海洋堂が手掛けるフィギュアの聖地「海洋堂 ホビー館 四万十」でクリエイティブな世界を堪能!

2019.04.15 更新

フィギュアや模型の製作で、世界的に高い評価を得ている「海洋堂(かいようどう)」。高知県の四万十(しまんと)町には、そのコレクションを一堂に集めたミュージアム「海洋堂 ホビー館 四万十」があり、“フィギュアの聖地”といわれています。館内には、誰もが知っている名作のフィギュアから、マニア垂涎のものまで、老若男女が楽しめる作品を約7,000点展示。ミニフィギュアを使ったジオラマ作り体験もあるということで、さっそくホビーの世界を堪能しに行ってきました!

「海洋堂」の歴史とコレクションを集大成する博物館!

高知市内から西へ車で約1時間30分、「海洋堂 ホビー館 四万十」(以下、ホビー館)は、四万十町の山深い場所にあります。なぜこんな場所に博物館があるのかというと、海洋堂の創業者である宮脇修(みやわき おさむ)氏が、この地域近くの出身だからなんだそう。
▲緑あふれる山の中で一際目をひく、カラフルな外観にワクワク♪

2011年にオープンした「ホビー館」は、2008年に廃校となった旧打井川(うついがわ)小学校を再生した博物館です。
入口で入館券(高校生以上800円、小・中学生400円、ともに税込、小学生未満無料)を購入して館内に入ると、いきなり巨大な帆船が目の前に!こちらは、海洋堂が1970年代にプロデュースしたプラモデル「カタロニア船」をモチーフに作られたものなんだとか!
▲廃校となった小学校の体育館を利用した館内
▲「海洋堂の軌跡」コーナー

まずは、「海洋堂の軌跡」コーナーへ。こちらの解説によると海洋堂は、1964(昭和39)年に大阪で模型店としてオープンし、プラモデル業界が低迷しつつあった1981(昭和56)年に「欲しいものがないなら自分たちで作ればいい」と、オリジナルプラモデル「ガレージキット」の製造を開始。1984(昭和59)年頃から模型の販売をやめて、ガレージキットの製造・販売へと移行していったそうです。
▲1980年代初期に製作されたプラモデルの完成品

1998(平成10)年に可動式の関節部を備えたアクションフィギュアの製造を開始すると、たちまち話題となり、さらに海洋堂の知名度が上がります。
▲左は「北斗の拳」、右は「タイガーマスク」のアクションフィギュア

ハリウッド映画「グレムリン」などのSFXを担当したクリス・ウェイラス氏との交流もあったという宮脇氏。「海洋堂の軌跡」コーナーの隣には、1984(昭和59)年に公開された名作「グレムリン」で実際に使用された一体が展示されています!
▲下にあるのは映画で実際に使用された「グレムリン」。上にあるのが海洋堂が製造したフィギュア

さらに、ハリウッドの特殊メイクアップアーティストが製作した「グレムリン」の撮影用モデルを海洋堂が実物大で再現した、ソフトビニール製のフィギュアもありました。

「グレムリン」の後ろには、漫画「トライガン」の作者・内藤泰弘氏率いるフィギュアブランド「トイトライブ」と海洋堂が、コラボでつくり出した革新的な素材「アッセンブルボーグ」のコーナーがあります。
▲「アッセンブルボーグ」のコーナー。椅子に座ってじっくりキャラクター作りを楽しめる

ここには、頭や体、手や足、武器などの様々なパーツがあり、自分だけのオリジナルキャラクター作りを体験できるそうです。
▲「おまけフィギュアの世界」コーナー

「カタロニア船」の内部には海洋堂の名を一気にメジャーにした「チョコエッグ」のおまけをはじめ、ボトルキャップフィギュアや書籍付録などのおまけがズラリと並ぶ「おまけフィギュアの世界」のコーナーがあります。

「チョコエッグ」は、卵形のチョコレートにおまけを入れた食品玩具で、1999~2002(平成11~14)年の間におよそ1億2000万個を売り上げたメガヒット商品!
▲チョコエッグのおまけとして人気を博した「チョコラザウルス」(2001年発売)

「チョコエッグ」を考案したのは大阪の菓子メーカー「フルタ製菓」。当時、有名キャラクターの版権は大手企業がおさえていたため、何をおまけにするか悩んでいたところ、海洋堂が「版権のいらない動物や生き物にしてみては?」と提案し、販売を開始。
有名キャラクターではないものの、その造形クオリティの高さに大人も魅了され、“大人買い”などが巻き起こったことは、覚えている方も多いのでは?
▲「K-Tフィギュアコレクション/鉄腕アトム」(2003年発売)
▲「タイムスリップグリコ」のフィギュア

中には、昭和30~40年代の電化製品や乗り物などをテーマにした、大人向けのおまけが付いた「タイムスリップグリコ」のフィギュアもありました。このあたりでは、おじいちゃんやおばあちゃんが立ち止まって、じっくりと鑑賞していくそうです。
▲手前が「THE MUSEUM」コーナー。奥が「THE CHARACTERS」コーナー

「カタロニア船」のデッキ部分には、有名な博物館公式のフィギュアや世界の文化・芸術などをフィギュア化した作品を展示する「THE MUSEUM」コーナーと、漫画・アニメ・ゲームのキャラクターたちのフィギュアを展示する「THE CHARACTERS」コーナーが設けられています。
▲「大英博物館」内でも販売されているフィギュア

「THE MUSEUM」コーナーには、イギリスにある世界最大級の博物館「大英博物館」からのオファーに基づき製作されたフィギュアや、芸術家・岡本太郎氏の作品をモデルにしたフィギュア、全国各地のおみやげをテーマにしたフィギュアなどが展示されています。
▲岡本太郎氏の作品や本人をモデルにしたフィギュアが並ぶ

「THE CHARACTERS」コーナーでは、「新世紀エヴァンゲリオン」や「ポケットモンスター」、「進撃の巨人」など、超有名な漫画やアニメのフィギュアがズラリ!
▲「新世紀エヴァンゲリオン」のフィギュア
▲帆船に乗った気分を味わえるデッキからは、巨大なティラノサウルスとカマラサウルスの模型を見ることができる
▲「海洋堂の造形師たち」のコーナー

「カタロニア船」を出て、「海洋堂の軌跡」の反対側の2階部分には、海洋堂が誇る造形師たちが作り出した恐竜や動物、ヒーローや美少女フィギュアを展示している「海洋堂の造形師たち」のコーナーがありました。
▲生物造形の第一人者・松村しのぶ氏による恐竜や動物の作品も鑑賞できる
▲様々な有名造形師が手掛けた美少女フィギュアもズラリ!

中には、山下伸一氏による「エイリアン」、松浦健氏による「北斗の拳」などの作品もあり、マニア垂涎の品が並びます。
▲映画「エイリアン」シリーズに登場するエイリアンのクイーン(写真上)やウォーリア(写真右)など
▲漫画「北斗の拳」に登場するラオウ、トキ、ジャギ、ケンシロウの北斗四兄弟など

「海洋堂の造形師たち」コーナーから1階に下りた奥には「漫画・映像」コーナーがあり、高知県出身の漫画家の著書や海洋堂に関する映像が楽しめます。
▲じっくり漫画を楽しめる「漫画・映像」コーナー。およそ25,000冊の蔵書を誇る

さらに「漫画・映像」コーナーの奥には「企画展示室」があり、年に3回の会期で、様々な特別展示を行っているそうです。
「ホビー館」7周年と、「北斗の拳」35周年を記念した特別展「北斗の拳 フィギュア列伝」など、ファンなら絶対に足を運びたい企画がめじろ押しです。
▲入口で「北斗の拳」の主人公・ケンシロウとヒロインのユリアがお出迎え

企画展示室には、「北斗の拳」の登場人物のフィギュアや名シーンを再現したジオラマのほか、原作者・原哲夫氏の原画作品や海洋堂所属の有名造形師・BOME氏が塗装した胸像フィギュアなどが展示されていました。
▲2019年3月9日~6月3日まで行われている特別展「北斗の拳 フィギュア列伝」のブース
▲漫画「北斗の拳」第134話。ケンシロウとラオウの最終決戦シーンを再現したジオラマ
▲設置されている3Dメガネをかけると立体的に見える映像も公開

「ホビー館」で人気のジオラマ作り体験にチャレンジ!

特別展を楽しんだ後は、毎日開催しているミニフィギュアを使ったジオラマ作り体験にチャレンジ!館内入口の近くにある体験教室に向かいます。
体験教室の上に設置された巨大なトリケラトプスの模型は、なんとハリウッド映画「ジュラシックパーク」の撮影で実際に使用されたものなんだとか!筆者も見たことのある映画だけに、驚きと感動を隠せませんでした!
▲ジオラマ作り体験教室。開催時間は10:00~16:00、料金は1名1,000円(税込)、所要時間は約1時間、3歳以上から参加可能 ※小さなお子様は保護者同伴

ジオラマ作り体験教室では、スタッフが丁寧にレクチャーしてくれるので、未経験者でも素敵なジオラマを作れます。まずは、海洋堂のミニフィギュアの中から、自分の好きな一体をチョイス!筆者は、甥っ子が大好きな恐竜のフィギュアを選びました。
▲ジオラマのメインとなるミニフィギュアは、リアルな恐竜や可愛い動物など様々な種類から選べる

次に、レイアウト用の台紙の上で大体のイメージを作ります。ジオラマ作りに必要な素材は、植物用のランドスポンジや木材、石や砂利など様々。組み合わせ次第で色んな風景を作り出せます。
▲台紙からはみ出ないようにレイアウトする

レイアウトが決まったら、赤・青・黄・黒・白のアクリル絵の具を使って、土台に塗る色を作ります。色作りから自分で出来るのも楽しいですよ♪
▲混ぜる量によって色がかなり変わる。イメージ通りの色を作り出そう!

イメージ通りの色が出来たら土台に塗ります。その後、盛り上げ材であるモデリングペーストを絵の具に混ぜて再度土台に塗ると、立体感のあるキレイな仕上がりに!
▲土をイメージして作った色に、モデリングペーストを混ぜる
▲モデリングペースト入りの絵の具を塗ったら土台の完成

土台を乾燥させている間に、背景となる素材をボンドでくっつけていきます。細かな作業なので、いつしか無言に…。
土台が乾いたら、先ほど作ったレイアウトと同じように素材を配置していきます。ここで筆者は木を追加。最初のイメージから少し変わるのもジオラマ作りのあるあるなんだそうです。
▲ボンドを使って土台に素材をくっつけていく
▲細かなところはピンセットを使って…

配置し終わったらケースをかぶせ、「ホビー館」のシールを貼り、ジオラマの完成!世界にたったひとつのジオラマを、思い出とともに持ち帰りましょう!
▲初めて作ったにしては上出来!?甥っ子への良いプレゼントが出来ました
▲土台の色を変えれば、川や水辺も作れる

体験教室にはスタッフが作ったジオラマも展示してあるので、参考にしてみてくださいね。
▲恐竜や動物、郷土玩具や高知のお土産、維新志士など、様々なガチャガチャがある

館内には、海洋堂の色んなフィギュアが入ったガチャガチャを設置。ここで当たったものを、ジオラマのメインにする方も多いんだそうです。
最新の海洋堂製品やオリジナルグッズ、高知のお土産などを販売しているミュージアムショップも併設されていました。
▲左はジャギ胸像53,784円。右はケンシロウ胸像42,984円。(ともに税込)

なんと、「北斗の拳」のケンシロウや兄弟であるジャギの胸像など、ファンなら喉から手が出るほど欲しい商品も販売しています。

世界中の河童作品を展示する「海洋堂 かっぱ館」にも寄ろう

「ホビー館」の近くには、河童をテーマにした珍しい博物館「海洋堂 かっぱ館」があります。
▲建物の外にも沢山の河童が!

「海洋堂 かっぱ館」は、海洋堂の創業者・宮脇修氏が、「ホビー館」がある森に、自然のパークを作りたいという思いから開館した博物館です。館内には、「海洋堂 かっぱ館」で開催している「四万十川カッパ造形大賞」に世界中から応募された河童の作品を約1,300点展示。
リアルな河童、可愛い河童、ちょっぴり怖い河童、不思議な河童など、色んな河童の作品を楽しむ事ができます。
▲河童の作品と一緒に撮影できるコーナーもあり
▲まるで美術館にあるようなアーティステックな作品も

「ホビー館」を訪れた際は、ぜひ「海洋堂 かっぱ館」にも寄ってみてくださいね♪2つの館を巡る際は共通券(高校生以上1,200円、小・中学生600円、ともに税込、小学生未満無料)がお得です。
子供から大人まで楽しめる「海洋堂 ホビー館 四万十」。山奥ながら、行く価値ありの作品がいっぱいです!みなさんも海洋堂が作り出すホビーの世界に浸ってみてくださいね。
畔元志保

畔元志保

高知県生まれ、高知県育ち、高知県が大好きな高知県民。高知県のタウン誌「ほっとこうち」の編集部勤務を経て、フリーライターになり、横長の高知県を西へ東へ駆け巡っている。高知県の大自然と、可杯・箸拳・菊の花を愛するお酒好き!

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