島人のソウルフード「宮古そば」。人気3店の定番そばとサイドメニューめぐり
ひとえに「沖縄そば」といっても地域によってその特徴は異なる。宮古島の「宮古そば」はちぢれのない中太の平麺に、豚肉とかまぼこの具材が定番。島人が愛する3店舗の定番そばとサイドメニューをめぐった。
創業80年以上。島一番の老舗「古謝そば屋」
早速、定番「宮古そば」を注文。定番の具材、やわらかく煮た豚のロース肉と島のかまぼこがのったそばは、豚骨、カツオ、昆布のやさしいダシの味と、少しもちっとした麺が美味しい。

小麦粉と塩に「かんすい」を加えて作る麺は、お店の隣にある製麺所で作られているもの。歴史をさかのぼると、かつての麺はかんすいではなく木灰の上澄み液を使い、手打ちで作られていたという。現在は衛生管理が整う工場生産となっているが、つるつるした麺の美味しさは製麺所直営ならでは。

さて、定番のかたわらでサイドメニューも気になり「焼きそば」を注文。沖縄の焼きそばは、焼きそば用の麺ではなく、そばの麺を使うため、当然、古謝そば屋の焼きそばは古謝そば麺で作られる。薄く色づいたソース味の焼きそばは、なるほど地元民にも愛されているだろう、懐かしさを感じる味だった。

古謝そば屋
沖縄県宮古島市平良字下里1517-1
[営業時間]11:00~20:00
[定休日]第1、第3水曜日
0980-72-8304
美味しい「ゆし豆腐」を味わえる「春おばぁ食堂」

口に運ぶとほろっと溶けるやわらかな豆腐の味わいは、60年以上、豆腐づくりを行ってきた先代の春おばぁから継がれてきた味だ。

さて、サイドメニューでは「ワーブニ汁」が気になり注文した。ワーブニとは地元の方言で「豚の骨」の意味。運ばれてきた器には大きな骨がはみ出していた。

豚の骨に、テビチ(豚足)、小松菜、昆布、人参、大根が入り、お好みでフーチバー(よもぎ)を入れて、ご飯と一緒に食べるとのこと。豚の骨にくっついたほろほろのお肉を剥がしてスープとともに味わってみると、意外なほどやさしい口当たりにびっくり。こちらもぜひおすすめしたい。
春おばぁ食堂
沖縄県宮古島市平良字下里3107-140
[営業時間]11:00~16:00
[定休日]不定休
080-6497-4747
麺に具が隠れたオールドスタイル。人気店「丸吉食堂」

しかし、丸吉食堂で「宮古そば」を注文すると、麺のうえにネギだけがパラパラと見えるオールドスタイルのそばがお目見えする。お箸でそばをかき分けると、中から豚のロース肉とかまぼこが登場するワクワク感とともに、そばを味わってみると、コクのある豚骨ベースのスープと少し固めの麺が美味しい!

サイドメニューとして、人気という「ソーキそば」を注文。トロトロにとろけるソーキ(豚のあばら肉)がのったそばは、ニンニクの香ばしさも手伝い、オールドスタイルよりもさらにコクのある味わいに。

ちなみに、宮古島のそば店では「カレー粉」が置いてあることがある。お好みでどうぞということであれば、挑戦してみたくなる。半分食べたところでカレー粉を少し加えると、なかなかいける味になるではないか。


楽しい味わいにのどを熱くしたところで、店員さんが食後のサービス、アイスキャンデーを持ってきてくれる。すっきり甘い黒糖味のアイスキャンデーでクールダウンすると、またまたそばが食べたくなるような気分に。すっかり宮古島のソウルフードにはまってしまった。
丸吉食堂
沖縄県宮古島市城辺字砂川 975
[営業時間]10:30~18:00
[定休日]不定休
0980-77-4211

山野かもめ
文筆家。地域をめぐりながら紀行文を執筆。得意な分野はグルメや伝統芸能など。自然や健康好きだが運動音痴。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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