ぶどう踏み、ボトル詰め、ラベルづくり。「ロリアンワイン白百合醸造」でワインづくりのおもしろさを体感!

2015.10.26

真っ白な建物の傍らには、春にはぶどうの花が咲き、夏から秋にかけてはぶどうのトンネルが現れる――。訪れる度に、そんなぶどうの成長の様子も楽しめる「ロリアンワイン白百合醸造」。今回は、ぶどう畑の見学や生ワインのボトル詰めなどができる工場見学に加え、ぶどう踏みや、オリジナルラベルづくりなどの体験を通じて、ワインづくりの魅力に迫ります。

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昭和13(1938)年に創業した「ロリアンワイン白百合醸造」は、原料となるぶどう栽培からワインの醸造まで、勝沼の風土を生かしたワインづくりに情熱を注いでいます。

建物の外壁に実ったぶどうの前から見学スタート!この日は、工場見学担当の石黒紀子さんが案内してくれました。
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▲マスカット・ベーリーAの特徴を教えてくれる。ぶどうの花だったり、果実が色づく頃だったり、季節によってちがうぶどうの表情が楽しみだ


イチゴのような香りが特徴的なマスカット・ベーリーAは収穫間近。おいしそう……と見つめていると、その場でぶどう踏み体験をさせてくれました(要予約、5人~、8~10月末まで。ぶどう踏みの場所はぶどう畑で行うこともあります)。

ビニール袋を履き、収穫したぶどうを桶に入れて踏みます。プチップチッと、ぶどうがつぶれる感触が足から伝わってきました。1粒1粒に果汁がぎゅっとつまっていることも感じとれます。
ふだんなかなか出来ない体験に、盛り上がることまちがいなしです。
そして、果汁をすくってひと口……想像以上に甘くてびっくり!
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▲ふだん食べているぶどうを踏むなんて、なんだか不思議な気持ちになる
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▲どんどん果汁が出てきて楽しい!
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▲ワインになる前のぶどう果汁。「糖がアルコールにかわるため、ワインづくりには糖度の高いぶどうが必要です。この果汁、甘いでしょう。放っておいても、ワインになりますよ」(石黒さん)


「ぶどうを破砕する機械がなかった時代は、こうやって足で踏んで果汁をしぼっていました。どのくらいの量のぶどうから、どのくらいの果汁がしぼれるかもわかりますよね」と、石黒さん。
ボトルに入ってしまえば、どのくらいの量のぶどうが使われているかは見えません。ぶどう踏みを通して、そんな背景を見ることができる貴重な体験です。

ぶどうの果実だけでなく、葉っぱにも注目を

つづいてぶどう畑へ。2ヘクタールもの広い畑では、甲州、シャルドネ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなど、約20種類ものぶどうを栽培しています。

赤いぶどうか、白いぶどうか……そのくらいしかなかなか見分けがつかず、案内されるままに説明を聞いていると、「ぜひ、葉っぱも見てみてください」と教えてくれました。
確かに葉っぱのかたちが品種によって違う!ついついぶどうの果実ばかりに目がいきがちですが、葉に注目してみるのもぶどう畑見学のポイントのようです。
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▲この日は、工場見学の企画などを担当している河野章二さんも一緒に畑を案内してくれた
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▲まずは棚栽培の畑を見学
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▲果実をつぶすと一瞬で指が赤くなる。ワインになるぶどうにはこの濃さが必要なのだ
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▲長~いぶどうは「甲州三尺」。観賞用のぶどう

「ぶどうづくりは、赤んぼうを育てるようなものです」

「ワインの味は、9割がぶどうの出来で決まります。のこりの1割は醸造です。醸造に至るまで、おいしいワインになるんだぞ~と、丹精込めてぶどうを育てています。赤ん坊を育てるようなものですね」と、河野さん。
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▲垣根栽培のぶどうも見学できる
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▲のどかな散歩道のよう。標高が高いので勝沼の美しい景色を見渡すことができる
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▲案内してくれた石黒さん(左)と、河野さん(右)

この日は、醸造作業も行っていたので見学することができました。
収穫されたぶどうがどんどん機械の中へ入れられていきます。作業の現場は迫力満点。しぼりたての果汁が溜められた機械をのぞくと、まるでぶどうジュースのプール!

これだけの量になるには、どのくらいのぶどうがしぼられたのかなぁと、ぶどう踏み体験を思い出しながらついつい考えてしまいました。
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▲除梗(じょこう)破砕機の中へ入れ、果実と茎にわける
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▲果実から除去されたぶどうの茎
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▲プレス機でしぼられた果汁。このまま飲みたい……


この後、果実を圧搾機にかけ、酵母菌を加えて2~3週間発酵。ぶどうの糖がアルコールにかわり、樽熟成、ろ過、ボトル詰め、さらに瓶熟成など、多くの工程をへて、ワインが完成します。
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▲タンクに貯蔵して発酵させる
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▲樽熟成
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▲日本初の「減圧蒸留方式」でグラッパもつくっている

ワインを自分でボトルに注いで、栓をしよう!

工場では、「ロリアンワイン白百合醸造」の工場見学で人気の、生ワインのボトル詰めとラベルづくり体験をさせてもらいました。
生ワインが入った樽から、ゆっくりとボトルへ注いでいきます。ワインが樽から流れ出てきた瞬間に、ワインの香りがふわりと漂ってきました。とてもさわやかな香りです。
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▲樽から直接注ぐ。この日はロゼ(中身は時期によってかわる)

つづいて、コルク栓打ち機にコルクとボトルをセットします。現在では、機械で行うコルク栓打ちですが、昔はこうして1本1本手動で行われていたそうです。
昔ながらの器具を、実際に使ってみることができるなんてうれしいですよね。ぐーっと力を込めてコルクをボトルに押し込んでいきます。
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▲コルクとボトルをセット
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▲コルクがくり抜かれたコルクの原木
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▲レバーをぐーっと下に押してコルクを詰めていく
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▲伸縮性のあるコルクが見事にボトルに入っていく。最後のひと押し!
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▲押し込んだ状態
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▲できました!

「ロリアンワイン白百合醸造」では、ラベルも手づくりすることができます。まさに世界で1本だけのオリジナルワインがつくれるのです。
好きな絵を描いたり、メッセージを書いたり、自由にラベルを描いたら、専用の機械でラベルを貼ります。
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▲ラベルシートは数種類。好きなシートを選んで絵や文字を描き足す
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▲ラベル貼り機。一瞬でボトルにピタリ!
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▲生ワインなので、冷蔵庫で保存し一週間ほどで飲みきりましょう

「できたワインだけを見るのではなく、こうしてワインづくりの背景も見ていただけたらうれしいです。きっと、ワインを味わうのがもっと楽しくなりますよ」と、河野さん。
自分で体験してみることで、ワインづくりの工程をより深く理解できました。そして、ワインづくりに、少しだけたずさわることができたような気がして、うれしさがこみ上げてきました。
「ロリアンワイン白百合醸造」では、常時数種類のワインが試飲できます。じっくり味わって、お気に入りのワインを見つけましょう。
試飲スペースの奥には趣あるレンガづくりの空間が。なんと、160年前にオーストリアの貴族ハプスブルク家で使用されていたワインセラーを、現物のレンガを使用して再現したそうです。
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▲160年前のワインセラー
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▲樽の上の試飲は無料。プレミアムワインの有料試飲もできます(各種1杯200円・税込~)
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▲ショップ。カウンターには、樽の木が再利用されている(写真手前の木の部分)
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▲おすすめのワイン。左から「ロリアン マスカット・ベーリーA 樽熟成」。イチゴのような甘い香りに、樽の香ばしい香りが深い味わいを演出(3,394円/720ml)、「ロリアン 勝沼甲州」。和食にも合う辛口ワイン(1,836円/720ml)※すべて税込


ぶどう踏みや、ボトル詰め、ラベルづくりなど、子どももきっと楽しめる「ロリアンワイン白百合醸造」のワイナリーツアー。すべて予約が必要なので、事前に体験プランをチェックして、ぜひ体験してみてください。
自分でボトル詰めしたワインを家で楽しめるのも、うれしいお土産ですね。

写真・奥田晃司
齋藤春菜

齋藤春菜

編集者、ライター。出版・編集プロダクションデコ所属。女性の美容・健康・ライフスタイルに関する書籍、雑誌を多数編集・執筆。文芸、料理、アート本の編集も行う。全国各地へと取材に訪れたさいには地元のおいしいお店を必ずチェックする。編集を担当した本に『お灸のすすめ』『瞑想のすすめ』(ともに池田書店)、『足もとのおしゃれとケア』『わたしらしさのメイク』(ともに技術評論社)、『はじめてのレコード』(DUBOOKS)、『顔望診をはじめよう』、『月の名前』、『健康半分』などがある。

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