百花繚乱!「やくらいガーデン」は四季折々の花の競演が楽しめる自然満喫スポット

2019.07.20 更新

宮城県の北西部に位置する加美町(かみまち)。薬莱(やくらい)山と鳴瀬(なるせ)川の清流に育まれた、雄大な自然にあふれる地です。町にはアウトドアスポットや自然を生かした観光施設が点在していますが、その中でも一番の人気スポットが「やくらいガーデン」。美しい花々を見て撮って楽しめるとあって、近年若い女性の来場が急増しています。そんな「やくらいガーデン」の楽しみ方をご紹介します。

季節ごとの花々が咲き誇る、広大な自然の大パノラマ!

四季折々の花々が見られる「やくらいガーデン」は、加美町の中央にそびえる薬莱山の麓にあります。仙台市の中心部からは車で約40分。東北自動車道を北上し、大和ICを下りて国道457号線経由でアクセスします。1996(平成8)年のオープンから徐々に規模を広げ、現在は約15万平方メートルという広大な敷地を有しています。
▲開園期間は4月中旬~11月末。入園料は大人700円、小・中学生200円(ともに税込)。敷地内には教会もありウエディングに利用されています

特長はその広さと豊富な花の種類。園内はいくつかの花畑と、最奥部にある「ふるるの丘」、ローズガーデン、コニファーガーデン、ハーブガーデンなど8つのテーマガーデンで構成されています。花畑を縫うように遊歩道が設けられ、1時間ほどでゆっくり見て回れます。
▲取材に訪れた5月下旬には、ふるるの丘に向かう途中の花畑に、10万株のビオラが色とりどりに咲き誇っていました
▲5万平方メートルの面積を誇るふるるの丘では、例年5月下旬に菜の花の開花がピークを迎えます

取材時に間もなく見頃を迎えるところだったのが菜の花。菜の花は秋に種をまいて冬を越させ春の初めに咲かせるのが主流ですが、ここでは貴重な遅咲きの菜の花を見られます。ハナナという品種の種を3月初めにまいて5月末に見頃を迎えるようにしているそうです。
▲ふるるの丘のてっぺんにある展望台からの眺め。道を挟んで反対側の丘の上には「花と緑の教会」があり、一面の菜の花に教会という、異国情緒あふれる写真を撮影できます
▲菜の花が見頃を迎えた頃の写真。青空と黄色のコントラストが一段と映えます

季節によって見どころが変わるテーマガーデン

季節によりさまざまな表情を見せるやくらいガーデン。ほかの時季の園内の様子も見てみましょう。ガーデン入り口から遊歩道を下りふるるの丘に向かう途中や、ふるるの丘からガーデンプラザにつながる道のそばにはローズガーデンが点在しています。
▲例年6~7月には約160種類のイングリッシュローズやフレンチローズが咲き競い、辺り一帯がバラの香りに包まれます
▲ローズガーデンにある「バラのアーチ」(写真中央)はフォトスポットの一つ
▲例年8月上旬~中旬には、園内図左上の花畑でヒマワリが見頃を迎えます

この他にも、針葉樹を集めたコニファーガーデン、さまざまなハーブが植わるハーブガーデン、季節になるとラベンダーが咲く花畑などさまざまな見どころに溢れています。
さらに秋になると、ふるるの丘もその表情を一変させます。
▲例年9~10月にはサルビアやマリーゴールド、ケイトウなど20~30種類の色鮮やかな花々が整然と咲き誇り、全体が見事に調和した花畑となります
▲教会側を見た景色もこれだけ変わります。秋は、来場者も一年で最も多くなる時季なのだとか

11月末にガーデンの開園期間が終わると、花畑を全て耕した上で、種をまいたり苗を植えたりして春のオープンに備えます。ふるるの丘には菜の花の種をまき、菜の花の見頃を終えると、今度は秋に向けて種類や色の異なる約15万株の苗を手作業で植えていきます。こうしたスタッフの苦労があってこそ、開園期間中はいつ訪れても美しい景観に出合えるのですね。

フォトスポットや期間限定イベント、ウエディングも

同園には週末や連休を中心に、県内外から多くのお客さんが訪れています。年配の方や家族連れのほか、最近では「SNS映えする」という評判から若い女性グループも急増中。何しろここに来ないと撮れない写真ばかりなので、その人気ぶりもうなずけます。
▲お薦めの撮影スポットにはフォトスタンドも
▲スタッフが手作りしているというオブジェも園内の一部で見られます。ヨーロッパの街並みを再現したようなかわいらしさ
▲バラが咲く前のローズガーデンのアーチも、これはこれでいい写真が撮れそう

年に数回、期間限定イベントも開催。訪れた時はちょうどイースターフェア(4月下旬~5月下旬)を開催していました。秋にはハロウィーンフェア(9月上旬~10月中旬)があり、園内にキノコとカボチャが登場するそうです。
▲園内の至る所にイースターエッグが隠されていました

さらに2017年からは、ライトアップイベント「星あかり」を10月中旬~11月中旬に開催。満天の星の下、LEDに照らされた花々が幻想的な世界を演出します。
▲「星あかり」の開催期間中はカップルの来場が多いとのこと

花と光の教会は、実際の結婚式にも利用されています。残念ながら一般開放はしていませんが、たまたま訪れた日に式が挙げられていたら、幸せをお裾分けしてもらえたような気持ちになるはずですよ。
▲花々に彩られ、開放的なロケーションの教会
▲教会内からは、窓の向こうに開放的な景色を眺めることもできます
▲教会の正面には薬莱山も望めます

最近は教会だけでなく、花畑の中で結婚式を挙げるカップルも増えているそう。花畑の中にアーチを設置して椅子を並べれば、花々や薬莱山に囲まれた大自然の式場に早変わり。新郎新婦はもちろん、参列者の心にも残る式になりそうです。
▲フォトウエディングの需要も増加。一面の花に囲まれたロケーションで撮影すれば、一生の思い出になること間違いなし
▲フォトウエディング用のスポットもあり、一般の来園者でも利用できます

ガーデン散策の後はランチバイキングで地元野菜を堪能

園内を歩いておなかもすいてきました。ガーデン入り口の手前にあるレストラン「フォーリア」でお待ちかねのランチをいただきましょう。こちらのレストランでは、地元の野菜をふんだんに使ったヘルシーな料理をバイキング形式でいただけます(大人1,600円、小学生800円、3歳以上300円 ※すべて税込/制限時間70分)。メニューは20種類ほどで、旬の食材が取り入れられています。
▲レストラン「フォーリア」店内。天気の良い日のお昼時は数十組待ちになることもあるほどの人気です
▲一押しは地場野菜を使ったサラダ。みずみずしいレタスが癖になり、何度もお代わりしちゃいました
▲豆腐ハンバーグ、チーズダッカルビ、ガーリックポテト、ロールキャベツ、竜田揚げ、メンチカツにパスタやあんかけ焼きそばなど、老若男女に人気のメニューがそろいます
▲本日のピザはカプリチョーザとのこと
▲テーブルに並べてからちょっと欲張りすぎたかな、と思ったものの、ヘルシーなのでさらっと食べられて、すぐに2巡目へ
▲シュークリームやケーキ、フルーツなど、一口スイーツも豊富

サラダやミネストローネなど、地元の野菜を使ったメニューが特においしかったです。全体的にあっさりとした味付けで、素材の味を感じられました。
園内の入り口ではソフトクリームも販売。改良を重ね濃厚な味わいにしたところ売り上げが伸び、土・日曜は1,000個出るほどの人気になったそうです。
▲やくらいガーデンオリジナルのソフトクリーム「のうこうソフト」(税込300円)。園内散策から戻ってきた後の一口は格別でした

「ガーデンショップ」でお土産を。思い出と一緒に持ち帰り

レストランの横には、季節の花々にちなんだ商品を販売する「ガーデンショップ」が併設されています。アロマグッズやスキンケア、ハーブティー、カップやテーブルウエア、雑貨などをそろえています。
▲花にまつわる商品が所狭しと並び、店内は良い香りで満たされています

スタッフのお薦めは、ビオラやパンジーなどガーデンに咲いている花々の押し花で作ったオリジナルグッズ。ヘアゴム(税込486円)、アンティークストラップ(税込594円)、フラワーストラップ(税込648円)、iPhoneケース(税込1,296円)などがありました。
▲一つ一つ手作りなので、色や形などお気に入りを選ぶのも楽しい
▲押し花で作ったフラワーストラップ(左2つ)とiPhoneケース
▲ローズヒップの甘酸っぱさと香りが口いっぱいに広がる「ローズヒップラスク」(税込550円)などのオリジナルスイーツも人気
▲ショップの外ではバラなど花の苗も販売しています

ほかにも、15名以上の団体向けに体験教室を用意。アロマキャンドルやアロマソープ、ガーデンインテリア、ヘアアクセサリーやコサージュなどを作ることができます。イースターやハロウィーンなどのイベント期間中には、団体でなくても参加できるワークショップも開催されますよ。

見渡す限り一面の菜の花畑やパッチワークのように敷き詰められたビオラなど、美しさだけでなくそのスケールの大きさに圧倒される「やくらいガーデン」。どこを切り取っても写真映えするスポットで、散策した後には食事や買い物まで楽しめる、まさに花のテーマパークでした。

立ち寄りマスト!天然水でで造った地ビールを味わえるビアホール

やくらいガーデンを訪れたなら、必ず立ち寄りたいスポットが「レストランぶな林(りん)」。宮城と山形の県境に走る山脈から流れ出る天然水を使い、ドイツの伝統的な製法で造った「やくらいビール」を提供する工房一体型のビアホールです。
▲やくらいガーデンから車でたった3分。ここまで来て寄らなかったら損です
▲土・日曜は観光客中心ですが、平日の夜は地元の方でにぎわっているそう。地元にこんな場所があるなんて、うらやましい限りです

その土地で採取されるおいしい水から造られているのが、やくらいビールの一番の特徴。いつも晩酌に缶ビールを飲んでいる人に、1カ月に1回はここで飲んでみようと思ってもらえるような、地元に定着したビアホールを目指しているそうです。
▲ガラス越しに見える大きな窯が雰囲気を演出

その味を存分に味わってもらおうと飲み放題(90分・税込2,200円)も用意しており、ピッチャー(1,800ml・税込2,180円)との差額はたったの20円!だったら飲み放題のほうが断然お得ですよね!
▲さまざまなスタイルがあり、味わいが異なるのも地ビールの魅力の一つ。左からヴァイツェン、デュンケル、ピルスナー(各グラス・税込580円)

ピルスナー、デュンケル、ヴァイツェンとオーソドックスなドイツスタイルのビールを定番でラインアップするほか、近年は地域とコラボしたビールも積極的に展開。地元の酒蔵とコラボした日本酒の香りのするビールや、東松島市で被災した農地で作付けした大麦で造ったビールなど、全5~6種類をそろえています。造りたてを味わえるのはレストラン一体型だからこそ。
▲すぐ隣の工房で造られたビールがタップから注がれます

仙台市内では取扱店が増えていますが、他県ではなかなかお目に掛かれない地元密着のやくらいビール。早速いただいてみます。
▲いただいたのは「復興エール」(グラス・税込580円)。被災した農地で育った麦を使っています

かんきつ系の香りを効かせ、「お代わりをしたくなるような味わいに苦味を整えた」というアメリカン・ペールエール。爽やかな香りが特徴的です。お土産用にボトル(330ml・税込500円)も販売されているので、車で来た方は、こちらを買って帰りましょう。

フードメニューにはビールに合うオードブル、サラダ、ピザ、パスタ、カレー、肉料理、魚料理などを提供しています。
▲一押しはやくらいビールで煮込んだ「地ビールシチュー」(税込1,680円)。ハーフサイズ(税込980円)もあります
▲ビアホールの運営元である薬莱山振興公社が生産する「薬莱わさび」を使った「薬莱わさびのパスタ」(税込800円)もお薦めです
レストランぶな林と同じ建物にはボルダリング施設があり、すぐ近くには温泉施設や宿泊施設、農産物直売所もあって、楽しみは尽きません。「やくらいガーデン」のふるるの丘の花が再び見頃になる頃、またこの地に来ようと思います。今度は1泊の予定で、もちろんビールは飲み放題で!
菊地正宏

菊地正宏

大船渡生まれ仙台在住のライター/漁業ジャーナリスト/編集者。 仙台経済新聞編集長。

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