浅草で飴作り体験/クリエイター女子が行く!Vol.8
こんにちは。フリーでイラストレーターをしています五島です。「ものづくりに興味はあるけどどこで体験できるのか分からない、なかなか行動に移せない……」この企画は、そんな悩めるあなたのために、クリエイター女子を代表してわたくしが全国各地で「ものづくり」を体験しまくります。そして、ものづくり体験の思い出を描き下ろしのイラスト付きでお送りします!前回は京都で生八つ橋づくりに挑戦しました。さてさて今回は…?
この季節、特に手先なんかが冷えてつらかったりしますよね。
しかし!本日はそんな寒さを吹っ飛ばす、アツ~いものづくり体験をレポートしちゃいますよ。

やってきました!東京、浅草です。
この日は平日にも関わらず、外国人観光客や修学旅行生たちで大変にぎわっていました。
東京住まいの私にとっては、アクセスが良いながらも観光気分が味わえる、休日のお出かけにもってこいのスポットであります。
浅草駅から少し離れると、人もまばらでのんびりとした雰囲気。
天気の良い日はお散歩したくなります。気持ちいいなあ~。

隅田川沿いの景色を存分に楽しんでいるうちに、今回お邪魔する体験施設に到着しました。
さてさて、アツ~い体験とは一体なんのことでしょうか?
飴細工の宝石箱や~!

本日はこちら「アメシン」さんにて、飴細工に挑戦します!
個人的にとても興味があったんですよ。と言っても、「溶かした飴は熱い」くらいの知識しかありません。ま、まあ、なんとかなるよね。
店内には、ひとつひとつ職人さんが手作りした宝石のような飴が飾られています。こちらは展示品のため、購入はできませんのであしからず。


な、な、なんて綺麗なんだ~!!
想像をはるかに超える美しい作品に、ただただ見とれてしまいます。
これが食べられる飴だというんだから、そりゃもう驚きです。
「イラストレーターのくせして不器用」で定評のある私でも作れるのでしょうか……。
不安を察するように、本日お世話になる磯野先生が声をかけてくれました。

先生「こんにちは。よろしくお願いします。難しそうに見えるでしょうけれど、きちんと説明をして手本もお見せするので大丈夫ですよ!」
飴細工職人さんって、勝手に無骨なコワモテおじさんを想像していました。(失礼)
こんなにお若くて優しそうな先生に教われるのならば、がんばれそうです。
見つめて覚えてうさぎちゃん

先生「今日はこちらのうさぎを作ります。2回は練習用の飴を使って、3回目が本番です。ではまず、ハサミの持ち方を覚えましょう」
えっなに、うさぎ? たった3回でうさぎ作れるの?
めちゃくちゃ難易度高そうなんですけど、とりあえず言われるがままハサミを握ります。

先生「ハサミは上の方をしっかりと握ってください。飴は冷えるとどんどん固まってしまうので、時間を無駄にしないために、ハサミを握ったまま自由に指が動かせるようにしましょう。ではまず、私がうさぎを作るので、見ていてくださいね」
練習用の飴は、溶かして固める工程を何回も繰り返しているので、少し焦げた色をしています。



わわわ。熱い飴に触るのもすごいけど、器用すぎます先生。
先生「作業中の飴の温度は約70度で、熱い飲み物が入ったコップの表面と大体同じくらいです。優しく触ればヤケドもしないので、注意しながら作っていきましょう。では、早速ですが練習1回目、いきますよー!」
構いすぎると、怒ります


って、あつーーーー!!!!
先生普通に触ってましたけど、なにこれぜんぜん熱いです。
最初はスライムのように伸びるので、形は作りやすい。
と思ったらすぐに固まってきた!あれ、でもまだ熱い、いや冷たい!
完全にパニックです。わけがわからないまま飴が固まってしまいました。
しかも勢いに任せたもんだから前足が折れた。

先生「飴はとても繊細なので、少しでも強く触ると折れてしまいます。言うことを聞かせようとしてたくさんいじると、どんどん冷めてしまうんですよ。でも、一度目なのにすごくお上手です!その調子でがんばりましょう」
なるほど、こねくり回して構いすぎちゃいけないのか……飴細工の道、奥深し。
粘土と違い軌道修正がきかず時間との勝負のため、2~3分で仕上げなければなりません。
でも先生に褒めてもらえたし、2回目の練習で完璧なの作っちゃるぞー!
お手本を思い出し、頭の中でイメージトレーニング。

命をかける、3分間


はい。1回目では前足を折りましたが、2回目は後ろ足を結構ハデに折りました。
自覚はありませんが、私は心のどこかでうさぎという生き物を憎んでいるのでしょうか?
割と心が痛いです。

足は折れましたが、うさぎらしい愛らしさがでてきたような気がします。
それにしても飴作りは、いっさいの余裕がありません。
今までのものづくり体験は、「ここをこうするとこうなるのか。ふむふむ。ああ、ちょっと肩凝ったなあ」などと考えながら作業をしていました。
ところが今日は、「うさぎうさぎうさぎしっぽうさぎみみうさぎうさぎおしりあついああああああああああ」みたいな感じです。
とにかく気づいた時にはことが終わっている。
しかしこれが飴作りの魅力でもあって、一発勝負だからこそ集中するし、形がキマッた時の快感が大きいんですよね。
先生「そうですね。私でもまだ納得のいくうさぎを作れるとは言い切れません。製菓学校時代に学んでいた西洋の飴細工とは全く勝手が違って、ひとつの丸い形からすべてのパーツを作り上げる日本の飴細工は、美しくもあり難しくもあると思います」
作り手の思いを少しでも感じることのできるこの体験は、とても貴重な機会なのかもしれません。
飴のような、恋をして
最後は本番用の白い飴を使います。

どきどき。うまくいくかなあ。

最後には熱さも忘れ、なんとか満足いく形に仕上げられました。

先生の見本と比べるとやっぱり不格好だけれど、こんなうさぎがいたっていいじゃない。
数分前までとろとろだった飴が、こうして今にも飛び跳ねそうなうさぎに変身していることに、なんだか感動。ジーン。
最後は食紅を使って自由に絵付けもできます。

これにて、本当の本当にかんせーい!!

ものすごく可愛くないですか?
アルプスの草原を駆け回る純白のうさぎそのものですよね?
それは言い過ぎかもしれませんが、作った本人にとってはそれほど愛おしいものです。
食べるのはもったいなさすぎるなあ……。


先生「お疲れさまでした。とても可愛らしくできあがりましたね!手順さえ覚えて集中すれば、お子様でも上手に作れるんですよ。納得いくまで作りたい、とリピーターになるお客様もいらっしゃいますね。熱い飴を触る、というのは普段なかなか体験できないことですし、これからもたくさんの方に飴細工の魅力を知ってもらいたいです」
磯野先生、優しく丁寧に教えてくださりありがとうございました!

じっくり作り込むのも良いけれど、短期集中で一発勝負の飴作りもまた、ものづくりのひとつの形ですね。
あれこれ考えずとにかく触って、失敗して、最後には笑える。
素晴らしい一日になりました。
飴作りのように、最初は熱く溶け合い、最後にはひとつに固く結ばれるような恋がしたいですね。

きょうのいちまい

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