決定!B級グルメ「横手やきそば」の四天王。あなたはどれを食べる?

2015.11.30 更新

秋田県横手市のご当地グルメ「横手やきそば」。数ある「横手やきそば」の店舗のなかから、年に1回、その年の優秀店を決めるのが「横手やきそば四天王決定戦」です。横手市公認の横手やきそば暖簾会の加盟店は約50軒。そのなかから、厳正なる審査により決まった、2015年度の四天王の味とは?

横手で古くから食べられてきた「横手やきそば」。特徴は、太くてまっすぐ、もっちりとした茹で麺を使うことにあります。

基本的にはキャベツや豚ひき肉を入れるほか、魚介やホルモンを使ったりするお店も。そして、ウスターソースに各店独自のソースを加えたオリジナルソースが焼きそばの味を決めます。

ソースが太麺にしっかりとからんで、湯気とともに甘くしょっぱい香りが立ち込めてくる…。それが、鉄板でささっとつくられる「横手やきそば」の魅力。

そして、麺の上には太陽のように光を放つ半熟の目玉焼きと、横に添えられる福神漬け。「横手やきそば」ファンの心をわしづかみにする煌々たる輝きです!
食べ方はお好みで。すべてをからめて一気に平らげるもよし。たまごを崩しつつ、ゆっくりいただくもよし。横手で愛されてきた味は、地元民のみならず、今では全国からファンが訪れるご当地グルメなのです。

というのも、「横手やきそば」は日本最大級のまちおこしイベントとして知られる「B-1グランプリ」で、2009年にゴールドグランプリを獲得。これによって、地元で愛されていた味が一躍、全国的に知られるようになりました。

そしてそんな「横手やきそば」の優秀店を決める年に一度の大イベント「横手やきそば四天王決定戦2015」が、9月5日(土)、6日(日)に横手市で開かれました。
▲横手やきそばファンの祭典ともいえる、年に一度行われるイベント。「横手やきそば」を提供する各店舗のレベルアップを図るために2007年に開始

予選は覆麺(!)審査で決定

予選会は10ブロックに分けて行われます。審査をするのは一般公募で集まった覆面ならぬ覆麺(!)審査員約100人。

横手やきそば暖簾会に加盟する約50店を、ブロックごとに2カ月かけて採点。全国各地からやって来る横手やきそばファンの審査員たちが食べ歩き、厳正なる審査によって本戦参加が決まったのが次の10店舗です。

■出端屋(いではや)
■食い道楽本店
■食い道楽横手駅前支店
■ステーキハウス スフィーダ
■ダイニングクォードボンディーヌ
■福龍
■藤春食堂
■北海屋
■横手やきそば館ゆう
■魯句彩亭(ろくさいてい)

横手市商工観光部観光おもてなし課によると、今年の覆麺審査員は辛口で厳しい評価を連発。そのなかで勝ち上がってきたのは、四天王決定戦の常連半分に、新しく上がってきた新鋭が半分とのこと。

本戦参加が決まっていた「福龍」は事情により出場できなくなり、今年は急きょ、9店舗による本戦となりました。

本戦は9食プレミアムチケット(税込3,150円)の購入で、誰でも審査への参加が可能。各店舗が普段から店頭で提供しているそのままの味で勝負する本戦に、多くのファンが押し寄せました。
▲開始と同時に列をつくる参加者。会場は熱気と湯気に包まれる

決定戦本戦!9店舗を食べ歩く

普段お店で提供される量の半分ほどのパックになっているとはいえ、9店舗分は食べられないなぁ…と思いつつ会場を巡ると、屋台の鉄板ならではの湯気と香りが食欲をそそります。
▲どの屋台も目の前の鉄板で調理してくれる
▲「どうぞ」と差し出してくれるおばちゃんたちの笑顔がまぶしい

濃厚でぷるぷるの豚の角煮が決め手の「魯句彩亭(ろくさいてい)」の「角煮やきそば」や、ステーキハウスで人気のチキンカレーをトッピングした「ステーキハウス スフィーダ」の「チキンカレー横手やきそば」、オリジナルペッパーとからしマヨネーズが効いている「食い道楽横手駅前支店」の「ちょ~旨辛スタミナやきそば」など、バラエティにあふれた9品の「横手やきそば」を完食!とまではいかないものの…ほぼすべてを味わえて満足。

同じ「横手やきそば」とはいえ、どれもまったく違う味が堪能できました。肝心の投票はというと、食べ終えた割り箸をおいしかった店の投票箱に入れ、2日目に集計。その数の多さで「横手やきそば」の四天王が決まります。
▲お気に入りの「横手やきそば」に、割り箸で投票する

栄えある勝者は?2015年度の四天王

2日間で1万5,271人がイベントに参加し審査。その結果、2015年度の四天王は、「出端屋」、「食い道楽本店」、「ステーキハウス スフィーダ」、「藤春食堂」に決定しました。この4店舗はこれから1年間、「横手やきそば四天王」を名乗ってアピールすることができます!

2014年度の四天王でもある「出端屋」の「横手黒毛和牛やきそば」は、しっかりとした肉を存分に味わえる醍醐味が人気の理由。しっとりとした麺に半熟の目玉焼きをとろっとくずして、黒毛和牛とともに箸でからめていく、あぁ、この贅沢。
▲出端屋の「横手黒毛和牛やきそば」。食べ応え十分
本店と横手駅前支店の2店舗が出場を果たした「食い道楽」は、「食い道楽本店」が勝利。本店こだわりの「牛バラやきそば」は、濃厚な牛バラの味が自慢。ファンが多いのもうなずけます。
▲「食い道楽本店」の「牛バラやきそば」。たっぷりの肉と、さっぱりした野菜がうれしい
「ステーキハウス スフィーダ」の「チキンカレー横手やきそば」は、オリジナルスパイスで煮込んだカレーが太麺にしっかりとからんでとっても美味。たっぷりの鶏肉とカレー、太麺とのコラボは、豪華なだけでなくその一体感で魅了します。
▲「ステーキハウス スフィーダ」の「チキンカレー横手やきそば」は鶏肉がたっぷり
四天王常連の実力派「藤春食堂」の「特製焼きそば」は、水分をたっぷりと吸い込んだ太麺に甘めのソースがからんだもの。横手やきそばの王道ともいえる一皿は、老舗ならではの貫禄です。
▲老舗「藤春食堂」の「特製焼きそば」。これぞ横手やきそば!という味に納得

横手やきそばは、子どものおやつだった

「B級グルメ」としてすっかり定着した「横手やきそば」ですが、実はそのルーツは、第2次世界大戦直後までさかのぼる伝統の味。横手市でお好み焼き屋を営んでいた男性が、子どもたちのおやつとして食べられていたお好み焼きにかわるメニューとして、鉄板を使った新たなメニューを考えたことに始まります。

横手市内の製麺業者とのあいだで試行錯誤のすえ、出来上がったのが昭和28年ごろ。駄菓子屋のほか、居酒屋メニューのひとつとしても広まり、「横手やきそば」を提供する店が市内に100ヶ所あった時代もあったようです。

「横手やきそば」は今の時代に生み出されたものではなく、子どもたちのおやつとして、また、横手市民の一般的な食事として、戦後から愛されてきた味なのです。

さて、2015年の四天王は決まりましたが、ほかにも個性豊かな人気店がたくさんあり、横手市内の各店舗で堪能することができます。四天王の味を巡るのも、自分なりの四天王を決めるのもあなた次第。辛口の覆麺審査員のごとく、自分好みの焼きそばを見つけてみてくださいね。


高橋ともみ

高橋ともみ

大学で日本美術史を学んだ後、博物館や美術館、新聞社、制作会社等に勤務。東北を中心にのんびり、気ままに活動中。 (編集/株式会社くらしさ)

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