おしゃれレトロなまち、新潟市・沼垂テラス商店街をぐるっとひと歩き

2015.12.02

新潟市の中でも特に歴史の深い町・沼垂(ぬったり)で古くから続く商店街が、昭和ながらの長屋スタイルをそのままに、おしゃれなまち「沼垂テラス商店街」として2015年春にリニューアルオープン。雑貨屋やカフェなど個性的なお店をめぐって、ぶらりまち歩きをしませんか?

沼垂テラス商店街はカフェや居酒屋といった飲食店をはじめ、雑貨屋や古本屋、ジュエリーショップ、インテリア工房のほか、昔ながらの八百屋さん、魚・肉屋さんなど約30のお店が集まった、新潟でいま最もホットなスポット。
新潟駅からは歩いておよそ20分。製紙工場の高い煙突を目がけるように、昔ながらの商店街を歩きます。しばらく続くアーケードの道を抜けるとそろそろ姿が見えてきます。
まずはこの商店街を管理する「テラスオフィス」の軒先で商店街の案内や、沼垂の歴史を解説する小冊子を手に入れましょう。運が良ければかわいい看板ネコにも会えるかもしれません。
▲夕方には閉まってしまうお店もあるので、営業時間は要確認

まずはどこのお店から攻略しようか戦略を練っていると、どこからともなく優しくあま~い香りが漂ってきました。その香りの元をたどってたどり着いたのは「テラスオフィス」の隣の隣、日よけのオレンジ色が秋空の青に映える惣菜とスイーツのお店「Ruruck Kitchen」。
香りのもとはこれ!店先で焼いている石焼きいもです。ちょうど小腹を空かせていたので出来立ての石焼きいもをいただきまーす!
▲「アチチチチッ!!」たとえお腹が空いていても急がずゆっくり食べましょう

ホックホクのアッツアツ。新潟のブランドさつまいも“いもジェンヌ”を使用しているとのことで、上品な甘さが口いっぱいに広がります。秋空の下で食べる美味しい石焼いも、最高の贅沢でした。石焼いもは冬期限定ですが、通年のメニューとして、小倉、カスタード、チョコ、よもぎ、チーズと種類豊富な「もちもち鯛焼き(税込160円)」や「ホットコーヒー(税込170円)」などがあります。ちなみに春から秋は佐渡生乳100%のソフトクリームがメニューに並ぶそうです。そちらもさぞかし美味しいんだろうなあ…。

個性的なお店で店主のこだわりに出会おう

小腹を満たして次に向かったのは、北欧ビンテージ雑貨のお店「Kippis7265」。窓際に並ぶかわいらしいマトリョーシカに心を奪われ、気がついたときにはお店の扉を開いていました。
▲北欧を彷彿とさせるモスグリーンの外壁が目印

ムーミングッズや食器、おもちゃといったスタンダードな北欧雑貨のほか、母子手帳ケースやおむつポーチなど育児雑貨も豊富にそろっています。
そのわけを「育児に大変なママの生活を、かわいい雑貨で少しでも楽しくできれば」と話す店主の猪股さん。自身もふたりのお子さんを育てる母らしく、その想いもひとしおでしょう。
▲店内には所せましと雑貨が並んでいて雑貨好きにはたまらない!
お次は古本屋。
皆さんのまちには古本屋、ありますか?全国チェーンの古本屋ではなく店主さんが一冊ずつ情熱を注いで集めた本が並ぶ古本屋。意外な角度から知的好奇心をくすぐってくれる古本屋がもし身近にあったならどんなに幸せなことでしょう。
沼垂テラスの一角にある古本屋「FISH ON」はまさにそんな期待に応えてくれるお店です。
▲店外の様子。思わず手が伸びてしまう本が並びます

お店の中も本、本、本。ぐるっと360°、上から下まで文字通り本に囲まれた空間。幅広いジャンルがそろっていますが、その中でもライフスタイル系・芸術・哲学に関する本が特に充実しているように感じます。本のセレクトには店主の個人的な趣味が強く反映されているそうです。
▲多くの本が表紙の見える“面出し”で並んでいるので、それぞれの持つ魅力が強く伝わってくる

それにしてもこの「FISH ON」というお店の名前、なかなか特徴的ですよね。芥川賞などを受賞した著名作家、開高健氏の著書『フィッシュ・オン』に由来するんだとか。店主が25歳で開店した当時、語感や威勢の良さに惹かれてその名を付けたそうですが本人は「若気の至りだった」と笑って振り返ります。
▲店内は靴を脱いで上がるスタイル
さてさて、沼垂テラス商店街のまち歩きもいよいよ大詰め。おいしいランチを頂いてフィナーレといたしましょう。伺ったのはこちら。イタリアンとフレンチが中心の洋風ダイニング「DILL」です。
▲外にはテラス席がふたつ。天気がいい日は、のどかな沼垂の雰囲気を感じながら外でのランチもいいですね

真っ白な壁にシンプルなインテリア。洗練されたおしゃれな空間でありながら、不思議と敷居の高さは感じず、店内はひとり読書を楽しむ方や、友人との会話に花を咲かせる若い女性などで適度に賑やかです。週末のランチタイムは満席となることが多いそうなので、予約をするのがベター。
私はパスタ、グラタン、ライスとあった日替わりランチ(税込1,080円)からパスタを注文。どれもサラダとドリンク付きで、オプションでアルコールやスイーツ(ともに税込200円)も頼めます。日替わりランチは週の初めにお店のFacebookページで告知しているので要チェックです。
▲日替わりパスタランチの「アンチョビと白菜のオイルパスタ」。ぴょんと立った唐辛子がかわいい
▲ちなみにこの日の、日替わりライスランチは「ベーコンとお野菜のハーブ香るリゾット」でした
食後のコーヒーを味わいながら、今日巡った沼垂テラス商店街の店々を思い返すと、よくもこんなにオシャレに生まれ変わったものだと思います。

かつては「市」として栄えたこの通りも、近年は高齢化、郊外化により、寂れたバラック長屋に錆びたシャッターが閉まった時代から取り残された通りというイメージで、僅かな店舗が営業を続けているだけでした。
しかし2010年代に入ると、レトロな雰囲気に惹かれてか、少しづつ若手の出店者が増え、いつの間にかこだわりの店舗が次々とオープンしていったのです。

わずか数店舗だったお店が瞬く間に28店舗(2015年11月現在)になった様子は、正に新しい商店街の「誕生」とも言えそうです。
時代が変わり、新たな魅力を手に人々を惹きつける沼垂テラス商店街の奇跡。あなたもぜひ自分の目と肌で感じてください。
池トヒロクニ

池トヒロクニ

新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」参加ライター。1992年、北海道生まれ。気が付けば6年間も過ごした大学では地球科学と経済思想をかじる。ライフワークのさんぽと写真を大切に日々の生活を送りつつ、「知る・編集する・伝える」をコンセプトに様々な活動を多拠点に展開。

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