国内最大級の木床版吊橋!「星のブランコ」からの絶景と七夕伝説に触れる旅
人が渡れる木床版(もくしょうばん)吊橋としては日本最大級の規模を誇る「星のブランコ」。大阪と奈良の県境に広がる生駒山系の北部、「大阪府民の森 ほしだ園地」(以下、ほしだ園地)内にあります。秋の紅葉シーズンには多くの人が訪れるという「星のブランコ」ですが、そのロマンチックな名前は、この辺りに昔から残る七夕伝説に由来するものだそう。そこで「星のブランコ」から眺める絶景を、七夕伝説のゆかりのスポットとともにご紹介します。

「ほしだ園地」で、緑と鳥のさえずりのシャワーを浴びる


訪れたのは、木々の緑が濃くなった5月下旬。気持ちの良い緑の中を歩いて、ほしだ園地のゲート(入口)に到着しました。いよいよ本格的な園内散策です(入園無料)。

案内板からすぐ、「森林鉄道風歩道橋」が見えてきました。

このウッドデッキの橋は全長約200m、最大地上高約10m。下を流れる渓流のせせらぎや、鳥のさえずりが絶え間なく聞こえてきます。時折、木の葉をサワサワと揺らしながら吹く風が木や土の香りを運んできて、自然と歩調もゆっくりになります。

森林鉄道風歩道橋を過ぎると、だんだん視界がひらけてきました。その先にあるのが、地上から高さ約16.5mある「クライミングウォール」です!

ほしだ園地が行うクライミング講習会の受講済証を持った、20歳以上の大人1名を含む2~6名のグループで利用できます(小学4年生以上が対象)。なお、初心者向けの講習会も定期的に開催されているので、ホームページをチェックしてみてくださいね(参加費1名2,500円・税込 ※先着順で1カ月前から予約受付)。

「クライミングウォール」の向かいにあるのが「ピトンの小屋」。休憩所と案内所を兼ねた建物です。室内には飲み物やアイスクリームの自動販売機をはじめ、休憩用の椅子やテーブル、お手洗いなどがあります。9~17時の間に無料で利用できます。

さあ、いよいよ目指すは吊橋「星のブランコ」です!道幅のある、緩やかな傾斜の砂利道を歩いていると、前方の木々の間の空に何か見えてきました。どうやら吊橋の一部分のようです。

ピトンの小屋から歩いて10分ほどのところで、前方に看板が見えてきました。

ここまでの歩きやすい道とはうって変わって、木々の間を縫うようにしていく階段をひたすら歩きます。道の横にどっしり居座る巨石に圧倒されます。


1本道なので迷う心配はありません。「マムシ注意」の看板に急に不安になってキョロキョロあたりを見回したり、ふいに足元をトカゲがササーッと横切って行くのにびっくりしたり……大自然の中の「ぼうけんの路」を進んでいきます。
途中で休みながらぼうけんの路を30分ほど歩き、ようやく傾斜の緩やかな広い道に出られました。ここまで来たら、「星のブランコ」まで2~3分の距離です。
緑の海原をゆく空中散歩「星のブランコ」

標高180mの場所にある星のブランコは、長さ約280m、最大地上高約50mの木床版人道吊橋です。人が渡れる木床の吊橋の中では、全国的にも最大級!
さっそく橋を渡ってみます。当然ですが、木の板の下は、はるか下の方に木々が生い茂るだけで何もありません。急に怖くなっておそるおそる足を踏み出します。

おそるおそる渡り始めると、床に使われている板は厚みがありそうだし、手すりは金属製で、自分の重みで橋がしなることもありません。風で揺れることもなくて、ちょっと安心!




思っていたよりもしっかりとした造りで、揺れも少なく、高いところが苦手な人も、ここなら周囲の大自然を楽しみながら渡り切れるかも知れません。なお、秋は赤や黄色に紅葉した絶景を眺めることができますよ。

「京都タワー」から「太陽の塔」までの大パノラマを楽しめる展望スポットへ!

山の緑の向こうに見えるのは、右奥が京都市内。そこから左へ大阪府高槻市や枚方市と続きます。さらに左へ目を移していくと、吹田市にある万博記念公園に立つ「太陽の塔」も見えますよ。


大阪近郊のアクセス便利な場所にありながら、森林浴気分が満喫できる自然豊かなスポット「ほしだ園地」。春と秋の行楽シーズン、また週末や大型連休には駐車場(普通自動車88台駐車可能)に車が入りきれないほど、多くの人が訪れるそうです。ぜひ公共交通機関で来園してくださいね。
大阪府民の森 ほしだ園地
大阪府交野市星田5019-1
[開園時間]9:00~17:00(「星のブランコ」の利用時間は9:30~16:30)
[施設利用料]無料(クライミングウォールの利用は有料)
[休園日]火曜(4、5、10、11月は無休)、12月29日~1月4日
072-891-0110(9:30~16:30)
七夕伝説で有名な「機物神社」へ
今回は、なかでも有名な「機物(はたもの)神社」を訪れてみましょう。

ほしだ園地から私市駅まで戻ったら、電車で一駅先の河内森(かわちもり)駅へ。そこから徒歩5分ほどのところにあるJR河内磐船(かわちいわふね)駅より、片町線(学研都市線)で一駅乗った津田駅で下車。約15分も歩けば「機物(はたもの)神社」に到着です。

大陸との交易が始まった、3~7世紀頃の古墳時代。養蚕業と機織りの技術を持った渡来人の集団や、星座に精通する人たちが中国の長安(現在の西安)から渡来し、機物神社のある一帯に定住したと考えられています。そのため、この神社には自然に織姫様が祀られるようになったといわれています。
そして平安時代初期、桓武天皇が国家の安泰を願って北極星を祀る祭事をこの辺りで実施。それを機に、京都の貴族らが狩猟場としてこの地を訪れるようになり、七夕にちなんだ詩歌(しいか)を披露するなどしました。

こぢんまりした神社ですが、渡来人が定住した頃から続くこの地域の歴史の深さに驚かされました。
なお、毎年7月6日・7日には、七夕祭が盛大に行われます。

機物神社
大阪府交野市倉治1-1-7
[参拝時間]9:00~16:00
[定休日]なし
072-891-4418(社務所)

牽牛石
大阪府枚方市香里ヶ丘4 観音山公園内
見学自由
072-841-1475(枚方市ひらかた賑わい課)

國松珠実
大阪エリアの女性ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」所属。人と話すのが好きで店舗や企業取材を得意とする。また旅行好きが高じて世界遺産検定1級を持っている。 編集/株式会社くらしさ
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