ブランド牛の中で2番目に厳しい審査基準の佐賀牛。名店「季楽本店」の鉄板焼きコースで実食!

2019.02.17 更新

日本各地にあるブランド牛、一体いくつあるかご存知でしょうか。「○○牛」と名付けられたその数、なんと約150とも200以上とも言われています。そして、ブランド牛はそれぞれに名乗ることを許されるための審査基準があります。その中で全国で2番目に厳しい審査基準を設けているのが佐賀牛!そんな佐賀牛の美味しさを、JAさが(佐賀県農業協同組合)直営レストランの鉄板焼きランチで堪能してきました。

伺ったのは、佐賀市内にある「佐賀牛レストラン 季楽(きら)本店」。こちらは『ミシュランガイド福岡・佐賀 2014 特別版』に一つ星 として掲載された名店で、佐賀県内には鳥栖(とす)市にもう一店舗、ほかに福岡県の博多店、東京の銀座店にも展開。ここ本店は、JA直営の農産物直売所「街かど畑」と道を挟んだ場所にあります。
▲JR佐賀駅から徒歩10分ほどの好アクセス地にある「佐賀牛レストラン 季楽本店」

今回はライブ感満載の鉄板焼きでいただきます!

店舗には通常のレストランスペースと鉄板焼きを提供するスペースがあり、メニューも別々。今回は、最高の環境で佐賀牛を味わえる鉄板焼きで!!
▲鉄板焼きスペースは店舗奥に。店舗内なのにまるで料亭の入り口のよう

鉄板焼きのランチメニューは、「季楽ステーキコース」(4,000円~7,800円)と「吉野ヶ里」(4,800円~8,500円)の2つ。いずれのコースも「佐賀牛ヒレまたはロース」「和牛(県産)ヒレまたはロース」「国産牛ヒレ」の3銘柄5種類の牛肉を選ぶことができます。悩みましたが、今回は「季楽ステーキコース」の「佐賀牛ロース」(7,800円・料金各税込)をオーダー。楽しみすぎます!
※ディナーは別メニュー。ディナータイムの鉄板焼きコーナーは5%のサービス料別途要
▲「吉野ヶ里」は「季楽ステーキコース」に本日の鮮魚の鉄板焼きが付く内容に

焼いていただくのは、ここ本店で2010年から約10年料理長をされている中原寛視(ひろみ)さん。調理師専門学校で講師をされていた経験もあり、お話も面白い!
▲色んな質問にも的確にわかりやすく答えてくださいました!感謝!

さぁ、お楽しみ(すぎる!)のランチの始まりです。
まずは料理長から提示された色鮮やかな野菜の数々……。「この中で苦手な野菜はございませんか?」。
ココ佐賀県は、肉牛もさることながら県内各所で様々な野菜が採れることでも有名。佐賀県内で採れたレンコン、玉ねぎ、ズッキーニなどが美しく盛られています。私はそのままいただきましたが、苦手な野菜があればキノコ類など他の食材に変更してもらえます。
▲まるで発光しているのでは……というくらい輝いています。ピカピカ野菜

野菜が盛られたお皿は鉄板焼き横のスペースで、丁寧にカットしてもらいます。その姿を見ているだけでもテンションが上がります!まだ野菜だけなのに!
▲横のスペースで野菜をカット

次は目の前で大量のニンニクを炒めます。“炒める”という表現が正しいのかわからないほど、大量の油に大量のニンニクスライス!ずっと手を止めることなくニンニクをヘラで返していくこと約10分!!
▲油の海に泳ぐニンニクスライスが……
▲こんな黄金色のニンニクチップに!

ニンニクを炒めた油は、この後の野菜や肉を焼く際に使用するとのこと。こんなに大量のニンニク、匂いもさぞかし強いかと思ってしまいますが、実は佐賀県産の「ジャンボニンニク」というニンニクでまったく匂わないんです!服や髪などに匂いが移ることもありませんよ。
最初に運ばれてきたのは、先ほどカットいただいた野菜。
こちらを先ほどのニンニクを炒めてできた油で焼いていきます。

野菜はもちろん、その時季に一番おいしい旬のものを使用。春になればアスパラガスなどが並びます。JA直営なので、野菜も厳選されたものが味わえるのが嬉しいですね。
レンコンはサクサク、玉ねぎやカボチャは素材の甘さが楽しめる……とどれも旬の食感と味覚を堪能できます!

いよいよ登場、美しすぎる佐賀牛!

さぁ、来ました!佐賀牛が登場です。
▲ピンクのサシが本当にキレイ……

この美しさたるや!まるで貴婦人のような佇まいです。

前述しましたが、佐賀牛は全国で2番目に審査基準の厳しいブランド牛(ちなみに、全国で1番厳しいのは仙台牛)。その基準は、

1.JAグループの佐賀管内の農家で飼育され
2.肉牛安心システムに登録した
3.黒毛和種の中から
4.肉質等級4以上かつ
5.BMSが7以上の肉牛

を指します。BMSとは牛脂肪交雑基準のことで、1~12のランクに分けられます。要は霜降りの度合いのこと。
▲佐賀牛取り扱い店舗を示す盾。季楽は00100号!

サシが細かく入るほどに値段が高いのですが、9~12までは滅多に市場に出回らないということを鑑みると、7以上がどれだけ高い基準であるか、伺い知ることができると思います。
▲鉄板の上でじっくり焼かれていく佐賀牛。もう眺めているだけで幸せな気分になります
▲丁寧にカット!断面の色もきれい

牛肉を焼く鉄板の温度はおよそ220度。熱が集まる鉄板中央で色が付くまで焼き、そのあとは余熱のある周りに避け、肉を休ませます。

そうすることで肉汁が出ず、ジューシーさを残すことができるそうです。ちなみに、ニンニクスライスを炒めた時の鉄板の温度は240度。食材によって鉄板の温度を調整しているんですね!
▲目の前で焼かれるライブ感が非日常を演出
▲鉄板の上でお肉が踊ります
▲焼いた佐賀牛を野菜を添えたお皿に
▲きゃー!この色!たまりません
▲ソースは大根と人参のもみじおろしソース、佐賀県加唐(かから)島で採れた塩、山椒仕込みの煮込み醤油の3種類

いただきます!!!
甘い~!!
柔らかいってだけではなく、しっかりと食感はありつつも、スッと噛み切れるんです。ふわっと口の中でいっぱいになった、甘い肉汁の余韻までも至福……!

正直、アラフォーの身にはサシの入った牛肉ってキツイかも……と思っていたのですが、いやいやこれならどれだけでも食べられますよ。
▲年配の方でも、ペロリと完食されるそうです

佐賀牛の特徴は甘みとしつこくない脂質

お塩でもソースでも絶品すぎる味わい!佐賀牛の一番美味しい食べ方を中原料理長に伺ったところ、「佐賀牛は、正直どんな食べ方でも美味しいです」との返答。

「佐賀牛は、その甘みとしつこくない脂質が特徴です。あとは“艶さしプレミアム”と称される鮮やかな色もですかね。筋だけでなく肉自体に脂があるので美味しいんですよ」(中原料理長)
では、佐賀牛のこの美味しさのヒミツは?

その問いには3つの答えがありました。
それは「血統・エサ・管理」。
▲熱心に解説してくださる中原料理長

血統はどこのブランド牛も同様ですが、エサと管理は佐賀県ならでは。美味しい野菜がたくさん採れることでも分かるように、佐賀県は肥沃な大地を持っています。手に入りやすい良質な稲わらなど、JAグループで統一された飼料を提供できるのが強み。

管理とは、前述した厳しい審査基準などもその一つ。佐賀牛が誕生したのは1983(昭和58)年。この厳しい審査ゆえに美味しさの定評を得ることができ、およそ30年の間に今では海外でも人気のブランド和牛へと成長しました。佐賀牛は、伊万里牛以外のブランド牛の枝分かれをしていないため、「佐賀県産」として県内各所で250戸以上の肥育農家を確保できるのも長年品質を保っている要因かもしれません。
様々な基盤と努力、要因が揃って味わえる佐賀牛。このとろけるような食感と美味しさも、納得できますね。

「季楽ステーキコース」を思う存分堪能!

あ、佐賀牛だけではありません!季楽本店の鉄板焼きコースでは、前菜からデザートまで、佐賀の美味をたっぷりと味わえます。
▲取材時の前菜は、「さくらポークのソーセージ」「佐賀嬉野玉露を使った胡麻どうふ」「佐賀牛のライスコロッケのピンチョス」「ホッキ貝のマリネ」。どれも郷土色ある逸品
▲こちらはデザートの「クリーム杏仁」。もちろん果物は佐賀県産です
▲これも美味!ご飯のお供にと添えられた「ナスの佐賀牛煮込みかかまぶし」

鉄板の上で次々と美しい食材が焼かれている様子は、さながら鉄板で繰り広げるショーのよう!それほどにくぎ付けになるし、お話も面白い!そして何より美味しい!!

鉄板焼きコースは、ご夫婦の記念日や還暦や喜寿などによる親戚の会食も多いそうです。
▲今回注文した「季楽ステーキコース」。コースはだいたい1時間半ほどかけて提供されます

なお、鉄板焼きでなくとも、レストランスペースでは、お手頃価格のランチもたくさん。もっとリーズナブルに良質な佐賀牛を楽しみたい方はこちらへどうぞ。
▲カレーやハンバーグランチ(各1,100円・税込)などから揃います
▲レストランスペースはテーブル席と座敷席があります
▲「佐賀牛ロースステーキランチ」は4,900円(税込)
▲ディナータイムには、「佐賀牛のせいろ蒸し」(5,000円~8,800円・各税込)もあり

「佐賀牛レストラン 季楽本店」の食事はリーズナブルとは言い難い価格ですが、味わい・サービスに感動してしまう素敵な食事になることは保証します。大切な方と、大切な時に訪れてみてはいかがですか。
桑野智恵

桑野智恵

フリーの雑誌ディレクター/ライター。福岡生まれ、福岡育ちの博多女。3つの出版社を渡り歩き、雑誌編集歴20年弱。食育アドバイザー、フルーツ&ベジタブルアドバイザー。

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