岐阜・洞戸でケイビング体験/休日引きこもり系男子の男磨き旅Vol.6

2015.11.20

普段の休みの日、何をして過ごしていますか?僕はたいていゲームをしたり映画を観たり、HDDに溜まった一週間分のテレビ番組を見たりと、テレビの前からほぼ動きません。そして気づけばサザエさんがテレビから流れているという受け入れがたい現実を毎週繰り返しているのです。この連載ではそんな非リア充な僕のような方々でも、土日を有意義に、かつ男を磨ける体験スポットを紹介していきたいと思います。

こんにちは。休日引きこもり系男子の長橋です。前回は群馬県みなかみでマウンテンバイク体験をするという男磨き旅をしてきました。今日は岐阜県に来ております。

なぜ僕は東京から遠く離れた“岐阜県”に来ているのでしょうか。それは毎度お馴染み、ぐるたび編集部のSさんから「部屋でドラクエをクリアしても、自分自身の経験値は一切増えないことがまだわからないのか?」と皮肉めいたメールが来たからです。これは「本物の洞窟を探検して、己のレベルを上げてこい」という指令なのだと、地頭の良い僕はすぐに察しました。そう、ここ岐阜県の山中では、“ケイビング”と呼ばれる洞窟探検ができるらしいのです。
▲ツアーの集合場所は「道の駅ラステンほらど」という所です。洞戸(ほらど)…洞窟を彷彿とさせます
今回お世話になるのは、国内唯一の洞窟スペシャリストが運営するケイビング専門のプロガイド団体「チャオ」さん。
ある日夢の中に神様が現れて 「洞窟探検家になりなさい」と告げられたことにより洞窟探検家となった松下さん(写真左)と、看護師として働いていたにもかかわらず、洞窟の素晴らしさに魅了されて突然探検家に転身したゆかりんさん(写真右)が案内を務めてくれました。

東京から車で約4時間。僕と洞窟の距離はだんだん縮んでいく

最初に述べた通り、僕はRPGの世界でしか洞窟を探検したことはありませんが、その疑似体験が功をなしたか、以前体験したキャニオニングなどと比べると苦手意識は全くありません。むしろ、超絶ワクワクしています。
動きやすいツナギを借り、着替えたらいざ現地へ出発。ちなみに洞窟内はとても寒いということで、ツナギの中にも服を着ています。
僕「今から向かう洞窟は、ドラクエでいうとどのレベルのダンジョンでしょうか?」

松下さん「……。ちょっと答えに困りますが、洞窟の奥には地底湖がありますよ」

僕「え、そうなんですか?!まさにドワーフの洞窟!」

松下さん「それはドラクエではなくファイナルファンタジーですね」
▲どんどん山の中に入っていきます

午後14時30分。岐阜の洞窟入り口にて

さて、無事洞窟の入り口に到着したのですが…
見てください、入り口のこの小ささ!穴の前を横切っただけでは素通りしてしまうでしょう。「え?こんなところに入るの?」と口に出してしまったほどです。

そしていざ下に降りると……
これぞ“洞窟”という景色が広がっておりました。

もちろん人工物は一切なし。全て自然が作り出した物なのです。
▲思っていたより寒い!

松下さん「洞窟と一言でいってもいろんな種類があるのですが、ここは石灰岩でできた“石灰洞”です。よく見ると、水滴が岩の表面に付いていますよね。これはただの水ではなく“雨水”なんです」

僕「雨?どういうことですか?」

松下さん「石灰岩は、大気中のCO2を吸収して弱酸性となった雨水に溶ける性質があるんです。要するに、この空間は巨大な石灰岩が雨水によってゆっくりとゆっくりと時間をかけて溶けていき、結果的に洞窟になったのです。何十万年をかけて。」

僕「神秘的すぎる」

もちろん、溶食は現在進行形で今も洞窟の石灰岩は溶け続けているそう。
▲このように、
▲険しい道を、
▲どんどん進んでいきます
▲勇者もこんな気持ちなのでしょうか


まるで別世界のようなこの洞窟。普段生活している東京と比較してみると、同じ地球だとは思えないほどです…。
僕「そういえば、この洞窟に生き物はいないのでしょうか?」

松下さん「見たことのない虫や動物が生息しているのでは…などというイメージを持たれるかと思いますが、この洞窟には生物はほとんどいません。様々な理由がありますが、一番は日光が届かないから生きていけないんですよ。この洞窟は細菌すら非常に少ない状態なんです」

ダンジョンのさらなる奥地へ

松下さん「さて、あと少しで地底湖に近づきますよ」

僕「おぉ…!やっとですね…」

松下さん「それでは今からここに入っていきます」
僕「ん…?ここ?」

松下さん「はい、ここです」
僕「うそでしょ」

ちなみにこの穴、高さは約30センチとなっておりました。
ほふく前進をしてやっとこさクリア。その後またいくつかの難所を乗り越え……
本日の目的地、地底湖に到着ー!!!!!
ライトで照らしているとはいえ、地上では見られないなんとも美しい光景!
▲この地底湖は、地上で降った雨がとてつもない長い時間をかけて山の中に染み込んでいき、集まったもの
そして、なんとこの地底湖の水は飲むこともできます!(自己責任で!)しかも石灰岩に含まれる栄養素が交じり合っており、リアル“ミネラルウォーター”になっているのです。冷たくてとっても美味しい!

ダンジョンの出口へ!

あとは“生きて地上に帰るだけ”と唱えながら、出口へ向かっていきます。松下さんがちゃんと案内してくれているので、心配無用ですが…ああ、リレミト(ドラクエにて、ダンジョンから脱出する呪文)を使いたい。
▲出口に向かうルートは難所ばかり…

僕「こんな状況でRPGのようにモンスターが出てきたら速攻で息絶えますね…」

松下さん「たとえ息絶えたとしても、ここには細菌が少ないので保存状態は良好かも…」

僕「確かに」
ちなみにこの“泥”ですが、これは石灰岩が雨に溶けたあとの残りカス。先ほどの水と同じように、石灰岩の元々の栄養分が残っているため、探検家の最後の非常食になるそうです。これを食べて一ヶ月生きぬいた人もいるとかいないとか…。

出口まで残り数メートルのところには、この洞窟の一番と言える難所があるのですが、ここは実際に洞窟に訪れた人だけ味わえるお楽しみポイント。

潜り抜けた結果だけお見せすると……
▲このような状態になります!

そして、ついに、ダンジョンクリアー!!!!!
いやはや、洞窟に入る前に比べてだいぶ泥だらけになってしまった僕ですが、大変楽しい探検となりました…!
▲レベルアップできた気がします!
僕「松下さん、ありがとうございました!本当に楽しかったです!」

松下さん「いかに“洞窟”が神秘的な場所なのかが長橋さんにも伝わったかと思います。あの場所に立っていること自体が奇跡なんですよ。まさに自然が作り出した偶然の産物。どうです?これを機に長橋さんも洞窟探検家になりませんか?」

僕「洞窟探検家になったらこの連載終わっちゃいます…」

僕のような“RPG好き”の方はもちろん、男女問わずオススメできる“ケイビング”。気になった方はぜひ体験してみてはいかがでしょうか?

(今回僕が探検した洞窟のみならず、どんな洞窟も中はまるでアリの巣状態。専門家がいないと、“100%”遭難するそうですので、もし洞窟を見つけても遊び半分では絶対に入らないようにしてくださいね!)
▲借りたものはしっかり洗って返しましょう

長橋諒

長橋諒

1989年生まれ、東京都昭島市出身。大人数でお酒を飲むことや、夏ならではのイベントが苦手。アパレル販売スタッフを経てWebライターの世界へ。中島みゆきと中村一義が好き。

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