夏を乗り切るための「氷甘酒」。“塩糀”の仕掛け人、大分県佐伯市の老舗糀屋が作る新商品。

2015.07.24 更新

「甘酒」は寒い冬に飲む、体を温める飲み物では?と、思われる方も多いのですが、俳句の世界で甘酒は夏の季語とされています。江戸時代、夏になると天秤棒を担いだ甘酒売りの声が、街のあちこちに響いていたとか。人々は栄養満点の甘酒を飲んで、猛暑の夏を乗り切る対策としていました。

「甘酒」ってお酒?

夏の強い味方である「甘酒」。大分県佐伯市の老舗糀屋がつくる新しいタイプの甘酒は、これからの季節にぴったりな、凍らせたシャリシャリの新食感。甘酒の新しい楽しみ方を提案してくれる一品です。

甘酒の本来の原料は、米と糀のみ。アルコール分は含まれていないので、子どもでも飲むことのできる飲み物です(最近では酒糀を使ったアルコール分を含むものもあります)。実は甘酒は「飲む点滴」とも言われているほど、ブドウ糖をはじめ、体に不可欠な必須アミノ酸やビタミンB類などの豊富な栄養素を含んでいます。実際、病院で使われる栄養補助用の点滴に成分が似ているのだとか。

甘酒はその名の通り甘いのですが、砂糖の甘さではなく、米と糀から生まれるブドウ糖の甘みが特徴です。すぐに体に吸収されてエネルギーに変換されるので、毎朝飲むと、カラダはシャキッとして、頭の回転もよくなるのでお勧めです。「糀屋本店」の甘酒は低温で殺菌をしているので、腸内環境を整える酵素を活きたまま取り込むことができます。

天然の甘み、旨みを生み出す糀のチカラ

「天然の甘み、旨みを生み出す糀。糀は本当に面白くて、無限の可能性を感じています」

そう話すのは「糀屋本店」10代目麹師の浅利良得(あさりりょうとく)さん。元禄2年(1689年)創業、320年以上続く老舗糀屋を、次男でありながら継ぐことを決め、麹師になりました。その理由を「伝統産業が廃れていくこの時代に、日本食を根っこから支える糀の力と、日本人らしい仕事を守りたいと感じたから」と語ります。
実は良得さんの母親で、9代目の浅利妙峰(あさりみょうほう)さんこそが、数年前全国に“塩糀ブーム”を広げた火付け役。

料理に欠かせない発酵調味料の醤油、味噌などは、いずれも仕込みの際に糀が必要で、ひと昔前までは各家庭で造られていました。しかし時代は移り、便利さや効率化を求める流れの中で、糀は家庭の台所から姿を消しつつありました。

2007年、妙峰さんは「日本食の要である『糀』を再び家庭の台所に戻したい」と、江戸時代の書物「本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)」からヒントを得て、塩糀の商品を開発。同時に、様々な糀レシピを考案しました。

糀のチカラで世界中の人をお腹の中から元気に、幸せにしたい

「医食同源、万病一因、自然治癒力」「私たちの体は食べるものによって作られる、健康であるためには安心安全なものを食べること」の基本理念から生まれた糀レシピは、簡単、サッと出来て、グッと美味しく、食べ物本来の旨みを引き出す、と主婦層を中心に大きな話題に。

妙峰さんによって次々と考案されるレシピは、「糀屋本店」のHPやブログ、料理レシピサービスのウェブサイトなどにも随時アップされています。

自らを“こうじ屋ウーマン”と名乗る妙峰さん。糀を使った料理教室も開催しており、全国から参加者が訪れています。さらに、日本国内にとどまらず、アメリカ、イタリア、中南米、フランス、ベルギーなどへも足を運び、各地で糀の講演やワークショップを行うなど、世界中に糀ファンを増やしています。

体に優しい夏のおやつにお勧め

そんな「糀屋本店」から2015年、装いを新たに発売されたのが「氷甘酒」。暑い夏にぴったりの凍らせた甘酒です。半解凍でシャリシャリの食感と、自然の甘みを楽しむことができます。
お好みのカットフルーツと盛りつければ、「氷甘酒のシロクマ」のできあがり!お腹にも優しくて、子どもも喜ぶ嬉しいスイーツです。
世界に糀の素晴らしさを発信する「糀屋本店」。14名のスタッフのうち、半分は家族ということもあり、全員が強い絆で結ばれています。和食が世界文化遺産に登録され、日本の食文化の素晴らしさが世界から注目されている今、糀、そして「糀屋本店」の活躍はまだまだ続きそうです。

「氷甘酒」および糀屋本店の商品が買える場所

糀屋本店認定「糀を使った食事」の食べられるお店

そめやひろこ

そめやひろこ

大分県在住。ライター、エディター、デザイナー業を経て、現在はオーガニックカフェを営む。大分の自然、温泉、うまいもんと人が好きで、大分の魅力を発掘する日々。 (編集/株式会社くらしさ)

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