燈籠の数、日本一!3,000基に火が灯る春日大社。幽玄な夜の世界遺産へ
毎年2月の節分の日に行われる、世界遺産・春日大社の「節分万燈籠(せつぶんまんとうろう)」。万燈籠は、神様に浄火を献じてさまざまな願いごとを祈願する行事。冬の冷たく清浄な空気のなか、3,000基もの燈籠に火が灯る様子は神秘的で、厳かな雰囲気に包まれます。


春日大社は、燈籠の数が日本一多い神社。参道から本社まで合わせて、石燈籠約2,000基、釣燈籠約1,000基の計約3,000基もの燈籠が並んでいます。
それらは平安時代末期から今日まで、その時代時代の人々が、家内安全、商売繁盛、武運長久などの願いを込めて寄進したもの。苔が生えていたり、彫られた文字が薄くなっていたり、年代を感じさせる燈籠を多く見つけることができます。







燈籠探しで、長者になれる!?
私は2基探せましたが、あと1基探せず…。
普段じっくり見ることのなかった燈籠ウォッチング。ここではご紹介できなかった珍しい燈籠も、まだまだたくさんあります。夜の万燈籠が始まるまでの時間、道すがら探してみてください。
ただし、古い燈籠が多いので、燈籠に触ったり、燈籠が並んでいる場所に入ったりするのは危険なので注意しましょう。

期間限定オリジナルグッズ「すがちゃん」をおみやげに

名前は「春日(かすが)」の語源である「(か)+すがすがしい」から名付けられました。
愛らしい表情と手触りの良さで、子どもから大人の女性にまで大人気です!


※特設売店の営業と、すがちゃんグッズ等のオリジナルグッズの販売は、2017年2月末までの予定です。
江戸時代の書物にも載る、風流な茶屋で名物粥を

荷茶屋とは、文字通り「荷物を“荷う”茶屋」のことで、江戸時代末期、てんびん棒に茶箱と茶釜をかけて、春日大社境内でお茶を振る舞っていた移動式茶屋がはじまり。奈良の名所を紹介する江戸時代の旅行ガイドブック『大和名所図会』にも紹介されています。


名物は、『万葉集』に出てくる四季折々の万葉植物を、月替わりに取り入れた万葉粥。1月は七草、3月は菜の花、5月はよもぎ、11月はきのこなど、旬の味覚が楽しめます。
昆布ダシに、春日の神様にお供えした酒と塩を使い、白味噌で仕立てたやさしい味わいの粥は、甘みがじんわり染み入り、寒い冬も身体の中まであったかくなります。

春日荷茶屋
奈良県奈良市春日野町160
[営業時間]10:00~16:00、2月3日は~20:00
[定休日]月曜 ※4・5・10・11月は無休、季節によって臨時休業あり
0742-27-2718
寒さを忘れさせてくれる、幻想的な釣燈籠
南回廊から東回廊、本殿前を通り、西回廊へ。緑青の色が時代を感じさせる江戸時代以前のものから、金色に輝く平成のものまで、約1,000基の釣燈籠がずらり。

参拝当日に献灯することもできますよ(奉納3,000円)。


「鬼は外、福は内」の行事もいいですが、今年は、神様に願いを込めて献灯し、火の光に守られる節分の日を過ごしてみませんか?
春日大社
奈良県奈良市春日野町160
節分万燈籠
[開催日]2月3日(節分の日)
[時間]17:30頃~舞楽奉納、18:00頃~全燈籠に火が灯る、20:30頃閉門予定
[拝観料]境内自由、回廊内特別参拝500円
0742-22-7788

白崎友美
奈良の編集制作会社EditZ(エディッツ)の編集者。大阪、京都で雑誌や通販カタログなどの制作を行い、現在は居住する奈良県に軸足を置き、奈良の観光関連のガイドブックやホームページなどを制作。自社媒体の季刊誌『ならめがね』にて、「ユルい・まったり・懐かしい」奈良の魅力を発信している。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
この記事の関連キーワード
こちらもおすすめ
この記事の関連ご当地情報
関連エリア
奈良市・天理・法隆寺で体験できるプラン
-
オンライン予約OK
奈良・斑鳩|斑鳩で育った植物を使って季節の苔玉作り体験♪ ※…
約45分|2,300円(税込) / 人
奈良市・天理・法隆寺
-
オンライン予約OK
奈良・斑鳩|斑鳩ゆかりの花の自家製ドライフラワーでリース作り…
約90分|2,800円(税込) / 人
奈良市・天理・法隆寺
-
オンライン予約OK
2【奈良】世界遺産・春日大社|朱色に輝く国宝「御本殿」特別参…
約90分|2,000円(税込) / 人
奈良市・天理・法隆寺
-
オンライン予約OK
1【奈良】世界遺産・春日大社|朱色に輝く国宝「御本殿」特別参…
約60分|1,000円(税込) / 人
奈良市・天理・法隆寺
-
オンライン予約OK
10★奈良★ 石上神宮 最古の宮で朝拝
約60分|1,500円(税込) / 人
奈良市・天理・法隆寺