湯河原温泉の老舗旅館「ふきや」で過ごす大人の日帰り旅!客室に8時間滞在して温泉&夕食を堪能

2018.12.27 更新

関東有数の湯の郷・湯河原は1300年以上前から温泉文化が根付き、今でも多くの人が温泉を楽しむために訪れます。硫酸塩泉のまろやかな肌触りが人気のその名湯を思う存分楽しみ、日本料理の夕食も堪能し、たっぷり8時間客室に滞在できる「ふきや」の日帰りプランが人気と聞いて、日頃の疲れを癒す至福のひと時を体験しに行ってきました。

▲絶景が望める屋上露天風呂

極上のおもてなしを体験できる湯河原の老舗温泉旅館「ふきや」

都内から電車や車で約1時間半、JR湯河原駅からはタクシーで約10分の坂を少し上ったところにあるのが「ふきや」です。ここは、伝統的な数寄屋造りの客室と湯河原の山々を眺めながら7つの湯巡りができることで人気の老舗温泉旅館なんです。
▲落ち着いた外観に、湯河原の歴史を感じます

できれば1泊したいところですが、仕事や家事で忙しく、1日だけしか休日が取れない方に人気なのが、旅館の客室にゆっくり8時間滞在しながら、湯河原の山々を望む温泉と部屋でおいしい日本料理をいただける平日限定の日帰りプランなんです。このプランは13:00~21:00の滞在で、日本料理もランチではなく夕食でいただくので、より充実した時間を過ごせるんです。
▲建物の3階部分にある玄関は、木がふんだんに使われていてモダンな雰囲気
▲玄関の床には椿の花がデザインされていて、細かな部分にも上品さを感じます

チェックイン時間は朝ゆっくり起きてから湯河原へ向かうとちょうど良い13:00。「こんにちは」と入っていくと、女将さんが迎えてくれました。
そのままその日滞在する客室に通されると、お茶とお茶菓子をいただきながらホッと一息つきつつチェックインの手続きをします。
▲玄関に向かって左側にロビー、右側にフロントがあります

日帰りでも8時間滞在できる!優雅な客室は憩いの快適空間

このプランは8畳+4.5畳+広縁+檜風呂付きの部屋が利用できます。嬉しいのは、日帰りプランでも宿泊する時と同じ客室で寛げること。都会の喧騒を離れて、非日常感を味わうのにぴったりの環境です。
▲入口から部屋の広さがわかります

眺望が良い4階と屋上庭園に面した3階の部屋が利用できますが、どちらも窓からの眺めは最高!広縁の椅子に座って向かいに見える箱根の外輪山(がいりんざん)を眺めながら、ゆっくりと過ごすことができます。※部屋の指定はできません。
▲南向きの窓からは、四季折々の自然が楽しめます
▲45平米以上あるので、4人で利用しても広々
▲洗面台の他に鏡台も。女性には嬉しいスペースです

部屋には寛ぎの時を優雅に彩る、ふきやオリジナルの香りが楽しめるアロマフレグランスセットも用意されていました。清水焼の作家が制作した白磁の芳香器「アロマベッセル」の上部中央のくぼみに天然素材でつくられたアロマフレグランスを注ぐだけで、爽やかな良い香りが漂います。
▲秋の香りは、戸津川のひのき・青森ひば・飛騨高山山椒・マンダリン・ベイローレル・フラゴニアのブレンド。紅葉で色づく錦色の情景をイメージした香りなんだそう

日帰りと言えども、温泉に着いたら浴衣に着替えてリラックスしたいですよね。ここでは、浴衣寛ぎ着や良い香りがついた丁子(ちょうじ)足袋等が用意されているので、早速、着替えて寛ぎます。
▲浴衣のサイズは大中小の3サイズ。部屋に用意されているので、好きなタイミングで着替えます

女性は、江戸染め本浴衣の用意もあります。フロントにお願いすると、たくさんの浴衣がワゴンで運ばれてきて、色とりどりの浴衣と帯から好きなものを選べます。カラフルな浴衣を着ると心がウキウキしてきますよね。他にも上下別の作務衣風の部屋着(男女)もあるので、浴衣が苦手な人も安心ですよ。
▲好きな色や柄の江戸染め本浴衣を選んで、おしゃれに過ごすのもおすすめです

洗面所にはスキンケア類をはじめたくさんのアメニティがあるので、意外と荷物になる基礎化粧品等は持たず身軽に来ることができます。ボディソープやシャンプー、化粧水や乳液はもちろん、ベビー用ソープ等、子連れにも優しいアイテムがたくさん揃っています。
他にも温泉を行き来する時に履けるタオル地のスリッパもあり、「あるといいな」と思うものが大体揃っているというのも嬉しい気づかいです。
▲洗面所の奥には、檜風呂もあります
▲コットンや綿棒、ブラシ、シャワーキャップにヘアゴムなど、なんでも揃っています

湯河原の名湯と風光明媚な景色を心ゆくまで満喫

少し休憩してから、早速温泉へ。ふきやのお風呂は3階に1つ、屋上に2つの貸切露天風呂と、1階に岩造りの露天風呂を備えた男女別の大浴場があります。

最初に、エレベーターで屋上露天風呂へ向かいました。2つある露天風呂はどちらも空いていれば自由に入れます。
この日はまだ誰も入っていないという一番風呂!お風呂に浸かり湯河原の山々を独り占めしたような気分を味わいながら、手足を目一杯伸ばして全身のコリをほぐします。
▲気持ちいい~♪ちょうどいい湯加減で、寒い季節にはつい長湯してしまいそう

この屋上露天風呂は、夜は満天の星の下での湯浴みが楽しめるそうですよ。
▲脱衣所も清潔感があり、タオルやアメニティも部屋と同じように充実しています

湯上がりにはサービスで、生ビール・ハーブティ・かき氷・豆寒天(季節により異なります)から好きなものをひとつ選ぶことができます。一緒に温泉パックも用意してくれるので、さらに潤い肌に……。

温泉で体が温まり、部屋で休んでいると、静かな環境で心も開放感に満たされたのか眠気に襲われウトウト。まどろみながら過ごすのも、贅沢な時間です。
▲露天風呂は景色を楽しめる明るいうちに入るのがおすすめ

景色が楽しめる日中のうちに景観の良い露天風呂をコンプリートしたい筆者は、夕食前に予約していた3階の貸切露天風呂へ行ってみました。ここは当日でもチェックイン時に空いていれば、予約して入浴することができます。

この露天風呂は3階ですが上部には視界を遮るものはなく、庭園が目の前に広がっているので開放感あふれる空間。湯河原の風光明媚な景色を眺めながら、ゆっくりと温泉を堪能することができます。
▲湯舟は檜造りで高級感があります

相模湾の海の幸を使い、四季折々の味覚を詰め込んだ日本料理を堪能

たっぷりと露天風呂を堪能したら、おなかがすいてきました。そろそろ夕食の時間です。
ふきやの料理は、「素材の味を大切にしながら一品ごとに手をかけて、温かいものを温かなうちに」がモットー。月替わりで趣向を凝らしたメニューを提供しています。

夕食の時間になりテーブルにクロスがかけられ準備ができると、早速1品目が出てきます。この日の先付はさっぱりした味ですが、とんぶりがピリッとしたアクセントになっていました。
▲先付【春菊、香箱蟹、鮑茸、生姜あん、とんぶり】

先付と一緒に、食前酒として日本酒をいただきます。
▲日本酒は仲居さんが注いでくれます

2品目の八寸は出てきた瞬間に「わぁ~!綺麗!」と声をあげてしまったほど。器には紅葉が飾られ、その色鮮やかな装飾にまず目を奪われました。お料理もどれから食べようと悩むほど、どれもおいしそう!
▲八寸【(左手前から時計回り)蓮根煎餅、金目鯛味噌漬け、銀杏、帆立あられ揚げ、太刀魚八幡巻き/イクラ寿司/しめじ・三つ葉菊花和え/いか紅葉和え】
▲太刀魚八幡巻きからいただきます。素材の味が引き立つ上品な味付けです

3品目は椀物。蟹がたっぷり入った贅沢な蟹真蒸(かにしんじょ)がふわふわでおいし~い!
▲椀物【蟹真蒸、大黒しめじ、芹(せり)、松葉柚子、紅葉人参】

どれもおいしく、食べることに集中しすぎて思わず無言に……。黙々と食べていると、次々に料理が出てきました。

4品目は湯河原から近い相模湾沖で獲れた魚のお造り。その日のおいしい魚が提供されます。
▲造り【(左)マツカワガレイ、アオリイカ、添え物/(右)トロ、辛味大根】
▲マツカワガレイのお刺身はぷりぷり食感!

5品目の蓋物は、しっかり味が染み込んだ海老芋やにしんのおいしい煮物。ひと口食べるととっても優しい味で、心までほっこり。
▲蓋物【海老芋、にしん旨煮、法連草、針柚子】

そして6品目。テーブルに鍋の用意を整え、卓上で出来たてを食べることができます。この日はのど黒と水菜の鍋。具をサッと煮込んで特製ポン酢で食べると、熱々で体が温まります。
▲焜炉(こんろ)【のど黒水菜鍋、ポン酢、スダチ】
▲のど黒はふわっとした食感で白身魚の身の甘みを感じました

7品目の肉料理、黒毛和牛もしつこさがない程よい味わい。もしご飯が欲しくなったら、お願いすると持ってきてもらえますよ。
▲強肴【黒毛和牛茸巻柚庵焼き、クレソン胡麻酢和え】

8品目はとっても大きな蛤(はまぐり)をさっぱりいただける酢の物。蛤の弾力があり、すっぱさは控えめで少し甘めの味付けが食べやすい。
▲酢の物【蛤塩蒸し、小松菜、人参、かぶら酢掛け】

このあと季節のご飯と留め椀、香の物、最後に水菓子をいただいて、すべてのメニューが終了。お祝い事の時は御赤飯も用意してもらえるので、予約時に相談をしてみてくださいね。
▲水菓子【季節のフルーツ、生金鍔(なまきんつば)】

どの料理も繊細で上品な味なのでパクパクと食べてしまいましたが、ボリュームもしっかりあって大満足!そして料理だけでなく季節を感じる器や装飾で、見た目も楽しめます。電車で来た人は、全国から厳選して揃えたお酒も楽しめるそうなので、料理に合うお酒をオーダーするのも良さそう。

献立は月ごとに変更になり、今回筆者は2018年霜月(11月)の献立をいただきました。ふきやのホームーページで過去1年分の献立を公開しているので、それを参考にしてくださいね。※仕入れの都合により内容が変更となる場合あり。

最後に大浴場へ!時間ぎりぎりまで温泉を楽しみたい

おなかがいっぱいになって、大満足。ですが、まだまだ時間に余裕があります。せっかく温泉旅館に来たのですからすべてのお風呂に入ろうと、チェックアウト前に大浴場へ行くことにしました。

エレベーターで1階に下りると、大浴場前は和モダンな雰囲気でふきやの優美さが一層際立っています。
▲大浴場は時間により女湯と男湯の入れ替えがあります

男女別の大浴場はそれぞれ異なる造りですが、どちらのお風呂も広くて南向きの明るい雰囲気。大浴場の窓や露天岩風呂からの眺めも趣があり、明るい時間は湯河原の四季が楽しめます。
▲高台にある旅館なので、1階でも山々の美しい稜線が見えます
▲内湯も広々!ゆったり温泉に浸かることができました
▲脱衣室も広いので、他のお客様がいてもゆっくり使えます

大浴場を出ると、すぐそばに雰囲気抜群の湯上り処がありました。ここで少し涼んでから部屋に戻ってもいいかもしれません。
▲松の板のなぐり仕立ての床なので、素足で入るととても気持ち良い!

他にもエステルームや岩盤浴(どちらも別料金)があり、気になる方は予約時に問い合わせてみてくださいね。

豊富な湯量の温泉は無色無臭で塩分も少なく、肌に優しい泉質でお肌もしっとりスベスベ。体も芯まで温まり、時間がたってもポカポカしていました。湯河原温泉は、1日に何度入っても本当にいいお湯で、体の疲れを癒してくれてとても快適でした。

格別のおもてなしを体験して、1日で心も体もリフレッシュ

部屋やお風呂、料理のどれもが癒しの時を演出する素敵なものでしたが、他にも見どころがあります。手入れが行き届いた3階の屋上庭園を眺めて鳥たちのさえずりを聞いたりできる、静かな心落ち着く空間です。
▲庭園の木々が後ろの山々と一体化しているかのような景色

館内にはいたるところにデンマークのデザイナー家具が置かれ、実際に座って寛ぐことができます。また、調度品にもこだわり、季節やイベントに合わせて飾られています。
以前、建築家・隈研吾氏がふきやのリブランディングを手掛けたので、館内に敷かれている絨毯や浴衣のデザイン等は彼のデザインなんですよ。
▲館内のロビーや休憩スペース等には、素敵なデザインの北欧家具が
▲アンティークで希少価値の高い名品の数々

心づくしのおもてなしに触れ、1日で日ごろの疲れも吹き飛ぶほどの癒し体験ができました。ゆったり温泉とおいしい料理で、明日からも頑張るためのエネルギーを充電できモチベーションもアップ!忙しい方こそ次の休日は、極上の癒しを体験しに湯河原の旅館・ふきやを訪れてはいかがでしょうか。
▲「心よりのおもてなし」を提供するふきやで素敵な休日が過ごせます
岸 久美子

岸 久美子

東京在住フリーライター。好きなことは海・山・ビールにワイン、たまにスポーツ観戦。気になる場所には行ってみないと気がすまない性分で、ちょっと暇ができると旅に出るフットワークの軽さがウリ。知らない文化に触れ刺激を受け、一緒に暮らすウサギに癒される日々。(制作会社CLINK:クリンク)

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