函館<番外編>/離島をぐるっとひとまわり。旅ランVol.8

2015.12.05

2016年春に開業予定の「北海道新幹線」で、その始発・終着駅が置かれる函館。広大な北海道の南部に位置する函館は、日本と西洋の文化が入り混じった独特の雰囲気を持っています。毎年多くの人々がその地を訪れる観光都市としても人気で、自然に恵まれた環境はランニングにも最適。さらに海の幸をはじめ、ラーメンや海鮮丼など美味しいグルメも満載!函館で押さえておきたいスポットを巡る、五稜郭公園から谷地頭温泉までのランニングコースをご紹介しましょう。

歴史的建造物「五稜郭」から始まる約11kmのランニング

今回のスタート地点に選んだ五稜郭公園には、その広さが東京ドーム3個分にも及ぶ「五稜郭」があります。この五稜郭は江戸時代末期、江戸幕府によって建造された城郭です。すぐ近くに建つ五稜郭タワーに登れば、その全容が見られるとのこと。せっかくなので、走り始める前にタワーの展望フロアから五稜郭公園を見下ろしてみると…
確かに広大!五稜郭にはその名の通り5つの角(=稜堡)があり、その形状は星形です。堀の外側に見られるのが、公園内に設けられたランニングコース。まずはこちらをぐるっと1周し、ゴールの谷地頭温泉までを繋ぐ約11kmのコースを走ります。市内を走るため、飲み物などはいつでも購入できるので、できるだけ身軽に荷物を整え、いざスタート!
五稜郭公園内を、堀に沿って時計回りにランニングスタート!道はキレイに舗装されており、とても走りやすいコースです。
こちらのランニングコースは1周約1.8km。ウォーミングアップにちょうどいいですね。周囲には地元のランナーもちらほら見られました。
緑が多く、とても心地よい公園です。アップダウンがないので、マイペースにゆったりと景色を楽しみながら走りました。
五稜郭タワーから見えた通り、星形になっているんですね。走っていると分かりませんが、事前に上から見ているので「ここが角かな?」なんて想像してしまいます。

約2kmにも及ぶ「ともえ大橋」から函館港を眺める

五稜郭公園を1周したらそのまま公園を出て、五稜郭タワーの前を通過。高砂通りをまっすぐ進み、函館駅方面へ。道が入り組んでいるので、迷わないようにあらかじめ下調べして、曲がり角をチェックしておきました。

スタートから約2.8km地点にある「深川町15」の五叉路まではまっすぐ。ここで斜め右に入り、県道571号線を進みます。

さらにスタートから約4.1km地点の十字路は左折します。ここを真っ直ぐ行ってしまうと、函館港方面に向かい、目的地と逆方向になりますので、注意が必要です。
少し走ると、道路左側に「ともえ大橋」という表示が見えます。とりあえず道が間違っていなかったことにひと安心です。この表示に従って、「万代町」交差点を右折。右折前の道路では、奥にうっすらと函館山が見えていました。

線路を越えてすぐにある十字路の左手側が「ともえ大橋」の入り口です。ここから約2kmは、海を眺めながら橋の上を走ります。
長い橋は、多少アップダウンがあります。右手には広い海、目の前には函館山というロケーション。景色を楽しみながらゆったり走りました。これだけ海が近いと、つい足を止めて覗き込みたくなってしまいます。
ちなみに橋の途中には降り口があり、地上にはトイレなども設けられています。船だまりに降り、海を眺めながら休憩するとなんとも気持ちいい!

「ともえ大橋」を降りたら、そのまま道なりにまっすぐ。「函館市水産物地方卸売市場」の前を通り過ぎれば、「金森赤レンガ倉庫」が見えてきます。

西洋文化を感じられる街並みを駆け抜ける

スタートから約7kmで到着するのが「金森赤レンガ倉庫」。観光スポットとしても有名で、倉庫内や周辺にはショッピング施設や飲食店がたくさんあります。休憩にも良いですね。
金森赤レンガ倉庫を過ぎると、道の入り組んだエリアに入ります。標識で目的地を確認しながら進んでいくと安心です。

まずは突き当りのT字路を向こう側へ渡り、「はこだて西波止場美術館」横の道に入ることにしました。すると…
目の前はものすごい坂道!この辺りは函館山に向けて道が段々になっており、急坂がいくつもあります。これは走り甲斐がありますね。
「はぁ、はぁ…」

思いっきり駆け上がりましたが、数100mで息切れしてしまいました。ここは「八幡坂」と呼ばれ、テレビCMなどでも使われたことのある、人気のビューポイントなんです。
一段上がったら右折。広い道路から右手を見ると、長い坂道の先に海が広がっていました。最高に気持ちのいいコースです!ただし車の往来も多い道なので、景色に見とれて足を止めないように注意しましょう。
スタートから約8.2kmで国の登録有形文化財にも指定されている「中華会館」に到着。中華清朝建築様式の建造物は、国内ではこちらの「中華会館」のみとのこと。中を見学することはできませんが、外観を見るだけでも貴重な体験です。扉以外に窓はなく、重厚さを感じられました。コースはこちらの中華会館横にある十字路を左折します。
すると再びの急坂。こちらの東坂を一段上がり、左折して進みます。すると、すぐに大きな公園が見えてきました。
スタートから約8.5kmで到着するのが「元町公園」。広い敷地にはベンチや芝生などが設けられています。涼しい風が吹いて心地よいので、ちょっと一休みしていくことに。すると奥の方に、何やら大きな建物が顔をのぞかせているのに気づきます。
休憩がてら歩いて行ってみると、そこは「旧函館区公会堂」。函館市の重要文化財に指定されており、ブルーとイエローの清々しい色合いが特徴的な建物でした。その華やかな様相からは、気品さえ感じられます。
休憩もそこそこにリスタート!
公園の周囲にそって走り、曲がり角を左へ。曲がったらそのまま直進します。
通り道にある「北海道函館西高等学校」。実はこの学校の前の道は、素晴らしい景色の眺められるビューポイントとなっています。周囲には在校生に混ざり、多くの観光客がいました。

いったいどんな景色が眺められるのか!?

学校を背にして前を見てみると…
この景色!!ずっと続く坂道の先に広がる海、そしてさらに奥には山々が連なります。「おー」つい口をついて出た言葉。しかしそれ以上の言葉は出ず、ただその景色に飲み込まれるかのようでした。
スタートから約9km地点の「函館ハリストス正教会」は、厳粛さを感じる門構え。外からはあまり様子が分かりませんので、中に入ってみましょう。
真っ白な壁に、薄い青色の屋根。まさに「美しい」という表現が似合います。周囲にはライトが設けられており、夜になるとライトアップされるようでした。

この「函館ハリストス正教会」を過ぎれば、いよいよゴールは近いです。まずは函館山ロープウェイを目指し真っ直ぐ前進です。

函館山から静かな住宅地を通り谷地頭温泉へ

細い道を抜けるとT字路に突き当たります。ここを右折したら、すぐの曲がり角を左折。目の前に見えてくるのが、函館山ロープウェイです。
函館の名所「函館山」へと続くロープウェイ。スタートから約9.5kmで、その発着所に到着します。
函館山ロープウェイを過ぎたら、「日暮通り」を進みます。約10km地点の十字路を右折すると急な下り坂、左手には函館公園。スピードの出しすぎに注意して進んでいきます。
下り坂を走り続けると、スタートから10.5kmほどの地点で大きな鳥居が。その大きさについ二度見してしまいましたが、ここは「函館八幡宮」です。この鳥居を目印に、次の曲がり角を左折。ゴールは目前です。
そしてスタートから約11km、ゴールの「谷地頭温泉」に到着しました!「谷地頭温泉」でスッキリ汗を流して帰れたら最高でしたが、私が行った日は残念ながらあいにくの定休日(第2・4火曜日)でした。ちなみに、谷地頭駅が徒歩5分弱の場所にあるので、温泉で汗を流したら路面電車で帰れます。

時間と共に顔を変える、絶景スポット「函館山」

走り終えてから、完走を祝うべく標高334mの函館山へ。カップルにも大人気だというその魅力を体感しようと、ロープウェイで山頂へ行ってみました。
函館山は今回走ったコース上からも幾度かその姿が見られましたが、その山頂から見下ろす函館の街並みは絶景。しかしこの函館山、特に日暮れ時が近づくにつれて人が増えていくんです。その秘密は、夕焼け、そして夜景が素晴らしいから。時間と共に移り変わる景色に、時を忘れて見入ってしまいました。
日が沈むにつれ、少しずつ空が紅く染まってきました。山頂は冷えるので、上着を用意しておいて大正解。麓とはかなりの気温差があるようです。
時間があれば、ぜひ地ビールを飲んでみてください。山頂でも販売されています。景色をつまみに飲む地ビールは格別です。
日の入りと共に、真っ赤に染まる空。なんとも幻想的な雰囲気です。天候によって見られる景色は異なりますが、この日は感動すらおぼえる素晴らしい夕焼けを見ることができました。
そして一番の人気がこの夜景。気が付けば山頂は、この夜景をひと目見ようと訪れた人々でいっぱいでした。月並みですが、この夜景を見て浮かんだ感想は「あたり一面に広がる明かりが宝石のようだ」というもの。周囲を海に囲まれて真っ暗だからこそ、よりその美しさが際立つように感じました。

函館を堪能するための絶品グルメ

街並みやその景色が素晴らしい函館ですが、忘れてはいけないのがグルメ!函館でしか味わえない絶品グルメを、私もたくさん堪能してきました。

1.函館名物!ラッキーピエロのご当地ハンバーガー
函館市内を中心とした道南でしか食べられないというハンバーガーショップ「ラッキーピエロ」。黄色い看板は、遠くからでも目を引きます。ここでは、なんと100種類以上ものオリジナルメニューが食べられるとのこと。特に有名なのが、手作りの“ご当地ハンバーガー”です。
今回は函館駅近くにある函館駅前店で実食!いったいどんなハンバーガーなのでしょうか!?期待が膨らみます。
メニューが豊富で迷いましたが、「ラッキーエッグバーガー」をチョイス。ソースが溢れ出ており、食べごたえがありそう。見るからにボリューム満点で、食欲をそそられます。
また、一番人気という「チャイニーズチキンバーガー」も注文してみました。パン生地は同じようですが、唐揚げのようなものが入っています。1987年の創業当時からある商品とのこと、確かに食べておきたい一品ですね。

果たして、そのお味は…
これは美味い!!

まさに“かぶりつく”という表現がぴったりのハンバーガーです。「ラッキーエッグバーガー」はトマトベースで甘みを感じる特製ソースが絶妙で、「チャイニーズチキンバーガー」はお肉がジューシー。どちらもパンは柔らかく、ボリューム満点の見た目にもかかわらずどんどん食べられてしまいました。ランニング後の空腹も、しっかり満たしてくれます。ごちそうさまでした。

2.函館ラーメン
北海道のラーメンといえば味噌の印象が強いですが、函館は塩味が定番!市内には数多くのラーメン店が軒を連ねています。実のところ、私は無類のラーメン好き。函館に着くなり、さっそく塩ラーメンを食べに出かけました。シンプルな見た目が、かえって食欲を引き立てます。
まずはスープからいただき、続いて麺へ。透き通ったスープはさっぱりしており、塩の具合も程よい感じ。軽くちぢれた中太麺は、喉越しがよくスープとの相性が抜群です。食事にはもちろん、飲んだ後の〆にも喜ばれそうな一杯でした!

3.函館朝市の海鮮丼とかにまん
函館駅前からすぐの場所にある函館朝市。ここには、海の幸を中心に美味しいものが集まってきます。営業時間は一部店舗によって異なりますが、1~4月が6:00~12:00、5~12月が5:00~12:00です。私はランニング翌日の朝食タイムに訪れてみました。
函館朝市といえば、外せないのが海鮮丼です!北海道の新鮮な海の幸が、
「これでもかッ!」
とばかりに乗った丼。丼が運ばれてきた瞬間、拍手したいほどのボリュームでした。味は…と言えば、美味しすぎて一気食い。ウニが口の中でとろけ、さらに海老の甘みが広がります。いくらが弾けると味が変わり、存在感のあるサーモンはご飯と共にお腹を満たしてくれました。食べ終えるまで、箸が止まりません。
海鮮丼を食べ終え、お店の前にずらりと並ぶ海鮮の数々を物色。家族や親戚、知人へのお土産にも海鮮は喜ばれそうですね。全国へ直送可能なので、新鮮な状態で届けられます。私も家族にウニとカニ、ホタテを送りましたが、なんと届いたときもまだ生きていました!
次に出会ったのは、一見するとよくある中華まん。しかし中を見てみると“かに”がぎっしり!それが、市場散策しつつ食べ歩きができる「かにまん」です。
「熱い熱い、でも美味い!」

思わずその場でかぶりついてしまいました。口の中に、ジュワ~っとカニの風味が広がります。こんなに贅沢な中華まん、食べたことがありません。おやつにちょうどいいですね。

北海道新幹線の開通で、さらにアクセスが便利になる函館。街中をくまなく見て回るのに、ランニングは最適でした。美しい街並みと風景。そして美味しい食べ物に溢れた函館を堪能しに、ぜひ訪れてみてください。
三河賢文

三河賢文

フリーランスライター/エディター。中学校陸上競技部コーチ。法人経営者。"走る"フリーライターを名乗り、主に「マラソン」「トライアスロン」を中心としたスポーツ分野での執筆を得意とする。現在もマラソンやトライアスロンに選手として競技参加。自らの走力を活かしたレポート取材は、ファンランからフルマラソン、ウルトラマラソンまで幅広い実績を持つ。

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