バナナとバナナアイス

焼バナナは、ちょっぴり酸味のある島バナナとコクのある黒糖がベストマッチ!歯切れのよい食感もイイ感じです。口溶けなめらかなバナナアイスはチョコ入りでこちらも絶品!ペロッと完食しました♪

約90分の今回の体験、終わるころには黒糖と島バナナにすっかり夢中!なかでも黒糖!コクのある甘みで、なにより後引きがイイ!ホンモノはやっぱり違うなーと痛感しました。
▲自分で作った黒糖スイーツはおみやげに!その場でパッケージしてくれる

こだわり農家さん直伝の黒糖作り体験。楽しい&美味しい体験を通して、あなたもホンモノの黒糖の魅力にハマってはいかがでしょうか?
宮崎由希子

宮崎由希子

福岡在住のフリーライター。九州7県をメインに取材にかけずり回り、年間取材件数はのべ1000件以上。得意分野はグルメと温泉と旅。温泉好きが高じて、おんせん県おおいたが主催する「温泉マイスター」を取得。著書に『おいしい博多出張』(エイチエス出版)。

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