ペンギン飼育種類の数、世界一!「長崎ペンギン水族館」で癒される

2019.02.22 更新

JR長崎駅から車で約20分、波穏やかな橘湾に臨む「長崎ペンギン水族館」。世界のペンギン18種のうち、9種を飼育展示しています。えっ、そんなに多くない?いやいや、条約などによって日本で飼育可能なペンギンは11種。この9種類という数はなんと世界一を誇ります(※)。ねっ?スゴいでしょう?今回はそんなペンギンパラダイスの魅力をまるごとご紹介します。※「長崎ペンギン水族館」調べ

そもそもなぜ長崎にペンギン?

「長崎ペンギン水族館」がオープンしたのは2001年のこと。その3年前に「長崎水族館」が閉館し、「長崎に水族館を!」という市民の声に応え、オープンしました。ここであるギモンが湧いてきます。なぜペンギンだったのか?
▲「長崎ペンギン水族館」の入口ではマスコットキャラクターのアバちゃんがお出迎え

そのギモンに答えてくれたのは、2019年で勤続12年、飼育を担当する田﨑智(たさきさとし)さん。「1959(昭和34)~1998(平成10)年まで約40年間営業していた長崎水族館はペンギンの飼育法や繁殖法を世界でいち早く成功させ、『長崎方式』として広く知られたペンギン飼育界のパイオニア的存在でした。その技術を受け継ぐべく、2001(平成13)年に誕生したのが、ペンギンに特化した当館です。ちなみに、長崎水族館時代にペンギンの飼育を担当していたスタッフが今、当館の館長です」。
▲館内に入るとすぐペンギンの剥製がお出迎え。長崎水族館時代から飼育されていた父・ぎん吉(左)と娘・ペペ(右)

長崎水族館時代に培われたその飼育技術はさらに進化を遂げ、39年9カ月という世界最長飼育記録や日本初のキングペンギンの赤ちゃん誕生など、スゴイ記録を打ち立てています。人気イベント「ふれあいペンギンビーチ」もペンギンを知り尽くす水族館だからこそなしえた、世界初の試みなのです(詳しくは後ほど!)。
▲自然の海でペンギンたちが自由に過ごす「ふれあいペンギンビーチ」

いろんな表情のペンギンと出会える館内へ!

「長崎ペンギン水族館」の成り立ちが分かったところで、さっそく館内へ。開館時間は9:00~17:00、入館料大人510円、3歳~中学生300円(各税込)のチケットを購入して入館します。

まず目に飛び込んでくるのが「亜南極ペンギンプール」。水深4m、水量200tの巨大な水槽のなかをシュ~ンシュンと泳ぎ姿は、まるで空を飛んでいるようです。
▲「キングペンギン」像(右下)が見守る「亜南極ペンギンプール」
▲「キングペンギン」や「ジェンツーペンギン」、「ヒゲペンギン」「マカロニペンギン」「イワトビペンギン」といった南極周辺に生息する5種がいる

ペンギンたちが気持ち良さそうに泳ぐ姿は見飽きることがありません。なんだか見ているこちらまで気持ちよ~くなってきます。
▲黒目がちな「ヒゲペンギン」!アゴのヒゲ模様がかわいい♡

案内板によると、背中から出ている泡は呼吸ではなく、羽毛の下に閉じ込められていた空気が出ているのだとか。さらに、ピーンと伸ばした両足と尾羽が方向を定める舵の働きをしているのだそう。なるほど!知らないことがいっぱいです!

さて、次に進みましょう。「長崎の海水槽」です。ここでは、ペンギンではなく、長崎の海に暮らす魚が泳いでいます。アジにクエ、サメ、ウツボなど30~40種。長崎の海は豊かです。
▲深さ3m、水量120tの「長崎の海水槽」

「長崎の海水槽」の横にある階段で2階へ上ります。ここは、先ほどの「亜南極ペンギンプール」の陸上部分。ヨチヨチ歩く姿にココロを奪われます。

と、突然、ペンギンたちがソワソワしだしました。「午前中はイベントとして案内していないんですが、ごはんの時間ですね」と、田﨑さん。ラッキーです♪
▲奥から魚をもった飼育員さんが現れると、一斉に駆け寄るペンギンたち

早くちょーだい!と飼育員さんのお尻を突っつく子、興奮しすぎて転ぶ子、かわい過ぎます!そんな中、ごはんには目もくれず、ぼんやりしている子を発見。「ニコですね。うちのアイドルです。キングペンギンは団体行動をするものなのですが、ニコだけは自由奔放、マイペースなんです」と、田﨑さん。
▲写真中央が、ニコ(5歳)。ペンギンは腕につけているカラーバンドの色で識別されている。ニコは黄色と緑

そんな話をしていたら、トコトコとカメラの方にやってきました!
▲まるで「なんでしょう?私のこと、呼びました?」とでも言っているかのよう

さすがアイドル!分かってらっしゃいます!もう筆者はニコに釘付けです。しばらくすると、「ごはん食べてくるわ」と飼育員さんの元へ去っていきました。

思いがけず立ち会えたペンギンたちのごはんタイム。興奮さめやらぬなか、ふと後ろをむくと、頭でっかちの変わった魚が泳いでいる水槽がありました。「プラー・ブック」、タイに住むオオナマズで、日本では2カ所の水族館でしか飼育していない珍しい魚のようです。
▲世界最大級の淡水魚、プラー・ブラック。その生態は謎に包まれている

世界一小さいペンギンもいる屋外ゾーンへ

屋外ゾーンでは、チリなど暖かい地域で暮らす4種のペンギンに出会えます。岩場でボ~ッとしたり、プールへ飛び込んだり、プールをス~イスイと優雅に泳いだり、みんな自由に過ごしています。
▲「ケープペンギン」や「フンボルトペンギン」、「マゼランペンギン」がそれぞれ区切られた場所で過ごす
▲仕切りが低く、手を伸ばせば届きそうな近さ!
▲日本の水族館で最もポピュラーなフンボルトペンギン

さらに進むと、小さな水槽がありました。泳いでいるペンギンも小さいようです。案内板をみると、その名も「コガタペンギン」。全長約35cmの世界一小さな種類だそう。

ここでまたラッキー!イベントとして案内されていない、コガタペンギンのごはんタイムです。
▲スタッフがごはんを持ってくると、みんな一斉にプールから上がる
▲お行儀よく順番を待つ、お利口さんなコガタペンギン

まだまだ見どころいっぱいの「長崎ペンギン水族館」。まだ紹介できていない施設をここから一気にご案内しましょう。
▲「ペンギン・グッズギャラリー」。ペンギングッズコレクターの故・永井憲三さんから贈与された世界のペンギングッズがずらり
▲「バーチャルシアター」。大型スクリーンにペンギンや魚の3D映像が映し出される。自分が色を付けたイラストを泳がせることも
▲ペンギンは漢字で書くと「人鳥」など、ペンギン博士が目指せる「ペンギン情報室」。長崎水族館時代から続く繁殖や飼育実績を紹介するコーナーも
▲「タッチプール」。ヒトデやヤドカリなどに直接触ることができる

毎日開催されている大充実のイベント

イベントは週末に充実しているものの、平日でも個性的なイベントが目白押しです。ここでは、毎日実施されているイベントをご紹介します。

まずは、1階屋外ゾーンのフンボルトペンギン飼育場で行われる「お食事タイム」(11:00~・15:30~、水曜を除く毎日/各約10分間)。
▲ごはんに釘付け!飼育員さんが魚を右左にふると、ペンギンたちも顔を一斉に右、左、右、左!
▲思わずプールに落ちてしまう子も
▲対岸から投げた魚をみごとキャッチする華麗なる技も披露!

ちなみに、取材時(午前中)に偶然立ち会えた2階「亜南極ペンギンゾーン」の「お食事タイム」は、水曜を除く毎日15:00からイベントとして楽しむことができます。

ヨチヨチ歩きの“かわいいペンギン”とは異なる意外な一面に出会えるのが、1階「亜南極ペンギンプール」の「水中飛行~お魚キャッチ~」(10:00~・平日のみ13:15~もあり/各5分間)です。
▲パイプから出てくる魚をめがけて機敏に泳ぐペンギン。時速20~30kmというスピード感に驚き!

最後にご紹介するのが、現在土・日曜、祝日のみの開催ながら、絶対に見て欲しい「ふれあいペンギンビーチ」。一日数時間、10羽ほどのフンボルトペンギンが水族館の前のビーチでのんびり過ごす様子が間近に楽しめる、他では見ることのできない唯一無二のイベントです!
※干潮時間や天候などで時間変更、中止になる場合があるので必ず公式サイトをご確認ください

必見ポイントがいくつかありますが、まずは館内からビーチへとペンギンたちが移動するシーン。10:30ごろ、ペンギンビーチでスタンバイしましょう。
▲やってきました!飼育員さんの手拍子にあわせて、ヨチヨチ大行進!ビーチに到着したら5分ほど写真撮影タイムが
▲写真撮影のサービスタイムを終えたペンギンたちは海へ!
▲砂浜についた足跡がかわいい

15:00までペンギンたちはビーチで自由に過ごします。泳いだり、ぼんやりしたり、ねそべったり。本物の海だからこそ、野生に近い姿を楽しむことができます。
▲ビーチに引かれたロープ内には立ち入り禁止だが、ペンギンがこんなに間近に!
▲陽だまりのなかでウトウト中。熟睡するときは腹ばいになるのだとか

ふれあいペンギンビーチでも「お食事タイム」があります(11:30~・14:00~/各10分間)。なんといってもこの近さが魅力です!
▲他では体験できない、ペンギンとの大接近!
▲水中でのごはんシーンが楽しめるのは、ふれあいビーチならでは

ここまで、毎日楽しめるイベントをご紹介しましたが、土・日曜、祝日はさらにイベントが大充実。中でも「餌やり体験(1組100円・税込)」は、当日9:00に参加券の販売が始まり、1時間ほどで完売してしまうことも多い人気イベント。詳細は公式サイトでチェックしましょう。

女子好みのオリジナルグッズがいっぱい!

すっかりペンギンのトリコになったところで、「ペンギンショップ」へ向かいましょう。ぬいぐるみからお菓子、グッズまで幅広い品揃えを誇るなかで、店長・荒木さん厳選の“女子に人気アイテム”をご紹介いただきました。どれもココでしか買えないオリジナル!
▲波佐見焼(はさみやき)「康創窯(こうそうがま)」とのコラボ。赤がキュートなとり皿(手前)1,350円や染付のマグ(左)2,484円など種類豊富(すべて税込)
▲イギリスのアーティスト・Julia Gashが描いた長崎名物のイラストを配したグッズ。クリアファイル648円、コースター1,080円、タンブラー1,944円(すべて税込)
▲話題の波佐見焼ブランド「natural69(ナチュラルロック)」とのコラボも!

ショップの奥には飲食コーナーもあります。こちらでは「雪どけペンギン」をぜひ。ペンギンパンケーキがインスタ映え必至のビジュアルの良さはもちろん、ソフトクリームが絶品なんです!なにせ原料は、九州が誇る阿蘇・阿部牧場の「ASO MILK」。しかも“アイス界のフェラーリ”との異名をもつイタリア製高級ソフトクリームマシーンを使っているため、口どけが驚くほどなめらか!
▲「雪どけペンギン」380円(税込)。ペンギン型のパンケーキは、ミルキーでなめらかなソフトクリームにつけながら味わう

さて、1日たっぷり満喫した「長崎ペンギン水族館」。ここに暮らすペンギンたちはみんな幸せそうだったのが印象的です。そんな姿をみて筆者もほのぼの幸せ気分に。関東から年わざわざ2~3回訪れるリピーターがいるというのも頷けます。ファミリーはもちろんですが、大人にこそおすすめしたい水族館です!
宮崎由希子

宮崎由希子

福岡在住のフリーライター。九州7県をメインに取材にかけずり回り、年間取材件数はのべ1000件以上。得意分野はグルメと温泉と旅。温泉好きが高じて、おんせん県おおいたが主催する「温泉マイスター」を取得。著書に『おいしい博多出張』(エイチエス出版)。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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