ニセコの森に佇む至極のフレンチレストラン「ジェ ラ パタット」でランチ&ディナーを堪能

2018.12.01 更新

北海道のニセコエリアにある「J'ai la patate(ジェ ラ パタット)」は、甘~いじゃがいもなど北海道産の素材を活かした極上のフレンチを楽しめるお店。スキーヤーで賑わうゲレンデからちょっと離れた森の中の別荘地にひっそり佇む、知る人ぞ知るという隠れ家レストランです。街やリゾート地の喧騒を忘れ、ゆったりと優雅なランチやディナーはいかがですか?

▲北海道の素材を中心に、手のこんだ本格的なフランス料理をランチやディナーで味わえます
▲窓が大きく広々とした店内。周囲は森と別荘地なのでかなり静かで落ち着いたロケーションです

賑わうゲレンデからちょっと離れた隠れ家レストラン

「ジェ ラ パタット」がある場所は、札幌市内や新千歳空港から車で約2時間のニセコエリアにある倶知安(くっちゃん)町。ニセコといえば、上質なパウダースノーを求めて欧米やアジア各国からスキーヤーがやってくる一大ウィンターリゾート地。夏もラフティングをはじめ、さまざまなアクティビティが楽しめるとあって国内外から多くの人が訪れます。
▲ニセコエリアの各所から見える羊蹄山(ようていざん)。この地域のシンボル的な存在です

ですが、このお店はスキーヤーたちの賑わいとは無縁。ゲレンデや宿泊施設、飲食店があるグラン・ヒラフエリアから車で10分ほどの森に囲まれた別荘地の一角にあります。近隣にゲレンデや商業施設などがなく、耳をすませばニセコの森にひそむ野鳥や野生動物の鳴き声と気配を感じるほど、静かな環境です。
▲木立に囲まれたお店。大きな看板がないのでわかりにくいのですが、逆に隠れ家感あり!
▲木の温もりを感じる可愛らしいお店
▲大きな窓の外には庭や別荘地、森が広がります
▲冬の佇まいも素敵!(写真提供:ジェ ラ パタット)

お店のテーマはじゃがいも

お店を切り盛りするのはシェフの清野弘敬(せいの ひろゆき)さん。倶知安町出身で、札幌市内のフランス料理店で9年、和食店で2年、その後ケータリングで2年勤めて腕を磨いてきたベテラン。
▲いつか生まれ故郷にお店を出したいと考えながら修行を続けてきたと語る清野さん

そんなある日、ニセコエリアにあるフランス人が経営していたフランス料理店の店舗を使わないかという話が来ました。迷うことなくその話を受け、2017年5月に開店しました。

ところで、店名の「ジェ ラ パタット(J’ai la patate)」とはどういう意味なのでしょう?
▲お店の入口に掲げられた革製の案内に、英語で説明が書いてあります。英語だと「How are you?」に対する返答に近い感覚なのだとか

「フランス語のことわざなのです。直訳すると『私はジャガイモを持っています』という意味なのですが、フランスでは『私は元気!』ということわざなのですよ」と清野さん。

ニセコエリアはジャガイモの一大産地。清野さん自身もジャガイモ料理が得意だったということもあり、お店のテーマはジャガイモ。ジャガイモの町で料理を食べてお客さんに元気になってもらいたい、という願いがこめられています。
▲お店で使うジャガイモはもちろん地元産
▲店内外の至るところにジャガイモの形をした案内板や装飾があります
▲店内のモジュールもジャガイモの形

ランチもディナーも魅力的!希少ワインも味わえる!

では、肝心の料理を味わってみましょう。
ランチは主に春から秋までの営業で、以下2種類のセットメニュー。
・2,000円のコース(前菜1品、メイン1品、ドリンク1杯~珈琲・紅茶・グラスワインいずれか~、予約可)
・3,800円のコース(前菜1品、魚料理1品、メイン1品、デザート1品、ドリンク1杯~珈琲・紅茶・グラスワインいずれか~、要予約)の2種類。

ディナーは完全予約制の通年営業。おもに以下のコース料理です。
・5,000円のコース(前菜2品、メイン1品、デザート1品)
・8,500円のコース(アミューズ1品、前菜2品、魚料理1品、肉料理1品、デザート1品)

ランチメニューの前菜やメインなどはディナーの前菜やメインとは別内容で、本日のおまかせ前菜などを提供。このほかにアラカルトのメニューで「北海道ハンバーグと地元野菜のグリル」(ライスまたはパン付、1,300円)などもあります。2,000円コースとアラカルトには+500円でデザート3種類から1つ選べます。

それぞれメニュー内容は、その時期に食べられる旬の食材などにより都度変わります。ドリンクは多種多様あり、好みと気分を伝え、おすすめを紹介してもらうのがベスト。
▲清野さんに北海道産ワインのほか国内外さまざまなワインからおすすめを教えてもらえます
▲「竹鶴と自家製ジンジャーエールのハイボール」(750円)などオリジナルカクテルもオーダーできます

今回はディナーで6品を味わえる8,500円のコースをオーダー。
あわせて、料理のお供にはオーガニックワインをセレクト。北海道余市町にある家族経営のドメーヌ「ドメーヌ アツシ スズキ」の赤(720ml、9,800円)で、製造本数が少ない希少なワインです。
▲希少なワインを片手に優雅なディナーを頂きました

北海道の素材を活かした至極のディナー、今回登場した6品を一挙公開!

では、訪れた日に登場した料理6品を紹介します。

●1品目:アミューズ
「じゃがいものパンケーキ」
▲倶知安産じゃがいもを使ったパンケーキに、北海道産のラクレットチーズとフランスのバスク地方産の生ハムを添えています

アミューズがパンケーキ!?
一瞬面くらってしまいますが、これがまた食事のはじめに最高なんです。添えられたチーズと生ハムの塩気がパンケーキに絡み合い、お酒のお供にピッタリ。これは間違いなく、お酒が進みます。
▲すりつぶした道産じゃがいもと小麦粉、倶知安町石川養鶏の卵などで作ったパンケーキは、まるでチーズのような食感と味わいでした

●2品目:前菜
「本まぐろのポワレ
洞爺湖町佐々木ファームのビーツのクーリー
ゆかりのサラダ仕立て」
▲本マグロのソテーに、オーガニックビーツのクーリー(野菜などをペースト状にしたソース)をかけ、鮮やかな紫色が目をひく自家製のゆかりとニセコ産の春菊のサラダを添えています
▲本マグロの表面を軽く焼いただけで中は生。刺身そのものを食べているかと思うような食感

紫色のゆかりの花と赤いソースで華やかな一皿。ゆかりのビーツにオリーブオイルと塩を加えて作った赤いソースは甘さを感じつつも、ほどよくしまった塩加減。本マグロの味が引き立ちます。

●3品目:前菜
「十勝のどろ豚のリエットと
倶知安町熟成ジャガイモ『五四〇(ごうよんまる)』」
▲ジャガイモのフリットにマッサバターとリエットを添えた、じゃがバターの進化系

熟成じゃがいも「五四〇」とは、倶知安町産のジャガイモで、約1年半、540日熟成させたジャガイモのこと。これをフリットにし、パプリカの塩漬けをバターに煉り合せたマッサバターと、十勝地方のブランド豚肉「どろ豚」のリエット、赤ワインビネガーなどでマリネした紫キャベツを添えています。
▲ジャガイモがとにかく甘い!

ひと口食べると、「これスイーツじゃないの?」と思うほどジャガイモの甘さが際立ちます。添えられたマッサバターやリエットにはほんのりとした塩気と繊細な味わいがあり、ジャガイモの甘さが引き締まるとともに、よりうま味が増します。ジャガイモにバターをのせて食べるじゃがバターの域をはるかに超えた、ジャガイモ料理を侮るなかれといわんばかりの一品です。

●4品目:魚料理
「天然タイとホタテのカダイフ包み
ニセコ野菜のラタトゥイユ添え」
▲天然のタイとホタテのすり身で作った真丈のような練り物をカダイフで巻いてフリットに。ニセコ野菜のラタトゥイユ(トマト煮込み)とバジルのソースをつけて味わいます
▲ナイフを入れると少し弾力があります

サクサク感があるカダイフがラタトゥイユと絡まり、少ししっとり。噛めば噛むほど、タイとホタテのうま味がじわじわ湧いて溢れてくるような感覚。とても上品な味わいです。これは今まで食べたことがない、未知の料理に出合った気分!

カダイフとは、とうもろこしや小麦粉などを練って糸状にしたもの。元々はトルコ料理のお菓子ですが、フランス料理でも包みこむ料理や装飾として使用されています。

●5品目:肉料理
「十勝 どろ豚ロースの炭火焼き
地元のキノコと黒胡椒のソース」
▲炭火で焼いたお肉には、ソテーしたニセコ町産白マツタケと豚肉のエキスなどから作ったソースがかけられています
▲じっくりじわじわ焼いた豚肉は、程良く脂身があるからか肉の食感と弾力がありつつ、とろけるような軟らかさ

ひと口食べると、口の中でシュワ~っと溶けていくような食感。脂身がしっかりあるにも関わらずくどさは全くなく、思いのほかすっきりした味わい。肉そのものの美味しさはもちろん、脂身の甘さとうま味の強さがたまらない上質なお肉です。
ソテーした野菜もとにかく甘い!調味料の甘さではなく、素材そのものの甘さがかなりあります。野菜の下に敷かれていたマッシュポテトはシンプルな味わいで、ジャガイモの美味しさを感じられました。

●6品目:デザート
「バスクチーズケーキ バニラアイス添え」
▲オーブンで表面を焦がした、ほろ苦さとクリーミーさがあるチーズケーキ。洞爺湖町佐々木ファームのブルーベリーソースとともに味わいます

6品目はデザート。甘さをおさえた大人な味のチーズケーキで、しっとりとした味わい。少しあっさり目の味わいが食後のちょうどよいシメになりました。

優雅なリゾートライフになること間違いなし!

ゆったりとした時が流れる静かな空間で味わう、極上のフランス料理。舌から伝わる素材の美味しさと、鼻に抜ける料理の心地よい風味がどれもたまらないです。

お腹が満たされたのはもちろん、環境と雰囲気、料理の上質さから心と気持ちも満たされ、パワーチャージした気分。日々のストレスも一気に消え去りました。お店の名前のごとく、まさにJ'ai la patate!
ニセコでスキーやアクティビティを楽しんだ後には、街中や賑やかなリゾート施設から一歩離れた隠れ家レストランで、ちょっと優雅なひと時を過ごしませんか?
ドライブの途中で手軽に堪能したいならランチ、腰を据えてじっくり味わいたいならディナーがベスト。品数や料理内容の違いはありつつも、どれも手の込んだ逸品。みなさんのスタイルに合わせてお好みどうぞ。
▲(写真提供:ジェ ラ パタット)

※記事内の料金はすべて税別です。
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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