世界三大夕日!釧路の夕日をサンセットクルーズで眺める

2019.07.20 更新

世界中の船乗りたちから夕日の美しさが称賛され、いつしか「世界三大夕日」のひとつとして呼ばれるようになった「釧路の夕日」。その美しい夕日を海上から堪能できるのがサンセットクルーズです。オレンジ色に染まる釧路港の大パノラマを海上から眺めれば、感動すること間違いなし。その魅力を、クルーズ後におすすめしたい釧路の夜景を眺めながらのディナーとともに紹介します。

▲世界に誇る夕日の美しさを船の上から堪能してきました

美しさは世界レベル。船乗りたちから称賛された「釧路の夕日」

北海道東部にある釧路市は、太平洋の国際的な物流の中継地点として、また豊かな漁場を持つ漁業の拠点として機能する「釧路港」を有する港町です。
▲釧路港には世界中から様々な船が寄港します

日本のみならず世界中から船乗りたちが訪れ、昭和40(1965)年ごろからは「この港の夕日は世界でも屈指の美しさだ」と言われるように……。
そして「釧路の夕日」はインドネシアのバリ島、フィリピンのマニラ湾と並ぶ「世界三大夕日」として数えられるようになりました。
▲「幣舞(ぬさまい)橋」から望む夕日。いつまでも見ていたくなるような美しさです

釧路の夕日を船の上から見られる!サンセットクルーズに参加しよう

そんな夕日を称賛した船乗りたちと同じように、船の上から「釧路の夕日」を眺められる「サンセットクルーズ」が催行されています。通年で乗船することができ、所要時間は約90分。出航時刻は季節によって変わるので、事前に催行元の「BAY LOUNGE」まで確認をおよび予約をしておくと安心です。
さて、当日は出航の約15分前までに、釧路川沿いにある「BAY LOUNGE」の事務所に来て、チケットを受け取りましょう。
▲「BAY LOUNGE」の事務所は釧路駅から車で約5分。複合商業施設「釧路フィッシャーマンズワーフMOO(ムー)」 の対岸にあります(写真提供:有限会社アイコム)

チケットを受け取り、ライフジャケットを借りたら、目の前を流れる釧路川に係留されているクルーズ船の「シークレイン号」に乗船します。取材した5月下旬の出航時刻は17時半でした。
▲出港準備中の「シークレイン号」。後ろに見えるのが幣舞橋です

「シークレイン号」は50人乗り。船の内外各所にデッキがあり、トイレも完備。航海中も船長の許可があれば、自由に船内を移動できます。
▲後部の室内デッキ。船の高い位置にあり、比較的揺れが少ないため、船酔いしやすい人はこちらに座ることをおすすめします
▲外側のデッキは船の前後と上部にあり、ベンチも置かれてます。波の高い場所などでは船長の指示に従って船内に入ってくださいね

なんと、船内の飲み物はソフトドリンク、アルコール類ともに飲み放題(4月下旬~11月)。持ち込みも自由とのことで、きれいな夕日を見ながら乾杯!と、乙なクルーズを楽しめそうです。
▲コーヒーやジュース、ワインやチュウハイなど豊富なドリンクが飲み放題!ビールはサーバーからそそぐ生ビール。おつまみもご自由にという太っ腹ぶり!

広々とした船内と、快適なサービスでこれからの船旅に期待もふくらみます。クルーズ参加者全員が乗り込むと、いよいよ出航です!
▲今回のクルーズでお世話になった船長の佐久間克壽(かつとし)さん。奥は船内アナウンスなどを担当する村上絵里香さん

船上の景色は感動の連続!釧路港内を巡り、夕日をウォッチング

出航した「シークレイン号」は、港とは少しだけ反対の方向へ。まずは釧路川に架かり、釧路市のシンボルといえる幣舞橋を間近から見せてくれました。船上アナウンスによると「日本ではじめて橋の上に彫刻が設置された、美しい名橋です」とのこと。このように航海中は船外に見える景色のガイドもしてもらえます。
▲釧路の人々の生活を支え、市を象徴する幣舞橋。橋のほぼ中心には春夏秋冬を表す「道東四季の像」の彫刻が設置されています

幣舞橋を見たら、橋の前でUターン。いよいよ釧路川を下って港に入っていきます。釧路港は東港・西港の2区画に分かれており、サンセットクルーズでは東港~西港を巡って引き返し、東港の沖で夕日を見るというルートを取ります。

まず、東港に入っていくと、そこに停泊していたのは海上保安庁の巡視船「そうや」。村上さんによると、「この巡視船は『北海の守護神』と呼ばれ、平成23(2011)年に東日本大震災が発生した際には、津波により指揮機能を失った釜石海上保安部の現地対策本部として運用されました」とのことです。
▲昭和53(1978)年から運用されており、海上保安庁でも最古参の巡視船。その姿には風格すら感じます

東港を抜け、西港へ入ると沿岸の釧路の工業地帯が見えてきました。石油やガスのコンビナート、その奥には釧路市の主産業である製紙工場なども見えます。それらを運ぶ国内外の多くの商船が釧路港を利用しているという説明があり、北海道を代表する国際貿易港湾であることがよくわかります。
▲筆者自身は釧路といえば漁港のイメージをもっていましたが、沿岸に広がる工業地帯の光景を見て、色々なものがこの港を行き来していることを感じました

船の貨物の積み下ろしをするガントリークレーンも迫力たっぷり。残念ながら動いているところは見られませんでしたが、これも商船が行きかう港ならではの景色です。
▲港にたたずむ巨大なガントリークレーン。そのスケールの大きさに圧倒されました

西港の奥まで来ると船は引き返し、夕日のウォッチングスポットへ向かいます。この辺りでカモメにエサを与える「モグモグタイム」を体験。船に用意された食パン(無料)を投げるとカモメたちがいっせいにやってきます。
▲器用に空中でパンをキャッチするカモメも

カモメたちとたわむれているうちに東港の沖、夕日のウォッチングスポットにやってきました。ここからが今回のクルーズのメイン、「釧路の夕日」の美しさを堪能する時間です。この日の天気は空に雲がほとんどない晴天。西の方にはオレンジ色の大きな太陽が少しずつ沈んでいくのが見えました。
▲船の上部デッキから眺める夕日。空には見事なグラデーションが現れ、正に自然の作り出す芸術です

夕日の色は沈むごとに濃くなり、刻一刻と景色の表情を変えていきます。一瞬たりとも目が離せない、そんなショーが大パノラマで繰り広げられているようでした。
▲沈み始めた太陽。海には光の道が現れていました
▲ガントリークレーンや工場の煙、クルーズで見てきた景色がシルエットに包まれていきます
▲太陽が山陰に隠れはじめると、今度は太陽体にグラデーションが
▲雲がある時の夕日も、違った趣が。どんな景色に出合えるかは一期一会です(写真提供:有限会社アイコム)

18時40分ごろに太陽は完全に沈んでしまいましたが、この後に「マジックアワー」というロマンチックな時間が訪れることもあります。筆者が乗船した日は残念ながら見られませんでしたが、条件によっては濃紺の空と茜色に染まった雲のコントラストが美しい景色を見ることができるそうです。
▲空だけではなく、海までも茜色に染まる「マジックアワー」。運がよければこんな景色に出合えることも(写真提供:有限会社アイコム)

すばらしい夕日のショーが終わると港への帰路に就きますが、その途中にもまだまだ見どころがあります。釧路市は日本で唯一、海底から石炭の採掘を行っていて、その掘り出された石炭を集積している場所を船上から見られる場所を通ります。
▲ここが石炭の集積地。採掘された石炭は専用の運搬船で運ばれ、火力発電所の燃料になるそうです

海底炭鉱の中では現在、なんと日本酒の熟成も行われています。気温や湿度変化の少ない坑道で寝かされた酒は軟らかく、まろやかな味わいになるそうです。その名も「海底力(そこヂカラ)」。こちらも船内で試飲可能なので、釧路へ来た思い出を一つ増やすことができます。
▲残念ながら筆者は車で来ていたために飲むことができませんでしたが、いつか味わってみたいものです

そして19時ごろ、船は出航した釧路川河口へ戻ってきました。出迎えてくれたのは夜景。ウォーターフロントにある複合商業施設「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」などが美しくライトアップされ、水面に映る景色も相まって、クルーズ最後の見どころとなっていました。
▲幻想的なウォーターフロントの夜景がクルーズを締めくくります(写真提供:有限会社アイコム)

船が岸壁に係留されると、クルーズは終了。ロマンチックな夕日だけではなく、海から眺める様々な景色に感動できた約90分の航海でした。

なお、今回は素敵な夕日に出合えましたが、釧路の天気は曇りが多いため、夕日が見られないことも。そんな方に向けてサンセットクルーズでは、夕日が見られなければ3ヵ月以内の再乗船が半額になるという「夕日リベンジ割引」も行っています。もし夕日を見られなかった場合はこちらもご検討を。
▲他にも、釧路市周辺に住んでいる人を対象にした「釧路人割引」や、クルーズの様子をSNSに投稿すると料金の10%がキャッシュバックされる「SNS投稿割引」も

クルーズの後は「釧路倶楽部」で夜景とともに最高のディナーを

サンセットクルーズを体験した後に、立ち寄りたいのが「BAY LOUNGE」の事務所と同じ建物の2階にあるカフェレストラン「釧路倶楽部」。オーナーのこだわりが詰まった創造的な店内で、釧路や根室産など地元の食材を使ったメニューを楽しめます。
▲入り口は「BAY LOUNGE」事務所の建物裏側。こちらは道路沿いです

高い天井と大きな窓から見える釧路川の夜景は開放感たっぷり。計算しつくされた癒しの空間がそこにはありました。
▲店内には靴を脱いで入ります。窓沿いのカウンター席はゆったりとした座椅子。リラックスして食事を楽しめる空間が広がっています

この日、注文したのは「知床鶏のグリル」(税抜1,300円)と「厚岸おおつぶあさりのボンゴレビアンコ」(税抜1,500円)。どちらも道東の食材を使い、シェフが腕によりをかけた料理です。
▲アスパラやズッキーニなどの野菜ももちろん地元産

知床鶏は肉厚でジューシー、それでいて軟らかくしっかりとした味わい。厚岸あさりも海の恵みを舌で感じることができて絶品でした。そして、食後には「石炭焙煎釧路コーヒー」(税抜600円)をオーダー。
▲その名の通り釧路炭鉱の石炭で焙煎したコーヒーです

香り豊かなコーヒーを飲みながら、先ほど見た夕日を思い浮かべ、旅を振り返る。クルーズと合わせて贅沢な時間を過ごしていることに、あらためて感じ入るひと時でした。
サンセットクルーズで見た釧路の夕日は、世界に誇れるというのも納得の美しさでした。釧路市を訪れたら、家族や恋人と、ぜひこのロマンチックな体験をしてみてください。
▲いつかはバリ島やマニラ湾、他の「世界三大夕日」も見てみたいものです
長尾悦郎

長尾悦郎

北海道十勝地方でカメラマン、ライター、新聞記者として活動中。撮影ジャンルは広告、風景、人物など幅広く。地元観光協会勤務やご当地キャラマネージャーなどの経験を生かし、地元をもっと盛り上げていきたいと思っています。(編集/株式会社くらしさ)

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