小樽運河に佇む「小樽倉庫No.1」で、醸造所見学と至極の小樽ビールを堪能
小樽へ観光に行ったなら「小樽ビール」で乾杯を!小樽運河沿いの重厚感ある倉庫を活かした「小樽倉庫No.1」では、ドイツビールの伝統的な製法で醸造した小樽ビールをベストマッチな料理とともに楽しめます。マイクロブルワリーパブ(ビアパブを併設した醸造所)なので、館内にあるビールの仕込み窯で醸造の様子を見学することも可能。ビール党もそうでない人も、ここで生まれた美味しい地ビールとロケーションに酔いしれること間違いなし!

小樽運河の風景に溶け込む醸造所


JR小樽駅からは徒歩約12分。小樽運河の定番撮影スポット「浅草橋」や観光船「小樽運河クルーズ」の乗船場所からは、ともに歩いて2~3分で行くことができます。

外壁は石造りの重厚な建物。1924(大正13)年に建築されてから長年倉庫として使用、その後、1995(平成7)年に小樽ビールの施設となった際内装などを改装して現在の姿に。中は木骨造りで天井が高く、かなり広々。フロア中央には仕込み釜が金色に輝いています。

小樽市内には小樽ビールの醸造所が2か所あります。小樽倉庫No.1では施設内のビアホールで消費されるビールの製造を、小樽市郊外にある銭函(ぜにばこ)醸造所では店頭販売される瓶ビールや業務用ビールを製造しています。




どこを見ても趣があり絵になる館内。飲む前から見ているだけでうっとり酔いしれそうです。
ドイツ古来の製法にこだわる、激ウマ、激レアな地ビール

小樽ビールがドイツの伝統的な製法にこだわる理由は、現代の製造技術で大量生産されるビールよりも、品質の高いビールを生産することができるから。
原材料は麦芽、ホップ、酵母、小樽の清らかな水の4つのみ。無添加オーガニックビールです。
一般的にビールメーカーでは製造過程の最後に酵母を取り除くそうですが、小樽ビールでは取り除きません。酵母が残っているとビール内に栄養素が増殖してコクが増すうえ、炭酸が抜けにくくなるため、栄養価が高くてコクがあり、気が抜けにくいビールになるそうです。

ただ、酵母はビール温度が約24度を超えると死滅してしまうため、ボトルや樽に詰められた後の保管は要冷蔵。かつ、酵母は輸送中の揺れにも弱いため、小樽ビールの流通範囲は醸造所から半径100km圏内に限られるそうです。だからこそ、激ウマ、激レアなビールなんです。
まずは見学をぜひ楽しんで!


実際の製造現場へも足を踏み入れることができます。こんなに目の前で見ていいの?と驚きの連続!


発酵室の隣には室温0度に設定されたラガールームがあり、低温熟成されているタンクを見学できるうえ、発酵前の麦汁の試飲もできます。

そして、いよいよ館内中央で金色に輝く仕込み釜へ。麦芽を粉砕したり煮だしたりするための施設です。
釜付近にある扉を開けてもらい、釜の真横に手が触れられるほどの至近距離へ。



ビールの製造現場をこんな間近で眺める機会なんて、そうそうありません。楽しくて美味しい、臨場感あふれる大人の社会科見学です。見学をして知識が増えると、これから飲むビールがより美味しく感じられるはずです。飲む前に見学!ぜひ、おすすめです。
メインのビールラインナップは3種類


黄金色に輝くピルスナーの味わいは、のどごしが軽くて爽やかながら、しっかりとした味わい。ピルスナー用のグラスは爽やかさをスッキリ楽しめるよう飲み口が薄くなっていて、ホップの香りが鼻に直接スーッと入りやすいよう真ん中が少し膨らんだ形をしています。


少し白濁したように見えるヴァイスの味わいは、バナナのようなフルーティーな香りが特徴。炭酸ガスが多く泡が立ちやすいため、ヴァイス用のグラスは斜めに注ぐと泡がゆるやかに立つよう曲線的で細長い形をしています。


褐色のドンケルの味わいは、黒ビールのごとくクリーミーな泡とカラメルの風味が印象的で、ややどっしりとしたコクがあります。ドンケル用のグラスは、コクのある麦芽の風味を引き立たせながらじっくりと飲めるように、グラスの飲み口が分厚くなっています。


料理はこのほかにもサラダやポテト料理、パスタやパエリア、ピザなどがあります。飲んで軽くつまむもよし、飲みつつガッツリ食事をするもよし。好みのビールとともに、食事を楽しみましょう!
フルーツやハーブのライトビール、アップルサイダーもおすすめ!
数種類あるライトビールのなかでおすすめは、ヴァイスに木いちごシロップを加えた「ヒムベーアビール」(300ml、470円)と、ヴァイスにリラックス効果の高い香草のシロップを加えた「ヴァルトマイスター」(300ml、470円)。ともにドイツでは500年以上前から愛飲されているビヤカクテルです。

ヒムベーアビールは木いちごのフルーティーで華やかな香りを楽しめ、ヴァルトマイスターは心地よい苦みと爽やかさを楽しめます。
アップルサイダーは、炭酸が軽めでひと口飲むとシュワッと軽やかに弾けます。甘さが控え目なのでリンゴの酸味が心地よく感じる大人な味です。
このほかにもウーロン茶(300円)やコーヒー(350円)、ドライバーさん向けにアルコールフリーの「ノンアルコールビール 0.00%」「ノンアルコールビール ブラック 0.00%」(各300ml、380円)もあります。

小樽運河沿いの倉庫内にあるというロケーション。製造工程を一から見学できる仕組み。ビールに合う料理とともに、この地で製造されたビールを楽しめるという環境。そのどれもが素晴らしいです。小樽へ訪れるのであれば、ここは絶対立ち寄りたい!さあ、小樽ビールで乾杯しましょう。


※本記事に記載している料金はすべて税別です。
小樽倉庫No.1
北海道小樽市港町5-4
[営業時間] 11:00~23:00※季節やイベントにより時間が変動になる場合あり
○醸造所見学
[見学時間]11:10~17:40の30分毎 ※所要20分
[料金]無料(予約不要)
[定休日]なし
0134-21-2323

川島信広
トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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