GWは日本三大砂丘の一つ、吹上浜の「砂の祭典」に行こう!砂像を彩る音と光のファンタジーは大迫力

2019.04.19 更新

今年のゴールデンウィーク(以下、GW)の予定はもう決まりましたか?九州でGWにおすすめのイベントといえば、鹿児島県南さつま市で開催される「吹上浜(ふきあげはま)砂の祭典」です。2019年で32回目を迎える本イベントは、多いときで約10万人ものお客さんで賑わいます。高さ10mを超える砂像に加え、「ビーチマルシェ」や楽しいイベント、夜はライトアップや光と花火のショーも。そんな「吹上浜砂の祭典」の魅力をたっぷりお届けします。

日本一長い砂丘「吹上浜」で開催される歴史あるイベント

「吹上浜」は、「鳥取砂丘(鳥取県)」「中田島砂丘(静岡県)」とならぶ日本三大砂丘の一つ。また、いちき串木野市、日置市(ひおきし)、南さつま市と3市にわたり、約47km続く日本一長い砂丘です。白砂青松の美しい景色は、「日本の渚百選」に数えられるほど。浜辺には毎年、ウミガメも産卵にやって来ます。
▲吹上浜は南さつま市の海岸線の北半分を占めている

この美しい自然の大切さを再認識し、人と自然の調和を目指すイベントとして、1987(昭和62)年に旧加世田市(かせだし)が日本で初めて開催した砂像イベントが、「吹上浜砂の祭典」(以下、砂の祭典)です。
▲第1回(1987年)の様子。第1回~第15回までは吹上浜の新川海岸で開催されていた

第1回の開催当時は、日本での「砂像彫刻」というアートに対する認知度は低かったものの、回を重ねるほどに砂像の繊細な美しさやそのスケール感に魅了されるお客さんが増え、砂の祭典は、南さつま市のみならず、鹿児島県を代表するイベントへと成長しました。

のべ約340万人をも魅了してきた一大イベント「吹上浜砂の祭典」の日程やアクセスは?

現在は、砂像連盟や国内外の彫刻家、地元の住民、小・中学生などが毎年決められたテーマに沿って砂像を制作しています。その数は約100基にも及び、イベント会期中は、それらを間近で見ることができます。

32回目にあたる2019年は、5月1~5・7~26日に開催。5月1~5日の「ゴールデンステージ」期間中は、さまざまなワークショップが開かれる「ビーチマルシェ」やスタンプラリー、ステージイベント、「音と光のファンタジー」などさまざまな催し物が開催されます。5月7~26日の「セカンドステージ」は、基本的に砂像の展示のみなので、ゆっくりと砂像を見物したい人におすすめです。
▲砂の祭典の会場入口

メイン会場の「砂丘の杜きんぽう」は吹上浜からやや山手に入ったところにあり、JR鹿児島中央駅から車で約50分、もしくは加世田バスステーション行きの定期路線バスと臨時シャトルバス(臨時バスは5月1~5日のみ)を乗り継いで、約1時間45分で到着します。

駐車場は第1~第5駐車場まであり、1,600台の車を収容できます。会場から遠い第4・第5駐車場からは、会場まで無料のシャトルバスがピストン運行しているので安心です。

巨大かつ繊細な砂像は圧巻!その驚きの作り方とは?

「砂像」と言われても、どんなものなのかピンとこない方も多いかもしれませんが、砂の祭典の砂像は、わたしたちが公園の砂場やビーチで作るお城や山の砂像とはスケール感が違います。

まずは、実物を見れば誰もが驚く巨大な砂像をご紹介しましょう。
▲第31回(2018年)のメイン砂像

こちらは第31回のメイン砂像です。お客さんと比べると、砂像のサイズがおわかりいただけると思います。メイン砂像群には南さつま市役所の職員が制作した2.4~10.6m級の砂像が並び、階段を上って間近に見ることが出来ます。遠目からだと、まるでピラミッドのようにも見え、独特の不思議な世界観が感じられます。
▲手前の恐竜の砂像に注目!今にも動き出しそうなほどリアルです

一つひとつの砂像をじっくりと見てみると、その精巧な造りに驚きを隠せません。第30回(2017年)開催時、ある砂像をバックに記念撮影すると、その砂像を「カメラが顔認証する」と話題になったというエピソードもあるほど、リアルで芸術性の高い作品が並びます。

でも、こんな巨大な砂像をどのようにして作っているのでしょうか。
その作り方は、まず砂と水を木製の型枠に入れて押し固める作業を一段ずつ繰り返し、ピラミッド状の土台を作ります。その後、上から下へと型枠を外しながら彫り進め、雨風で崩れないよう、彫った所からコーティング剤を散布して仕上げます。
▲型枠の木を足場にして上から下へと彫り進めていく

メインの砂像は、マウント部分を含めると高さ10mほど。これを2週間かけて数人がかりで制作していきます。会場全体で制作される砂像に携わる人の数は、1,000人を超えるのだそう。多くの人々の支えがあって、毎年これらの芸術作品が生まれているのですね。
▲メイン砂像に文字を彫る様子

自然環境に配慮して、コーティング剤を使うのは表面のみで、中の砂は再利用しています。また、砂像制作の装飾に使うことが認められているのは、貝殻や木材などの天然素材のみで、ガラスやプラスチック類、金属など環境を汚染する可能性があるものは使用しないというルールもあるのだそう。

小・中学生の力作にも注目!

▲小学生が制作した砂像「太古から現代へ」

砂像連盟やプロの彫刻家による作品は圧巻ですが、一般の人が制作した砂像も素晴らしいんですよ。会場には「『砂の彫刻』選手権大会」の参加者による砂像も展示されています。

この大会は、一般の大人が参加する「国内大会」と「小学生大会」「中学生大会」の3部門があり、砂の祭典に先駆けて開催されます。
▲中学生による作品「西郷どんmovie」

小学生は、その場で思いつくままに彫り始める児童が多いそうですが、中学生ともなると、事前に描いたデッサンを元に彫り進める生徒もいるのだとか。大人顔負けの出来栄えに感心してしまいます。

小学生は3時間、中学生は6時間という限られた時間内に制作したとは思えないクオリティーですよ!
▲表彰式の様子

国内大会は、海外から招待するプロの彫刻家などが、小・中学生大会は砂像連盟や地元の学校の美術講師などが審査し、砂の祭典の初日に表彰式が行われます。

光と花火が砂像を幻想的に彩る「音と光のファンタジー」は必見!

日が暮れると砂像がライトアップされ、日中とはまた違った幻想的な雰囲気を楽しめます。ゴールデンステージ期間中は、このような光と砂像のコラボレーションも見どころの一つなんです。
▲砂像と砂像の間の通路を照らす「光の回廊」も出現

そして、ゴールデンステージのメインイベントが「音と光のファンタジー」です。
▲2018年の「音と光のファンタジー」の様子

音と光のファンタジーは、ゴールデンステージ期間中の19:45から約15分にわたって繰り広げられます。メイン砂像を音楽と照明、花火で彩る何とも幻想的なショーです。

光に彩られた砂像を見ていると、まるでエジプトに来たような気分になってしまいます。このショーを目的に来場するお客さんも多いというのも納得の、見ごたえたっぷりの15分間。ファンタジックな雰囲気に酔いしれましょう!
▲2018年の様子。唯一無二の世界にトリップできる15分間!

砂の祭典は再入場OKなので、会場の外を少し観光してから音と光のファンタジーに合わせて再入場するというのもアリ。

ただし、この時間帯になると潮風が肌寒く感じることもあるので、上着やブランケットがあるといいかもしれません。

家族で楽しめる各種イベントや「ビーチマルシェ」をチェック!

砂像見物以外のコンテンツが充実しているのも、砂の祭典の魅力。ステージでは、県内のアーティストによるパフォーマンス、子どもが喜ぶちびっこショーやビンゴ大会などが途切れることなく開催されます。
▲ゴールデンステージ期間中は、ステージでさまざまなライブやショーを開催

また、子ども連れにぜひおすすめしたいのが、「ビーチマルシェ」というエリアです。ビーチマルシェには、「zakkaブース」「workshopブース」「artブース」があり、とてもおしゃれな雰囲気。
▲毎年子ども連れで賑わう「ビーチマルシェ」

女性が長居したくなるようなかわいい雑貨やアクセサリー、洋服などが販売されるほか、親子で参加できるワークショップも多数開催されています。
▲砂絵は税込500円で体験できる

ワークショップの中でも毎年人気なのが、「砂絵体験」。砂の祭典のマスコットキャラクター「サンディーくん」を、カラフルな砂で彩っていきます。小学生以上であれば、一人でも挑戦できる簡単なワークショップですが、未就学児には大人がサポートしてあげるといいですね。
ビーチマルシェには、「SUNACAFE」というスタンドもあり、コーヒーやジュース、軽食などを販売しています。

小さな子どもを連れて、広い会場を移動するのは大変です。ビーチマルシェは飲食ブースから少し離れたところにあるため、SUNA CAFEの存在はありがたいですね。このように、砂の祭典は子ども連れのお客さんへの配慮が行き届いたイベントでもあります。

ファミリー層に人気のワケとは?

▲マスコットキャラクターの「サンディーくん」と妹の「スナミちゃん」

会場にはたくさんのボランティアスタッフがいて、気軽に写真撮影をしてくれるのもうれしいポイント。こちらはマスコットキャラクターのウミガメの「サンディーくん」。隣にいるのは妹の「スナミちゃん」ですが、スナミちゃんはなかなか姿を現さないレアなキャラクターなのだとか。もちろん、撮影にも気軽に応じてくれますよ。

また、会場内をベビーカーで移動するのもOKで、授乳室も完備。スタンプラリーなど子ども向けの企画もあるので、子どもたちも思いっきり楽しむことができます。
▲「砂像体験」は無料

「砂像体験」のコーナーも毎年大人気!スタッフがバケツで型を作ってくれるので、無料で貸してもらえる道具を使って、思い思いのミニ砂像を彫っていきます。彫り始めると、立体を彫るという作業が意外と難しく、気がつけば子どもより大人が夢中になってしまうことも。大人も童心に戻って、砂像アートを楽しみましょう!
飲食ブースも、多くのお客さんで賑わいます。地元の業者を中心に出店していて、毎年業者は変わりますが、鹿児島の黒豚を使ったグルメを楽しめるお店も。種類が豊富で、軽食からガッツリ系のメニューまで幅広く揃うので、時間帯に合わせてさまざまなフードを楽しんでみてください。

また、飲食ブースにもテーブルと椅子が用意されていますが、混み合っているときはテイクアウトしてビーチマルシェなど他のエリアで食べるのもおすすめです。

気になる2019年のテーマは?

「吹上浜砂の祭典」は、30年以上の歴史の中で内容や開催場所、設備などを毎年検討して、多くのお客さんに喜んでもらえるようなイベントにアップデートし続けてきました。実は、筆者も幼い頃からこのイベントに何度も足を運んでいるファンの一人。子どもの頃も、そして親となった今も毎回驚きと興奮を味わえるのが「吹上浜砂の祭典」の魅力です。

2019年は「リトルモンスター~Change The World~」をテーマに掲げ、日常のありふれた風景や生き物を巨大かつ繊細な砂像で表現することで、「日常」が「非日常」に感じられるような世界観を創り出すのだとか。どんな作品に仕上がるのか、楽しみですね!
今年のGWは、ぜひ昼夜で違う表情を見せる砂像の魅力を体感しに来てくださいね。

※写真はすべて2018年以前のものです。
さわだ悠伊

さわだ悠伊

鹿児島市出身・在住のフリーライター。グルメ、旅、コラム等ジャンルや媒体を問わず活動中。鹿児島県内の離島取材も豊富。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP