「龍河洞」が幻想的で神秘的!1億7500万年の歳月をかけて形成された奇跡の鍾乳洞へ!

2019.07.18 更新

日本三大鍾乳洞のひとつで、国の天然記念物及び史跡に指定されている高知県香美市の「龍河洞(りゅうがどう)」。山頂付近の盆地にたまった雨水が、1億7500万年もの永い歳月をかけてつくりだした石灰岩の鍾乳洞です。今回は、そんな自然の神秘が生み出す幻想的な世界を体感してきました。

▲2019年7月より、照明・音楽・映像を駆使した「新・龍河洞」にリニューアル。照明が鍾乳石を色鮮やかに彩る

いざ、神秘の鍾乳洞へ!

高知市内から車で東へ約40分。高知県の北東部に位置する香美市に「龍河洞」はあります。洞内には弥生時代の居住跡が残るなど、学術的にも貴重な場所として知られる龍河洞は、昭和6(1931)年に入洞が開始され、多い時には年間100万人の入洞者数を記録したこともある高知県有数の観光スポットです。
▲写真左の「龍河洞観光センター」のすぐ近くまでは、「とさでん交通」のバスを利用して行くこともできる

「龍河洞観光センター」から龍河洞までの道のりには、ノスタルジックな雰囲気の商店街がありました。
高知の名物がズラリと並ぶ土産店や土佐打刃物の専門店、美味しい手打ちそば屋やオシャレなカフェ、手作りのキャンドルショップ、さらには謎解き脱出ゲームが楽しめるお店など、とってもバリエーション豊か。

そして商店街を抜けると、突如現れる長~いエスカレーター!ここを上ると龍河洞の入口に辿り着きます。
▲緑溢れる自然にエスカレーターというギャップが映える

龍河洞周辺には多彩な植物が生息しており、その中をエスカレーターで、すぅーっと抜けていくのが、何とも心地良かったです。
▲龍河洞の入口。向かって左側にチケット売り場、右に「龍王神社」がある

龍河洞の入口に到着!チケット売り場で入洞料金(高校生以上1,200円、中学生700円、小学生550円 ※すべて税込)を払ったら、入洞者の安全を守ってくれる入口横の「龍王神社」にお参りをして、いざ洞内へ!今回は歩きやすい観光コースを巡ります。

洞窟内を詳しく知りたい方は、ガイドさんの案内で洞窟内を巡る、予約ガイド(入洞料金プラス税込500円 ※事前要予約、ガイド1人につき最大5名まで)もあるので、ぜひ。
▲「龍河洞」内の平面略図。赤い線が観光コース、黄色の線が冒険コース

「龍河洞」は、総延長約4kmのうち、約1kmが一般に入れる観光コースとなっています。もっと洞窟を楽しみたいという方には、ヘルメットとヘッドランプを装着し、ガイドと共に通常コース以外のルートを這ったり登ったりして進む、冒険コース(入洞料金プラス税込1,000円 ※事前要予約、つなぎ服・長靴レンタル料税込1,000円)がおすすめです。
▲洞内の温度は、年中15度程度なので夏や冬も快適に過ごせる

洞内に入ると、そこはまるで別世界!探検家になった気分でワクワクします。
2019年7月より、“心の深いところへ”をテーマに、照明・音楽・映像を駆使した「新・龍河洞」として新たに生まれ変わった龍河洞。
少し進むと、早速美しい照明に彩られた「石花殿(せっかでん)」が見えてきました。
▲洞内に入って最初に出合う鍾乳石「石花殿」

見どころポイントには、解説つきのパネルが設置してあるので、鍾乳洞に詳しくない筆者もポイントを見逃すことなく楽しめました。
解説によると「石花殿」には、天井と壁一面に洞穴サンゴ(小さい鍾乳石)が広がっているそう。まるで石の花が咲いているように見えます。
洞内には、龍河洞のために作り込まれたオリジナルBGMが流れており、鍾乳石から時折落ちる水滴の音と相まって、心地良いサウンドを奏でます。
▲頭上はるか遠くに天井がある「千仭の間(せんじんのま)」

お次は、「千仭の間」と呼ばれる、洞内で最も天井の高い場所に到着。その高さなんと約30mというから驚きです!
▲洞内は過ごしやすいとはいえ、カーディガンなど羽織るものを持っていくのがおすすめ

自然が作り出した洞窟というだけあって、道中にはしゃがんで進まなければ通れないところも!これぞ、まさしく探検!
▲裏側からも照明を当てることで、まるで後光が射しているように見える「雲の掛橋」

こちらは、「雲の掛橋」と呼ばれる白い橋状のものです。水の浸食をうけて石灰岩が削られ、弦のような形状になった姿が、空に広がる雲のような印象を与えることから、この名が付けられたそうです。
洞内最大の滝「記念の滝」は高さ11m。青い照明に照らされて、なんとも幻想的です。実は昭和6(1931)年に、学校教諭であった山内浩(やまうちひろし)氏と松井正実(まついまさみ)氏がこの滝の上部を探索し、その奥に広がる大規模な鍾乳洞を発見するまでは、ここが龍河洞の最終地点だったそう。
▲ピンクの照明に照らされているのが「天降石(てんこうせき)」、ブルーの照明に照らされているのが「絞り幕(しぼりまく)」

「記念の滝」から階段を上ると、15万年の歳月をかけて水がつくり出した高さ11mにもなる「天降石」と、高さ6mの「絞り幕」が現れます。その姿はまるで芸術作品!自然が生み出した神秘的な光景に圧倒されます!
▲「天降石」と「絞り幕」の前に設けられた、山内浩氏と松井正実氏の記念碑

「天降石」と「絞り幕」のある場所から階段をさらに上ると、怒濤の鍾乳石ラッシュ!上に、下に、右に、左に見どころが溢れます。
▲SNSでよく投稿されるポイント「サボテンの丘」
▲上下が合体した石柱、上から伸びてくるつらら石、下から伸びる石荀(せきじゅん)が乱立するエリアにある「奥の千本」
▲その名の通り、クラゲのように見える「クラゲ石」
▲岩の下を地下水が通ったことで浸食され、棚のような姿になった「流礫棚(りゅうれきだな)」
▲滝のように見える高さ6mの石柱「裏見の滝」

1cm伸びるのに、100年かかるといわれている鍾乳石。その一つ一つに物語があり、今もなお、ほんの少しずつ変化しているんだと思うと、なんだか感動してしまいます。
▲簾(すだれ)のように揃った「玉簾の滝」
▲女性に人気の「シャンデリア」
▲「しんどい坂」は、ゆっくりと変化する照明を楽しみながら頑張って上ろう

さぁいよいよ終盤、という時に現れるのが観光コースで1番キツい上りとなる、通称「しんどい坂」です。そんな「しんどい坂」を上る入洞者を後押しするように、惑星をモチーフにした照明が青・緑・赤など様々な色に変化。眺めながら上ると、意外に疲れないかも!?
▲見える人には左がマリア様、右がお釈迦様に見える

「しんどい坂」を上ると、その頑張りを優しく見守ってくれているかのような「マリア様」と「お釈迦様」が!じっくり見てみると、本当にその姿に見えてきます。ありがたや~、ありがたや~。
しんどい坂の先に進むと龍河洞の観光コースで1番広い「逢坂峠(おうさかとうげ)」に到着。原始の地球を彷彿とさせる空間を眺めていると、まるで違う惑星にいるような気分になります。「逢坂峠」を下ると、「新・龍河洞」の目玉でもある、プロジェクションマッピングが!
▲プロジェクションマッピングの映像のひとコマ

広大な鍾乳洞の壁面に大迫力のオリジナル映像が映し出され、時空を旅するBGMの中、遥か昔からゆっくりとその姿をつくり上げてきた龍河洞の永い物語を感じさせてくれます。鍾乳洞の中に、ここまで大型のプロジェクションマッピングを常設したのは国内初とのこと。壮大で美しい映像に、しばし酔いしれてしまいました。
▲「神の壼」

最後は、約2000年前、弥生時代に洞窟に居住していた人々が使っていたといわれる土器が、永い年月をかけてそのまま鍾乳石の一部になった「神の壼」を拝んで、出口に向かいます。
「新・龍河洞」にリニューアルし、ますますパワーアプした龍河洞。悠久の時が刻み続けた自然の神秘を目の当たりにし、自然の大切さ、生命のすばらしさを改めて考えさせられました。

鍾乳洞を楽しんだら、博物館&珍鳥センターへ!

▲龍河洞の出口からチケット売り場までのアプローチ。出口のすぐ近くには素敵な無料休憩所もあり

鍾乳洞を出たら、チケット売り場まで緑に囲まれた道を歩いて戻り、「龍河洞博物館」へ。
▲「龍河洞博物館」

博物館では、龍河洞生成についての解明や洞内に生息する動物の生態研究、弥生人穴居生活の遺産や遺物の展示を見ることができます。
▲博物館1階には、地球誕生から弥生時代までのジオラマがある
▲博物館2階では、洞内で発見された土器類や石灰岩、コウモリや昆虫類などの標本を展示

また「龍河洞博物館」の近くには「珍鳥センター」があり、特別天然記念物に指定されている土佐のオナガドリをはじめ、東天紅鶏(とうてんこうどり)や蓑曳矮鶏(みのひきちゃぼ)、鶉矮鶏(うずらちゃぼ)などを見ることができます。
▲珍鳥センターでは、鶏王国として知られる高知県原産の特産鶏を中心に展示
▲特別なケージに入った土佐のオナガドリ。オスの長~い尾羽を見ることができる

どちらも入館料は無料なので、龍河洞を楽しんだ後は、ぜひこちらにも寄ってみてください。

「龍河洞」から続く商店街も魅力たっぷり!

龍河洞博物館・珍鳥センターを出たら、ちょうどお昼どき!お腹もペコペコになったので、商店街に戻り、高知の地鶏・土佐ジローの卵を使った料理やスイーツが人気の「Cafe Ayam(カフェアヤム)」でランチを楽しむことに。
▲「Cafe Ayam」の店内。お店の入口では、看板ペットのプチコッコ(高知原産のペット用ニワトリ)と触れ合うこともできる
▲おすすめメニューの「ガパオライス」(税込880円)

筆者がオーダーしたのは、タイのピリ辛炒めごはん「ガパオライス」。鹿児島&宮崎県産の黒豚ミンチの旨みと、味わい濃厚な土佐ジローの卵が絶妙にマッチ。辛さ控えめなので、子供も美味しくいただけますよ♪
ランチを満喫した後は、商店街を巡って旅の思い出を見つけるのもおすすめ。
筆者のおすすめは、土佐打刃物の専門店「土佐壼屋(とさつぼや)」。400年以上の歴史を誇る、土佐の伝統製法でつくられた刃物が店頭にズラリと並びます。
購入した刃物には無料で名入れをしてもらえるので、記念にぜひ!切れ味抜群でいつものお料理が楽しくなりますよ。
周辺の街歩きと合わせて一日楽しく過ごすことができる龍河洞。
幻想的で神秘的なスポットを、家族や友だちとワイワイ探検するのはもちろん、自分を見つめ直す時間にもオススメです。

※一部写真は提供:龍河洞みらい
畔元志保

畔元志保

高知県生まれ、高知県育ち、高知県が大好きな高知県民。高知県のタウン誌「ほっとこうち」の編集部勤務を経て、フリーライターになり、横長の高知県を西へ東へ駆け巡っている。高知県の大自然と、可杯・箸拳・菊の花を愛するお酒好き!

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