「京小宿 室町ゆとね」7室だけの隠れ家宿で、静けさに包まれる極上ステイ

2019.03.31 更新

京都室町にひっそりと佇む「京小宿 室町ゆとね」は、全7室の隠れ家宿。上品な設えのお部屋や館内、繊細な味付けと季節を感じる美しい料理など、宿の魅力をご紹介します。京都旅行の定宿を探している方は必見です。

新旧の風情が行き交う閑静な街に、ひっそり佇む隠れ家宿

京都の街の中心を南北に走る烏丸通(からすまどおり)から、一本西にある室町通(むろまちどおり)。通りの周囲は、室町時代に政治や文化の中心として栄え、江戸時代には呉服店が立ち並ぶ問屋街として賑わった場所です。
そんな室町通界隈に「京小宿 室町ゆとね」は佇んでいます。周辺には古民家があったりビルが並んでいたり、昔ながらの静かな暮らしと街の賑やかさが入り交じったエリアです。

宿までは、京都市営地下鉄・五条駅から歩いて6分ほど。それではさっそく、『ミシュランガイド京都・大阪+鳥取2019』で2レッドパビリオン(快適な宿)と評価された上質な宿へ入っていきましょう!
こちらは宿の入り口です。一見すると料亭のような趣もあり、京都らしい風情を感じますね。
暖簾をくぐり、一歩中に入ると石畳の径と小さな庭がお出迎え。こちらの宿は、もともとは呉服屋さんだった方の自宅を改装しているそう。全7室の宿なので旅館としては規模がコンパクトですが、もともとが住宅であることを考えると、かなりの大きさなのが分かります。
▲玄関の扉を開けるとすぐの場所にあるロビー

宿のオープンは2016年。建物はガラスや手すり、柱や梁など、改装前のものが所々に残されていて、昔ながらの風情と新しいセンスが融合した空間になっています。
ちなみに、丸い木製のソファの後ろにある飾り布は、建物の持ち主である呉服屋さんから譲り受けた反物を使用しているとのこと。
▲白藍(しらあい)ダブルベッドルーム

受付をすませたら、お部屋に向かいます。チェックインは各部屋で行われ、その後は完全なプライベートタイム。食事の時間の呼び出しも、ベッドメイキングもありません。何にも縛られない、本当に自由な時間が手に入ります。

お部屋は、7室全てに日本の古代色の名前がつけられ、テーマカラーとして設定されています。写真のお部屋は「白藍」(2名1室1名・平日2食付税別23,000円~)。黄みを含んだ淡い水色で、平安時代の書物にもその名が見られる古い色です。
▲お部屋のあしらいや飾りには、各部屋のテーマカラーを使用したものが使われている

今回滞在した白藍以外のお部屋も、各々趣の異なるテーマ色が設定されています。
▲牡丹(ぼたん)ツインベッドルーム(トリプル可)。2名1室1名・平日2食付税別23,000円~
▲藤紫(ふじむらさき)ツインベッドルーム。2名1室1名・平日2食付税別23,000円~
▲瑠璃(るり)ツインベッドルーム。2名1室1名・平日2食付税別23,000円~
▲銀朱(ぎんしゅ)ツインベッドルーム。2名1室1名・平日2食付税別23,000円~
▲薄桜(うすざくら)ツインベッドルーム。2名1室1名・平日2食付税別23,000円~
▲常盤(ときわ)ツインベッドルーム(トリプル可)。2名1室1名・平日2食付税別23,000円~

牡丹、白藍、藤紫、瑠璃、銀朱、薄桜、常盤。7つのお部屋の頭文字を並べると…ほ・し・ふ・る・き(ょ)・う・と……「星降る京都」となるんです!言われてみないと気が付かないのですが、なかなか小粋な演出ですね!
どの部屋も、淡く落ち着いた色合いで統一され、心が安らぎます。
ベッドには寝具とタオルがお仕度籠に入った状態で置かれています。帯どめにも使われる「真田紐(さなだひも)」が巻かれていて、贈答品のような風情を醸していますね。
到着後のウェルカムドリンクには、スペシャルティコーヒーが用意されていました。
京都・河原町で自家焙煎のスペシャルティコーヒーを提供する「HIBI COFFEE(ヒビコーヒー)」とコラボした一杯。お茶請けには、こちらも京都の人気ショコラティエのチョコレートが置かれていました。
7室全てのお部屋に檜(ひのき)のお風呂が設えられてます。みずみずしい檜の香りが漂うお風呂は身心ともにリラックスできます。
▲シャンプー、コンディショナーなどのアメニティはロクシタンの品を用意
▲洗面台は漆塗りの特注のものを設置

窓には防音効果のあるペアガラスが使われているので、室内はとっても静か。街中にありながらも不思議な静寂に包まれています。町家の風情と、細かいところまで行き届いたホスピタリティが感じられ、心からリラックスできる空間です。

お部屋でちょっと一息ついたら、館内を巡ってみましょう!
宿の中心には、小さい庭が設えられており、ロビーやラウンジのほか、一部のお部屋からも望むことができます。春には梅が、秋には馬酔木(あしび)や紅葉、百日紅(さるすべり)が色づき、四季の色を映しだします。取材時(2019年2月)には、開きかけの梅のつぼみをちらほらと見つけることができました。
こちらは、庭に面したライブラリーラウンジです。宿泊者はいつでも自由に利用することができます。京都の観光や歴史などに関する書籍が置かれ、コーヒーや紅茶など、無料のドリンクを味わいながらくつろぐことができます。
▲ライブラリーラウンジには美しい花が生けられている。静寂と和を感じる空間

夜は宿の料亭で、京会席に舌鼓

「京小宿 室町ゆとね」に宿泊するなら、夕食付のプランがおすすめです。京都にある老舗料亭で腕を磨いた若き料理長が作る、目にも美しい京会席料理が味わえます。
▲カウンター席の様子。落ち着いた空間で料理を楽しむことができる

「料亭 一祥瑞(いっしょうずい)」はカウンター席とテーブル席の全18席。設えは和の空間ですが、椅子に座って食事をすることができます。
▲料理長の野津さん。2016年の宿のオープン時より料理長を務めている
▲春の椀物「たけのことあぶらめの葛打ち」

献立は、旬の食材に合わせて毎月変わります。訪れた時期の京都の風情を、一皿ごとに感じられる献立です。「見た目も大切ですが、まず美味しいことが第一です」と料理長の野津さん。かつおやこぶ、まぐろ節など、しっかりとダシを取り、食材の味を生かした料理を意識しているそうです。
たけのこのシャキシャキとした食感、あぶらめのふんわりとした旨味、上品な出汁の風味……。すっと体に染み入るような、優しい美味しさが口の中に広がります。
こちらは「春の八寸」。菜の花、そら豆、ほたるいかなど春の食材がいっぱいです。桜の花びらをかたどったゆり根や車エビが、春らしい彩りを添えています。春の訪れが感じられ、見てるだけでなんだかウキウキしてきますね。

どの料理も、ちょうどいい一口サイズで味わえるようになっていて、食感、味の変化やバリエーションが楽しい一皿。口の中に爽やかな春風が吹き抜けるようです。
▲こちらも春の料理一例。旬の素材を使った焼物
▲夏の料理一例。京都の夏といえばやっぱり鱧(はも)。上品な旨みが口に広がる
▲冬の料理一例。日本海に面している京都では、冬の味覚の王様・蟹が味わえるのも楽しみのひとつ
美味しい京会席でお腹も心も満たされたら、静かなお部屋に戻ってリラックスタイム。檜のお風呂にゆっくり浸かって旅の疲れを癒してください。翌朝は11:00チェックアウトなので、少々のお寝坊さんでも安心です。

街の中心部にありながら、静かで京都らしい風情を感じられる隠れ家宿。京都で大人の贅沢旅をするなら、一度は泊まってみたい宿ですね。
妙加谷 修久

妙加谷 修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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