板前と漁師の顔を持つご主人が作る、迫力満点の「能登丼」。目の前に広がる豪快な日本海と共に!

2015.09.24

魚好きをうならす鮮度と旨さの「能登丼」が味わえるお店「今新(いましん)」。ここへ来たらメニューを見て迷うことを覚悟。椀からはみ出す大きな穴子天と地野菜の天ぷらがのった「能登穴子丼」or獲れたて海の幸8種がのった「能登海鮮丼8種盛り」。2種類の「能登丼」はいずれも豪快です!

「今新」は、輪島市街地から車で20分ほどの曽々木(そそぎ)海岸沿いにあります。冬の厳しい日本海の荒波をまともに受ける荒々しい海岸線が続く曽々木海岸は、奇岩が点在する海岸風景が特徴。中でも岩の真ん中に開いた穴が窓のように見える「窓岩」は、写真家にも人気のスポットとして名高い場所です。
▲曽々木海岸のシンボル「窓岩」は板状の岩の真ん中に直径2mほどの穴があります。夕日に映える窓岩の美しさは格別
▲窓岩から車で北へ1分程進むと見えてくる「今新」。打ち寄せる波の音と海風が心地よい

「能登丼」てなに?

「能登丼」とは、次の6つの定義を満たすものを認定し、能登(輪島市、珠洲市、能登町、穴水町)の各飲食店で提供されている丼ぶりの総称。能登の魅力がたっぷり詰まった一品です。

1.奥能登産のコシヒカリを使用しています。
2.奥能登の水を使用しています。
3.メイン食材に地場でとれた旬の魚介類、能登で育まれた肉類・野菜類または地元産の伝統保存食を使用しています。
4.能登産の器を使用しています。
5.能登産の箸を使用しています。
6.箸はお客様にプレゼント致します。

若者に人気が高い、ど迫力の「能登穴子丼」

「今新」の能登丼は、「能登穴子丼」と「能登海鮮丼8種盛り」の、それぞれに異なる魅力が詰まった2つの丼です。

まずはその豪快さが人気の「能登穴子丼」。想像はしていたものの、運ばれてくるのを見て目からウロコのど迫力。器からはみ出るどころか今にも飛び出すような勢いで迫ってきます。
▲穴子天にカボチャ、ナス、ししとうの天ぷらがのっている「能登穴子丼」、1,404円(税込)。岩のりの味噌汁とお新香、酢の物がついています
▲揚げたての天ぷらがのった「能登穴子丼」をにこやかに運ぶ店員さん。この笑顔も能登の名物です
食欲を刺激する香ばしい香りに思わずがぶり。カリカリの衣に包まれた穴子の身は思いのほかふわふわな食感。骨まで柔らかくなんともジューシーな味わいの穴子天は、艶のある奥能登コシヒカリとも相まってさくさくと食べ進んでしまいます。

魚好きをうならせる、今朝獲れ魚の「能登海鮮丼8種盛り」

もう一つの能登丼、獲れたての「能登海鮮丼8種盛り」には、今朝獲れの魚が美しく並びます。
▲今日のネタは、スズキ、タコ、甘エビ、イクラ、サーモン、フクラギ、ヤリイカ、蟹身の8種。「能登海鮮丼8種盛り」、1,620円(税込)
▲海を見ながら頂けるのは「今新」ならではの贅沢な味わい方
甘くとろける甘エビに、やわらかなタコ、脂ののったフクラギにさっぱり爽快なスズキの新鮮さ、透き通るようなヤリイカと少し炙ったサーモン。そこにイクラと蟹身がのっているのだから、魚好きにはたまりません。

舌に溶けるような魚の食感は、新鮮な天然ものの魚介でしか味わえない浸透感で体に染み込んでゆくようです。

地魚の味をとくと堪能あれ!

魚の美味しい能登の中でもその旨さがひきたつ、驚くほどふんわりした穴子が特徴の「能登穴子丼」と、新鮮な魚介をたっぷり堪能できる「能登海鮮丼8種盛り」。

「お父さんが定置網してるからうちの魚は美味しいんよ、穴子も海鮮丼も全部」。

女将の奥野つる子さんが、自信満々にそう話すのもうなずけます。実は「今新」では、板前と定置網の漁師という2つの顔を持つご主人、奥野優(おくのまさる)さんが釣った魚を提供しているのです。
▲ご主人・奥野優さん。カウンターに座った地元のお客さんと気さくに話しながらせっせと手を動かし続けます
「毎朝沖に出て、その日に獲れた魚で今日の海鮮丼の魚を決めるんよ。だから魚は毎日変わるよ。能登は白身魚が美味しいからなるべく多く入れたいなと思ってるけどね」
▲店内にある大きな水槽の中には穴子が何匹も泳ぎ、子ども達の目を楽しませます

思わず長居したくなる「今新」の源は、おしどり夫婦の明るさ

「能登穴子丼」と「能登海鮮丼8種盛り」、そのどちらも美味しいとあって、「今新」のお昼時は満席の状態で人気を二分しています。
▲店内はケヤキの梁(はり)が走る落ち着いた座敷。広い店内ですがお昼時には並ぶこともしばしば
▲広い厨房の中もお昼は大忙し。そんな中でも時々笑顔が見えるのは能登のおおらかさならでは
奥野さん夫婦が「今新」を開店したのは24年前。この土地で生まれ育ったご主人は、実家が経営していた旅館を継ぐよりも、定置網と料理人という自身の持ち味を生かした店を持ちたいと、この店を構えました。

毎日一緒に店を切り盛りしているつる子さんは、隣町の出身。明るい夫婦の作るお店の空間は、旅人でも地元の人でものびのびとさせてくれます。
▲ご主人の奥野優さんと女将のつる子さん。「仮面夫婦や」と笑いながら、息ぴったりの笑顔を見せてくれました
能登丼めぐりの旅でも、美しい景観をめぐる旅でも訪れたい場所、「今新」。

冬の寒い日の波の荒い時には、岩に打ち寄せた波が白い泡になって雪のように舞い上がる「波の花」が現れることでも知られる、曽々木海岸。壮大な風景を見ながら食べる能登の味も、旅の名シーンになるはずです。
▲店の窓から顔を出すと目の前に広がる曽々木海岸。これだけでも御馳走です
中乃波木

中乃波木

東京に生まれ、幼少期はインドネシア、芦屋と移り住む。13歳の夏に母と二人で能登に移住したことから能登の原風景に魅了される。美大卒業後、広告制作会社amanaに入社。アシスタントを経て独立後2007年に写真集「Noto」を出版(FOIL刊)。2010年より季刊誌「能登」にてフォトエッセイ大波小波を連載中。写真家としての活動を軸にイラストレーター、ライター、ムービーカメラマンとしても活動している。(編集/株式会社くらしさ)

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