島人のソウルフード「宮古そば」。人気3店の定番そばとサイドメニューめぐり

2015.11.05 更新

ひとえに「沖縄そば」といっても地域によってその特徴は異なる。宮古島の「宮古そば」はちぢれのない中太の平麺に、豚肉とかまぼこの具材が定番。島人が愛する3店舗の定番そばとサイドメニューをめぐった。

創業80年以上。島一番の老舗「古謝そば屋」

宮古島でそばを語るなら、まずは老舗の「古謝(こじゃ)そば屋」へ。昭和7(1932)年に先代が手打ちそばの食堂を開き、現在に至るまで宮古島の島人に愛されてきた大定番のそば店だ。

早速、定番「宮古そば」を注文。定番の具材、やわらかく煮た豚のロース肉と島のかまぼこがのったそばは、豚骨、カツオ、昆布のやさしいダシの味と、少しもちっとした麺が美味しい。
▲定番の宮古そば(550円・税込)

小麦粉と塩に「かんすい」を加えて作る麺は、お店の隣にある製麺所で作られているもの。歴史をさかのぼると、かつての麺はかんすいではなく木灰の上澄み液を使い、手打ちで作られていたという。現在は衛生管理が整う工場生産となっているが、つるつるした麺の美味しさは製麺所直営ならでは。
▲古謝製麺所が隣接する店舗。麺はスーパーや空港でも購入できる。

さて、定番のかたわらでサイドメニューも気になり「焼きそば」を注文。沖縄の焼きそばは、焼きそば用の麺ではなく、そばの麺を使うため、当然、古謝そば屋の焼きそばは古謝そば麺で作られる。薄く色づいたソース味の焼きそばは、なるほど地元民にも愛されているだろう、懐かしさを感じる味だった。
▲宮古そば麺の焼きそば(550円・税込)

美味しい「ゆし豆腐」を味わえる「春おばぁ食堂」

宮古島空港から10分ほどの島の中心部にある「春おばぁ食堂」の定番は「ゆし豆腐そば」だ。宮古そばの定番である豚ロース肉とかまぼこに加えて、ふわふわのゆし豆腐が盛り付けられてくる。
▲ふわふわの豆腐が美味しい「ゆし豆腐そば」(700円・税込)

口に運ぶとほろっと溶けるやわらかな豆腐の味わいは、60年以上、豆腐づくりを行ってきた先代の春おばぁから継がれてきた味だ。
▲ロードサイドにある赤瓦が目印のお店

さて、サイドメニューでは「ワーブニ汁」が気になり注文した。ワーブニとは地元の方言で「豚の骨」の意味。運ばれてきた器には大きな骨がはみ出していた。
▲豚の骨がどーんと入る「ワーブニ汁」(800円・税込)

豚の骨に、テビチ(豚足)、小松菜、昆布、人参、大根が入り、お好みでフーチバー(よもぎ)を入れて、ご飯と一緒に食べるとのこと。豚の骨にくっついたほろほろのお肉を剥がしてスープとともに味わってみると、意外なほどやさしい口当たりにびっくり。こちらもぜひおすすめしたい。

麺に具が隠れたオールドスタイル。人気店「丸吉食堂」

実は宮古そばのオールドスタイルは、一見すると麺しか見えない、麺の下に具材が隠れた一風変わったスタイルである。なぜ具材が隠れているか調べると「具が乾かないように」「具が見えていると隣の人と具材の大きさを比較してしまうから」など、諸説でてくるのだが、最近は具材を隠さないスタイルが増えたため、宮古そばを注文してもオールドスタイルでやってくるお店は多くない。
▲ランチタイムには混み合うことも多い丸吉食堂

しかし、丸吉食堂で「宮古そば」を注文すると、麺のうえにネギだけがパラパラと見えるオールドスタイルのそばがお目見えする。お箸でそばをかき分けると、中から豚のロース肉とかまぼこが登場するワクワク感とともに、そばを味わってみると、コクのある豚骨ベースのスープと少し固めの麺が美味しい!
▲麺の下に具材が隠れるオールドスタイルの宮古そば(500円・税込)

サイドメニューとして、人気という「ソーキそば」を注文。トロトロにとろけるソーキ(豚のあばら肉)がのったそばは、ニンニクの香ばしさも手伝い、オールドスタイルよりもさらにコクのある味わいに。
▲人気メニューのソーキそば(750円・税込)

ちなみに、宮古島のそば店では「カレー粉」が置いてあることがある。お好みでどうぞということであれば、挑戦してみたくなる。半分食べたところでカレー粉を少し加えると、なかなかいける味になるではないか。
▲カレー粉は宮古そばの定番トッピング。
▲食後のサービス、黒糖味のアイスキャンデー。

楽しい味わいにのどを熱くしたところで、店員さんが食後のサービス、アイスキャンデーを持ってきてくれる。すっきり甘い黒糖味のアイスキャンデーでクールダウンすると、またまたそばが食べたくなるような気分に。すっかり宮古島のソウルフードにはまってしまった。
山野かもめ

山野かもめ

文筆家。地域をめぐりながら紀行文を執筆。得意な分野はグルメや伝統芸能など。自然や健康好きだが運動音痴。

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