「クルスの海」で願いを叶えたい!宮崎・日向で絶景パワースポット巡り

2019.04.27 更新

宮崎県の北部に位置する日向(ひゅうが)市には、景勝地として名高い「日向岬」があります。岬には変わった地形を望める場所や、願いが叶うといわれるスポットが点在。海岸沿いの道路からは、降りそそぐ太陽の光できらめく海が一望でき、絶好のドライブスポットとなっています。周辺には運気上昇が期待できる神社や、ご当地名物を楽しめる施設なども。では、さっそく日向の絶景めぐりドライブに出かけましょう!

高さ70m!日本最大級の断崖絶壁が見られる「馬ヶ背」

宮崎県と大分県にまたがる「日豊(にっぽう)海岸国定公園」内にある日向岬。約5km続くリアス海岸と、高さ日本一といわれる「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」が見られることでも有名です。柱状節理とは、かつて発生した火山の大規模噴火の影響で、火山から流れ出た溶岩が固まって、六角形の角柱状になった現象のこと。福井県の「東尋坊」もこの柱状節理でできた地形を有しています。
▲そそり立つ柱状節理は迫力満点。海の青とのコントラストも印象的

その中でも絶景として名高いのが、「馬ヶ背(うまがせ)」という景勝地に向かう途中で見られる高さ70mの断崖絶壁。今回のドライブでは、まずはこのスポットを目指します。

馬ヶ背へのアクセスは、東九州自動車道・日向ICから車で約15分。土産物店「馬ヶ背茶屋」のある駐車場で車をとめて、遊歩道を歩いて向かいます。遊歩道の両端には亜熱帯広葉樹が生い茂り、風が吹くたびに葉が揺れる音が聞こえてきます。
▲馬ヶ背へと通じる遊歩道
▲2月上旬は、椿が咲いていました!

10分ほど歩くと、お目当ての高さ70mの断崖絶壁を間近で見られる「馬ヶ背第一展望所」に到着。
▲展望所からの景色

下を覗き込むと、押し寄せる波の荒々しさに驚きます。誰もがなかなかのスリルを感じるはず。この断崖は約1500万年前の火山噴火によってできたものだそうです。地球の歴史は長い!そう感じざるをえません。
▲展望所を後にし、遊歩道を先へ。途中で海側へ顔を向けると、先ほどの断崖絶壁の入り口付近(写真右奥)が見えます

さらに2分ほど行くと、両脇の木々がなくなり視界が開けてきます。そして、太平洋を一望できる岬の最先端に到着。ここが「馬ヶ背」です。目の前には、海、海、海!水平線がきれいに見え、日向灘の美しさを実感できる絶景スポットです。特段の撮影テクニックがなくても、本当にいい写真が撮れるフォトスポットでもあります。
▲地元の結婚式場では、こちらでウェディングフォトを撮影するプランもあるんですよ

ちなみに馬ヶ背という名前は、岩肌の色が馬の背のような栗色をしていること、また馬の背のように狭い岩場であることから付けられました。
絶景を堪能したら、遊歩道を戻って馬ヶ背茶屋でひと休み。そこで宮崎が誇る名産品、マンゴーを使った「マンゴープリンパフェ」(350円・税込)を発見!あっさりとした甘さに仕上げたマンゴープリンと、バニラのソフトクリームの相性が抜群。コーンフレークも入っているので全部を一緒にすくって食べれば、おいしさ倍増です。海の見えるベンチに座って食べて、南国気分を味わってみてください!
▲思わず写真を撮りたくなるパフェ
ひと休みした後は、茶屋の裏手にある「細島(ほそしま)灯台」にも足を延ばすことに。上り坂を少し行くと、小さな白い灯台が立つエリアに辿り着きました。灯台と同じく白を基調にした敷地内は、パームツリーが植樹されていて、とてもロマンチックな雰囲気。実はここ、地元の日向っ子にとっては彼氏・彼女ができたら絶対に行きたいデートスポットなんです。海に向かって設置されたテラスで手をつないで…なんだか昔を思い出してドキドキしてしまいます。
▲ロマンチックな雰囲気が漂う細島灯台。灯台のふちに立ってフォトジェニックな写真も撮影できるかも

この灯台が設置されたのは、1912(明治45)年。当初はレンガ造りだったそうですが、1940(昭和15)年に現在の白い灯台に建て替えられました。2017(平成29)年には「ロマンスの聖地にふさわしい」と日本ロマンチスト協会によって「恋する灯台」に認定、2018(平成30)年には国の有形文化財にも指定されました。
断崖絶壁からロマンスの地まで、いろいろな風景を見せてくれる馬ヶ背周辺。筆者は久しぶりにやってきましたが、海が見せてくれる美しさと荒々しさからパワーをもらえた気がしました。

恋人同士で鐘を鳴らそう…「願いが叶うクルスの海」

馬ヶ背茶屋の駐車場を後にし、車で3分ほど。次に向かうのは「願いが叶うクルスの海」です。筆者の母の時代から、宮崎県北の人々にとっては「初めてのドライブデートではココ」と親しまれているスポットです。

駐車場からすぐの展望台に到着すると、鐘のついたモニュメントが出迎えてくれました。
▲鐘のついたモニュメント。この先に広がるのがクルスの海です

まずは、鐘を鳴らして願い事をします。ロープをしっかり持って、願いを込めて「エイ!」とひと振り。心地よく響く鐘の音にのって、まるで願いが大きな海へ飛んでいくようです。「海の神さま、どうか私の願いを聞いてください」と心の中で叫びました。
▲静かな海に鐘の大きな音が響きます

海の方に目をやると、岩に挟まれて海面が十字に見える部分があります。これこそが「願いが叶うクルスの海」です。
▲展望台からの眺め

波の浸食により、東西に200m・南北に220mにわたって岩が削り取られたことで生まれたこの景色。十字の形に見えることから、昔は「十文字」と呼ばれていました。その後、近くにある岩場とあわせると「叶」という漢字に見えることから、「願いが叶う場所」といわれるように。ポルトガル語で「十字」を意味する「クルス」という言葉を組み合わせて「願いが叶うクルスの海」と呼ばれるようになりました。
▲案内板には上空からみたクルスの海の写真が

この日も家族連れ、恋人、友達同士などさまざまな人が訪れていました。皆さん、何をお願いしたのでしょうか?
▲晴れわたる空と青い海がめちゃくちゃきれいでした

ちなみに、ここもまた遠くまで太平洋が望める絶景スポットです。天気のいい日には約68km先の海沿いにあるホテル「フェニックス・シーガイア・リゾート」(宮崎市)の建物が見られるほど、見晴らしがよく、そして空気がきれい。何度来ても、豊かな自然の美しさを感じ、心が清らかになれる、日向の人も大好きな場所です。

大海原に面した社にさざれ石、古代ロマンを感じる「大御神社」

クルスの海を後にして、車で約10分。次に訪れたのは、海に面した境内を持つ「大御(おおみ)神社」です。天照大御神(アマテラスオオミカミ)をお祀りしていることから、日向のお伊勢さまとして親しまれている古社です。初代天皇である神武天皇が東征、すなわち「お船出」する際に参拝され、武運長久と航海安全を祈願されたと伝えられています。

まずは本殿を目指して鳥居をくぐります。砂利道を少し歩くと、打ち寄せる波を背にした社が見えてきます。波の音がダイレクトに聞こえ、その迫力に圧倒される筆者。そんな中、お賽銭を入れて手を合わせると、心には静けさが…。神聖な気持ちになりました。
▲日向灘に面した社。まずはこちらで参拝を

参拝を終え、境内の柵に沿って西へ80mほど進んでいくと、日本最大級といわれる「さざれ石」がありました。約2000万年前にユーラシア大陸だった頃、この辺りは浅い海岸で、大陸から流れる小さな石ころがたまる場所だったそうです。それらに粘土や砂などが混じり、長い年月をかけてひとつの大きな巌(いわお ※現在のさざれ石)になったのだとか。石に手を当てるとパワーをもらえるともいわれているので、試してみてはいかがでしょうか。
▲国歌「君が代」でもおなじみのさざれ石。社殿を過ぎて奥まで進むと右側に見えてきます

さざれ石の横にあるのが「龍神の霊(たま)」と名付けられた古代遺跡。約5000年前の龍神信仰の痕跡で、渦を巻いたように見える石の中に丸い石があることから、龍がタマゴを守っている様子を表しているといわれています。2003(平成15)年頃、宮司が「ここに何かがありそう」と感じ、この辺りを整えはじめたところ発見されました。
▲龍神の霊には、縁起担ぎで小銭が投げ込まれています

昔から地域を守り続けているこの神社は、ラグビー日本代表チームが「ラグビーワールドカップ2015」の前にお参りし、南アフリカに勝利するという奇跡の“武運”を上げたことでも話題になったのだとか。「ここぞ」という勝負の時に、一度参拝してみては?
▲「鵜戸(うど)神社」の鳥居越しに海を望む

なお、合わせて参拝したいのが、大御神社の摂社である「鵜戸神社」。大御神社から歩いて3分ほど、断崖絶壁沿いに設けられた階段を下りていくと、約5000年前にできた洞窟の中に社殿があります。おごそかな雰囲気の漂う洞窟からは「昇り龍」を拝むこともできます。岩のすき間が「天に上る白龍」のように見えることから、パワースポットとして親しまれるようになりました。これは縁起が良さそう!

世界に誇る「はまぐり碁石」の施設で、おいしいハマグリ料理を堪能

名所をまわり、おなかが空いてきました。日向ならではの食事を!と考え、大御神社から車で10分ほどのドライブイン「はまぐり碁石の里」にやってきました。
▲宮崎や地元の名産品、土産物を販売するショップ、ハマグリ料理の専門店などを備えた施設

日向市は日本有数の厚みのあるハマグリの産地で、高級碁石「はまぐり碁石」の製造技術が発展した地としても知られています。ハマグリの貝殻を一つ一つ丁寧に削り、白い碁石にするには熟練の職人技が必要で、他の地域にはない技術であることから伝統工芸として認められているのだそう。現在は地元でのハマグリ収穫量が激減し、メキシコ産のハマグリが使われていますが、高級碁石としてのブランド価値は保たれており、中国やヨーロッパなど世界の愛好家にも人気なのです。
▲施設内の1階には「囲碁ミュージアム」も。その技術の高さから「日本唯一のはまぐり碁石」と呼ばれる碁石の製造過程も見学できる(無料)

はまぐり碁石について学んだ後は、2階にあるレストラン「~蛤料理専門店~Kitchen HAMAGURI」で、ハマグリ料理の数々に舌鼓を打ちましょう。今回は、3つの料理をご紹介!

国内産のハマグリを自分で焼いて食べる「焼きはまぐり」(2個700円・税込)は、直前までいけすで生きていたものが提供されます。
コンロに貝を置き、少し口が開いたらひっくり返して反対側も焼きます。ふわーっと磯の香りが鼻孔をくすぐり、口が完全に開いたら食べごろ!熱しすぎて貝の破片が飛ぶという珍事もありましたが、熱々の身はプリプリしていて、うまみがぎゅっとつまっていました。一口サイズで食べやすく、おいしくていくらでも食べられそう!
▲この瞬間が食べごろです!

地元の郷土料理コンテストで最優秀賞に輝いた「はまぐりリゾット」(780円・税込)もおすすめ!トマトをベースにしたスープはハマグリの出汁が効いています。和食料理店出身のシェフが「子どもからお年寄りまで食べやすいものを」と考え、ハマグリの出汁の良さを生かした洋風のリゾットに仕上げたそう。
▲熱々のリゾット。トマトの旨みとチーズがハマグリに合う!

熱々のリゾットは、ハマグリの出汁と軽めのトマトソース、たっぷりのったトロトロチーズが合わさって、何ともいえぬハーモニー。途中で日向特産のかんきつ類「ヘベス」の果汁を搾っていただくと、コクがあるのにさっぱりとした味に変化するので、おすすめです。
▲ヘベスはレモンやスダチほど酸っぱくなく、少し甘みがあるのが特徴です

最後に「はまぐりカレー」(780円・税込)もいただきました。写真ではわからないかもしれませんが、ハマグリのむき身がルーの中にもたっぷりと入っていて、見た目よりもずっと贅沢な逸品です。とってもまろやかなのに、食欲をそそるスパイスの風味も感じられ、リゾットに並ぶこのお店の名物に違いない!と思いました。どちらもおいしゅうございました!
いろいろなハマグリ料理を食べ、日向の名産品を目で見て、思い出の1ページに刻んでくださいね。
▲夕方の細島灯台

日向岬をドライブすると、誰もが目の前に広がる海に驚き、喜び、見とれてしまうことでしょう。点在する絶景スポットの数々は、同時に運気上昇のパワースポットでもあり、まさに一石二鳥。お願い事をして、最後に地元産の美味しいものを食べれば、もう何も言うことなしです。ぜひ、あなたもそんな日向を心ゆくまで楽しんでください。
新名有佳

新名有佳

フリーランスライター。宮崎県出身。生まれた頃から海や山、自然に恵まれた宮崎県北の日向市で過ごす。高校時代は福岡で暮らし、都会と地元の違いを体感。故郷では「当たり前」だったことに価値があると気づく。通信制の短大で学びながら、地域活性化に取り組む。ローカルフードをこよなく愛す。 (編集/株式会社くらしさ)

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP