与那国島編/離島をぐるっとひとまわり。旅ランVol.6

2015.08.28 更新

島ラン・シリーズ第6弾は、日本最西端に位置する「与那国島」を走ってきました。青い海に囲まれた断崖絶壁の島。天気のいい日には、海の向こうに台湾が見えることも。日本最西端ということから、日本で一番遅い日の出・日の入りを見られる場所でもあります。

石垣島から飛行機で与那国島へ

与那国島へ行くには、石垣島からフェリーもしくは飛行機です。また、沖縄本島の那覇空港からも、与那国島行きの飛行機が出ています。今回は、石垣島から飛行機で向かいます。
石垣島から約30分で、与那国空港へ到着します。なお、那覇空港からは約1時間半、石垣島からのフェリーは約4時間半で到着です。宿泊施設などのある主な集落は、祖納(そない)・久部良(くぶら)・比川(ひかわ)の3つの地区となりますが、いずれも空港から離れています。最も近い祖納で、空港からの距離は約2.5km。荷物もありますので、事前に送迎を手配しておくと良いでしょう。

日本最西端の島!3つの牧場を周る、約27.5kmのランニングへ出発!

コースは3つの各集落も通るので、スタート地点は宿泊先の近くで選ぶといいでしょう。今回は、与那国空港からスタートします。今回も集落以外にはお店や自動販売機などがないため、水分や食べ物は十分に用意しておきます。まずは、最初の集落である「祖納」へ向かいます。
空港の出口前には、島内の主要道路である県道216号線が通っています。こちらを左折して進みます。右折すれば反対周りできますが、コースのアップダウンにより上りが少しキツくなります。
集落までは、しばらく道なり。坂道の勾配は緩やかですので、景色を楽しみながら走って行きます。約1.2km地点の十字路は直進です。ここを右折すると比川集落ですが、ここへは後ほど向かいます。
スタートから約2kmで祖納集落に到着します。右手側に脇道が現れますが、コースはそのまま道なりに直進です。右折すると、切り立った岩山に設けられた展望台「ティンダハナタ」があります。
<立ち寄りポイント1:ティンダハナタからの絶景>
「ティンダハナタ」への道は急勾配なので、ランニングとは別で訪れるのがおすすめです。しばらく登ると看板の横に駐車場がありますので、奥へと進みます。道は舗装されていますが、少しゴツゴツしているので、躓かないように注意してください。

岩山の頂上付近に設けられているだけあり、道中も左手には大きな岩の壁が。眺めているだけで、自然の壮大さを感じることができますね。
途中には、水飲み場もありました。恐らく飲用として設けられていますが、貯水槽には苔も生えています。飲むか否かは自己判断で。私はちょっと怖くて飲めませんでした。
展望台には、椅子も設置されています。目の前にあるのはナンタ浜。そして、その右手には祖納集落が一望できます。どこまでも続く海の眺めは、まさに絶景です。

さて、コースに戻って進みます。まだ走りはじめたばかりですが、次の比川集落までは12km以上あるので、もし食べ物や飲み物に不安があればここで補充しておくのがオススメ。
少し進むとY字路に出るので左へ進みます。右に進むと役場などのある集落の中心地です。
約2.5km地点でナンタ浜に到着しますが、コースはそのまま道なりに進んでいきます。

・島の東側「日本で最後に日が昇る場所」へ

次の目的地は、島の東端にある「東崎(あがりさき)展望台」です。集落周辺はいくつか左右に細い曲がり角が出てきますが、道なりを基本に進みます。
スタートから約2.8km周辺には墓地が広がっています。少し大きな分かれ道がありますので左折して進みます。
与那国島はアップダウンが多いですが、平地はしっかり走りこみます。距離が長いので、序盤から歩いてしまうとかなり時間がかかってしまいます。

約3km地点の十字路と約4km地点の曲がり角は直進。細い道が入り組んで分かりにくいので気をつけながら走ります。
スタートして約5km進むと、目の前に少し勾配のきつい坂道が見えてきます。約350m登り続けるので、無理せずゆっくり進んでいきます。
坂道を越えてスタートから約6km地点。ここが、東(あがり)牧場の入口です。足元に溝のようなものがありますが、これは、牛や馬が外に出てしまわないために設置されている「テキサスゲート」と呼ばれるものです。溝が深いので、踏み外したり、物を落としたりしないように注意です。
東牧場には特に柵などが設けられていないので、牛や馬が道路に出ていてびっくり!都会では経験できないシチュエーションです。
約6.5kmで、風力発電の風車下に到着しました。ここまでくれば、展望台はすぐ目の前です。
少し進むと分かれ道があります。看板が設置されていますので、ここを左手側に入って東崎へ向かいます。
スタートから約7.3kmで、東崎展望台の入口に到着しました。コースとしてはここで戻るのですが、せっかくですので展望台からの絶景を楽しむことに。時間を合わせれば、日本で一番遅い日の出を見ることもできますよ。
<立ち寄りポイント2:東崎展望台からの絶景>
屋根のついた展望台が設けられていますので、ちょっと一休み。目の前にどこまでも海が広がる絶景を見ていると、疲れが吹き飛んでしまうようです。
展望台からさらに奥へ進むと、そこは断崖絶壁の岬。景観は、むしろ展望台より良いかもしれません。足元を見下ろすと、切り立った岩場とそこへ打ち寄せる白波に、思わず怖くて背筋が凍りました。
東崎には、与那国馬がたくさんいます。おとなしく警戒心が薄いので、近寄ることも可能ですが、驚かせないようにしてくださいね。また、付近には与那国馬のフンがありますので、踏んでしまわないように気をつけましょう。

・比川集落を通って南牧場へ

展望台から折り返したら、先ほど通った約7.8km地点を左折します。次に目指すのは、比川集落と南牧場です。
緩やかな坂道が続きますが、舗装路なので走りやすいと思います。リラックスして走りましょう。左手には、草木の切れ間に海が見えることもあります。
約8.5kmと9km地点には脇道がありますが、両方とも直進します。

スタートから約9.1km地点、前方には展望台の「サンニヌ台」が見えてきます。コースはその手前を右折して「立神岩(たちがみいわ)展望台」へと向かいます。
サンニヌ台手前の曲がり角から約500m進むと、左手に見えるのが「立神岩展望台」です。コースは直進ですが、立神岩を見に立ち寄ります。
<立ち寄りポイント3:立神岩>
透き通る海に悠然と立っている、高さ約30mの柱のような岩。頓岩(とぅんがん)とも呼ばれ、展望台からはその姿を見下ろすことが可能です。しかしこの立神岩、この先にもっと素晴らしいアングルからその姿を見られるポイントがあるのです。
こちらが展望台から500mほど離れた立神岩駐車場から見える景色。展望台よりも岩に近く、ほぼ真上の位置から見下ろすことができます。その悠然とした姿は力強く、圧倒されてしまいました。どの角度から見ても違う姿を見せてくれるため、ついいろんな場所へ移動して眺めてしまいます。

スタートから約11kmと約12kmの地点には、それぞれ左手に小道がありますが、これらはいずれも直進します。左に入って行くと展望台と人面岩がありますが、山道で足場がとても悪くなっています。

さらに、スタートから約12.5kmで右手に曲がり角が現れますが、そのまま直進します。
約13.5km地点を過ぎると、しばらく下り坂が続きます。まだ中盤ですので無理は禁物。呼吸を整えながら、リラックスして走ります。

スタートから約15km地点で、T字路に当たります。看板があるので、左折して比川浜方面へ進みましょう。この道路は、島内の主要道である県道216号線です。右折すると与那国空港へ戻ってしまうので、注意してくださいね。
左折してまもなく、前方に集落が見えてきます。これが、比川集落です。その向こうには、青い海が広がっています。

集落内は道が入り組んでいるので、迷わないよう注意して走ります。
下り坂の途中、約15.7km地点の左手に曲道があります。左折すると人気ドラマ「Dr.コトー診療所」で使用された診療所が。コースは直進ですが、ここはもちろん立ち寄ってみます。
<立ち寄りポイント4:志木那島診療所(「Dr.コトー診療所」ロケ地)>
文字が見づらいですが、看板のある曲がり角を左折してしばらく進みます。すると、比川浜のすぐ近くに診療所が見えます。
ドラマ「Dr.コトー診療所」のために建てられた診療所は、撮影時のまま残されています。なお、診療所内の見学は税込300円(高校生まで無料)です。
診療所の屋根部分は展望スペースになっており、目の前の比川浜を一望できます。人が少ないこともあり、とても静かな比川浜。眺めていると、ゆったりとした時間の流れを感じました。


コースへ戻ると、スタートから約16km地点のT字路周辺が比川集落です。左折すると比川浜のほか共同売店がありますので、食べ物や飲み物が不足していたらここで補充しておきます。コースはT字路を右折してすぐの十字路を左折です。

・南牧場を通って久部良集落へ

約16.2km地点の十字路は直進です。右折するとカタブル浜と南牧場を通らずに久部良集落へ行くことができます。

スタートから約17.3km。「テキサスゲート」を越えると、南牧場です。
南牧場の左手側には海が広がっています。牧場の道路は約3.5kmほぼ真っ直ぐに続いているので、眺めを楽しみながら走ると気持ちがいいですよ。
牧場内には、たくさんの牛や与那国馬がいますが、こちらも東牧場と同じく柵などが設けられていません。ときに道路まで牛や馬が出ていることがありますので、くれぐれも注意してくださいね。

約19.5km地点で、大きく右に曲がる道路が現れますが、ここは直進します。

スタートから20.5kmほど走ると、目の前に灯台が見えます。その横にあるのが、日本最西端の「西崎(いりざき)展望台」です。

約21km地点の分かれ道は直進すると久部良集落ですが、せっかくなので左折して西崎展望台へ向かいましょう。テキサスゲートがあるので、足元に注意してください。

西崎展望台への道は、観光客も多いことからしっかり道路が整備されていて走りやすいです。

スタートから約21.7km、西崎灯台に到着です。付近にはトイレもありますので、休憩するのに最適。灯台のそばには展望台がありますので、絶景を楽しんでみてはいかがでしょうか。
<立ち寄りポイント5:日本最西端の展望台>
西崎灯台には、屋根付きの展望台が設けられています。
目の前には、どこまでも青い海が広がっています。なお、年に数回という頻度ではありますが、天候の良い日には約110km先の台湾が見えるとのことです。残念ながらこの日は見ることができませんでしたが、地平線を眺めていると「この先に台湾があるのか」と不思議な気分になりました。
展望台のすぐ近くには、「日本国最西端之地」と書かれた石碑があります。絶好の撮影スポットですね。ここにいる瞬間、自分が日本で最も西に立っていると考えるだけで驚いてしまいます。

展望台の先は行き止まりのため、そのまま折り返しです。坂を下りきったところにあるT字路を左折します。
スタートから約22.5km周辺が、久部良集落です。付近にはビーチやトイレ、商店、自販機があります。ここを越えれば、あとは与那国空港へと戻るのみ。食べ物や飲み物の補充、休憩はここで済ませておきましょう。

・ゴールの与那国空港へ

与那国空港までは、県道216号線をひたすら走ります。約23km地点で右手に曲がり角がありますが、ここは直進。右折すると、比川集落方面へ向かう道となります。
さらに、約23.5km地点に左へ曲がる道があります。コースは直進ですが、左折すると、悲惨な歴史が残る「久部良バリ」や夕日がきれいな「日本最後の夕日が見える丘」が。興味のある方は立ち寄ってみてください。
<立ち寄りポイント6:久部良バリ>
「久部良バリ」は、岩場に大きな裂け目の入った場所。この地方における恐ろしい歴史が残されています。その昔、「人頭税」つまり、人の数だけ税金が課されるという過酷な制度に苦しめられていた時代に、人減らしを目的として、妊婦がこの割れ目を飛ばされたと言われています。身重では働いてお金を稼ぐことができませんし、子どもが増えれば生活費もかさみ、税金を納められなくなるという背景があったようです。
付近に柵などは設けられておらず、バリ(裂け目)に近づくことができますが、裂け目は深く、落ちたら自力では上がってこられないかもしれませんのでくれぐれも滑り落ちないよう、無理のない範囲で見るようにしてください。私も少し裂け目を覗きこんでみましたが、とても飛び越えられるとは思えませんでした。むしろ、脚がすくんであまり近くまで行けないほどです。
<立ち寄りポイント7:日本最後の夕日が見える丘>
久部良バリの近くに、「日本最後の夕日が見える丘」と書かれた石碑があります。その名の通り、日本で一番遅い時間に海へと沈む夕日を見られる場所です。
ここから見た、見渡す限り広がる青々とした海は、つい「わぁ?」と声が出てしまうほど壮観でした。

コースに戻ったら、与那国空港まではずっと道なりです。大きなアップダウンはありませんので、走りやすかったです。
スタートから約26.3kmで、左手に滑走路が見えます。ここまでくれば、ゴールの与那国空港はもうすぐですね。ほどなく空港の看板が見えたら、左手にある入口を入って行きます。
スタートから約27.5kmで与那国空港に到着。これで、与那国島の一周ランニングは完了です!常に大自然に囲まれながら走った与那国島は、どこを見ても素晴らしい景色ばかり。アップダウンは少しキツいですが、各所から見られる景色、そして与那国馬などとの触れ合いで癒されます。中でも、やはり「日本国最西端之地」へ到達したときは、「自分は今、日本で一番西に立っているのだ」と嬉しくも不思議な気持ちになりました。まさに貴重な体験です。

与那国島の美味しい食べ物を堪能しよう

与那国島には、この島独自の美味しいものがたくさんあります。せっかく訪れたのですから、しっかり堪能してきました。

・与那国そば
空港や集落内の飲食店で食べられる、「与那国そば」。八重山そばと比べると麺がやや細く、刻みしょうがが乗っている点が特徴的です。

・長命草(ぼたんぼうふう)そば
与那国島特産の「長命草」。名称からして身体に良さそうですが、これを練り込んだ長命草そばも絶品です。飲食店はもちろん、場所によっては宿泊先でも食べられますよ。


・クバもち
島内では防風林の役目も果たすクバの木。その葉に包まれたクバもちは、与那国島の自然を感じられる味わいです。空港でも売られていますので、お土産にも良いのではないでしょうか。


素晴らしい自然、そして美味しい食べ物・飲み物がたくさんある与那国島。日本最西端の地を、是非とも一度訪れてみてください。
三河賢文

三河賢文

フリーランスライター/エディター。中学校陸上競技部コーチ。法人経営者。"走る"フリーライターを名乗り、主に「マラソン」「トライアスロン」を中心としたスポーツ分野での執筆を得意とする。現在もマラソンやトライアスロンに選手として競技参加。自らの走力を活かしたレポート取材は、ファンランからフルマラソン、ウルトラマラソンまで幅広い実績を持つ。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP