漢字に触れる!遊ぶ!京都「漢字ミュージアム」で楽しく学ぶ漢字体験

2019.02.03 更新

京都・祇園にある「漢検 漢字博物館・図書館(以降、漢字ミュージアム)」は、映像やグラフィック、資料に触れる装置などを通じて「漢字」を立体的に学べる施設。大人も子供も一緒に楽しめると評判なので、さっそく訪れて漢字体験してきました!

▲万葉仮名(まんようがな)のハンコ体験

全部で5万字!奥深い漢字の世界を全身で体感

八坂神社にもほど近い京都祇園。京都観光の中心地である四条通沿いに、2016年にオープンしたのがこちらの「漢字ミュージアム」です。
2011年に閉校した「京都市立元弥栄中学校」の跡地に建てられた施設で、全国から小中学生をはじめ、開館してから約25万人もの人々が訪れています。
この漢字ミュージアムですが、毎年年末に発表される「今年の漢字」が展示される施設としても有名です。取材時(2018年12月14日)はちょうど2018年の「今年の漢字」が発表された翌々日でしたが、2018年の現物は清水寺本堂に12月21日まで展示されていたため、館内入口にはまだ2017年の漢字「北」が展示されていました。
▲入館時に渡される体験シートとチケット。一人ひとり内容が違う仕様になっている

漢字ミュージアムと聞くと「頑張って勉強しないといけない学術施設?」なんて勝手にイメージしていましたが、全然そんなことはありません。1階は「見て聴いて触れる」、2階は「遊び楽しみ学ぶ」がそれぞれのフロアのテーマになっていて、まさに「全身で漢字を楽しみながら学ぶ」内容になっているのです!

というわけで、さっそく1階の順路にそって館内を巡って行きましょう。いざ、漢字体験のスタートです!

1階 漢字の歴史や成り立ちを学ぶ

まずは、入口近くのシアターにて8分ほどのムービーを見学します。
日本における文字の発達や大陸から入って来た漢字の歴史、時代と共に移り変わる言葉や表現の歴史などがわかりやすく解説されています。
続いては、館内の壁にズラーっと展示されている「漢字の歴史絵巻」。長さはなんと全長30mもあるんです!
象形文字など古代から続く文字の歴史が並んでいるのですから、このボリュームになるんですね。情報量は多いですが、イラストや写真などビジュアルを交えて説明しているので、意外にスッと頭に入ってきますよ。
こちらは「踊る甲骨(こうこつ)文字テーブル」。
甲骨文字は、紀元前1300~1000年頃の中国で使われていた漢字のルーツと言われている古代文字です。
亀の甲羅や動物の骨などの甲骨を模した大きなテーブルの周辺には、さまざまな漢字が映し出されています。その漢字に手で触れると、甲骨に向かって移動し、その漢字の元になった甲骨文字に変化する仕掛けです。
身近な漢字がもともとはこんな形だったんだ~と、新鮮な驚きがありました。
続いては、入館時に渡される体験シートを使って学ぶコーナーです。
まずはこちら「甲骨文字占い」。先ほど紹介したとおり、体験シートは一人ひとり違う仕様になっています。金属棒でこすると、書かれている甲骨文字に対する現在の漢字や、その成り立ちの説明、そして今日の占いが出てきます。甲骨文字は、亀の甲羅や動物の骨に刻まれた文字と言いましたが、実は占いにも使われていたものなのです。
こちらは「金印スタンプ」。福岡県志賀島(しかのしま)から出土した金印のレプリカで、漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)の文字が刻まれています。中学校の歴史の授業を思い出しますね。
▲ぐるたびを万葉仮名で表してみた。「遇留他鼻」……

「万葉仮名」とは、漢字の音読みや訓読みを使って日本語を書いていたときのかなのこと。体験シートにあるスタンプ欄に、万葉仮名で自分の名前を印字します。
今回は「ぐるたび」を万葉仮名で現わしてみました。いかがですか?なんとなくいかめしい字面になってしまいましたが、ユニークで面白いですね!
他にもカタカナやひらがなの「もとの字」スタンプや、外国の国名を漢字で表記するスタンプなどがあり、いずれも体験シートに印字できるようになっています。
1階のフロアには、漢字にまつわる様々な展示があります。その中でも目に留まったものをいくつか紹介します。
まずはこちらの「大漢和辞典」 。全15巻(うち索引2巻)セットで、古今のさまざまな文献や辞書などから集められた約5万字もの漢字が収められています。合計1万ページにも及ぶボリュームに圧倒されますね!
「書く素材と道具の進化」のコーナーにあるこちらの機械は、昭和53(1978)年に世界で初めて作られた日本語のワープロ「JW-10」です。日本でも数台しか残っていないという希少なもの。ちなみに筆者と同い年です。
大き目のビジネスデスクにどーんと陣取っているので、かなりの存在感です。手のひらサイズの携帯やスマホと比べると、およそ40年間の技術の進歩に驚かされますね。
1階の見学が一通り終わったら、階段またはエレベーターで2階へ向かいましょう……とその前に。
館内中央にそびえ立つこちら、その名も「漢字5万字タワー」です。先ほど紹介した大漢和辞典に収蔵されている5万字もの漢字と同様の漢字が、タワーの4面にびっしりと記されています。
青色の漢字は小学校までに習う文字、オレンジ色までだと常用漢字…という風に色と大きさが分かれています。訪れた日も、家族連れや学生たちが「自分の名前の漢字があった~!」とか「この漢字、なんて読むんやろ?」と楽しそうに会話していたのが印象的でした。

2階 ゲーム感覚で漢字を学ぶ体験コーナーがいっぱい!

2階は、漢字の仕組みや特徴が遊び道具のようになっている「漢字のテーマパーク」的なフロアになっています。ゲームセンターのような感覚で、さまざまな漢字ゲームにチャレンジできるので、修学旅行や社会科見学の学生たちにも人気です。
体験コーナーもたくさんあるのですが、中でも筆者が面白いと思ったものをご紹介します。

こちらは「体で漢字を作ろう」のコーナー。自分の体で漢字を表現し、それを写真で撮影してくれます。一人ではできない漢字は仲間と一緒にトライしたりして、和気あいあいとした雰囲気で楽しめます。
ちなみに筆者が表現している漢字は「火」。
▲撮影した写真は、コレクションに登録すればモニターに表示される
こちらは「漢字回転すし」。さまざまな寿司ネタ(魚介類)がお皿に乗って回ってくるので、好きなお皿を選んだら漢字クイズのスタートです。
▲お題は「マス」の漢字の「つくり」を3択で
正解したらポイントゲット。その後、問題に出た魚介が映像の生け簀に泳いでいきます。
▲寿司ネタの漢字が書かれた巨大な湯のみにジャポン!こんな撮影コーナーも楽しい
最後はこちら「部首組み合わせタッチパネルかるた」。お題の部首に、組み合わせると一つの漢字になるもの選びます。
写真のお題は「いとへん」。「色」と組み合わせると「絶」という漢字になったりしますが、「へん」と「つくり」が別々の漢字になっていると意外に一つの漢字にするのが難しい!筆者は何度も間違えてしまいました。

これ以外にも、熟語による漢字の読み方の違いを学んだり、象形文字から現在の漢字の成り立ちを学んだりと様々な体験コーナーがあり、全部まわると1時間はゆうに過ぎてします。知っているつもりで意外に知らないことがいっぱいですよ!
▲体験コーナーの他にも、漢字関連の書籍が収められた図書室も。先ほどの大漢和辞典も手に取って読むことができる
漢字体験が終わった後は、同じ建物内にある「Café 倭楽 waraku」でひと休み。
ガラス越しに、四条通りを行き交う人々を眺めながら、抹茶(Sサイズ税別500円)やいり番茶(Sサイズ税別450円)を味わうのもおすすめです。
ちなみに、漢字ミュージアムの入場券を提示すると50円割引きが適用されるのでお得ですよ。
いかがでしたか?筆者的には想像してたよりもずっと満足度の高い学びと遊びの時間が過ごせました。週末や連休には楽しいワークショップも開催しているので注目です。見て触れて体感しながら学ぶ漢字の世界、京都を訪れた際にはぜひ体験してみてください!
妙加谷 修久

妙加谷 修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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