これぞ松阪牛!グルメをうならせる老舗「和田金」のすき焼きがすごい

2019.03.14 更新

美味しいものに目がない美食家なら、一度は本場で味わってみたい「松阪牛」。三重県松阪市の「和田金」は、明治11(1878)年に開店して以来、上質の肉にとことんこだわり、最上級のブランドとして松阪牛を全国に知らしめてきました。今回はそんな老舗中の老舗で、松阪牛の美味しさや魅力をたっぷりと体験。本場の松阪牛を一度食べたいと思っている方に、「和田金」のすき焼きをご紹介します。

▲各界の著名人をうならせてきた老舗「和田金」の代表メニュー「寿き焼」

松阪牛にはいくつかの定義があります。黒毛和種の中でも未経産の雌牛であること。松阪牛個体識別管理システムに登録されていること。生後12カ月までに松阪牛生産区域に導入され、肥育期間が最長・最終であること(導入後の移動は生産区域内に限る)。

さて、その松阪牛とはいったいどんなお味なのでしょう?老舗「和田金」を訪ね、松阪牛の魅力を探ってきました。

松阪牛を極める老舗「和田金」

「和田金」では、兵庫県但馬産の黒毛和種の中から、店主自らが厳しい目で選びぬいた優秀な仔牛を仕入れ、専門家の目が行き届いた自社牧場で育てています。独自に編み出した肥育法で食事管理も徹底し、美しくサシの入ったきめ細かな肉質をつくるため、日々努力されているんです。
▲美しい霜降りが特長の松阪牛

衛生管理の行き届いた安心・安全な環境の牧場で、ストレスを与えないよう手塩にかけて育てられるからこそ、最高品質を誇る芸術品として評価される松阪牛になるんですね。

風格ある佇まいの松阪牛料理店「和田金」

お店は、JR・近鉄松阪駅から徒歩約10分、車なら伊勢自動車道・松阪ICから約15分のところにあります。
▲風格ある佇まいの「和田金」

「和田金」は、松阪牛に馴染みのある三重県人にとっても特別なお店。接待やお祝い、記念日などに利用されることが多く、「和田金に行った」と言えば、必ず「すご~い!」と返ってくるほど、鼻高々に自慢できるお店なんです。
▲ふかふかの絨毯が敷き詰められた、まるでホテルのようなロビー

ロビーに入るなりビックリ!高級ホテルのようなゴージャスなインテリアに圧倒されます。店舗は5階建て。部屋は小部屋から大広間まで全40室あり、ロビーから部屋までは、スタッフの方がエレベーターで案内してくれます。
各階のエレベーターを下りると廊下にかわいらしいお庭が。あちこちにある優雅なしつらえに心癒されます。

なお、部屋はすべて個室になっていて、人数や用途によってさまざまな部屋を用意してもらえます。

グルメな著名人をうならせてきた、絶品「寿き焼」

メニューは、「寿き焼コース」「あみ焼コース」「ステーキセット」など、どれも松阪牛を堪能できるもの(※注文は2名分から)。「和田金」初体験なら、明治時代から歴史を紡いできた「寿き焼コース」がおすすめです。単品でも注文できますが、より贅沢に松阪牛を楽しみたいのならコースで決まり!
「寿き焼コース」は、お肉のランクによって「松(16,700円)」「竹(14,600円)」「梅(12,200円)」から選べます。※すべて税込、サービス料10%別
▲輪島塗りの円卓に並ぶ「寿き焼コース 松」のお料理

「寿き焼コース」松・竹・梅には、メインの寿き焼のほかに、和田金三種盛(志ぐれ煮・季節のゼリーよせ・野菜のムース)・ かはり炙り焼・和田金肉すまし・御飯・香の物・デザートが付きます。※一部変更になる場合があります
和田金の「寿き焼」は炭火で調理するため、仲居さんが火種を入れて手際よく炭を重ねていきます。なんとも風情があってワクワクします。炭に火が入るまで、ゆったりとコースセットのお料理を楽しみましょう。
「かはり炙り焼」は、炭火で炙ったローストビーフのよう。フワーッと香ばしいかおりが鼻を抜け、その後を追うように松阪牛特有の芳醇な香りと旨みを感じられる逸品です。

ほかにも熱々のだし汁をかけていただく「和田金肉すまし」や、贈答品としても人気の高い「志ぐれ煮」など、いろいろな味と食感の松阪牛が楽しめます。
▲中央から放射状に割れ目が入った「菊炭」。切り口の割れ目が菊の花のように見えることからついた名前

炭がだいぶ赤くなってきました。部屋中が、ほっこりやわらかいぬくもりに包まれています。

熊本産の樫の木で和田金専用に作ってもらっているという黒炭は、お茶席でも使用される菊炭。炭が跳ねにくく、ほとんど煙が出ないため、洋服に匂いが移りにくいのが特長です。火力は強いのにあたりがやわらかく、程よい遠赤外線効果でお肉が絶妙な加減に焼けるのだそう。
▲こちらが、今回注文した「寿き焼コース 松」※写真は4人分

「わ~ぉ!」
霜降りの美しいお肉と、いかにもプリプリ、シャキシャキの新鮮野菜などが運ばれてきました。すき焼きにしてはずいぶん厚みのあるお肉です。

和田金ではお肉を冷凍しないという伝統があるため、この厚みになるのだそう。
▲南部鉄の重厚なすき焼き鍋

炭火が赤く熟してきたところで、南部鉄の重厚な鍋が火にかけられます。

「鍋があたたまるまでしばらくお待ち下さい」と言われるかと思いきや、早々に中居さんが牛脂をくるりと鍋肌に滑らせ、お肉を入れはじめました。
▲2019年で仲居歴8年のあいさん

「えっ?」お肉を焼くときはジュッ!という音をさせるのでは?

「和田金の寿き焼は、お肉を優しくじんわりと焼いていくんですよ。お肉を最高の状態で召し上がっていただきたいので、味付けや焼き加減などすべてを焼き手にお任せいただいてるんです」と今回仲居をつとめて下さったあいさん。
▲味付けは砂糖とたまり醤油。じんわりと火がとおり少しずつ色が変わるお肉

割下は使わず、味付けは砂糖とたまり醤油、ほんの少しの昆布だしで。

和田金の寿き焼にはゆずれない流儀があります。お客さんの私たちは、和田金のお肉を熟知したプロが流儀に従った最高の火加減・味付け・焼き具合で振る舞ってくれるので、そのみごとな手さばきを見守りましょう。
なんでも、仲居さんは研修を積み、和田金独自の“女将さんの試験”に合格しなければ、お客さんの前で調理することはできないのだそう。

うわぁ~!艶っぽいお肉がいい香りを放っています。お鍋の中に顔を突っ込んでしまいたくなるほど待ちどおしい!
「どうぞ、召し上がってください」

焼き上がったお肉を器に入れてもらい、溶き卵の中をくぐらせます。もうこの時点でヘラヘラと顔が緩んでどうにもなりません!
「ん~っ!とろける~」

箸で切れるほどやわらかいといいますが、箸どころか唇で切れそうです。牛肉に“まろやか”という言葉は不似合いにも感じますが、今までに牛肉を食べて感じたことのない衝撃!松阪牛の主張ある香りと旨みがサラッとほどけ、優しくまろやかな味に変化しながら口いっぱいに広がります。

なんて上品な甘みでしょう。ガツンとくる肉々しさやベタベタした脂っこさはまったくありません。
「いやぁ~!幸せすぎ~」

にやけながら大きなお肉を1枚食べたところで、次は野菜にお肉の旨みを染み込ませていただきます。地元産のねぎや三つ葉、淡路島産のたまねぎ、大分産のしいたけなどの厳選野菜が鍋に入ります。
1枚目のお肉同様、雪が舞うように砂糖をお箸でパラパラッっと振りかけます。絶妙な箸さばきは、まさに職人技。

次に、特製のたまり醤油を少量回しかけ、昆布だしをほんの少し差します。
食べごろになったものから器に入れてもらえるので、殿様気分で口に運びます。
お肉の旨みが染み込んだねぎや、甘~いたまねぎ、プリプリのしいたけ、和田金の文字が入ったもっちもちのお麩も最高!
野菜を食べて鍋のスペースが空いてきたら2枚目のお肉を焼いてもらいます。霜降りの脂がじんわりと透きとおり、輝いてきました。いい牛肉の脂は融点が低く、人の体温でも溶けるのだそう。
「割下を使わないので、関東からいらしたお客さまは驚かれるんですよ」と仲居さん。
▲仲居さんの素敵な笑顔にも癒やされます

輪島塗の円卓の朱色に松阪牛の艶々感が映えますね~。
寿き焼のお肉は、1人分が2枚です。1枚がかなり厚くて大きいのでお腹いっぱい、大満足~!
食事が終わったらデザート。炭火でお餅を焼いてもらいます。
お肉の後のちょこっとあんこが、これまた美味しい!
▲ほかにも、最高級品のマスクメロン「天使音(あまね)」など、旬のくだものがデザートとして楽しめます
美味しいものを食べたいと思っている美食家におすすめの松阪牛を、ぜひ老舗「和田金」で体験されてみてはいかがでしょう。本場で味わう松阪牛は格別!最高に贅沢な時間が楽しめますよ。

なお、店頭には精肉やしぐれ煮などが購入できるコーナーもあります。お土産や自宅用にもおすすめです。
Yukitake

Yukitake

三重の雑誌「Edge」をはじめ、さまざまな雑誌・情報誌において、グルメ・観光などの記事を執筆。女性目線の取材とソフトな文体を大切にしています。

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