田沢湖観光の決定版!ペルシャンブルーの湖畔を満喫する1日おすすめコース

2019.06.17 更新

ペルシャンブルーの湖面が美しい「田沢湖」は、秋田県有数の景勝地。景観だけではなく、周辺には地産の食材を使ったグルメやパワースポットなど見所が満載です。今回は初めて訪れる際には是非参考にしてほしい、1日で回れる田沢湖エリアのおすすめ観光コースをご紹介します。

▲カメラに収めたい絶景スポットもご紹介!

美しい湖面と「たつこ姫」の伝説で有名な田沢湖

秋田県の中東部に位置する仙北(せんぼく)市にある「田沢湖」は、直径約6kmの淡水湖。その昔火山爆発により形成され、大陥没によって生まれたカルデラ湖といわれています。
▲上空から見るとほぼ円形になっている田沢湖

その水深は最大で423.4mもあり、日本で最も深い湖としても有名。湖が深いと夏場にたくさんの熱が水中に貯まるため、秋田の厳冬下でも湖が凍ることはありません。
▲紅葉シーズンの田沢湖(写真提供:田沢湖・角館観光協会)

ペルシャンブルーに輝く湖面は神秘的で独特の存在感を放つとあって、その光景を一目見ようとGWや紅葉シーズンを中心に多くの観光客が訪れます。永遠の若さと美貌を願い、湖神となったと伝えられる「たつこ姫」の金色に輝くブロンズ像も田沢湖のシンボルとして有名です。
▲「たつこ姫伝説」で有名な「たつこ像」

美しいだけではなく、歴史や伝説など興味深いストーリーもありそうな田沢湖。まずは遊覧船に乗って湖をぐるっと一周してみましょう!

青い湖面を遊覧船から思いっきり楽しむ

遊覧船は約40分をかけて田沢湖畔を一周する高速船。湖はとても穏やかで揺れないため、船酔いしやすい人にもおすすめです。レストランや土産物屋が並ぶ「田沢湖レストハウス」の券売所でチケット(大人1,200円・税込)を買い、遊覧船が止まっている「白浜」エリアの桟橋まで歩いて向かいます。
▲西の湖畔にある田沢湖レストハウス
▲最大110名程度が乗れる「高速艇たざわ」は1〜2時間に1本の頻度で運行

時間のある人は遊覧船に乗り込む前に、桟橋横の湖面をちらっと覗いてみてください。ギョッと驚くかもしれませんが、ウグイの群れを見ることができます!かつて田沢湖には多くの魚が暮らしていましたが、1940(昭和15)年に玉川酸性水が導水されてからは酸性の水に強いウグイだけが生息しているそうです。
▲遊覧船上からも見ることができるウグイの群れ。桟橋では餌(100円・税込)も売っている

船内にはゆったりと外の景色を見られる座席もありますが、よく晴れた気持ちのいい気候だったので、外のデッキでクルージングを楽しむことに。ちなみに船内にはトイレがないので出航前に済ませておきましょう。
▲窓から湖畔の眺めを楽しめる船内
▲いざ出発!時速は34kmほど。体感スピードはなかなかなので、帽子など飛ばされないように注意

船は停泊所から離れてグングン進み、心地よい風と流れていく山々の風景、そして青い湖へと乗客を誘います。まるで日頃の疲れが吹き飛んでいくかのよう。船内には音声ガイドが流れていて、田沢湖の見所や船で立ち寄るスポットの豆知識などを教えてくれますよ。
▲船上からの眺め。朝一番の便は波が立たず湖面が美しい

出発から約10分、湖畔に佇む朱色の鳥居が見えてきました。ここは美の守護神を祀る「御座石(ござのいし)神社」で、フォトスポットとしてもおすすめ。青い湖と水鏡に映った赤い鳥居のコントラストがとても美しいです。
▲遊覧船から見える御座石神社

このエリアは湖面が特に青く見えるのが特徴で、船上から見下ろす湖はまさにペルシャンブルー。湖面がより綺麗に見えるように、遊覧船が少しの間エンジンを止めて波を抑えてくれているんです。静寂の中に浮かぶ風景は絵画のように美しく、まるで時間が止まったかのよう。
▲山の緑と湖の青のコントラストが美しい

次に船が向かったのは「潟尻(かたじり)」という場所で、出発地とは反対側のエリア。湖畔にはゴールドに輝く「たつこ像」を見ることができます。船上の音声ガイドによると、「たつこ姫伝説」の象徴として1968(昭和43)年に建てられた像とのこと。
▲食事処やホテルもある潟尻エリア。さらに湖畔に近づくと…
▲岸の端っこに「たつこ像」がありました!

その昔、この地には「辰子(たつこ)」という美しい村娘がいました。その美貌と若さを永久に保ちたいと、村の背後にそびえる「院内岳(いんないだけ)」の大蔵観音に願うと、「北に湧く泉の水を飲みなさい」とお告げがあったそうです。言われるままに泉の水を飲み続けると、滝のように激しい雨とともに山は崩れ、現在の田沢湖が誕生。辰子は気がつけば大きな龍になり、「たつこ姫」と呼ばれる田沢湖の湖神となったと伝えられています。
▲冬の田沢湖とたつこ像も美しい(写真提供:田沢湖・角館観光協会)

ちなみにたつこ姫には「八郎太郎」という恋人がいるのですが、彼は男鹿半島にある「八郎潟(はちろうがた)」という湖の龍神だそう。毎年冬にたつこ姫を訪ねるため、その間八郎潟は凍りつくものの、2人がいる田沢湖は冬も凍らないというロマンチックな言い伝えも残っています。
▲潟尻エリアの歩道から撮ったたつこ像

伝説の美少女をもう少し近くで見てみたいという人は、遊覧船を降りた後に潟尻エリアへ向かいましょう。たつこ像の足元には岩場があるので、像に近寄ってツーショット写真を撮ることができますよ。

ちなみに遊覧船は、奇数時発便(9:00・11:00・13:00・15:00発)のみ潟尻で離着岸するため、途中乗降可能。潟尻から乗る場合は船内で運賃を払えばOKです。
▲たつこ像、秋田駒ヶ岳、遊覧船のコラボをパシャリ!

天気が良ければたつこ像、西側に見える日本二百名山の一つ「秋田駒ヶ岳」、そして遊覧船が来る時間帯を狙うと3つのコラボをカメラに収めることもできるので、ぜひチャレンジしてみてください。
▲たつこ像の近くにある「浮木(うきき)神社」。湖に浮かぶようにも見えるためフォトスポットとしても人気

遊覧船からの眺めとたつこ像の撮影を楽しんだら、次はそのたつこ姫が祀られているパワースポットに行ってみましょう。

パワースポット「御座石神社」でご利益と絶景を眺める

田沢湖レストハウスから車で約10分、先ほど船上から見た御座石神社には、龍神に姿を変えたたつこ姫が主祭神として祀られています。たつこ姫の美にあやかり、良縁祈願や美貌成就を願う参拝客が訪れるパワースポットとして有名です。
▲輪をくぐり、穢れを祓い清めてから本殿へ参拝

本殿の参拝を済ませたら、手水舎のすぐ横にある「たつこ姫像」への参拝も忘れずに。永遠の美と若さを祈願して龍になった彼女から、ますますの美しさと若さをおすそ分けしてもらいましょう。
▲かすかな恥じらいと、何かを待っているような乙女心を表しているという「たつこ姫像」

しっかりとご利益を受け取ったら、授与所で記念に御朱印をいただきましょう。また、霊水に浮かべる「水占いみくじ」も面白いのでおすすめです。
▲御座石神社の御朱印
▲白紙のおみくじを霊水に浮かべると、隠し文字が現れる「水占いみくじ」。大吉でした!

さぁ戻ろうかと参道を下りようとしたところ、目の前に青い田沢湖の絶景が!遊覧船から見えた朱色の鳥居が美しいコントラストを描いていて、辺り一面神秘的な雰囲気に包まれています。
▲御座石神社から見た田沢湖
▲鳥居の奥に見える景色はため息が漏れるほどの絶景!

田沢湖の正面に向かって立つ鳥居の力強さは、広島の「嚴島神社」のよう。また、その左隣には神社の名前にもなっている「御座石」があります。かつては秋田藩第二藩主・佐竹義隆公が、床机(しょうぎ)を据えてここから田沢湖の景色を眺めていたそうです。
▲湖岸の崩落が続き、現在は小石になっている「御座石」

神社のそばには、辰子が泉の水を飲んだと伝えられる「潟頭(かたがしら)の霊泉」もあります。泉の水は飲めませんが、こちらにも立ち寄って美貌成就を祈願しましょう。
▲辰子が泉の水を飲み、龍の姿になったという伝説が残る「潟頭の霊泉」

湖面の青さをしっかり感じることができる御座石神社ですが、写真を撮るならおすすめは午前中。太陽が昇り切らず、遊覧船の波が小さいうちに撮影すると綺麗なペルシャンブルーの湖面が収められますよ。
▲浅瀬の透き通った水色から、深くなるにつれて原色に近い青に変化していく田沢湖

田沢湖のパワーを十分にもらったらお腹が空いてきました。次は地元の人気レストランへランチを食べにいきましょう。

湖畔にあるレストラン「ORAE」でビールとソーセージに舌鼓

御座石神社から車で約5分、湖畔の杜レストラン「ORAE(おらえ)」は地元産の野菜にこだわった欧風料理、そして蔵出しの手造りビールが人気のお店。「おらえ」とは秋田弁で「私の家」という意味で、「いつでもいらしてください」というメッセージが込められています。
▲湖畔にお店を構える「ORAE」。田沢湖レストハウスからも車で約5分の好立地

店内は全席から湖を見渡せる造りになっていて、ナラの間伐材から作ったという可愛らしいイスとテーブルが置かれ、さながら森のレストランのよう。ご飯には100%県産あきたこまち、野菜には契約栽培畑産のものを使うなど、地元レストランとしての強いこだわりがうかがえます。
▲94席ある広々とした店内
▲人気はもちろん窓際の席。ペット連れはオープンテラスでランチを楽しむことも

旬の食材を使ったメニューはどれも美味しそうで迷いましたが、まずは蔵出しの手造りビール「あきたこまちラガー」で乾杯。副原料にあきたこまち米を使って仕込んだ一品で、飲みやすくスッキリとした味わい。クセが全くないので普段あまりビールを飲まない人にもおすすめです。
▲爽やかで透明感のある「あきたこまちラガー」(550円・税別)

次は一番人気の「行者にんにくソーセージ」をオーダー。コンソメスープでボイルされたソーセージは極太で、これだけでお腹が満たされそうなボリューム感です。
▲「行者にんにくソーセージ」(1,100円・税別)。地元産のコゴミと姫たけのこが嬉しい(付け合わせは季節により変動)

外はパリッと弾けるような食感、中はジューシーで肉の旨みが口いっぱいに広がります。豚肉と刻んだ行者にんにくとの組み合わせも抜群で、香りと風味が病み付きになる一品です。
▲ナイフを入れると肉汁がたっぷり。あふれ出た肉汁が溶け込んでスープもより一層美味しくなる

もちろんビールとの相性もよく、セットでオーダーするのがおすすめ。外国の休日のような、昼から優雅な時間を過ごしてしまいました。
▲湖を眺めながら味わうビールとソーセージは格別

メニューは季節によって変わるものもありますが、通年いただけるもので人気なのが「ビールだけで煮込んだ ビール屋のほろ苦カレー」。蔵出しビールだけで作ったオリジナルのビアカレーです。
▲「ビールだけで煮込んだ ビール屋のほろ苦カレー」(1,210円・税別)

一口食べた瞬間はそこまでビールの風味を感じなかったのですが、すぐに程よい苦味が追いかけてきて、コクがあり後を引く美味しさ。もちろんアルコールを飛ばしているのでドライバーの人も安心していただけますよ。
▲ややスパイシーなルーがクセになる

店内にはお土産コーナーがあり、行者にんにくソーセージや10種類以上の蔵出しビールも販売。お気に入りのメニューを見つけたらぜひ買っていってくださいね。
▲瓶タイプの「あきたこまちラガー」(550円・税別)

まだまだ田沢湖の旅は続きます。食後は休憩がてら、地元で愛されるご当地グルメをいただきにいきましょう!

みそたんぽ発祥の店「たつこ茶屋」で休憩

レストランORAEから車で約10分、田沢湖の南に位置する「たつこ茶屋」は1978(昭和53)年に創業した「みそたんぽ」発祥の食事処。店主の三浦冨美子さんの優しい人柄もあり、地元の方や観光客に長年愛されてきたお店です。
▲広い駐車場と「元祖みそたんぽ」の看板が目印の「たつこ茶屋」
▲湖を見ながら食事ができる店内
▲風が気持ちいい外の席もおすすめ

「みそたんぽ」とは半練りにしたご飯を棒に巻きつけて、味噌ダレを塗って焼いた秋田県のご当地グルメ。最近は某人気テレビ番組に取り上げられたこともあり、GWにはみそたんぽを求めるお客さんで長蛇の列ができたそうです。ということで、話題のグルメを味わってみることにしました。
▲自家製のあきたこまちに、豆から作った秘伝の味噌ダレをつけて炭火で焼く

パチパチという音と焼けた味噌ダレの香ばしい匂いが鼻を刺激し、食欲をそそります。外の囲炉裏で焼いてくれるので、手際の良さと味噌が焦げていく様子を目で見て楽しむこともできます。
▲ほどよく焦げ目がついたら出来上がり!

できたてを豪快にかじると、濃厚なお味噌が口の中で溶けていき幸せな気分に。甘めの味噌ダレとお米の相性も良く、ランチ後なのにあっという間に平らげてしまいました。
▲自家製いぶりがっことキュウリがついた「みそたんぽ」(300円・税込)

その他イワナの炭火焼や地元で採れた山菜そばなど川と山の幸も食べられるので、まだお腹に余裕のある人はぜひ。
もし時間があれば、たつこ茶屋の奥側にある「田沢湖クニマス未来館」に立ち寄るのもおすすめ。かつて田沢湖に生息していた固有種クニマスから紐解く湖の歴史や文化を発信している施設で、現在は山梨県西湖で発見されたクニマスを飼育・展示しています。
▲野生絶滅種クニマスの貴重な姿を見ることができる

また、館内にはクニマスが絶滅に至るまでの経緯や山梨県西湖で生き延びた理由、クニマスの生物学、田沢湖の環境の変化、湖畔の人々の暮らしなどの展示物も満載。歴史ある田沢湖に興味を持った人は、ぜひ訪れてみてください。
▲田沢湖にまつわる情報を多数のパネルと映像で解説・展示している館内
いい具合に日が落ちてきたら、スタート地点の田沢湖レストハウスに戻ってみましょう。湖畔の白浜エリアは田沢湖の美しい夕景を望める絶好のビュースポット。潟尻方面に沈む夕日をぼんやり眺めて癒されれば、旅を素敵に締めくくることができますよ。
▲白浜から眺める、美しい田沢湖の夕日

翌日観光OK!近隣には観光スポットも目白押し

「せっかく秋田に来たのだからもう少し観光したい」という人は、翌日周辺の観光スポットにも立ち寄ってみてはいかがでしょう。田沢湖周辺には「抱返り渓谷」「玉川温泉」「乳頭温泉郷」など東北有数の観光スポットがいくつもあり、車があればサクッと観光してから帰路に着くこともできちゃいます。
▲「抱返り渓谷」は新緑や紅葉シーズンがおすすめ
▲日本一の強酸性を誇る「玉川温泉」は天然の岩盤浴ができるスポットとしても有名
▲田沢湖畔にある「田沢湖ハーブガーデン ハートハーブ」は五感でハーブを感じられる癒しのスポット。休日限定で地産の食材を使ったランチバイキングも楽しめる

春は桜、夏は新緑、秋は紅葉など訪れる時季によって異なる顔を見せてくれる田沢湖。訪れた際は、ぜひこの観光コースを参考にしてみてくださいね。
下田翼

下田翼

東京生まれ、東京育ち。観光で青森県に初上陸し、人の暖かさに感動し2015年に移住。地域おこし協力隊を経て、青森の魅力を伝えるフリーランスのプランナー・ライターとして活動中。

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