千葉で人気のご当地グルメ「ホワイト餃子」!野田市民のソウルフードと言われるおいしさの秘密をご紹介
餃子好きなら一度は食べておきたい「ホワイト餃子」。千葉県野田市に本店を構え、全国に20店舗以上の支店を持つ人気餃子店です。野田本店には県内外からこれを目当てに来店する人が後を絶たず、市内の家庭の冷凍庫には必ずホワイト餃子が常備されているとも言われている、野田市民のソウルフードでもあります。今回は、「ホワイト餃子」の50年以上変わらないおいしさとその秘密を、野田本店を訪れてリポートします。※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報は直接施設にお問い合わせください。

ホワイト餃子の総本山、野田本店で餃子が食べたい!

今回訪れたのはホワイト餃子の総本山、野田本店。電車なら東武野田線愛宕(あたご)駅から徒歩約15分、車なら都心から約1時間で到着します。店舗には25台分の駐車場がありますが、車で行く人は確実に停めるために開店時間前の到着がおすすめです。ここは開店前でも店内で待たせてもらえるので、早めに着いても安心です。

筆者が開店30分前に来店すると、すでに店内に多くの人が開店を待っていました。イートインの営業時間は夕方の2時間半~3時間のみと短いため、早めに並び始める人が多いそうです。
並ぶ場所は、レジに向かって左から壁側にある椅子に順番に座って待ちます。少々分かりづらいので気をつけてくださいね。

メニューは「焼餃子」(1人前<8コ>480円)、「京華大根」(110円)、ドリンクのみなので、とってもシンプル!迷うことなくオーダーできるため、開店するとどんどん列が進んでいきます。オーダーが終わった人から指定された席に座って、餃子が出てくるのを待ちます。

餃子メニューは焼餃子のみ!焼き方のコツが知りたい
厨房に入ってまず目に入ってくるのが、10台のガスコンロとそこにのせられたフライパン!この10個のフライパンを1人で管理していて、手前から奥に向けてどんどん餃子が焼き上がっていくのが一目でわかります。出来上がる餃子が必ず一番手前になるように、空いたコンロへ順番にずらして調理しているそうです。


ここで、焼き方のコツを教えてもらいました。
まずは油をひいたフライパンに餃子を並べてから点火、それと同時にフライパンに熱湯を注ぎ、強火でグツグツ!

熱湯の泡が大きくなってきたら蓋を外し、餃子の大きさが1.5倍くらいになっていたらOK。ここで、餃子が全部浸るくらいまで調理油をたっぷり入れます。躊躇しないで一気に油を注ぐのがコツ!お店ではオリジナルブレンドの油を使用していますが、テイクアウトの餃子を自宅で調理する場合はサラダ油を使ってくださいね。

油を注いだ直後は水と混じって濁っていますが、数分でお湯が蒸発するので、油が綺麗な透明になってきます。


見ていると、びっくりするほど油を追加していくので餃子を揚げているような状態に。フライパンに接している面に色が付いてきたら、出来上がりは間近です。


毎日の餃子の出来や天候等で焼き方を変えて、ベストな焼き方で提供しているそうです。手前のフライパンから綺麗に完成していく餃子を見ていると、まさに熟練の職人技!

焼き上がるとすぐにフライパンがずらされ、一番奥のガス台に新しいフライパンを追加。次々に流れるような作業でお客さまに素早く提供されていきます。調理担当の人は営業時間の3時間程の間、息つく間もないほどずっと焼き続けるそうですよ。
自宅で焼くときは、必ず冷凍のままフライパンにのせること、フライパンに隙間があると油を入れた時にはねるので、少ない数で焼く時は小さいフライパンを使うのもポイントだと教えていただきました。
もちもちなのにパリパリの皮&野菜たっぷりジューシーな餃子を実食!

早速、テーブルに用意されている調味料で好みのタレを作ります。自家製ラー油は純正100%胡麻油を使用して、まろやかな辛さになるように仕上げているそうです。


おすすめのタレが完成したら、熱々を逃さないように食べてみます。皮にタレをたっぷりつけてひと口。ザクッと良い音を立てて食べると、ジューシーな野菜と肉の旨みが口いっぱいに広がります。
うわぁ~!野菜の甘さが際立っている!

熱いうちに、おいしいうちに、と思いながらパクパクと食べていたら、あっという間にお皿にのっていた餃子が残りわずかになっていました。

熱さが落ち着いてきたところで、タレを変えてみます。
隣のテーブル席に座っていた常連さんに、醤油:ラー油:お酢を1:1:1でブレンドして、一味唐辛子を好みで入れるのがおすすめと教えていただいたので、試してみました。こちらは醤油とラー油だけの時より、まろやかな味になっていますが、一味唐辛子がピリッとアクセントになっていて、これまたおいしい!調味料を調整しながら好きなタレを見つける楽しみもありますね。

あっという間にペロリと完食して、おなかいっぱい。友達とシェアして食べたり、たくさん食べたい、と思っている人は、最初のオーダー時に多めにオーダーしてください。1度に全てが提供されるのではなく、それぞれの食べ進み方を見ながら、小分けにして焼きたてを出してくれます。食べやすいサイズなので、1人で50~60個食べる人もいるんだとか。
そして、一緒にオーダーしたお漬物がまた良い味なんです。浅漬けでさっぱりしているので、餃子を食べ続けている時の箸休めにぴったり。餃子を数個食べては、お漬物を食べて、また餃子。このコンビネーションで、いくらでも食べられそう♪

店内は1階に4名用のテーブル席が8卓と2階に約150席分の座敷があり、1部屋380円で利用できます。オーダーする際にテーブル席か座敷席か選ぶと、席を案内されます。

座敷席を選ぶと黄色や緑など色を指定されるので、入口の上部にあるライトと同じカラーの部屋へ入ってくださいね。

1日で約12,000個を販売!毎朝5:30から作業を開始、手間暇かけて仕込みます
準備には、早朝5:30~8:00が肉のブレンドなど餡や皮の仕込みに使われ、8:20~17:00はひたすら包む作業が続きます。取材日は包んでいる人が8名、全員が1日に1,500個は包みますが、1日に約12,000個の餃子が売れるので全てその日に完売してしまうそう。



餡に使っているのはキャベツ、白菜、ニラ、ネギ、豚肉の5種類。豚肉は1頭丸々購入してひき肉にしていて、入荷してから肉屋の冷蔵庫で1週間寝かせて保存、旨みを凝縮してから使っています。



仕込み作業を30分程見せていただいた間にも、手早く包んで完成した餃子でいっぱいになったバットがどんどんできていきます。その手際の良さに、どの人の手元を見ても「すごい」と何度もつぶやいてしまいました。

ホワイト餃子のルーツは中国!たくさんの人に食べて欲しいこだわりの味
「餃子との出合いは、両親が開拓団として中国に滞在していた時に遡ります。まだ飲食店も少なかった時代だったんですが、父は接待等で様々な中華料理を食べたそうです。その中でも唐時代からあったと言われる餃子は、1000年以上続いた食の歴史だと思い、日本で作ったらきっと好まれるだろう、と父がひらめきました」
「当時の中国の宮廷やレストランの料理人は一子相伝で料理のレシピを継いでいくのが普通だったそうなんですが、両親は料理人ではなかったことと餃子が家庭料理だったため、自宅で働いていた料理人の白(ぱい)さんから作り方を教わることができたんです。そのレシピをもとに1年を通して食べられる野菜を使って栄養バランスを理論的に考え直し、日本人の口に合うようにアレンジしたのがホワイト餃子なんです」

「そして、母の出身地である千葉県野田市で1960(昭和35)年に創業して、何度かの移転を経て1970(昭和45)年に現在の場所に辿りつきました。創業当初は餃子以外にもラーメンやカツなども提供している総合食堂でした。当時、餃子は余りものを使って作っているというイメージが定着していたためほとんど売れなかったのですが、あるプロ野球選手が【ホームランの源は餃子】とコメントしたところ瞬く間に人気メニューとなり、餃子専門店へと変わったんです」

「素材の味が餃子の味に影響するので野菜には特に気を使っていて、香辛料以外の味付けはありません。野菜の持ち味で餃子の味が決まると言っても過言ではないですね。ホワイト餃子は、その日に手に入るベストな野菜を使って、天候や気温等を見ながら重量配分を変えてバランスをとり、手作りならではの変化も楽しめる餃子なんです。味のバランスが崩れるから、決まったものしか作らないようにしています」

「みなさんに栄養バランスの良いものを食べてもらいたくて、手ごろな価格で誰でも購入できるように、おいしさと価格をキープしています。特に、成長期の子どもたちに食べてもらいたくて、そのために作り続けています」(水谷社長)

実はテイクアウトも人気!自宅でホワイト餃子が食べられる

持ち歩きは5~9月は30分、10~4月は1時間が限界なので、それ以上かかる人は保冷バッグが必須です。また、レジ袋は有料(1枚10円)なので、保冷じゃなくてもエコバッグは必ず持参してくださいね。


あともう少し♪何個買うか悩みながら前進していきます。

筆者は初めて買うので持ち帰り時間や購入量で悩みつつも、20コ入(650円)と30コ入(960円)を2個ずつ購入。※2020年7月現在は、16コ入650円、24コ入960円です。

取材日はたまにしか販売されない「新鮮漬物」(220円)が出ていました。これは、夕方のイートインで提供されるお漬物と同じもの。こちらも人気商品で、「今日は漬物あります」と店内に声掛けされると同時にレジへ向かう人もいました。

初めて食べるならやっぱり野田本店へ行ってお店で本来の味を確かめてから、自宅でチャレンジするのがおすすめです。焼餃子、水餃子、蒸餃子、餃子鍋など、どんな調理法でもおいしく食べられますが、一番のおすすめはやっぱり焼餃子。焼き方の特徴もあり、焼・揚・水の3タイプの餃子の“良いところ取り“のように食べられる気がします。

テイクアウトでの購入は1人300個まで、と決まっているのに、毎日午前中には完売してしまいます。比較的空いている印象の月曜日が狙い目なんだとか。

テイクアウトの餃子が完売すると、店頭に売切れ案内と翌日の売切れ予想の看板が出ます。隣に並んでいた常連さんとお話したところ、「涼しい季節の方が並ぶ人が多い気がする。みんな最大の300個購入が定番だよ」と教えてくれました。話を聞いているだけで家で食べるのが楽しみになってきました♪

ホワイト餃子のおいしさの秘密は、中国の本場の味が日本人向けにアレンジされていること、野菜がたっぷり入って旨み成分がギュッと閉じ込められていること、そしてなにより、スタッフのみなさんの愛情いっぱいの手作り餃子であることがわかりました。
餃子好きならそのおいしさにやみつきになりそうなホワイト餃子。野田本店はリピーターが本当に多く、ホワイト餃子を愛するファンがたくさん訪れます。焼き方で味が変わってしまう繊細な餃子なので、ぜひイートインで食べてみてくださいね。

ホワイト餃子 野田本店
千葉県野田市中野台278
[営業時間]イートイン/月~金曜17:00~19:00、土曜16:40~19:00、日曜 16:30~19:00 テイクアウト/9:00~売切れまで ※状況により9:00前から販売開始、9:00前に売切れる場合あり。
[定休日]水曜、年末年始
04-7124-2424

岸 久美子
東京在住フリーライター。好きなことは海・山・ビールにワイン、たまにスポーツ観戦。気になる場所には行ってみないと気がすまない性分で、ちょっと暇ができると旅に出るフットワークの軽さがウリ。知らない文化に触れ刺激を受け、一緒に暮らすウサギに癒される日々。(制作会社CLINK:クリンク)
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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