秋田・比内地鶏を味わう旅!ぷりぷり歯ごたえと濃厚な旨みを産地の名店で堪能してきた

2019.03.02 更新

鹿児島の「薩摩鶏」、愛知の「名古屋コーチン」と並んで日本三大美味鶏のひとつに数えられる秋田名産「比内地鶏」。弾力ある歯ごたえと濃厚な旨みが特徴で、どのような料理とも相性が良いことから全国区の人気を誇っています。今回は比内地鶏の産地・大館市で、本場の比内地鶏グルメを堪能するなら絶対に外せない名店・人気店をハシゴしてきました!

▲最高級のモモ肉を贅沢に炭火焼で

江戸時代より受け継がれている伝統の味・比内地鶏

秋田県北部に位置する大館市。その名産である比内地鶏の歴史は、江戸時代まで遡ります。当時、この地域一帯は「比内」と呼ばれていて、地域の在来種として飼育されていた「比内鶏」は、その美味しさからお殿様への年貢品として納められるほどでした。明治に入って「比内鶏」は国の天然記念物に指定されましたが、その原種の味をそのままに、さらに肉用鶏として品種改良を重ねて生まれたのが「比内地鶏」です。
▲放し飼いにより、ストレスを与えることなく大切に飼育されている比内地鶏(写真提供:秋田県比内地鶏ブランド認証推進協議会)

比内地鶏の特徴は、弾力のある歯ごたえと濃厚な脂の旨み。鶏ガラや肉から出るダシはコクがあり、卵は味が濃く、まさに捨てるところがない高級鶏肉として今日まで高い評価を得ています。
▲大館市内には、比内地鶏をデザインしたマンホールもある

比内の豊かな自然と伝統がつくり上げた逸品といえる比内地鶏。上質な素材は煮ても焼いても絶品ということで、比内地鶏料理を扱う大館市内のお店をハシゴすることにしました!

比内地鶏を食べるなら絶対に外せない専門店「秋田比内や」

JR花輪線・東大館駅から徒歩約10分。「秋田比内や 大館本館」は、2019年で25年目を迎える比内地鶏専門店です。本場の比内地鶏を多彩なメニューで堪能できることもあり、比内地鶏を食べるならまずは立ち寄りたいお店です。
▲花輪商店街の一角にある本店。昼と夜の2部営業

「比内地鶏の魅力はやっぱり歯ごたえ。噛みごたえがしっかりしていて、脂の旨みがじわーっと出てくる」と話すのは店長の藤原さん。早速、オススメのメニューをお願いすることにしました。
▲優しい笑顔の店長・藤原喜久子さん

まず注文したのは、同店の名物であり一番人気でもある親子丼。とろとろの卵とぷりぷりの比内地鶏を味わえるとあって、日本各地からはもちろん、中国や台湾からもこれを求めて観光客が訪れるそうです。今回は特別に厨房で作っている様子から見物させてもらいました。
▲秘伝のタレに比内地鶏のもも肉をしみ込ませ、強火で一気に火を通す

惜しげもなく投下された新鮮な卵が、比内地鶏にぐつぐつと絡まる様子は見ているだけでよだれが出そうです…!!
▲溶いた比内地鶏の卵をたっぷり投下!
▲とろ~り卵が食欲をそそります

ご飯はもちろん県産あきたこまちを使用。その上から半熟とろ~りの卵と鶏肉が豪快に乗り、親子丼の完成です。
▲昼メニューの「比内地鶏親子丼」(980円・税込)※夜メニューは「ミニ親子丼」(680円・税込)

濃厚な卵と鶏の旨み、もちもちした粘り気のあるご飯、そして秘伝のタレの甘い香りが食欲をそそり、一気に平らげてしまいました。「究極の親子丼」というキャッチコピーの通り、こだわり抜いた親子丼は専門店ならではの一品です。
▲焦げ目のある鶏肉も食欲をそそる

続いては“焼き”の人気メニューということで「最高級ももステーキ」をオーダー。備長炭で比内地鶏が丁寧に焼き上げられると、辺りに脂の香ばしい匂いが漂います。
▲パチパチと焼ける脂の匂いが香ばしい
▲カウンター席ではガラス越しに比内地鶏を焼いてくれる
▲「最高級ももステーキ」(1,860円・税込)※夜メニューのみ

ひと口サイズにカットされたステーキは、比内地鶏ならではの旨みと歯ごたえが十分に感じられ、絶品の一言。外はカリッと中は柔らか、シンプルな調理方法が素材の良さを引き出しています。
▲塩コショウの味付けが絶妙。わさびを乗せても美味しい

一品料理なら、むね肉のタタキと味噌漬けもオススメ。ポン酢でさっぱりいただくタタキでは鶏の甘みを、秋田味噌で4~5日漬け込んだ味噌漬けでは生ハムのような食感を楽しむことができます。
▲「むね肉のタタキ」(800円・税込)※夜メニューのみ
▲「むね肉の味噌漬け」(800円・税込)※夜メニューのみ

「これは特にオススメ」と藤原店長が出してくれた自慢のメニューは、比内地鶏のむね皮串。じっくり焼き上げられたむね肉は弾力があり、カリカリの鶏皮と一緒に食べると絶妙な美味しさ。ひと口サイズの中に比内地鶏の美味しさが詰まっています。
▲「むね皮串」(310円・税込)※夜メニューのみ
▲ふっくらむね肉とカリカリの鶏皮が口の中で一体に

地元の大館商工会議所女性会によって開発された「まめでなにより大館餃子」も人気。地元産の枝豆と比内地鶏を具材として使用、女性に嬉しいヘルシーなメニューです。
▲「まめでなにより大館餃子」(5個500円・税込)※夜メニューのみ
▲中には地元産の枝豆がぎっしり

寒い季節に人気のつみれ鍋は、地産の野菜と比内地鶏がたくさん入った贅沢鍋。地鶏のダシが染み込んだスープを飲めば、身体もすぐぽかぽかになります。
▲「比内地鶏つみれ鍋」(一人前1,860円・税込) ※夜メニューのみ
▲つみれはもちろん、鶏肉やきんかんなども入っている

ランチは親子丼のほか、大館名物グルメを味わえるセットもあり、ディナーでは比内地鶏の一品料理をたくさん楽しめます。比内地鶏の美味しさが凝縮された料理の数々にお腹いっぱいになりました。
▲店内は落ち着いた和の雰囲気

地鶏ラーメンやお寿司、ソフトクリームまで!? 道の駅「ひない」

よりお手軽に本場の比内地鶏を味わいたいという人には、道の駅「ひない」内にある「れすとらん比内どり」がオススメ。地元特産品を素材としたメニューが豊富で、もちろん比内地鶏グルメも数多く取り揃えています。
▲秋田自動車道・大館南ICから車で約15分の道の駅「ひない」(写真提供:道の駅「ひない」)
▲テーブル席のほか、お座敷もある店内

まずは人気メニューのひとつである「比内地鶏ラーメン」をオーダー。自家製の比内地鶏スープはコクがあり、ついつい続けざまに口に運んでしまう美味しさ。中太ちぢれ麺は食べやすく、ほっこり温まる一品です。
▲「比内地鶏ラーメン」(630円・税込)
▲自家製スープは秋田名物・きりたんぽにも使われている

一品料理として観光客に人気なのが、なんと比内地鶏を炙ってタタキにした「比内地鶏 握り寿司」!鮮やかなピンク色の鶏肉はさっぱりとしていながらしっかり鶏の旨みがあり、軽く炙ってある香ばしさと相まって食べごたえがあります。
▲醤油とポン酢で味わう「比内地鶏 握り寿司」(820円・税込)
▲生姜やプラックペッパーがトッピングされている貫もあり、それぞれに違う風味を楽しめる

オーダーを受けてから焼き上げる「比内地鶏つくね」「比内地鶏焼き鳥」はジューシーで熱々。テイクアウトもできる人気メニューです。
▲「比内地鶏つくね」「比内地鶏焼き鳥」(各280円・税込)
また、レストラン隣の直売所「とっと館」では、比内地鶏の卵を使ったソフトクリームも販売。卵の濃厚で優しい味わいは、食後のスイーツに最適です。
▲「比内地鶏たまごソフトクリーム」(300円・税込)(写真提供:道の駅「ひない」)

日本一の駅弁!「花善」の鶏めしはお土産にもオススメ

JR大館駅の正面・徒歩1分ほどのところにある「花善」は、明治32(1899)年に創業した老舗の駅弁屋さん。名物の「鶏めし弁当」は昭和22(1947)年に販売をスタートしたロングセラー商品で、鉄道旅行の楽しみとして人々から長年愛されてきました。
▲「鶏めし弁当」(880円・税込)(写真提供:花善)

現在大館駅ホームでの駅弁立ち売りは行っていませんが、事前予約をすれば乗車口デッキ(大館駅のみ)で購入が可能。また、駅構内のコンビニか駅前にある花善の店舗(弁当販売処)でも出来立てを販売しています。花善の店舗には食事処が併設されており、鶏めしを御膳の形でいただくこともできますよ。
▲「鶏めし」の文字が目印の花善の店舗

しかし、今回のお目当ては「比内地鶏の鶏めし」。JR東日本主催による駅弁人気投票「駅弁味の陣2016」で総合評価1位に該当する「駅弁大将軍」に選ばれるなど、駅弁ファンからも絶大な支持を得ています。
▲「比内地鶏の鶏めし」(1,180円・税込)(写真提供:花善)

高級感ある手触りの掛け紙を開けると、比内地鶏を中心に彩り豊かなお弁当が登場。シンプルな塩焼きと秘伝のたれで調理したそぼろの相性が絶妙で、その下には県産あきたこまち100%のご飯がぎっしり。鶏肉の弾力あるぷりぷり感とちょうど良い塩加減がアクセントになり、一気にご飯をかきこみたくなる美味しさです。
▲ボリューム満点の「比内地鶏の鶏めし」。満腹になることが幸せだった昭和初期の名残から、「もう食べられないと言うほど食べてほしい」という花善の願いが込められている(写真提供:花善)

自然豊かな秋田の車窓を眺めながら駅弁を食べると、比内地鶏をより一層美味しく感じられそう。旅のお土産にもオススメですが、消費期限は当日中なので購入後はお早めにお召し上がりを。
比内地鶏を味わう旅、いかがでしたか?独特な歯ごたえと濃厚な脂で、一度食べたら病みつきになること間違いなし。日本三大地鶏・比内地鶏の美味しさを堪能すべく、本場・大館市に出かけてみませんか?
下田翼

下田翼

東京生まれ、東京育ち。観光で青森県に初上陸し、人の暖かさに感動し2015年に移住。地域おこし協力隊を経て、青森の魅力を伝えるフリーランスのプランナー・ライターとして活動中。

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