鮮魚のテーマパーク「八食センター」で、のっけ丼や浜焼きを食べまくり!

2018.12.02 更新

全国でも有数の水揚げ量を誇り、さまざまな海鮮グルメに巡り会える港町・青森県八戸市。そんな八戸で水揚げされた新鮮な魚介が集まる「八食(はっしょく)センター」には、海鮮や刺身などをいただける「食」の味どころだけではなく、浜焼きといった「体験」ができるスポットなど、見どころがたくさんありました。

▲八食センターには八戸の海で水揚げされた海産物が豊富に並ぶ(写真提供:八食センター)

八食センターは、まるで鮮魚のテーマパーク

本州最北端の地・青森県の東部に位置し、太平洋側に面する中核都市である八戸市。八食センターはその中心市街から少し離れた郊外にあります。創業は1980(昭和55)年。港近くで鮮魚を小売りしていた業者が集まり、この場所で市場を開いたのが始まりでした。
▲アクセスは八戸自動車道・八戸ICまたは八戸北ICから車で約10分。JR八戸駅からは「八食100円バス」で約10分

売り場面積約4,200平方メートル、約60店舗が軒を並べています。その営業形態はそれぞれの店舗が独立して営業する食品小売市場。まるで魚介類のテーマパークのような場所で、年間の来店客数が300万人を記録するほどの賑わいがあります。
▲水揚げされたばかりの新鮮な魚介類が並ぶ

八食センターは北から鮮魚店、乾物やお菓子を販売する店、そして惣菜や雑貨店などとジャンルごとにエリア分けされていますが、明確な線引きがあるわけではありません。催事ホールや子供向け遊戯場、飲食ができる3つの広場やイベント広場などが点在し、テーブルや椅子などもあるため、買ったものをすぐに座って食べることができます。
▲案内図は業種ごとに色分けされている

場内は約170mの2本のメインストリートに、100m程度のストリートが平行してもう1本。そのほか「味横丁」と呼ばれる飲食区画や、併設の飲食棟「厨(くりや)スタジアム」があります。まずはメインストリートでおいしい魚介類を食してみます!

刺身や海鮮などの選びきれない鮮魚に迷いっぱなし

初めに向かったのは、場内の中央に位置する「加賀商店」。八戸の漁港から水揚げされた魚介を中心に、全国から仕入れた新鮮な魚介が並ぶ鮮魚店です。ここで食べられる「のっけ丼」は、自分の好きな具材を自由に盛り付けていただけるとあって大人気。なんて贅沢なメニューなんでしょうか。
▲選べる具材は季節によって変わるが、取材時(10月)は10種のラインアップ

150円でご飯を購入して、あとは具材を選ぶだけ。価格は一皿300円。どれにして良いか本当に迷ってしまいます。女将さんのオススメを聞きながら、旬の魚を中心にした組み合わせはこちら。
▲右上から時計回りにサーモン、ほたて、まぐろ、甘エビ、いくら

どれも新鮮さが見た目から伝わってくるようなぷりっぷりの魚介です。ご飯と一緒に食べることを想像するだけでよだれが溜まります。女将さんに盛り付けてもらい、出てきました!
▲具材たくさんの「のっけ丼」。しめて1,650円

ホタテもマグロも甘エビも、どのネタも弾力や甘みが新鮮そのもの。ワサビしょう油をかけて食べる白米とのコラボも絶妙です。食べ始めると箸が止まりません!
▲新鮮なホタテからいただきます。この後、あっという間にペロリ完食しました

のっけ丼だけではありません。北広場には「せんべい汁」や「サバ焼き定食」といった八戸を代表する料理を楽しめる「屋久岳」がありました。こちらのオススメは「サバマヨ丼」。
▲「サバマヨ丼」(350円)。一緒に「せんべい汁」(奥・250円)も注文してみました

サバマヨ丼は、焼いたサバの切り身をマヨネーズで和えたシンプルな味付けで、ご飯と一緒に食べると絶妙な組み合わせ。ペロリと食べてしまえる賄い飯のような一品です。せんべい汁との相性もバッチリ。
▲「手作り厚焼きたまご」が夕方くらいには売り切れになってしまう「たまご亭」

場内の南側に位置する「たまご亭」で販売されている豚レバー串もオススメ。こちらは向かいにある精肉店「うえたいら肉店」から独立した惣菜店です。地元のたまごにこだわり、時間をかけて丁寧にとった出汁のうまみとたまご本来の甘みがきいた「手作り厚焼きたまご」が有名ですが、焼き鳥もおいしいと評判なので、今回は人気の豚レバー串を食べてみました。
▲大きな豚レバーが刺さった豚レバー串(100円)

甘じょっぱいタレがきいた、大きな豚レバーが3つも付いてきます。1串100円というリーズナブルな価格にも驚き。何本でもいけちゃいそうです。
▲「手作り厚焼きたまご」(ハーフサイズ300円、一本550円)。チーズ入りや味付けしいたけ入りなどのバリエーションもあります

場内で購入した食材で豪快にバーベキュー!

次は、八食センター最大の人気スポットでもある「七厘村」へ向かいます。「七厘村」は場内で購入したものであれば何でも持ち込め、炭火焼きを楽しむことができるスペース。新鮮な魚介はもちろん、肉や乾物、珍味などをあぶっていただくのもOKです。
▲場内の東側に位置する七厘村

利用料金は2時間1名350円(2時間を超える場合は同額の延長料金がかかります)。八食センターの店舗の中には、七厘村ですぐに焼けるようにセット商品やオススメ商品を販売しているところも多いので、選ぶのに迷ってしまう人でも利用しやすくなっています。
▲店ごとにオススメがあったりするので、店の人にも聞いてみよう

今回は七厘村の入口にある鮮魚店「とちぎ」でセット商品を購入。カキにエビ、ほたてにハマグリ、サザエがすべて2つずつで1,500円。とてつもなくお得です。
▲しめて1,500円という七輪セット。大きなカキにびっくり!

七厘村では利用料金を払ったら、あとは焼いて食べるだけ。食材が足りなくなったら追加もOK。時間内であれば七厘村の出入りは自由なので、何度でも買い出しに行くことだってできます。
▲炭火のコンロをセッティングしてもらい、バーベキュースタート!(写真提供:八食センター)

買った海鮮を網の上に並べてみているだけでも幸せな気分になります。ぐつぐつと煮出し始めた貝の出汁が食欲をそそります。そして、香ばしい香りが漂い始めたら食べてもいい合図。いただきます!
▲見ているだけでも心躍ります

ハフハフと熱さと戦いながら炭火でいただく海の幸は格別です。調味料は各種そろっていますが、豪快に焼いた貝はそのままいただいても美味。新鮮な海鮮は何もつけずにいただいた方がおいしいのです。
▲熱々のホタテをいただきます。生でも食べられるような鮮度バツグンのホタテだから、焼いて食べるとおいしさは倍増!

次々に焼ける海鮮は、ワイワイと大人数で味わった方がおいしいもの。ぜひ仲間や友達と一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか。
▲家族で楽しむのもいいですよね(写真提供:八食センター)

七厘村では、ご飯や汁物といったサイドメニューやドリンクもオーダーすることができます。事前の準備は必要ないので、もはやここだけで満足しちゃえそうですね。
▲お酒も充実していますが、今回は我慢しました…

自分で焼いてすぐ食べるという視点で場内の魚介を物色すると、違った気づきや発見があるかも。何より場内で売っている食材であれば何でも持ち込み、焼いて食べられるというサービスは、日本全国の市場でも意外とここにしかないかもしれません。

お土産選びに迷うほど!鮮魚から干物、お酒まで気になる商品が目白押し

八食センターは新鮮な魚介が安く手に入るだけでなく、珍しい鮮魚やその物量も豊富で、いろいろありすぎて困ってしまうくらいです。
▲筆者が初めて目にする「キンキン」といった珍しい魚や部位などもたくさん並んでいます

鮮魚ばかりが八食センターの魅力ではありません。乾物や珍味、青果やお酒も、選ぶのに困るほどたくさんあります。まずは珍味。焼きのりや天日干しにこだわった八戸産の煮干しなど、歩いているだけで次々と目移りしてしまいます。
▲乾物珍味が並ぶ一角もあります!

乾物や珍味を扱う「咲や」では、100%八戸産のイカを使用したさきいかの実演販売をしています。
▲「咲や」では、できたてのさきいかが機械から次々と出てきていました。香ばしい香りが漂ってくる!

豊富なイカを使った乾物や珍味を購入できるのは、イカの水揚げ量日本一(水産庁「平成29年漁業・養殖業生産統計」)を誇る八戸ならでは。イカの旨みが溢れ出るような乾物は、お酒のおつまみにも、お土産にもぴったりです。
▲他の乾物珍味店でもイカは定番。七味入りのマヨネーズでいただくスルメイカは格別です(写真提供:八食センター)
▲八戸で水揚げされるイカの半数以上がスルメイカだという(写真提供:八食センター)

「酒のサービスエイト」は、青森県内でも有数の地酒の品ぞろえを誇る店。青森県酒造組合に所属する酒蔵の地酒であれば、ほぼすべて手に入ります。ちょい飲みコーナーもあるので、少し嗜んでみてから購入してもいいですね。
▲青森県だけでなく東北各県のお酒も多数あります

何を買っていいのか迷ったときは、店の人たちからアドバイスを受けながら選んでみてください。青森の方言は少し聞きづらいときもありますが、それもまた旅の楽しみの一つ。市場の人たちの気質に触れながら、買い物やおいしいものを味わえるのが市場の最大の魅力です。
▲「岩村商店」の中机としさん。八食センターで20年以上働いている
▲鮮魚店「とちぎ」のスタッフ。名前は恥ずかしいからと教えてくれなかったけど写真はOK

もともとは地元の人のために始まった市場

このように八食センターには観光客が楽しめるコンテンツがそろっていますが、もともとは地元の人たちのために開設された市場です。広報担当者によると、開業時のコンセプトは「地元住民を大切にすること」で、それは今も変わっていないとのこと。他の市場にはない店づくりや、一般的なスーパー・ショッピングセンターとは異なる雰囲気づくり、品ぞろえにこだわっているといいます。

近年では地域の食材の良さを広め、食育に取り組んでいこうと、地元のプロの料理人を講師に招いた料理教室「八食料理道場」を定期的に開いています。
▲八食料理道場の様子(写真提供:八食センター)

地元に精通した料理人だからこそ知っている、地元の食材を生かした料理方法を学ぶことができます。見知らぬ土地で料理教室に参加するのはちょっとハードルが高いですが、八食センターの食材や魚介を深く知るために参加してみるのもおもしろいかもしれません(要事前申し込み)。
▲料理道場で学べる、イワシを使ってアレンジした天ぷら(写真提供:八食センター)

その他にも、多種多様なイベントが毎週のように行われています。なかでも毎年8月に開催される「八食サマーフリーライブ」は、駐車場を使った野外音楽フェスで、県内外から訪れた多くの観客で賑わいます。
▲市場が野外音楽イベントを主催するのは、全国的にとても珍しい。入場は無料(写真提供:八食センター)

見たことがないような魚介や、それらをすぐに食べられる飲食エリアが豊富にそろい、全国でも稀有な市場に発展してきた八食センター。その進化は現在も続き、イベントや料理道場といった形で来館者を喜ばせています。青森の海の幸を満喫するためには、まさに欠かせないスポットの一つです。
※記事内の価格表記はすべて税込です
くどうたける

くどうたける

東京でウェブライターを経験し、2012年に青森へ移住。地域新聞や地域の情報を発信するお仕事をいただきながら、田舎でせっせと暮らしてます。(編集/株式会社くらしさ)

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