金沢で吹きガラス体験/クリエイター女子が行く!Vol.2

2015.08.21

こんにちは。フリーでイラストレーターをしています五島です。「ものづくりに興味はあるけど、どこで体験できるのか分からない、なかなか行動に移せない……」この企画は、そんな悩めるあなたのために、クリエイター女子を代表してわたくしが全国各地で「ものづくり」を体験しまくります。そして、ものづくり体験の思い出を描き下ろしのイラスト付きでお送りします!前回は湘南の海でイスと戯れましたが、さてさて今回は……?

▲ちょっとした路地も絵になる
さて!本日やってまいりましたのは、石川県金沢市。
美術館や工芸館がひしめく、まさに「ものづくり」の街です。
最近では北陸新幹線の開業で、首都圏からのアクセスも便利になりましたね。

金沢駅から車で10分ほど行った所に、今回お邪魔する工房があるそうです。
少し山を登っただけで、駅の近くとはまた違った景色が広がります。

ものづくり道場、ここにあり!

▲こんな自然に囲まれた場所に工房が……?
大きな公園や青々と生い茂る木々に目移りしていると、突然あらわれました。
▲じゃん!金沢卯辰山工芸工房さんです
こ、この門構え……。超本格的なにおいがプンプンします。

そう。それもそのはず、実はこの金沢卯辰山(うたつやま)工芸工房さん、プロの作家を目指す方々の研修施設なのです。
陶芸・漆芸・染・金工・ガラスの5つの工房があり、一般の方が参加できる体験教室も開かれています。

ドがつく素人の私は今回、吹きガラスの体験をします!
熱いんだろうなあ、気をつけないと割れちゃうんだろうなあ、などの浅ーい知識しか持たずにやってきてしまいました。
こうなったら、吹いて吹いて吹きまくるぞー!!!
▲筋肉が美しい有永先生にご挨拶
先生「こんにちは。今日は吹きガラス体験ということで、グラスを1つ作っていきましょう。まず、お好きな形と色味を選んでくださいね」

はい!(先生の腕の筋、綺麗だなあ……。)

いざ、灼熱の初吹きガラス

▲乙女心くすぐられる色合い
▲透明なガラスに色付きの細かいガラスをくっつけます
▲グラスは2タイプから選べます
私は浅いグラスに半透明の青いガラスをチョイス!

先生「選べましたか?いい色味ですね。では、早速作業にうつりましょう!ガラス部分はかなり高温なので、安全のため軍手などしっかり着用してくださいね。ちゃんとサポートするので、安心してください」

ひええ?!確かに工房全体にもわーっと熱気がたちこめている!
どうしよう。吹けるかな。気が動転して「吸いガラス」しちゃいそう。
プロの現場を垣間みて、緊張感はピークに達しました。
▲まるで映画のセットのよう
▲先生は素手なんだ……
先生「私が棒の先にガラスをつけて、回しながら持ってきます。手を止めると重さでガラスが垂れてきてしまうので、吹く時も回し続けてくださいね。ではいきますよ!」

えっ えっ 大丈夫だろうか!!
▲めちゃくちゃ熱いはずですが先生は平然
いよいよ初吹きガラスです。
大きく吸って、思い切り!ホフウゥーー!!!!
▲肺活量フル活用
何度か息継ぎをしながら、無我夢中で吹きまくります。
顔を真っ赤にして固い風船をふくらませているような感覚。
実は、棒が長いためガラス部分がどんな風に変化しているか、最初はあまり見えません。
(見る余裕が無いとも言えます。)

でも、なんとか膨らんでいる気がするぞ!
▲無心
▲選んだガラスは青色ですが、熱した直後は朱色に
この、ガラスを炉で熱する→回しながら吹く、という工程を4~5回繰り返します。
段々と慣れ、ぷくーっと膨らむガラスを見る余裕がでてきました。
ガラスがまるでシャボン玉のように薄く丸くなっていく姿に、かなり興奮!

ガラスは軟体生物だった

ガラスは大体600度を下回ると固まってきてしまうので、何度も熱しながら形を整えていきます。
ちなみに炉の中は1200度だそう!熱いなんてもんじゃない。

その後、様々な道具を使いガラスにくびれを作ったり、グラスの底になる部分を平らに加工したりしていきます。
▲使用順に並べられた道具たち。かっけえ
▲右手めっちゃ熱い、先生の素手はやっぱりおかしい
▲なんと木製の道具も! 燃えないんだ……
底の部分が平らになったら、もう1本の棒を底にあて、口になる部分を切り落とします。
プロの作家さんも、この作業だけは一人で出来ないそう。
▲合体!
今回の作業中、何度となく先生に対して「ちょ、熱くないんですか?」と問いかけました。

先生「熱くないように上手く避けながら動いていますから。慣れました」

と、爽やかな笑顔でお答えいただきました。
私は頼もしい男性がタイプです。素敵。

同じものはふたつと無い

ついに最後の難関、グラスの飲み口部分を丸く広げていく作業です。
力を入れすぎると歪んでしまうので慎重に。手に汗握ります。
▲ぐにゃ?っと変幻自在のガラス、なんとか成功!
▲熱さを忘れ、ガラスの美しさにただ見とれる
私は安全のため座りっぱなしでしたが、口と手を動かすのにものすごく集中したので、完成したときは思わず喜びの声を上げました。

「おおお~!めちゃくちゃ綺麗にできた~!」
▲少し歪んだけれど、世界にひとつのオリジナルグラス
この後すぐに冷却炉にうつし、徐々に冷ましていきます。
仕上げをして、約2日後に自宅まで配送してくださるそう!

最初はとにかくビビっていた私ですが、先生のサポートとガラスの美しさに魅了され、ぜひまたいつか吹きまくりたい! という気持ちで体験を終えました。
完成品が届くまでいっさい水分を口にせず、最高の状態でグラスを使いたい。うへへ。
▲先生! 出来上がり楽しみにしていますね
先生「お疲れさまでした。楽しんでもらえて良かったです!ここはプロを目指す研修者が集まる場所ではありますが、一般の方々にも見るだけでなく体験していただくことで、より一層ものづくりを身近に感じてもらえるのだと思うと、僕も嬉しいです」

最後まで爽やかな先生!ありがとうございました。

卯辰山工芸工房さんは、ガラスの他、陶芸・漆芸・染・金工などでも一般の方向けの体験教室を開いているそうです。
やはり本格的な施設ということもあり、一風変わった物を作れる教室もあるので、ぜひチェックしてみてください。
また、修了者の方々の作品展示や販売もおこなっています。
▲興味津々

女子力アップとはこのことよ!

体験から3日後、待ちに待ったグラスの完成品が届きました。
▲ソービューティホー!!
箱を開けた時の感動は、幼い頃のクリスマスを彷彿とさせます。
なんと麗しいマイグラス!
私の中の女子が全力で目を覚ましました。
▲お洒落すぎて失神しそう
グラスとして使うのはもちろん、花瓶やインテリアとしても活躍しそうです。
キャンドルなんか入れて灯しちゃった日にはもう、女子力の海に溺れちゃう!!
▲いつものお茶も一段と美味しく感じます
あんなに熱々ぐにゃぐにゃだったガラスに、今はキンキンに冷えたお茶が注がれている。
自分で作ったからこそ感慨深いです。

これをきっかけに、女子力磨いていこう……。

今日のいちまい


クリエイター女子が行く!

Vol.1 茅ヶ崎でイス作り体験の巻
Vol.2 金沢で吹きガラス体験の巻
五島夕夏

五島夕夏

桑沢デザイン研究所卒業。学生時代ロシアの絵本に大きく影響を受け、絵本画家を志す。現在はサロンのレセプションをしながら、イラストレーターとして活動中。

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