アットホームな「益子陶芸倶楽部」で、時間を気にせずのんびり陶芸にふれよう!

2015.10.26

「益子陶芸倶楽部」は、40年も前から陶芸教室をスタート。宿泊施設を備え、初心者から本格的に学びたい人まで、それぞれのペースで陶芸を楽しむことができます。海外からのお客さんも多いというアットホームな雰囲気の中で、陶芸体験をしてきました。

▲益子陶芸倶楽部のオリジナル「おばちゃん」Tシャツを購入して気合十分!

栃木県芳賀(はが)郡益子町のメインストリート「城内坂通り」から徒歩10分。「益子陶芸倶楽部」に到着すると、代表の古木一生(ふるきいっせい)さん、まゆさん夫妻が笑顔で出迎えてくれました。
「どうぞ気軽に陶芸にふれてみてください」と、古木さん。

「益子陶芸倶楽部」の体験教室は、午前コース・午後コース(それぞれ3時間)、9時から16時までの1日コースがあります。時間内であれば、粘土は使い放題です。

まるでうどんの生地!

さっそく陶芸体験スタートです。今回、陶芸を教えてくれるのはスタッフの中澤拓也さん。
「はじめはとにかく楽しんで陶芸をしてほしいですね。つくりたいかたちに、ちゃんと近づくようサポートしますので、なんでも相談してください」

まずは中澤さんが粘土をこねて「土練り」をしてくれます。余分な空気を抜き、固さを均一にする作業です。
グッ、グッ、と力を込めて粘土を練る様子は、まるでうどんの生地をこねているよう……。
粘土は、赤土と白土があるので、好きなほうを選びましょう。
▲土練り
▲すばやい動きで練り上げていく
▲赤い粘土(右)は色が濃く大人っぽい印象に、白(左)はシンプルな印象に焼き上がる

「土の固さは季節によって変わります。冬は乾燥しているので少しかたいですね。土の状態に合わせて調整していきます」と、中澤さん。

ここからは、参加者にバトンタッチ。土練りした粘土を電動ロクロ台に打ちつけて設置したら、成形をはじめていきます。
▲回転台の中央をめがけて……
▲ドスン!と設置。余分な空気が入らないようにするためのポイント

回転台を速く回しすぎるとついつい焦ってしまうため、少し遅めのスピードからスタート。回転台の横にあるレバーを前後させて、スピードを調節します。
▲回転の速度を調節するレバー。遅すぎても成形しにくいので少しずつ調節を

どんなふうに手を動かせばいいのかわからなくても、粘土をさわっているだけで楽しい!思い切って手を動かし、粘土がどのようにかたちを変えるか試行錯誤しているうちに、少しずつコツもつかめてきました。

かたちを整えていると、一緒に参加したYさんの粘土が突然ごろり!力を加えすぎたためか、真ん中で分裂してしまいました(笑)。
▲順調に成形していると思ったら……
▲パカっと半分に切れて、ごろん!
▲回転台の上で暴れてなかなかつかめない!

「失敗してもいいんです。楽しんでいただくことがいちばん!」と、中澤さん。
そんな大爆笑のハプニングがありつつも、完成に向けてもくもくと成形をしていきます。
▲困ったときは、すぐに中澤さんがサポートしてくれるので安心
▲両手でそっと粘土をはさんでかたちを整えていく
▲手を入れて深さを出す。あっという間に深くなってびっくり!

少しずつ、少しずつ、イメージしていた器のかたちに近づいてきました。
「陶芸体験をすることで、器という身近なものが、どうつくられているかを知ることができますよね。体験後、器の見え方が少しかわると思います」と、中澤さん。

3時間で10個ほど作品を完成させるひともいるそうです。成形が終わったら、糸を使ってカットします。
▲スポンジを使って余分な水気を取る
▲切る位置を間違えないように中澤さんにチェックしてもらう
▲切り離したら、落ちないようにそーっと持ち上げる
▲コップの完成!

1つ出来上がるごとに、達成感でいっぱいになりました。でも、想像以上に体に力が入っていたのか、早くもちょっと筋肉痛……。ふだんなかなか使わない筋肉を動かしますよ。

体験はたっぷり3時間。泊り込みでじっくり陶芸に没頭するもよし

益子陶芸倶楽部の陶芸体験は、短いコースで3時間。それでも時間が足りなければ、併設する宿泊施設「古民家古木」に宿泊して翌日も陶芸をすることができます(事前に予約が必要です)。
のどかな環境で、じっくり陶芸を楽しんでいると、単なる観光ではなく、陶芸の町に暮らしているような気分になってきました。
▲築200~300年の古民家を移築した宿泊施設「古民家古木」。陶芸教室から歩いて30秒ほどのところにある
▲エントランスには暖炉が
▲囲炉裏もある。田舎に泊まりに来たようにのんびり過ごせる
▲和室が8部屋ある

自然とみんなが集まってくる場所

アメリカ・ボストンから陶芸留学中というアンディさんが、薪窯で焼き上げた作品をチェックしていました。アンディさんは、体験教室でここを訪れ、陶芸の勉強がしたいと志願。スタッフとして働きながら修行しています。

「陶芸を学びながら、海外の観光客の方に英語で陶芸を教えています。ここの空気がとても好きです」(アンディさん)

ほかにも、奄美大島からやってきて3ヶ月泊まり込みで陶芸をしていた人、一人で10日間陶芸をしていた学生など、さまざまな人がここを訪れ陶芸を楽しんでいるとのこと。
▲アンディさん。アメリカでも陶芸を学んでいた。日本とアメリカでは陶芸の手法がずいぶんと違うそう
▲アンディさんがはじめて薪窯で焼いた作品。薪窯は3日間夜通しで火を燃やしつづけるので、不眠不休で火守りをしたそう
▲作品の隙間にキュートな猫?を発見

「じつはアンディ以外は、誰も英語ができないんです。でも、陶芸が好きで来てくださるから、不思議と通じ合えるし、大丈夫なんですよね」と、古木さん。
▲番犬の〈りょふ〉。乾燥中の陶器には手を出さないお利口さん
▲庸生(ようせい)くんはアンディさんとすっかり仲良し

食卓をイメージしながら色を選ぼう

成形が終わったら、焼き上げたい作品を選びます(焼成費別)。成形後から焼き上がりまでの作業は、職人さんにお任せ。底の部分に、自分のサインを入れることができます。

焼き上がりの色は、黒、緑、青など8色の中から選びます。どんな料理を盛りたいか、どんな食器と組み合わせたいかなど、食卓を思い描いて色を決めるのも楽しい時間ですね。
素焼き、本焼きなどの工程をへて、1~2ヵ月後に完成します(郵送する場合は送料別)。
▲平皿、小鉢、コップなど2人で5作品つくった
▲完成品のサンプル。どの色に仕上げたいか参考にして
▲乾燥中の作品たち
▲素焼き、本焼きなどの工程はすべて益子陶芸倶楽部で行われる

最後に、スタッフのみなさんが集まってくれました。おそろいのTシャツがかわいい!(販売しています!税込1,200円)
▲今回陶芸を教えてくれた中澤拓也さん。自分が焼いた陶器で手料理をふるまうこともあるそう
▲「益子陶芸倶楽部」のみなさん。右のお二人が古木さんご夫妻。ちなみにTシャツの似顔絵は「おばちゃん」こと志賀敏子さん(左から3番目)

終始、笑顔に包まれた陶芸体験。「益子陶芸倶楽部」の一員になったような気分で、陶芸を楽しむことができました。みなさんに会いに、きっとまたふらりと訪れたくなる場所です。


写真 阪本勇
齋藤春菜

齋藤春菜

編集者、ライター。出版・編集プロダクションデコ所属。女性の美容・健康・ライフスタイルに関する書籍、雑誌を多数編集・執筆。文芸、料理、アート本の編集も行う。全国各地へと取材に訪れたさいには地元のおいしいお店を必ずチェックする。編集を担当した本に『お灸のすすめ』『瞑想のすすめ』(ともに池田書店)、『足もとのおしゃれとケア』『わたしらしさのメイク』(ともに技術評論社)、『はじめてのレコード』(DUBOOKS)、『顔望診をはじめよう』、『月の名前』、『健康半分』などがある。

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