京都「柳小路通り」周辺をぶらり散策&食べ飲み歩き

2019.03.08 更新

阪急線・河原町駅にもほど近い裏道にある「柳小路通り」。石畳の細い路地には、飲食店や雑貨店など、さまざまなお店が立ち並んでいます。通りや周辺をぶらりと散策しながら、美味しい料理に舌鼓を打ってきました!

車も通れぬ細い路地。近年注目のスポット「柳小路通り」

京都の中心街である、阪急線・河原町駅から歩いて5分ほど、裏寺町通と西京極の間にある長さ約60mの細い路地こそ、知る人ぞ知る「柳小路通り」です。
かつては大人の繁華街として栄えていましたが、時代が進むとともに、空き店舗などが目立つようになり、一時期は忘れ去られた存在となっていました。
▲柳小路通りの南側入り口周辺

しかし、近年は新しい店舗なども増え、また石畳などの路面も整備され、通りとその周辺はかつての賑わいを取り戻しつつあります。
南側の入り口から少し路地を入ると、小さな鳥居が見えてきます。
こちらは昔から柳小路通り周辺を見守ってきたとされる「八兵衛明神(はちべえみょうじん)」さん。
その昔、この辺りは歓喜光寺(かんきこうじ)というお寺の境内で、 そこに3匹の狸が住んでいたそう。それぞれに「六兵衛さん」「七兵衛さん」「八兵衛さん」の名前がついていました。時代が進み町の様相も変わっていくなか、3匹の狸をまつり六、七、八兵衛明神の3社が創建されました。
そのうちのひとつが柳小路通りにある八兵衛明神です。祠の中には、信楽焼きの狸の「八相縁起」の八と「八兵衛さん」の八を掛け、信楽焼きの狸が8体置かれていて、それぞれに商売上達や金運最高、家内安全などのご利益があると言われています。

かわいらしい狸さんたちにお参りしたら、さっそく柳小路通りや周辺の素敵なお店を巡って行きましょう。

和スタイルのポップなカバンや小物がいっぱい!「SOU・SOU布袋」

最初に訪れたのはこちらのお店「SOU・SOU布袋(ほてい)」。店内はカラフルで可愛らしいカバンや小物でいっぱいです!
「SOU・SOU」は、日本の四季や風情をポップに表現したテキスタイルデザインを発信している京都のブランドです。伝統的な素材や技法を使って、地下足袋や和服、和菓子や家具など現代のライフスタイルにあった様々なアイテムを展開しています。
▲人気のがま口(1,944円~)。和のモチーフをポップに表現した色彩豊かな柄が並ぶ
「SOU・SOU」の名を一躍有名にしたこちらの柄は「SO-SU-U(そすう)」。写真のがま口(税込3,564円)のほかにも、カバンや風呂敷などにも使われている、ブランドを代表するテキスタイルデザインです。
世界共通で使用されるアラビア数字が何とも愛らしいフォントで表現されています。近年は海外からもこの柄のがま口やカバンを求めて多くの人が店を訪れているそうです。
▲B4サイズの書類がすっぽり入る大きさの「帆布 穏(はんぷ おだやか)特大」(柄あり9,180円/柄なし7,020円 ※いずれも税込)
こちらは「伊勢木綿(いせもめん)おむすび巾着」。おむすびが3つ入るぐらいのサイズの巾着です。化粧道具やお菓子などを入れるのにもぴったりですね。

生地には三重県津市の伝統工芸品「伊勢木綿」を使用しています。伊勢木綿は、強く撚りをかけずに綿に近い状態の糸を、天然のでんぷんのりで固めて、昔の機械でゆっくりと織っていきます。出来上がった布は洗っていくうちにのりが落ち、糸が綿(わた)に戻ろうとして生地がやわらかくなっていきます。その手触りはなんとも言えない癒し感ですよ。
▲左からブックカバー「伊勢木綿手ぬぐい 書衣(しょい)」(1,566円)、真ん中上が「伊勢木綿おむすび巾着」(993円)、真ん中下が「12号帆布軟がま口 小」(1,944円)、右が「12号帆布軟がま口 親子」(3,672円)※すべて税込

店内にあるカバンや小物はどれもカラフルで素敵なものばかり。京都らしいお土産や旅の思い出にいかがでしょうか?

ハンパないコストパフォーマンス!オシャレなスタンディングバー「すいば 四条河原町店」

続いては柳小路通りから少しだけ南側に下ったところにある「すいば 四条河原町店」。オーソドックスな立ち飲み屋とは違い、店内はオール禁煙でオシャレな雰囲気。地元の人にも観光客にも人気のスタンディングバー&ダイニングです。
▲開店前の店内の様子。営業がはじまるとすぐに満席となる
▲店内に所せましと貼られているメニュー。どれもかなりリーズナブル!
それではさっそく立ち飲みタイム。お店の方に聞きながら、人気のメニューを頂きました。
まずはこちら、一番人気の「ポテトサラダ」(税込150円)。
150円!?のっけから衝撃価格でびっくりです。肝心なお味のほうは……?

「うま~い!」

ホクホクのじゃがいもは「きたあかり」という品種を使用しているそう。具は細かく刻まれた玉ねぎとハムというシンプルな構成。オーソドックスな味の中に、なんとも懐かしい味わいが感じられる一皿です。
続いては「京風牛もつ煮込み」(税込180円)。こちらも驚きのロープライス。しかしながら料理に手抜きはまったくありません。
京風の白ミソベースで、5~6時間じっくり時間をかけハチノス、ギアラ、ホソなどの牛モツを煮込んだ一品です。

口に含めばモツのトロっとした食感と旨みが広がります。モツ煮といえば濃厚な味わいのイメージですが、白ミソ仕立てなので上品で意外とさっぱり味わえます。
ちょっと箸休めには「りんごの天ぷら 白ミソソース」(税込180円)。
火の通ったりんごって、めっちゃ味が凝縮するんですね!ほんのり甘じょっぱい白ミソソースがりんごの甘みと酸味を引き立てて、ちょっとしたスイーツみたいに味わえる一品でした。
▲「本日のお造り三種盛り(税込500円)」。お皿の一番手前はマトウダイ

お刺身だって新鮮そのもの。「本日のお造り三種盛り」。この日は京都府舞鶴産のマトウダイのほか、シマアジとマグロがお皿に乗っていました。

どれも新鮮でプリプリ。500円玉ワンコインのクオリティでは全くありません。本当に驚異のコスパです。経営大丈夫かと若干心配になりつつも箸を運ぶ手がとまりません。旨い!
京都府北部の酒造「白木久(しらきく)」の純米吟醸無濾過(税込600円)をやりながら、極上のほろ酔いタイム。これは最高ですね。
お会計はしめて税込1,610円!千円札2枚でおつりが来る…これは確かに連日満員にならないはずがありません。訪れる際は、開店時間前から並ぶのがおススメです。

老舗お好み焼き店の、懐かしくて優しい一枚「喜の屋」

最後にご紹介するのは、柳小路通りの北側の入り口にある「喜の屋(きのや)」。昭和23(1948)年からこの場所で時代の移り変わりを見つめてきた老舗です。
▲積み重ねた時代の空気を感じる店内

現在は2代目の店主が創業当時と変わらぬ味を守り続けています。広島とも大阪とも違う「京風お好み焼き」が味わえるお店として、遠方や海外から訪れるリピーターもたくさんいる名店なのです。
お店に掲げられたメニューも年季が入っていますね。おすすめを聞いたら、こちらの「九条ねぎ焼」をプッシュしていただきました。
「喜の屋」は基本的に自分で生地を混ぜて焼くスタイル。「自分流に焼いたり、焼けるまでの会話を楽しんで欲しい」という思いから、長年このスタイルを貫いているそう。
もちろん、初めて焼く人でも美味しく食べられるよう、女将さんが店内を巡回しながら焼き具合をチェックし、適切なタイミングを教えてくれるのでご安心を。

というわけで、さっそく焼いて行きましょう!
「九条ねぎ焼」の生地には、たっぷりと京都産の九条ねぎが入っています。仕入れはお店からも近い錦市場の八百屋さんから。土がついたままの新鮮なものを厳選して仕入れています。
鉄板に生地を流すと、ジューっという心地よい音が。女将さんの指導のもと、生地は合計3回ひっくり返します。まずは片面を2分ほど焼いていきましょう。
そろそろ2分経ったので、ひっくりかえしましょう。「コテは1本でひっくり返すのがうまくいくコツです」と女将さん。しっかりと生地にコテを差し込んで……
クルッ!

上手にひっくり返すことができました!
反対面はじっくり4分ほど焼きます。
さらにもう一度ひっくり返し、1分ほど焼いたら火を止めます。イイ感じで焼けていますね!
「九条ねぎ焼」はオーソドックスなソースではなく、お店の特製しょうゆダレを塗ります。スダチの酸味とダシの旨みが効いた秘伝のタレを生地にたっぷり。鉄板に流れたタレがジュワッっと焦げて、周囲に香ばしい香りが漂います。
お好みでかつお節と青のりをかけて、完成です!それではさっそくいただきま~す!
これは……旨い、旨いです。
生地はしっかり目でモチっとした食感です。九条ネギの甘みと、ほんのりと感じる生地のダシ味がイイ感じです。焼くことでスダチの香りが増した醤油ダレも、生地の味を引き立てています。
食べ飽きしない、優しい味わい。これは遠方から通いたくなるファンの気持ちもよくわかります。
▲濃いめの味が好きな人は追いダレで味を調整

時代を超えて愛される老舗の味。お店の雰囲気も含め、昔ながらの京都らしさが味わえる素敵な時間でした。
あ~、美味しかったあ!お腹もいっぱいに満たされたところで、今回のぶらり散策は終了です。

古きと新しきが混ざり合い、新たな魅力を発信している「柳小路通り」。ショッピングや観光で河原町を訪れたら、ぜひ通りにも立ち寄って、散策&食べ飲み歩きを楽しんでみてください。
妙加谷 修久

妙加谷 修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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