「白兎海岸」は恋の最強パワースポット!?神話のラブストーリーもここから!

2019.07.31 更新

神話「因幡の白うさぎ」の舞台になった鳥取県にある「白兎(はくと)海岸」。神話の中でウサギが渡ろうとした島や、白兎神をまつる神社もあり、歩いて回れる範囲に見どころがいっぱい!「恋人の聖地」としてカップルにも人気な観光地の、見逃せないポイントを紹介します。

エメラルドブルーの美しいビーチ「白兎海岸」を散策

「白兎海岸」を紹介する前に、まずは神話「因幡の白うさぎ」のあらすじから。
その昔、ウサギが島に渡ろうとして騙したワニザメに嘘がバレ、皮を剥がれて苦しんでいるところに通りかかったのが、美しい八上姫(やかみひめ)に求婚するための旅をしていた大国主命(おおくにぬしのみこと)と八十神(やそがみ) と呼ばれる大勢の兄弟たち。

兄弟たちはウサギの姿を見て意地悪を思いつき「海水に浸りなさい」と言いました。それを信じたウサギは海に入って体を乾かしましたが、体はもっとヒリヒリするばかり。兄弟たちの後にウサギを見つけた大国主命は、悲しむウサギに「水で体を洗い、蒲(ガマ)の穂に包まって休みなさい」と教え、ウサギはやっと元気な姿に戻ることができました。

恩を感じたウサギは「八上姫は八十神たちではなく、あなたを選ぶでしょう」と予言します。そして、後に大国主神と八上姫は結婚することになりましたとさ。めでたし、めでたし。
▲国道9号を走ると「白兎海岸」の案内標識がある

その神話の舞台こそが、鳥取県東部の日本海側にある白兎海岸。山陰の幹線道路として交通量も多い国道9号沿いで、鳥取市の市街地や鳥取県を代表する観光地「鳥取砂丘」からマイカーなら15分ほど。JR鳥取駅からは路線バスで約30分の場所にあり、比較的アクセスが良好な観光スポットです。
▲神社のような外観の「道の駅 神話の里 白うさぎ」

白兎海岸と国道9号を挟んだ場所に、観光の拠点になる「道の駅 神話の里 白うさぎ」があります。海岸には駐車場がないのでマイカーはここへ。路線バスもここに停まります。あ、そうそう、バス停の名前は「白兎神社前」なのでお間違えなく。
▲白兎海岸へは歩道橋を渡って

道の駅の前には歩道橋があり、白兎海岸へのアプローチになっています。スロープもあるので、車いすでも渡ることができますよ。国道9号はひっきりなしに車が往来しているので、くれぐれも国道を走って横切ったりはしないでくださいね。
▲歩道橋の上からも白兎海岸が見渡せる

白兎海岸の海景色は国道を車で走りながらでも見えますが、歩道橋の上からはさらに広がりのある景色が楽しめます。海に向かって左手に見える小さな島が神話「因幡の白うさぎ」でウサギが渡ろうとした「淤岐ノ島(おきのしま)」です。
▲「大黒様」の歌碑がある展望スポット

歩道橋を下りると、鳥取県出身の音楽家・田村虎蔵(とらぞう)が作曲した童謡「大黒様」の歌碑があります。
「大きな袋を肩にかけ 大黒さまが来かかると ここにいなばの白うさぎ 皮をむかれて あかはだか~♪」
と、神話「因幡の白うさぎ」を題材にした有名な歌です。大黒様とは大国主命のことで、ある程度の年齢の方なら聴いたことがあるのではないでしょうか。
▲砂浜へも簡単に下りることができる

白兎海岸はサーフィンなどのマリンスポーツでも人気の場所。エメラルドブルーの海が美しく、夏は海水浴場として使われていました(離岸流の発生などもあり2019年からは遊泳区域が西に500mほど離れた場所に移動)。晴れていると白い砂浜が眩しいほどで、本当にきれいなビーチです。
▲砂浜にポツンと石燈籠が……

ちなみに、淤岐ノ島の手前の砂浜には石燈籠が立っています。ここは「恋島」と呼ばれ、大黒様が八上姫にプロポーズした場所なのだとか。そして、ここから見る淤岐ノ島はウサギの形に!……見えませんか?

ウサギがいっぱいの「白兎神社」に参拝

▲「白兎神社」の手前にあるウサギと大黒様のモニュメント

続いて訪れたのは「白兎神社」。名前の通り、ウサギにはたいへん縁の深い神社です。
▲白兎神社の「一の鳥居」

白兎神社があるのは道の駅のすぐ横。駐車場の隣りには一の鳥居があり、ここが参道の入口です。
▲一の鳥居の横にピンクのポストを発見!ちょうど郵便局員が回収中

ハートマークやウサギの絵があしらわれたかわいいポスト。中には白兎神社で縁結びを祈願した御札が収められているため、ここからラブレターを出すと、効果てきめん!?その名も「すご!ウサ縁結びポスト」です。
▲さっそくウサギたちがお出迎え。奥に見えるのは二の鳥居

参道の両脇には石でできたたくさんのウサギが並んでいます。一の鳥居から1分ほど歩いただけで見つけたウサギは約20羽(体)。
▲ウサギたちはどれもかわいいポーズ

ちょこんと座っていたり飛び跳ねていたり、ウサギの格好は様々。どれもかわいいですね。
▲ウサギにのっかる白い小石が気になる……

ところで、どのウサギを見ても白い小石がいっぱい乗っていますよね。何故でしょうか……?その答えは後ほど。
▲二の鳥居の横木にも白い小石

ウサギのゾーンから少し歩くと、二の鳥居があります。一の鳥居ほどの高さはありませんが、横木にはきっと放り投げて乗っけたであろうたくさんの白い小石がありました。
▲神話をモチーフにした砂像

二の鳥居をくぐると、八上姫(左)にプロポーズしている大国主命と、それを見守るウサギの砂像がありました。神話のクライマックスシーンですね。おっ、ここにも白い小石が……。
▲手水舎には大黒様の大きな袋に乗ったウサギの像

一の鳥居から1分ほど歩いたところに手水舎がありました。いよいよ拝殿や御本殿も近そうです。それにしても、このウサギはちょっとぽっちゃりさんですね。
▲ありふれた池に見えて、実は不思議なスポット

手水舎のすぐ先には、傷ついたウサギが体を洗ったとされる「御身洗池(みたらしいけ)」があります。それだけでもスピリチュアルな雰囲気を感じるのですが、ここは雨が降っても日照りが続いても水位が変わらないのだとか。そのため「不増不減の池」とも呼ばれています。
▲ウサギの像に導かれるように拝殿に到着

たくさんのウサギの像と出合って、気持ちの和む参道でしたが、いよいよ神様がまつられている場所に到着です。

縁起物のウサギがどれもかわいすぎる!

▲拝殿の注連縄(しめなわ)は左綯(な)え

白兎神社は古事記や日本書紀にも登場する古社で、創建は不明ですが、慶長年間(1596~1615年)に社殿を再興したとの記録が残っています。とにかく由緒ある神社なんですね。注連縄は出雲大社などと同じ左綯えでした。
▲白兎神をまつる御本殿

ウサギが傷を癒やしたことから皮膚病ややけどなどにご利益があるとされ、大国主命と八上姫との婚姻を取り持ったことから縁結びの神社としてのご利益も評判です。男女の仲はもちろん、仕事や家族など世の中のあらゆる縁を結んでくれるそうですよ。
▲社務所は拝殿のすぐ横。縁起物はここで

参拝後はお守りをいただくため社務所へ。何と何と、縁起物もウサギだらけでした!どれもかわいいものばかりですが、筆者的に惹かれたのはこれ!
▲「開運うさぎまもり」(500円)

ハートマークのついたウサギが文句なしにキュートです。このお守りはストラップとしても使え、小判もついているから金運アップも期待できそう。
▲「縁結び御守り」(800円)

こちらは見ての通り、ズバリ縁結びです。結び目がウサギの耳になっていて、色もピンクと白の2色。これは女子にはたまらないでしょうね。
▲「白うさぎみくじ」(300円)

極めつけはこれ!陶器でできたウサギの中におみくじが入っています。このかわいさだと、たとえ凶が出ようと気になりませんね(いや、気になるか……)。小物のオブジェとしてもレベルが高くて、大人気だそうですよ。
▲縁結びの絵馬(500円)はハート形

恋愛成就の参拝者が多いことから、絵馬はピンクのハート形。そして縁を取り持つウサギも描かれています。これはご利益がありそう。
▲謎の小石の正体が判明!

ウサギの像や鳥居に乗っていた小石の正体はこれ!縁起物の「結び石」でした。「縁」と書かれた小石が5つ入って500円。鳥居の上に乗れば良縁や子宝、健康などの願いが成就するそうで、身に着けてお守りにしてもいいそうですよ。

ウサギが名誉駅長の「道の駅」で名物グルメ&お土産

少し小腹も空いてきたので「道の駅 神話の里 白うさぎ」へ行くことに。ここはウサギや縁結びにちなんだ名物グルメやお土産屋がたくさんあります。
▲1階の休憩スペースにある「名誉駅長室」

ここで、人気ならアイドルも顔負け!というのが、ウサギの名誉駅長。
▲名誉駅長はお昼寝中……?

こちらが、その名誉駅長「命(みこと)」ちゃんです。ウサギの寿命は6~7年と言われていますが、もう10歳(2019年7月現在)になるとても長生きのウサギ。特技はお昼寝(笑)……だそうです。
▲愛を誓うなら「白兎起請文(きしょうもん)」で

カップルにおすすめなのが、名誉駅長室の横で販売されている「白兎起請文(税込300円)」。3枚入っている神符に2人の名前と愛の誓いを書き、1枚は神社の拝殿に設置されている受入れ箱に。神社でお焚き上げしてくれ、残りの2枚はお互いが持ち帰って保管するものです。起請文を書いて結婚のゴールを迎えた夫婦が何組もいるそうですよ。
▲名物料理が味わえる和風レストラン「おさかなダイニングぎんりん亭」

2階には店内に生け簀を備えた和風レストランがあり、新鮮な日本海の幸を味わうことができます。
▲メインの丼に天ぷらや茶碗蒸しも付く食べ応えのあるセット

ここで数あるメニューの中でも人気なのが、神話を丼の上に描いた「うさぎの三段跳び丼」(税込1,620円)。
▲紅白のウサギがワニザメの上をピョン!

白イカの刺身を波、沖漬けをワニザメに見立てて、その上に大根とニンジンをくり抜いたウサギが3羽。ウサギが傷をいやすときに使った蒲の穂はイクラと錦糸玉子です。
▲白イカの刺身は適度な歯応えと甘みがたまらない

ビジュアルだけでなく、味わいも申し分なし。薬味のショウガを溶いた特製だし醤油につけて食べる白イカの美味しさは格別です。驚くほど甘く、程よい弾力の歯応えも楽しめて大満足でした。
▲「活いか姿造り」(100g税込2,160円)※写真は約300g

もう一つの名物が、生け簀から揚げたばかりの白イカを瞬時に捌く姿造り。透明な身で驚くほど甘みが強く、コリコリとした食感は格別。「イカの女王」と呼ばれる鳥取名物の白イカを堪能できる逸品です。
▲1階の特産品売場には鳥居を模したオブジェ

道の駅は外観も神社をモチーフにした造りでしたが、館内もこの通り。1階の特産品売場には銘菓や地酒など鳥取のお土産がたくさん揃っています。
▲「縁結び 白兎ジンジャ—最中」(税込270円)

お土産に人気の「縁結び 白兎ジンジャ—最中」は、こしあんに生姜を入れた最中で、1袋にピンクと白の2羽(個)。鳥取の名水を使って練っているそうで、甘さの中にも生姜の風味が効いていて、ちょっと大人の味わい。あ、生姜のジンジャーと神社をかけてるんですね!美味しかったので、たくさん入った箱入りはないのかとスタッフに尋ねたら「ご縁で結ばれた2羽、数が増えて複雑な関係になるといけないので……」とのこと。ごもっともです。
▲話題の「すなば珈琲」も出店

特産品売場の中には、何かと話題を振りまく「すなば珈琲」もあります。もちろんコーヒーがおすすめですが、ここには他店にはない縁結びグルメも。
▲バンズがハート形の「もさバーガー」(税込500円)

すぐに鮮度が落ちるため、ほとんど地元でしか消費されることがない貴重な「もさエビ」を使ったバーガーです。エビのミンチカツに、砂丘らっきょうを使ったタルタルソース。そして白イカのイカスミが入ったバンズは真っ黒でハートの形をしているんです。「甘エビより甘い」と言われるもさエビの美味しさを堪能できるのはもちろん、鳥取の特産を一度に味わえますよ。

カップルに人気!コインに願いを託す展望広場「白兎の丘」へ

道の駅でランチを堪能してお土産をゲットしたら、次はカップルに人気の絶景スポット散策へ。
▲案内板がフォトジェニック

白うさぎが大国主命と八上姫の結婚を取り持ったことから、白兎海岸は日本で初めてのラブストーリーの発祥地として2010年に「恋人の聖地」に認定。2012年12月には海岸の西側が「白兎の丘」として整備されました。
▲車両は進入禁止なので、徒歩で向かいます

道の駅から歩道橋を渡り、海岸沿いの歩道を歩くと5分ほどで「白兎の丘」の入口に。ここから坂道を上ると、カップルに人気の展望広場があります。
▲坂道の途中にも展望スポット

3分ほど歩くと、休憩所のような東屋を発見。実は、ここも見逃せない展望スポットなんです。
▲眼下に淤岐ノ島。……ん、ワニザメも?

晴れた日なら水平線がくっきり。そして、すぐ下には淤岐ノ島を見ることができます。こうして見ると、点々と続く黒い岩礁がワニザメに……見えなくもないですよね。
▲さらに上ると「気多ノ前(けたのさき)展望広場」に

東屋からさらに2分ほど歩くと、展望台が見えてきました。この日は平日でしたが、数分の間に2組の若いカップルとすれ違ったので、目立たない場所の割にはけっこう人気のようです。
▲広場に到着。右奥が展望台

ここが「恋人の聖地」のシンボル的スポット。まずは展望台に上がってみましょう。
▲展望台から見渡す白兎海岸

日本海に向かって180度のパノラマが広がっていました。右手(東)には白兎海岸が一望でき、その先は鳥取砂丘です。不安定な天気で雲が多かったのは残念ですが、晴れた日なら西の方角に「伯耆(ほうき)富士」と呼ばれる山陰の名峰「大山(だいせん)」も望めます。
▲かわいいゴミ箱、いや賽銭箱?……と、思ったら!

ハートの穴が開いた箱は「白兎のお告げ箱」。三歩離れた場所から願いごとを書いたコインを投げて、少ない回数で穴に入るほど願いが叶う日が近いのだとか。恋占いや縁占いみたいなものですね。
▲願いを書く「願掛けコイン」(1枚税込300円)は道の駅で

で、取り出したのは道の駅で購入した「願掛けコイン」。ハートとウサギをモチーフにしたキャラクターの「いなバニー」がデザインされています。
そして、投げてみると、おっ~~!見事に1回目でイン!この年末には宝くじが当たるかも?
▲二人で鐘を鳴らすと幸せになれると評判

すぐ横には、見るからに幸せが集まっていそうな「愛の鐘」もあります。鐘を鳴らすのに立つ足場はハート形。カップルが愛を誓う場所のようですが、筆者は一人でカ~ン、コ~ンと鳴らしておきました。ま、いいことはないにしても、厄払いにはなったかな。
▲淤岐ノ島は見る角度を変えると大黒様の横顔にも

白兎海岸はパワースポット、ラブストーリー、グルメ、写真映えと、旅を楽しむ要素がいっぱい。もしかしたら「鳥取最強の観光スポット」とも思える場所でした。カップルはもちろん、女子旅やグループで行ってもわいきゃい盛り上がれること間違いなしですよ。
廣段武

廣段武

企画から取材、撮影、製作、編集までこなすフリーランス集団「エディトリアルワークス」主宰。グルメレポートの翌日に大学病院の最先端治療を取材する振り幅の大きさと「NO!」と言わ(え?)ないフレキシブルな対応力に定評。広島を拠点に山陽・山陰・四国をフィールドとして東奔西走。クラシックカメラを語ると熱い。

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