「曽木の滝」はまさに“東洋のナイアガラ”だった!レンタサイクルで周辺の人気スポットも楽しもう!

2019.05.24 更新

行楽シーズンに鹿児島を訪れるなら、伊佐市にある「曽木(そぎ)の滝公園」周辺のサイクリングがおすすめ!“東洋のナイアガラ”と称される「曽木の滝」や恋に効くと評判の「清水神社」、1年のうち数ヵ月間しか見ることができない幻の「曽木発電所遺構」など、周辺の観光スポットをレンタサイクルで気軽に回れて、観光客に大人気。そんなマイナスイオンたっぷりな曽木の滝周辺のサイクリングを体験してきました。

大人気観光スポット「曽木の滝」

「曽木の滝」がある「曽木の滝公園」は、鹿児島県の最北部、宮崎・熊本両県との県境に位置する伊佐市にあり、JR鹿児島中央駅から車で約90分です。九州新幹線の停車駅でもあるJR出水(いずみ)駅からなら車で約40分で行くことができます。
伊佐市は九州山地に囲まれた盆地になっており、そこを流れる川内(せんだい)川とその支流が一大瀑布・曽木の滝となって「鶴田ダム」に注ぎ込みます。曽木の滝一帯は「曽木の滝公園」としてきれいに整備され、園内に飲食店や土産物屋、レンタサイクルもあるので、多くの観光客で賑わいます。特に春から秋にかけては、付近の道路が混雑するほどの人気ぶりです。

まずは曽木の滝周辺の情報を知るため、曽木の滝公園の運営・管理を行う松田孝志(まつだたかし)さんにお話を伺いました。
▲曽木の滝公園を運営・管理する株式会社やさしいまちの松田孝志さん

「レンタサイクルを利用すれば、曽木の滝はもちろんのこと、周辺の観光名所も1時間ほどで回ることができます。春はサクラやツツジ、秋はイチョウやモミジも楽しめますし、梅雨時季から夏にかけては滝の水量が増すので迫力満点ですよ」と松田さん。

松田さんによると、曽木の滝以外だと「清水神社」と「新曽木大橋」、「曽木発電所遺構」などがおすすめとのこと。これはコンプリートするしかないですね!

ひろ~い公園を気軽に回れるレンタサイクル

というわけで、早速レンタサイクルを借りることにしました。
▲「滝のや」はお土産の販売とテイクアウトの食事を提供するお店

レンタサイクルの受付は、園内にある「滝のや」で行います。第一駐車場から公園に入ってすぐのところにあるので、わかりやすいですよ。
レンタサイクルを利用できるのは9:00~18:00まで。利用料金は3時間で税込540円(プラス1時間ごとに税込108円)ですが、受付時に保証料が別途税込500円必要です。ただし、保証料は事故などがなければ返却時に返金してもらえます。基本的に予約はできないので、確実に利用したいなら比較的空いている午前中に来るのをおすすめします。
大人用の自転車に加え、子どもでも乗れるタイヤの小さいタイプもあります。筆者は見た目のかわいさから、小さいタイプを選んでみました。
園内は広いですが、大人用の自転車のカゴには周辺マップが入っているので安心です。小さいタイプにはカゴがついていないため、マップは入っていませんが、園内にも案内板があるので、道に迷うことはなさそうです。

さぁ、準備も整ったところで、サイクリングへGO!

緑豊かな曽木の滝公園は、走っているだけでとっても気持ちいい!緑のトンネルをくぐり抜けて、まずは女子に大人気のスポットを目指します。
滝のやから自転車で走ることわずか1分ほどで「清水神社」に到着しました。公園の高台にひっそりと佇む清水神社は、周囲を木々に囲まれ、こぢんまりとした雰囲気。遠くから曽木の滝の「ゴーッ」という音が響いてきます。
▲清水神社の絵馬はハート型♥

こちらの神社には「安産・縁結び・文筆の神様」がまつられているため、恋愛成就を願う女子に大人気のパワースポットなんだそう。
▲筆者もしっかり参拝して、今後の女子力アップを祈願しました

さて、次に向かうのは公園のメインスポットである曽木の滝です。園内を走っているだけで水の音が聞こえてくるのですが、その勇壮な姿はいかに!?

目と耳で知る、曽木の滝のスケール感

▲ウッドデッキの部分が展望所になっている

高台にある清水神社から坂を下り、頬を撫でる春風を感じながら自転車を走らせると、すぐに渓谷が見えてきました。神社ではかすかに響いていた水の音が轟音となって聞こえてきます。ワクワクしながら展望所へ。
うわぁぁぁっ!すごいっ!写真と文面ではお伝えできないのが残念ですが、まず滝の音に圧倒されます。近づいて大きな声で話さないと会話ができないほど水の音が響きわたっています。

曽木の滝の高さは12m、滝幅は210m。高さはそれほど高くありませんが、特筆するべきは“東洋のナイアガラ”といわれるゆえんでもあるこの滝幅です。大量の水が、千畳岩を削るように流れ落ちる様は迫力満点!
▲ドクロの形をした「ドクロ岩」など、奇岩や巨岩も必見

曽木の滝のスケール感に大興奮の筆者でしたが、これでも水量が少ない方なのだとか。夏が近づくにつれて水量がぐっと増して、よりダイナミックな滝の姿を見ることができますよ。

ちなみに、2014年に放送されたNHKの連続テレビ小説『花子とアン』で有名な女流歌人・柳原白蓮(やなぎわらびゃくれん)もこの地を訪れ、歌を詠んだそうで、展望所に歌碑が建てられています。

米どころならではのグルメをテイクアウト

サイクリングもまだ序盤ですが、この後は園外に出るので、ここでちょっと腹ごしらえをすることにしました。
▲写真左側の木造りのスタンドでおにぎりをテイクアウトできる

やって来たのは、先ほどレンタサイクルの受付をした滝のやです。このお店のおにぎりがとてもおいしそうだったので、実は受付をしたときから狙っていました。
▲写真左から「伊佐さつま黒豚」「干しシャケほぐし」各税込162円

全5種類のうち、筆者が選んだのは甘辛く炒めた鹿児島産黒豚がのった「伊佐さつま黒豚」と定番人気の「干しシャケほぐし」。おにぎりはスタッフが毎日手で握っているそうで、お母さんが作ったおにぎりのような素朴でやさしい味わいです。そしてなんといってもお米が甘くておいしい!

それもそのはず、昼夜の寒暖差の大きい伊佐市は米の生産が盛んな地域。「伊佐米」は鹿児島を代表するブランド米なんです。滝のやのおにぎりにも伊佐米が使われています。お店の前には飲食できるテーブルと椅子があり、お茶の無料セルフサービスもあるので、ぜひ利用してみてくださいね。

いざ、園外の観光スポットへ!

おにぎりでパワーをチャージした後は、再び自転車に乗って園外へと出発します。山道をスイスイ下ること約3分。目の前に「新曽木大橋」が現れました。
▲「新曽木大橋」

新曽木大橋は、1962(昭和37)年に架けられた「曽木大橋」の老朽化等に伴って2011(平成23)年に架けられた橋。この橋の上からも曽木の滝を見ることができるので、観光客にも人気のビュースポットとなっているんですよ。
▲写真奥に見えるのが曽木の滝

ふぁぁぁっ!気持ちいい!橋の上は風が心地良く、筆者も思わず深呼吸。川べりの大きな岩や新緑も眺めることができ、先ほど訪れた展望所とはまた違った景観を楽しめます。また、曽木の滝から少し離れたこの場所にも滝の轟音が聞こえてくることにも驚きました。さすがは“東洋のナイアガラ”。圧倒的な水量です。

ちなみに、橋のすぐ近くに無料の駐車場があるので、車で来た人も橋の上で気軽に撮影できますよ。そしていよいよ最後の目的地、「曽木発電所遺構」を目指します。

激レア!心震える幻の近代化遺構

新曽木大橋から3分ほど走ると、「曽木発電所遺構展望公園」に到着!園内の遊歩道を自転車で進んでいきます。生い茂る木々のあちこちから鳥のさえずりが聞こえてきて、走っているだけで癒やされます。

そうこうしていると、遊歩道の先に「曽木発電所(旧曽木第二発電所)遺構展望
所」が見えてきました。
おぉぉ!かっこいい!この水力発電所は1909(明治42)年に建造され、当時国内最大級の出力を誇っていましたが、「鶴田ダム」の稼働に伴い、1965(昭和40)年に廃止となりました。ヨーロッパの居城を思わせるクラシックな佇まいにもグッとくるのですが、曽木発電所遺構が大人気観光スポットになっている理由は、他にもあるんです。
▲曽木の滝から1.5km下流に佇む「曽木発電所遺構」

実は、建物の手前にあるのは鶴田ダムのダム湖である「大鶴湖」。毎年だいたい4~9月頃までは洪水に備えて水位を下げるため、このように発電所遺構の全貌もしくは一部を見ることができますが、大鶴湖の水位が上がると水没してしまうのです。

つまり春から秋にかけては、曽木発電所遺構を見ることができる超おすすめのシーズンなんです!
▲ガラス張りの看視架台に乗ると、放水口を見学できる

曽木発電所は廃止されたものの、2013年から曽木の滝公園内で小水力発電所「新曽木発電所」が稼働しています。この発電所の施設の一部であるガラス張りの看視架台は、誰でも乗ることができますよ。
高所恐怖症気味の筆者は、だいぶ腰が引けてしまいましたが、看視架台の下にある放水口から大量の水が凄まじい勢いで流れ落ちるのを見ることができます。

最終目的地の曽木発電所遺構を後にし、また曽木の滝公園へ帰ります。曽木発電所遺構から自転車で5~6分の距離ですが、復路は上り坂なので往路よりはちょっときつめです。でも、自転車を押しながらゆっくり歩くのもまた一興ですよ。

曽木の滝名物のスイーツが休憩のお供♪

公園に戻って自転車を返却したら、ちょっと疲れたので甘いものが欲しくなってきました。そんな筆者の目に飛び込んできたのが園内にあるお茶処「福姫かっぱ かっぱ茶屋」(以下、かっぱ茶屋)。
▲第一駐車場に最も近いところにあり、とてもわかりやすい

どら焼きが大人気のお店と聞いて、和菓子好きな筆者はテンションが上がります!
▲「かっぱどら」は4種類、「アイスどら」は3種類とバリエーション豊富

「かっぱどら」は、大阪の有名スイーツ店「フランシーズ」のグランドパティシエ・三野国雄(さんのくにお)氏がプロデュースした商品で、園内のお土産の中でも断トツで人気なのだそう。

ショーケースに並ぶ「小豆と芋どら」「芋どら」(各税込172円)「栗と芋どら」「小豆と栗どら」「抹茶どら」(各税込194円)のうち、筆者は「小豆と芋どら」をチョイス。

さらにブルーシールのアイス(バニラ・紫芋・チョコ)をサンドした「アイスどら」(各税込270円)の中から、「紫芋アイスどら」も注文しちゃいました。
▲どら焼きのお供はアイスの「甘酒」(税込486円)♪

ドリンクは、かっぱ茶屋で大人気の甘酒に決定!筆者はアイスにしましたが、もちろんホットもあります。また、甘酒の上に氷をのせて糖蜜をかけ、フルーツをトッピングした夏季限定の「氷甘酒」(税込648円)もあるのだそう。
▲店内にも席はあるが、1~2名ならテラス席もおすすめ

天気が良いので、外のテラス席でいただくことに。公園ののどかな風景を眺めながら甘いものを食べるひとときは、まさに至福。ゆったりと時間が流れていきます。
小豆と芋どらは、鹿児島産のさつまいもの角切りが良いアクセントとなり、食べごたえ抜群。そして何より皮がしっとりもちもち!なめらかな舌触りがヤミツキになります。もちろんアイスクリームとの相性も最高です。パンケーキ感覚でペロリと食べられますよ。
かっぱどらの皮は毎日、職人さんが鉄板で1枚1枚手焼きしているのだそう。取材時も、厨房から皮を焼く甘い香りが漂っていました。

かっぱどらは、かっぱ茶屋の他、園内の他の土産物屋でも購入できます。曽木の滝イチオシのスイーツですよ。

疲れを癒やす、至福の温泉タイム

曽木の滝周辺のサイクリングを楽しんだ後に、忘れちゃいけない場所があります。そう、運動した後にはやっぱり温泉は外せません。
曽木の滝公園から車で10分ほどのところにある「針持(はりもち)温泉」は、大浴場と貸切風呂を備えた温泉施設です。
▲利用する貸切風呂の前に駐車できるのが便利

大浴場は大人390円、6~12歳150円、6歳未満80円(すべて税込)で入浴できますが、特におすすめなのは、10部屋ある貸切風呂。各部屋に内湯と半露天風呂が付いていて、部屋によって岩風呂や檜風呂、陶器風呂などが楽しめます。入口もそれぞれ趣向の異なる植栽をしているのもステキですよね!
▲貸切風呂専用の受付はレトロな雰囲気

入浴料は平日税込1,700円、土・日曜、祝日税込2,000円(1室60分、延長は30分につきプラス税込500円)。石けんやシャンプーなどのアメニティ完備で、基本的にタオルだけ持って行けばOKという気軽さも魅力です。
▲岩風呂の半露天。手入れの行き届いた庭にもうっとり

泉質はアルカリイオンやメタケイ酸イオン、メタホウ酸などを含むアルカリ性単純泉で、いわゆる「つるつる美肌の湯」。まろやかで化粧水のような肌当たりのやさしい温泉です。
▲檜風呂の内湯

源泉かけ流しで内湯も半露天も楽しめ、さらに室内には洗面所や和室の休憩スペース、テレビなどもついているので時間ギリギリまでくつろげます。貸切風呂は他のお客さんを気にすることなく、心からリラックスできますね!おかげでサイクリングの疲れも取れ、爽やかな気分で旅を終えることができました。
※針持温泉の価格に関する情報は2019年9月末日までのものです
曽木の滝周辺は、いつ訪れてもその時期ならではの美しい景色を楽しめる場所。でも、春は曽木発電所機構の全貌を見ることができるという意味でも特におすすめのシーズンです。豊かな自然の中でのんびりとペダルを漕いでいると、日ごろの疲れも吹き飛んで、きれいな空気で体中が満たされるのを感じられるはず。おいしいグルメや温泉も満喫して、伊佐市の豊かな自然をまるっと楽しんでくださいね。
さわだ悠伊

さわだ悠伊

鹿児島市出身・在住のフリーライター。グルメ、旅、コラム等ジャンルや媒体を問わず活動中。鹿児島県内の離島取材も豊富。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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