しまなみ海道「未来心の丘」は写真映え必至の眩しすぎる純白アートスポット!

2019.01.23 更新

広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」に、絶景すぎる!と話題沸騰のスポットがあるんです。それが生口島(いくちじま)にある「未来心(みらいしん)の丘」。日本とは思えない庭園は大理石のアートで埋め尽くされ、力強い生命力を感じるパワースポットのような場所。今回は、その見どころを徹底解説します。

尾道から3本の橋を渡って生口島へ

「未来心の丘」があるのは広島県尾道市。瀬戸内海に浮かぶ生口島で、しまなみ海道の尾道側から数えて3つめの島になります。生口島の瀬戸田港へは尾道港や三原港(広島県三原市)から旅客船が運航されていますが、自動車で渡ることができるしまなみ海道を使うと便利です。
▲生口島に渡るしまなみ海道の「生口橋」。ここまで尾道市内から車で約20分
▲生口島は「島ごと美術館」として各所に不思議な形のオブジェも展示

生口島北ICを降り、瀬戸内海を右手に見ながら瀬戸田方面へ。温暖な気候に恵まれた生口島は柑橘類の島としても有名で、中でも瀬戸田レモンは代表的な特産品。以前、アイドルで広島レモン大使の市川美織さんが「レモン聖地巡礼の旅」としてレポートしているので、こちらもチェックしてくださいね。
▲専用駐車場は無料で利用できる

生口島北ICから県道81号を10分ほど走ると、駐車場に到着。生口島出身で世界的な日本画家・平山郁夫氏の作品を展示する「平山郁夫美術館」との共用で、普通車40台分のスペースがあります。
▲「耕三寺(こうさんじ)」の山門

未来心の丘は浄土真宗本願寺派の寺院・耕三寺などと合わせて「耕三寺博物館」として公開されています。その入口に当たるのが耕三寺の山門。それにしても、どうです、この華やかさ!
▲日光東照宮の陽明門を模した「孝養(こうよう)門」

入館料(税込1,400円)を支払い境内に入ると、さらに驚愕の景色が。代表的な仏教建築の様式や手法をとり入れて復元された極彩色の堂塔がズラリと立ち並び、まるで極楽浄土か竜宮城にでも来たのかといった気分ですね。
▲本堂の前には総大理石の大礼壇がある

平等院鳳凰堂を模した本堂や法隆寺の夢殿を復元した八角円堂など、2003年に15棟の堂塔が国の登録有形文化財になり、この境内だけでも見応え満点。春には桜、秋には紅葉で境内が彩られ、美しさもひときわですよ。
▲未来心の丘へのアプローチ。右奥に見えるのは高さ15mの救世観音大尊像

未来心の丘は、本堂の裏の遊歩道を上った先にあります。数多くの堂塔に目移りしてしまい迷子になりそうですが、境内の左奥へと進んでください。
▲未来心の丘の入口に到着。ここから階段かエレベーターで上がる

先ほどまでの荘厳な雰囲気とはガラリと変わった閑静な遊歩道を少し進むと、未来心の丘の入口が見えてきました。未来心の丘はその名の通り、小高い丘の上に造られているんです。さあ、心の準備はよろしいですか?ここから先は真っ白な大理石の庭園ですよ!

うわっ!まるでエーゲ海に浮かぶサントリーニ島!

▲未来心の丘は大理石だけで造られた白一色の世界

どうですか、この非日常的な純白の世界!これ、すべてが大理石なんです。もう、眩しくて眩しくて、初見だとクラッとするくらい。
▲大理石はすべてイタリアから運ばれてきたものを使用

未来心の丘は大理石が無造作におかれているわけではありません。ご覧のとおり造形が施されていて、丘全体が一つの大きなアート作品なんです。
制作したのは広島県出身で、世界で活躍する彫刻家の杭谷一東(くえたにいっとう)氏。大理石は杭谷氏がアトリエを構えるイタリアのカッラーラで採掘され、コンテナ船で運ばれて来たそうです。
使われている大理石の総重量は約3,000t。ピンとこない数字ですが、東京タワーに使われた鋼材が3,600tと言われているので、とにかくスゴい重量です。で、敷地面積は約5,000平方メートル。サッカーコートとほぼ同じくらいの広さですね。スケールの大きさ、分かっていただけましたか?
▲耕三寺博物館学芸員の吉田守さん

「未来心の丘は当博物館が芸術活動の一環として制作した大理石庭園で、周囲の景色の形や色、風雨、光といったあらゆる自然との調和が表現されたものなんです」と吉田さん。
一見しただけではお寺(仏教)と無関係にも思えますが、各モニュメントの形と方角は仏の世界を守護する十二天(じゅうにてん)にちなんでいるそうです。
▲未来心の丘の中央にそびえ立つ「光明(こうみょう)の塔」

十二天とは東西南北の四方と東北・東南・西北・西南に上下(天・地)を加え、さらに日と月の天尊を加えたもの。よく耳にする帝釈(たいしゃく)天や毘沙門(びしゃもん)天なども、この十二天に含まれているそうです。光明の塔は未来心の丘のシンボル的存在で、十二天の「日天」が放つ光(希望)を表現したもの。
▲天に向かって手を合わせたように見える

ここは未来心の丘のいちばん高いところにあることもあり、撮影スポットにはハズせません。あ、そういえば「みおりん」こと市川美織さんもここで「フレッシュレモンになりたいの~♪」って決めポーズをやっていましたね。
▲エネルギーが集まる「安らぎと力の腰掛け」

十二天の上方を護る「梵天(ぼんてん)」と、下方を護る「(地天)じてん」を表現しているのが、この作品「安らぎと力の腰掛け」。石洞の中にあるひょうたんのような形をしたものがこの丘の核(コア)です。
▲滑り台?がある「白獅子(しろじし)の塔」

続いては西南方を護る「羅刹天(らせつてん)」 が乗る獅子を表現した「白獅子の塔」です。
▲未来心の丘は参加型のアート空間

あらら、お客さんたちが平坦に削り出された大理石の上で遊んじゃってますねぇ。未来心の丘は作品を鑑賞するだけではなく、実際に肌で触れて、自然と一体となって遊び、思い思いの想像を膨らませることが杭谷氏の願いでもあるとか。これもSNSで人気になっている理由の一つです。
▲ステージのような「亀玉(きぎょく)の舞台」

こちらは西方を護る「水天(すいてん)」が乗る大亀を表現した「亀玉の舞台」。1つの大理石を3つに割って配置したもので、割る前は未来心の丘で使われている大理石の中で最大だったそうです。
▲巨人の手形のような「風の四季」

「風の四季」は4枚の大きな大理石で、西北方を護る「風天(ふうてん)」の屏風を表現しています。4枚には春夏秋冬の意味もあるそうですが、感じ取ることはできますか?
▲アート作品で顔ハメ?

その気持ち分かります~~。思わずやっちゃいたくなりますよね。こんな感じでアートと遊べるのも未来心の丘ならでは。
▲スッと伸びた「白象(しろぞう)の小庭」

この作品は東方を護る「帝釈天」が乗る象の庭をイメージしているそうです。そして、背後には瀬戸内海の島景色。未来心の丘は高台にあるので、景観も一緒に楽しめます。このロケーションはまるでサントリーニ島!
▲東南方を護る「火天(かてん)」の炎を表現した「未来からの炎」

作品意図を知ることも大切ですが、自分なりの感性で鑑賞するのも楽しみ。これ、天使がキスしているように見えませんか?
▲猫が月を望む「天猫(てんねこ)」

十二天の「月天(がってん)」は猫とコラボ。笑っているような表情で、癒されますね。で、裏に回ってみると……。
▲猫の尻尾がニョキッ!

ちゃ~んと尻尾も付いていました。
未来心の丘に行くなら、写真映えする晴天の日がおすすめ。旅行プランは天気予報などを参考にしてくださいね。

大理石でできた併設カフェでひと休み

▲杭谷氏がデザインした「カフェ・クオーレ」

未来心の丘の中にはカフェもあります。見ての通り大理石が惜しみなく使われ、こちらもアート作品と言っていいほど。
▲店内は白を基調とした落ち着いた雰囲気

椅子やテーブルも杭谷氏のオリジナルデザインで、柱や壁にはビーナスなどのレリーフが施されています。リゾート感満点で、のんびりとした時間が過ごせますよ。
▲「ブラッドオレンジジュース」(税込400円)と「レモンスカッシュ」(税込480円)

ブラッドオレンジジュースはがっつりとしたオレンジの味が愉しめ、後味スッキリの人気No.1メニュー。鮮やかなルビーカラーもロケーションに映えますね。レモンスカッシュは瀬戸田レモンを使い、しっかりとした酸味と甘みのバランスが絶妙です。
▲「デコみかんシャーベット」(税込500円)

特産の柑橘を味わいたいならこれ!デコみかんシャーベットは地元で人気のジェラート店「ドルチェ瀬戸田本店」から取り寄せたもので、高級柑橘「デコポン」の果汁を惜しみなく使った自然の甘さを堪能できます。
▲天気の良い日にはテラス席で作品を眺めながら

外にはテラス席があり、ドリンク類やバゲットサンド(税込600円)などを持ち出すこともできます。青空の下で作品や大理石の庭園を眺めながら過ごすと気分爽快。ここが日本だってことを忘れそうです。
耕三寺博物館・未来心の丘は仏教やアートに興味がなくても、非日常やリゾート感が満喫できて写真映えするスポットがいっぱい。何だか不思議なパワーも授かったような気がして、心身も元気になりそうです。尾道やしまなみ海道を旅する際には、ぜひ訪れてみてくださいね。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

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