山中湖でワカサギ釣り!富士山の見える日帰り温泉も満喫してきた

2019.02.27 更新

山梨県側の富士山麓に位置する「山中湖」は、ワカサギ釣りが盛ん。富士山の裾野から頂上までを真正面に望む絶景スポットのため、全国からワカサギ釣りを楽しむ人が訪れるそうです。周辺には、富士山を眺められるいくつかの日帰り温泉も点在。そこで今回は、ワカサギ釣りに挑戦してから日帰り温泉でまったりする1日を体験してきました!

昔から山中湖で親しまれているワカサギ釣り

東京都内からもアクセスの良い東富士五湖道路・山中湖ICを降りて約10分。国道138号を山中湖方面に走ると、目の前に山中湖が見えてきます。
周辺にはミュージアムや公園などが点在、夏はウェイクボードやSUPなどのウォータースポーツも盛んです。また、冬になるとダイヤモンド富士や紅富士といった季節限定の絶景を見ようと、多くの観光客が訪れます。
▲紅富士と逆さ富士が一緒に収まった奇跡のショット

山中湖のワカサギは、今から100年程前、水産動物学者の雨宮育作(あめみやいくさく)氏が、茨城県霞ヶ浦のワカサギを山中湖へ移植したことから普及していきました。ワカサギ釣りというと極寒の中、凍った湖面に穴を開けて釣るイメージがありますが、水面の凍らない山中湖では船に乗って行うため、9月1日~6月30日の10ヵ月間にわたってワカサギ釣りを楽しめるんです。
▲湖での生育に適しているといわれるワカサギ。山中湖では漁業協同組合管理のもと卵を孵化させ稚魚を放流しています

伺ったのは、ワカサギ釣りはもちろんバナナボードやウェイクボード、レンタサイクルなど年間を通して様々な体験を提供している「山中湖 ジュピター」。

今回は「太陽光発電ドーム船」という全天候型の船でワカサギ釣りを楽しみます。ドーム型の屋根付きの船なので、寒くても雨でも雪でもOK。暖房、トイレ、電子レンジ、ポット、テレビ、DVDプレイヤーまで完備され、小さなお子さんも利用できると人気です。朝7時頃出航して15時頃に帰着しますが、この間、ドーム船は所定の湖上にいるので、例えば9時~12時が希望であれば、湖畔からドーム船までモーターボートで送迎してもらうことができますよ。
総合案内所で待っていてくれた店長の高村輝彦さんに「何時までにしますか?」と聞かれたので、この日は10時~12時でお願いしました。このように自分の都合に合わせて時間設定できるのが嬉しいですね。ちなみに、悪天候の場合は帰着が早まることも。取材の前日は、午後から風が強くなって13時頃には帰着したそうです。
▲こちらが総合案内所です。ここで受付を行います

安全のためライフジャケットを着用し、桟橋を歩いてモーターボードに乗り込み、一路ドーム船へ出発!
▲ジュピターでは貸切専用のパーティボートや少人数向けのチビドーム船、スワンボートなど用途に合わせた貸出ボートを揃えています

この日は雲ひとつない晴天。湖上から見る富士山の眺めといったら近年稀にみる美しさで、早くも感動しまくりです。
「ドーム船にはベテランのスタッフがいて、ワカサギ釣りの手ほどきからコツまで全部教えてくれるので、たくさん釣ってきてくださいね」と高村さん。なるほど、それなら初めてでも安心ですね。
▲店長の高村さん。ジュピターは環境問題にも取り組んでいるそう。そのため平成20年から太陽光発電ドーム船を導入しました

丁寧な指導とストレスフリーな船内で快適にワカサギ釣り

モーターボートが出発して2~3分ほどでドーム船に到着!船の中は暖かく、すでに乗船していたお客さんは上着を脱いで軽装で釣りを楽しんでいます(ドーム船内ではライフジャケットも脱いでOK)。案内された椅子に座ると、目の前の船底が開いていて湖面を覗けるようになっています。ここで釣りをすると聞いてビックリ!てっきり屋外で釣りをすると思っていたので、ヒートテック上下に手袋、ダウンジャケットにボアコートと、めちゃくちゃ着込んできたのが恥ずかしい…
▲定員は20名。休日は1ヵ月先まで予約が埋まっているそうなので、早めに申し込みを
▲電子レンジやポットなどの設備が充実した船内。飲食物の持ち込みもOKなので、長丁場になりそうな時は事前に用意しておくことをおすすめします

早速、小さな頃からワカサギ釣りをして遊んでいたというベテランスタッフの望月さんにエサの付け方を教えていただきます。
▲「生まれたときからワカサギ釣りをしてたんだよ」と茶目っ気たっぷりの名人・望月さん。気さくに声をかけて場を和ませる名人でもあります

まずは、竿に付いている「仕掛け」という釣り針にエサをつけていきます。エサのトレーを見ると、小さくてピンク色をした何かが動いています。このピンク色をしたものの正体は「サシ」と呼ばれ、釣りエサ専用に食紅で染められているのだそうです。これを仕掛けの先に付けていく時の注意点は、釣り針を貫通させること。貫通させないとサシが抜けてしまうとか。
▲小さいので貫通させるのは至難の業。サシはなくなるか、色が変わったら付け替えます

無事にエサ付けの工程を終えたら、竿を湖の中へ。竿のリール部分のスイッチを押すと、釣り糸がスルスルッと湖面へ下りていきます。山中湖の最大水深は約13m、先端に重りが付いた釣り糸は湖底まで到達するそうです。
▲釣り糸が伸びきったら湖底に着いた合図

「釣り糸が湖底まで達したら、リールにロックをかけてね~」と優しく指導してくれる望月さん。
「竿をゆっくり上げ下げして誘ってあげて。そして竿の先を見ていると…ほら、きた!今竿の先がピピッと動いたでしょ。これがアタリ。アタリが来たら、こうやって仕掛けを合わせてやるんだよ」と、ワカサギがサシに食いついた手応え「アタリ」と、魚の口に仕掛けを掛ける「合わせ」の方法を説明しながら、手際良くお手本を見せてくれます。

リールを巻き上げると、糸の先には2匹のワカサギが釣り上げられていました。
▲見ているだけは簡単。でも実際は…

みるみるとエサに食いつき、本日は大漁!

では、望月さんに教えてもらった通りに筆者も挑戦!
サシを水中に漂わせるようにして、竿を2~3回大きく上下に動かします。その後も竿をゆっくりと下ろしたり上げたりを繰り返していき、アタリが来るのを待ちます。
▲コツは1つ1つの動作をゆっくりとすることです

すると、アタリが!アタリを感じたら素早くクイッと引っ張るのが秘訣です。仕掛けの釣り針がしっかりとワカサギに刺さり、バレずに釣り上げられるのだそうです。そのまま慌ててリールを巻き上げると見事ヒット!わずか3分ほどで、あっという間に人生で初めて魚を釣ることができました。
▲今まで何度か釣りをしたことがありますが、釣れたためしはなし。今回人生初のヒットでした!

釣れた2匹のワカサギは、通称「魚取り」と呼ばれる器具を使って、仕掛けから取っていきます。
3本並んだ鉄の棒と棒の間に釣り糸を入れ、下から上に引っ張りあげると、するっと簡単にワカサギが取れるのです。力を入れることなく、スーッと優しくサシ付きの仕掛けから引き離すことができました。
▲なにもかも初めての体験で1つ1つの工程に驚いてばかり

ワカサギを仕掛けから離したら、また釣り糸を湖面へ…と同じことを繰り返すのですが、またすぐアタリが来ました。釣りというものは、ヒットするまで長い間待つものだと思っていましたが、休むことなくどんどん釣れていくんだなとしみじみ。
▲1月下旬〜3月中旬に産卵期に入るため、メスはエサの食いつきが悪くなるのですが、この時期が1番脂が乗って美味しく食べられるそうですよ

ところが、しばらくするとまったくアタリが来なくなりました。これはワカサギの特性のひとつ、回遊することが原因だそう。群れを成してグルグルと湖内を回っているため、群れが近くにいない時はアタリがないのは当たり前。それでも待てばまたヒットするのが、初心者でも簡単にできるワカサギ釣りの魅力です。

天気が良いとワカサギの活性が高まり、群れが散ってしまうことがあるので、ワカサギ釣りは曇りの日の方が適していると望月さん。また、日中はワカサギの動きが悪くなるので、朝の方がよく釣れるとのこと。それでも参加者の皆さん、この日は大漁のご様子。ビギナーの筆者も2時間で65匹もゲットできましたよ!ちなみに今までの最高記録は、なんと1日で1,000匹釣った人だそうです。
▲「初めてにしては上出来」とお褒めの言葉をいただきました

サシを付けるのに少し苦労しただけで、あとはあれよとあれよという間に釣ることができたワカサギ釣り。楽しい時間はあっという間に過ぎ、船を降りると肌を刺す冷たい空気に驚かされました。こんな極寒の中でも暖かい空間で楽しめるワカサギ釣りは、手軽にできて初心者におすすめのアクティビティですね。
なお、ジュピターのワカサギ釣りプランには、スワンボート30分(定員1~3名)またはレンタサイクル山中湖一周の無料貸出特典が付いています。

さらに、少人数で気兼ねなく楽しめる「ちびドーム船」(定員3名)や、TVやDVDプレイヤーも備えた「パーティーボート」(定員7名)を貸し切ってのワカサギ釣りプランも。お好みのものを予約して、遊びに行ってみてはいかがですか。

釣りたてのワカサギを調理してもらえる、人気の日帰り温泉「紅富士の湯」

高村さんから「釣ったワカサギは近くの温泉施設で調理してもらえますよ」と聞き、行ってみることに。

車を2分ほど走らせると、目的地の「山中湖温泉 紅富士の湯」が見えてきました。森に囲まれた中にひっそりとたたずみ、周辺には静かな時間が流れています。
▲四季折々の風情を感じられる「紅富士の湯」

紅富士の湯は、どの浴場からも富士山を一望できることで人気の日帰り温泉施設です。自然に囲まれた露天風呂からは、見上げるように富士山を望むことができ、なんと室内浴場からも富士山が見られるんです。
▲露天風呂は男湯・女湯どちらも「石の湯」「檜の湯」の2種類。温度差があるので体調やお好みで楽しんでみては

泉質は、水素イオン濃度(pH)10.3というアルカリ性が強い単純温泉。高アルカリ性温泉でありながら、マイルドな成分が肌に浸透していくという、世界的にとても珍しい良質の天然温泉です。
▲室内浴場は、全身浴・ジェットバス・気泡湯・寝湯・源泉ぬる湯・かぶり湯の6種類。全面ガラス張りで、どの浴槽からも雄大な富士山を見ることができます

一年のうちで数日しか見られない「ダイヤモンド富士」や、雪に覆われた時季の富士山が日の出直前に紅く染まる「紅富士」を観賞できるのも、この施設ならでは。温泉につかりながら富士山の貴重な絶景を望めるなんて、この上ない幸せですね。
▲富士山頂に太陽が重なる「ダイヤモンド富士」を同施設から見られるのは、11月20日頃と1月20日頃の日が暮れる前だそう
▲「紅富士」が見られる期間中(12月~2月頃)は、土・日・祝日に限り朝6時~営業しているそうですよ
▲営業部次長の羽田正人(はだまさと)さんに館内を案内してもらいました

自分で釣ったワカサギを調理してもらおう!

さて、2階の大広間にやってきました。ここは座敷とテーブル計264席を備えた休憩処で、大食堂も兼ねています。
▲奥(写真右上)に個室が3部屋あります(予約制)

この食堂でワカサギの調理を受け付けてくれるということで、さっき釣ったばかりのワカサギを配膳口にいるスタッフに渡します。ビニール袋に入ったワカサギをお皿へ入れ、計量器で計測。100g・600円(税込)で調理してくれるため、先に容量を量るわけですね。その場で支払いを済ませたら、素揚げかイタリアンフライどちらかを選択(両方も可能)。あとは出来上がるのを待つだけです。

なお、調理サービスは入館料を支払った方で、当日自分で釣ったワカサギに限り受け付けているそうです。
▲この日は社員の方が対応してくれました
▲175gだったので、1,020円(税込)のお支払い~。※端数を切って170gで計算しています

このようなサービスを始めたきっかけについて羽田さんに伺うと、「山中湖では村を挙げてワカサギに力を注いでいます。ワカサギで地元貢献をするならば、ワカサギを釣って温泉に入って身体を温めて、温泉から出てきたら自分で釣ったワカサギが調理されていたら嬉しいはず。そんな理由から、2009年にこのサービスを始めました」とのこと。
▲水洗いしてぬめりを取ったワカサギに、軽く塩をふりかけ素早く揚げていきます。ワタが出てしまう可能性があるので、温度設定は少し低めの170度
▲素揚げは、ワカサギの味を知ってほしいという想いから。イタリアンフライは天ぷらだと面白味がない、オリジナリティがあるものをと、この道20年の小林料理長が開発したメニューです

5分ほどして、アツアツ揚げたてのワカサギ料理が運ばれてきました。香ばしい匂いが食欲をそそります。
▲「釣ったばかりの新鮮なワカサギを食べるまでがレジャーと考えています」(羽田さん)

まずは素揚げをいただきます。骨も気になることなくホクホクとした歯応え。魚の臭みや苦味を感じさせない優しい味わいが、ちょうどいい塩梅でビールに合いそう!
続いてイタリアンフライをいただきます。バジル入りの衣で揚げた洋風フライは、衣にも味が付いていて、しっかりとした食べ応えです。サクサクとスナック菓子を食べているような手軽さと美味しさで、いくつでも食べられそう。
▲しっかりとした味付けのイタリアンフライは、冷めても美味しい。もちろんサクサクした食感はそのまま

ふと隣を見ると、4人の女性グループがとっても楽しそうにしていたので、声をかけてみました。
▲仲良しの4人組さん、ご協力ありがとうございました

聞いたところによると、お友達同士で都内からレンタカーでワカサギ釣りと日帰り温泉に来たのだそう。ワカサギ釣りが終わって、ちょうどワカサギを食堂に預けたところを筆者に突撃され驚いたご様子。親子連れやご夫婦、釣り仲間同士、この女性グループのようにワイワイ賑やかに釣りをして、温泉に入って、釣ったばかりのワカサギを食べる…なんて贅沢なんでしょう。
▲「紅富士ほうとう」1,300円(税込)。他店の麺より太いのが特徴的です。かぼちゃのホクホク感と優しい味噌の味が口いっぱいに広がります

ほかにも食堂には、山梨の郷土料理ほうとうや定食、カレー、うどん、そば、デザートまで、小林料理長こだわりのメニューが40種以上あります。
▲「富士山カツカレー」1,200円(税込)は、富士山に見立てた盛り付けで目にも楽しませてくれます。スパイスの奥深い味わいと、生クリームのまろやかな風味が相性バッチリ
▲山梨の銘菓「桔梗信玄餅」が入った同館オリジナルの「信玄ソフト」450円(税込)も

こちらの施設には、癒し処や岩盤浴、売店、デッキチェアスペースなど寛ぎの空間も広がっています。
▲岩盤浴(入館料別途40分・700円 ※税込)。作務衣・バスタオル・タオルレンタル付き
▲富士山、山梨、山中湖の土産品を取り揃えた売店
▲リクライニングシートが並ぶリラクゼーションルームも
ワカサギを釣って、それを新鮮なまま食べられて、温泉に浸かって…。1日を有意義に、そして贅沢に過ごすことができました。真冬でも快適に楽しめるワカサギ釣りをきっかけに、1年中いろいろな楽しみにあふれた山中湖にお出かけしてみてはいかがですか?

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平岡宏枝

平岡宏枝

ライター。毎日を楽しく幸せに過ごせるような小さな発見をしていけたらと、 日々アンテナを張り巡らせています。 (編集/株式会社くらしさ)

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